武装神姫SSまとめ@wiki内検索 / 「「姫君」」で検索した結果
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「姫君」
第13話 「姫君」 『……子供(じゃねぇか)(ですね)』 確かに芸能界ですら滅多に見られない程の美形だが……あの背丈はどう見たって小学生以上だとは思えない。 あれを形容するなら『美女』ではなく『美少女』だ。 仕方ないのですっかり興奮しきった様子の白黒ミリオタチンパンジーに問い質すことにする。 「……まさかとは思うが、アレがお前の言ってた『武装神姫の流れ星』か?」 「ン何をいっとるかキサマぁ! ああいう人物を称える格言があることを知らんのか!?」 「格言?」 「ふふん、知らずば言って聞かせよう……古人曰く! 『ぅゎ ょぅι゛ょ っょぃ』 とな!」 「要するにお前はアレか、わざわざそんなクソッタレな寝言を聞かせるために俺を引っ張り出したと。 そう言いたいのか?」 ……こんな茶番と分かっていれば、昨夜あんなに悩みはしなか... -
『不良品』トップページ
... 第13話 「姫君」 第14話 「制限」 第15話 「騎士」 第16話 「防壁」 第17話 「博打」 第18話 「談話」 今日 - 昨日 - 総合 - コメントフォーム(ご意見・ご感想など、どしどしカムカム) 各話の最後に、次の話へ飛ぶことが出来るようにしておくと、見やすくて便利ですよ。 -- 名無しさん (2007-07-03 20 25 43) 第09話からですが、前話・トップページ・次話に飛べるようリンクを貼りました。 ご指摘サンクスです♪ -- 『不良品』オーナー (2007-07-10 20 02 26) 良い話ですね。少しマスターを見習いたくなりました。 -- 未来のオーナー (2007-08-07 16 42 54) 続きはまだですか? -- 名無しさん ... -
「制限」
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「相手」
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妄想神姫
妄想神姫:メインメニュー 注意 本作品は“突飛な設定”の類を多分に含有しております。 意図的に行っているので、その手の要素を苦手とする方は 閲覧に細心の注意を払って下さいます様、お願いします。 あらすじ 登場人物紹介 本編 外伝 後日談 各種解説 おまけ 協力・引用 あらすじ アキバの隅にMMSショップを構える幼女店長、槇野晶。 彼女の側には“妹”と言うべき、三人の武装神姫がいた。 長女“アルマ”と、次女“ロッテ”に、三女“クララ”。 これは、そんな姉妹のマッドで百合気味な日常とバトル、 更に武装神姫を逸脱気味なメカを、妄想のみで綴るお話。 登場人物紹介 登場人物MMSショップ“ALChemist” ライバルの神姫達 黄昏よりの使者+α(ネタバレ有り) 本編 序章 「苛烈なる少女?と、目覚めし神の姫」 第一章 「晴れた日には、2... -
車輪の姫君
車輪の姫君 ごく当たり前の未来、ごく当たり前の世界。 第三次世界大戦も、宇宙人の侵略も無かった2041年の世界。 廃棄される運命にあったとある神姫を救ったのは ロリショタコンの変態女だった。 当たり前のモノ、当たり前じゃないモノ 平静と異常 勝者と敗者 片やが立てども片やは必ず残り、いずれ大きくなる。 これはそんな、オセロのような物語。 著:まっ茶ン 目次 (内容を変更する場合もございます、あしからず) 登場人物、用語紹介 プロローグ:不良娘と放課後のディスカッション 1:姫は魔女のキスで目を覚ます 2:猫娘に鞭の味 3:課外活動オーバーラン 4:変態と紙一重のプロフェッショナル 5:変態娘たちの挽歌 6:王様気取りの絶対者 7:彼女のプライドも彼の恐怖も... -
妄想神姫:終章(後半)
前を見た少女と、煌めく神の姫達(その二) 第四節:真心 楽しかった夕餉も終わり、私達は電車で次の場所へと向かった。そこは、 冬のお台場である。バレンタインには相当早い為か、夜と言ってもさほど カップルの数は多くない。私達の邪魔をされないという意味では、上等! 「とりあえず、観覧車にでも乗るか?街の夜景を見るのも、いいだろう」 「はいっ!あたし達も、こんな所に来るのは初めてですから緊張します」 「……多分それは、マイスターも同じなんだよ?だって頬が、紅いから」 「マイスターも来た事無かったの?大丈夫かしら……でも付いていくわ」 「折角のデートですから、デートコースはマイスターにお任せですの♪」 民放キー局が遠くないこの場所にあるのは、湾岸地区の夜景を楽しむには 最適と、午前中に買い求めた雑誌の記事で書かれていた大観覧車である。 なるほど……目の前... -
車輪の姫君_キャラクター紹介
車輪の姫君_登場人物、用語紹介 (随時更新) 神奈 流(カンナ ナガレ) キサヤのマスター、現在都内の3流高校、戸叶三高に通う女子高生。 割とサボることの多い不良学生、しかし成績は優秀で教師も手を焼く問題児。 人づきあいも良くスタイルも好い事から男女問わずそれなりに交友関係が広い。 しかしその素顔は百合もノーマルも(見るなら)BLも好物の変態。 しかもロリショタコン。 工学系の知識や設計が得意で神姫部で神姫の修理や カスタムパーツ製作を担当し(つつ部員の神姫にセクハラし)ていたが ひょんなことから棄てられていたアーク型神姫を修理しマスターとなる。 バトルはライド式派。 キサヤ ハイスピードタイプのアーク型神姫。神奈の相棒。 フォーマットされ粗大ごみに棄てられていた処を神奈に拾われる 秘密が多い神奈に比べまっすぐで嘘のつけない性格。 フォーマットされ... -
