さて、ここからはわたしが語ることとしましょう。
あの後泣き止んだハルナはハチヤとしばらく一緒にいました。
わたし達は少しはなれてその様子を観察。ここでもミヤコの七つ道具の一つ、集オンマイクが大活躍でしたよ。
・・・・とは言っても、二人とも手を握ったまま殆ど喋らなかったのですが。
「なんだなーハチやんはなーもう少し甲斐性を見せたらなー」
「ふふ・・・中学生の恋愛なんてあんなもんさ。お互いに初々しくて可愛いじゃないかね」
「さすが春奈のお姉様。判ってらっしゃりますわ」
・・・なんと言いますか。なんとも微妙な空気ですこと。
その後、結局二時間近く特に会話も無いまま二人でずっと座りっぱなしでした。・・・・いや、途中でハルナがハチヤの肩に頭を寄せたりしてましたが。
あの後泣き止んだハルナはハチヤとしばらく一緒にいました。
わたし達は少しはなれてその様子を観察。ここでもミヤコの七つ道具の一つ、集オンマイクが大活躍でしたよ。
・・・・とは言っても、二人とも手を握ったまま殆ど喋らなかったのですが。
「なんだなーハチやんはなーもう少し甲斐性を見せたらなー」
「ふふ・・・中学生の恋愛なんてあんなもんさ。お互いに初々しくて可愛いじゃないかね」
「さすが春奈のお姉様。判ってらっしゃりますわ」
・・・なんと言いますか。なんとも微妙な空気ですこと。
その後、結局二時間近く特に会話も無いまま二人でずっと座りっぱなしでした。・・・・いや、途中でハルナがハチヤの肩に頭を寄せたりしてましたが。
*
クラブハンド・フォートブラッグ
クラブハンド・フォートブラッグ
最終話
*
『歩き出せる未来』
『歩き出せる未来』
そして今日。
なんとハルナはわたしが起こさずとも起きてきていたのです。
・・・せっかく新しいゲテモノキャラメルを試そうと思っていたのに。
「・・・起きれて正解だったわ。またあんなもの食らったんじゃ爽やかな朝が台無しよ」
「失敬な。わたしは善意でやっているのですよ?」
「だったら普通に起こしなさいよ! この間なんて喉に詰まって大変だったじゃない!!」
「その時は掃除機でこう・・・すぽーんと行きますから大丈夫ですよ」
「むしろアンタがすぽーんと行っちゃうほうじゃないの!? サイズ的に!!」
「その時は踏ん張ります」
「踏ん張れるんだ!?」
朝の挨拶も至って普段どおりで。
まるで昨日の事なんて無かったように見えますね。あんなにしおらしくて可愛かったですのに。
「あ、お母さん! 私今日夕飯いらないから!!」
ハルナが一階に向かって叫ぶと、ハルナの母の間延びした声が返ってきた。
・・・ん? 夕飯がいらない?
「ハルナ、それはどういう・・・・?」
まさかお泊り宣言ですか!?
お泊りコスのシンデレラなんですかっ!?
「ん? 今日は八谷と一緒に買い物行くのよ。もちろんあんた達も一緒よ。・・・・正直、まだ二人っきりってのは・・・その、・・・気恥ずかしくってさ?」
・・・あぁ放課後に行くのですね。
びっくりしましたよ。ハルナが女の子から女になってしまうのかと。
「ほほぅ? 全く、ハルナはわたしがいないとダメですね。初デートが保護者同伴なんて普通無いですよ」
「アンタはいつからわたしの保護者になったのよ!?」
「ハルナが生まれたときですね」
「時系列はどうなってるのよ!?」
「わたしは実は過去からやってきたハルナの先祖なのです」
「アンタが先祖!? それじゃぁ私は神姫なの!?」
「まさか。ハルナはガチマゾの乳牛でしょ?」
「神姫に人権否定された!!」
「ちなみにハウリンタイプはメス犬でマオチャオタイプは女豹だったり」
「ものの見事にそのまんまじゃない!」
「おや、なぜ服を着ているのですかハルナ。早く全裸になって首輪をつけないと」
「もうワケがわからない! てか自分の首に付けなさいよ!!」
「え、あ、じゃぁ付けてください」
「そこは肯くんだーっ!?」
そんな感じで話していると時間はいつの間にかやばい時間になってました。
ふむ、そろそろハチヤが来る時間ですね。
雑談も終わりにしましょうか。
「ハルナ、そろそろ時間では」
「ん、あ、ホントだ」
ハルナはそういうとカバンを手にとってドアノブに手をかける。
わたしは、ハルナの見送りは部屋までにしておく。
ここで聞きたいことがあるからだ。
「それじゃ行ってくるね。今日は平常授業だから・・・四時前には戻ってこれるわ」
「了解しました。所でハルナ」
「ん?」
聞きたいことはあるけれど、まずは先にワンクッションおいて油断させておきましょう。
「今、幸せですか?」
「幸せよ」
悩むそぶりすらなく即答しましたか。
まぁここまでは想定の範囲内。ここからが本命の弾丸です。
「それだけ? それじゃぁ行ってきま ――――――」
「ハルナ」
ドアノブをひねろうとしたハルナがまた振り返る。
「・・・ハチヤとのキスは、どんな感じでした?」
朝の忙しいこの時間。加えて朝だからこそ一番破壊力のある言葉。
ここで答えるにしろ答えられないにしろ、ハルナはこの言葉を気にしながら一日中過ごすでしょう。わたしはその様子をからかいながら観察させていただきます。
さあ、どう答えるのですかハルナ!
「キスの感想・・・そうね・・・」
ハルナはそういいながら自分の唇に指を這わせる。
ぬ・・・なんだかエロいですよその仕草。
そしてしばらく悩んだ後、満面の笑みでハルナは
「うん、最高に愛おしかったわ!」
そう答えた。
「・・・・はは」
こ、この答えは予想外でした。
まさかこれほどまでにハチヤにいかれてるとは。
と、ハルナがなにやら勝ち誇った表情で私を見下ろしていた。
・・・・あぁ、今回ばかりは勝ち目が無かったんですねわたし。
「御見それしました。それじゃ行ってらっしゃいハルナ」
「お主もまだまだよの? んじゃ行ってきまーす!」
そういってハルナは学校にいきました。
・・・・さて、あの調子だと帰ってきたら出かけるまでのろけまくるでしょうから、今のうちに二度寝でもしますかね?
なんとハルナはわたしが起こさずとも起きてきていたのです。
・・・せっかく新しいゲテモノキャラメルを試そうと思っていたのに。
「・・・起きれて正解だったわ。またあんなもの食らったんじゃ爽やかな朝が台無しよ」
「失敬な。わたしは善意でやっているのですよ?」
「だったら普通に起こしなさいよ! この間なんて喉に詰まって大変だったじゃない!!」
「その時は掃除機でこう・・・すぽーんと行きますから大丈夫ですよ」
「むしろアンタがすぽーんと行っちゃうほうじゃないの!? サイズ的に!!」
「その時は踏ん張ります」
「踏ん張れるんだ!?」
朝の挨拶も至って普段どおりで。
まるで昨日の事なんて無かったように見えますね。あんなにしおらしくて可愛かったですのに。
「あ、お母さん! 私今日夕飯いらないから!!」
ハルナが一階に向かって叫ぶと、ハルナの母の間延びした声が返ってきた。
・・・ん? 夕飯がいらない?
「ハルナ、それはどういう・・・・?」
まさかお泊り宣言ですか!?
お泊りコスのシンデレラなんですかっ!?
「ん? 今日は八谷と一緒に買い物行くのよ。もちろんあんた達も一緒よ。・・・・正直、まだ二人っきりってのは・・・その、・・・気恥ずかしくってさ?」
・・・あぁ放課後に行くのですね。
びっくりしましたよ。ハルナが女の子から女になってしまうのかと。
「ほほぅ? 全く、ハルナはわたしがいないとダメですね。初デートが保護者同伴なんて普通無いですよ」
「アンタはいつからわたしの保護者になったのよ!?」
「ハルナが生まれたときですね」
「時系列はどうなってるのよ!?」
「わたしは実は過去からやってきたハルナの先祖なのです」
「アンタが先祖!? それじゃぁ私は神姫なの!?」
「まさか。ハルナはガチマゾの乳牛でしょ?」
「神姫に人権否定された!!」
「ちなみにハウリンタイプはメス犬でマオチャオタイプは女豹だったり」
「ものの見事にそのまんまじゃない!」
「おや、なぜ服を着ているのですかハルナ。早く全裸になって首輪をつけないと」
「もうワケがわからない! てか自分の首に付けなさいよ!!」
「え、あ、じゃぁ付けてください」
「そこは肯くんだーっ!?」
そんな感じで話していると時間はいつの間にかやばい時間になってました。
ふむ、そろそろハチヤが来る時間ですね。
雑談も終わりにしましょうか。
「ハルナ、そろそろ時間では」
「ん、あ、ホントだ」
ハルナはそういうとカバンを手にとってドアノブに手をかける。
わたしは、ハルナの見送りは部屋までにしておく。
ここで聞きたいことがあるからだ。
「それじゃ行ってくるね。今日は平常授業だから・・・四時前には戻ってこれるわ」
「了解しました。所でハルナ」
「ん?」
聞きたいことはあるけれど、まずは先にワンクッションおいて油断させておきましょう。
「今、幸せですか?」
「幸せよ」
悩むそぶりすらなく即答しましたか。
まぁここまでは想定の範囲内。ここからが本命の弾丸です。
「それだけ? それじゃぁ行ってきま ――――――」
「ハルナ」
ドアノブをひねろうとしたハルナがまた振り返る。
「・・・ハチヤとのキスは、どんな感じでした?」
朝の忙しいこの時間。加えて朝だからこそ一番破壊力のある言葉。
ここで答えるにしろ答えられないにしろ、ハルナはこの言葉を気にしながら一日中過ごすでしょう。わたしはその様子をからかいながら観察させていただきます。
さあ、どう答えるのですかハルナ!
「キスの感想・・・そうね・・・」
ハルナはそういいながら自分の唇に指を這わせる。
ぬ・・・なんだかエロいですよその仕草。
そしてしばらく悩んだ後、満面の笑みでハルナは
「うん、最高に愛おしかったわ!」
そう答えた。
「・・・・はは」
こ、この答えは予想外でした。
まさかこれほどまでにハチヤにいかれてるとは。
と、ハルナがなにやら勝ち誇った表情で私を見下ろしていた。
・・・・あぁ、今回ばかりは勝ち目が無かったんですねわたし。
「御見それしました。それじゃ行ってらっしゃいハルナ」
「お主もまだまだよの? んじゃ行ってきまーす!」
そういってハルナは学校にいきました。
・・・・さて、あの調子だと帰ってきたら出かけるまでのろけまくるでしょうから、今のうちに二度寝でもしますかね?