日記その十四 〈前編〉 彼女たちの宿命
「………増えてる」 この前来店した時の話をした後、香憐ねぇを連れて行こうかと考えていたことを思い出して…来ちゃいましたよアキハバラ お目当ての“ALChemist”についたのはいいものの………なんか前に来たときより神姫が増えている…… これはどうしたことかいなと晶ちゃ…マイスターから二人について一通りの話を聞いて、改めて二人と自己紹介 「は~、んじゃこの子は“あの”猪刈の神姫だったってか?」 「有無、アルマと言う…ほれ、アルマ……」 マイスターに促された彼女はというと…ロッテちゃんの後ろにオズオズと身を隠しながら半分だけ顔を出してこちらを伺っている 「アルマお姉ちゃん、大丈夫ですの。明人さんは優しい方ですの♪」 「う、うん…あ、アルマです…」 少し怯えたような瞳が俺を見ている …なるほど、『AIPTD』の影響か あ... -
揃い始めた者たち
お菓子作りコンテストは何とか無事に終わった ノアの作ったのはオーソドックスなクッキー 「何事も基本が大事ですから」 …それってさ、逆に言うと手加減なしってことなんじゃないですか? まぁ問題を起こさないでいてくれるだけでもこいつらよりかはいいか…… 「うぅ~私も出たかったよおぅ~~!!」 「アニキ、なんだよその冷ややかな目は……」 お前らが出たら問題どころか死人が出るかもしれんだろうが… お菓子作りコンテストの結果は夕方に出るそうだ そうとなれば今のうちに他の知り合いのブースにでも顔を出しておくかね 「あ・き・ひ・とっ!」 ブースを三つか四つ回ったところで後ろから声をかけられる 「ん? ああ、エリーか」 見慣れた少女を発見 「美子も優奈も凄い格好だねぇ…」 「アタシは嫌だったんだけどな…ア... -
第三話『主の日常と姫君の退屈』
わたしの朝はクレイドルから始まる。 朝、タイマーによって起動したわたしはまず今日の日付を確認する。これは体内に内蔵されたカレンダーでも出来るものなのだがどうも、紙でできたカレンダーのほうが好きなのだ。 そして日付を確認した後、わたしのオーナーであるハルナを見る。 ・・・・これはまたなんとも。 「寝相が悪いですね。はだけ放題じゃないですか」 体だけ見れば十分大人なのに・・・・もったいない話です。 さて、そんな毎朝抱く感想は置いておくとして起こさなければいけませんね。ハルナを起こすのはわたしに課せられた使命ですから。 ・・・・しかし、どうやって起こしたものか。 寝起きがあまりよくないのですよね。ハルナは。 何か道具が無いかとあたりを見渡すと、白と赤で着色されたパッケージが目に入りました。アレは確か昨日、ハルナが買ってきたジンギスカンキャラメル・・・・使えます... -
日記その十七 鳳条院の姫君
都会の中、しかしここの空気だけは朝の澄みきったそれをまた格別なものにする ここというのは私の御主人様、鳳条院 葉月様のご自宅である鳳条院本家 まぁ正確に言うと今現在の私、及び御主人様の現在地は鳳条院本家敷地内にある武道場の中なのだが…これがまた立派な道場だと私は思う 中学校や高等学校にあるそれとほとんど変わらないくらいのもので、普通の家には…と、ここは『普通』ではなかった なにせ兼房様のご趣味で建てられたのだけれどSPの訓練場にもなっている その別、私はここで香憐さんが稽古をしていたのを見たことがある ご主人様曰く、香憐さんはこのお屋敷の中でもトップクラスの使い手だとか 明人さんも本家にいるときはここで香憐さんから直々に鍛錬を積まれたのだと御主人様から聞いたことがある それはそうと、意外に思われるかもしれないが私の御主人様も合気道二段、剣道初段の腕前だそう... -
日記その十 〈前編〉 師走には大根も走る
「と、言うわけでこれからよろしくお願いします。明人様」 「お願いいたす。若君殿」 「……………」 ちょっとまて 一体全体なんのことやら全く意味がワカリマセン 「あのさ、香憐ねぇ? もう一度最初から説明してくれない? ちょっと俺、最近ややこしいことが起き過ぎて頭ん中が大混乱ですよ? 大根Ran。師走だから大根も平気で走っちゃいますよ?」 昴が帰国してから一週間 その間にも昴たちの引越しやら何やらでいろいろ急がしかったので、やっと一息ついたところにやってきた香憐ねぇと一人の女の子 話を聞くにもなんだか凄い勢いで一通り説明されたのだが、俺の耳に異常があったのかもしれない。いや、そう思いたい 思わせてくれ えっと…聞き間違い…ですよね? 「ですから。私とこの子も今日からこのマンションに御用になると言ったのです」 「うん、そ... -
ドキドキハウリン 外伝9
「Aブロック第六戦! 赤コーナー、“花の女后”『ブルーメ・ケーニギン』こと、花姫っ!」 アナウンサーにその名を呼ばれた花姫は、バトルフィールドの入口で元気良く手を振っている。 「すごいねぇ、花姫」 ボクはその様子を、プレイヤーシートに座る静姉の隣で眺めていた。いわゆるセコンドのポジションだ。 「当たり前でしょ。あたしの姫だもん」 ボクとジルの出番はもう二戦後。第一試合はAブロックとBブロックで同時進行だったけど、残り試合数が十試合を切った今は、ひとつのフィールドで両ブロックの試合を交互に行っている。 だんだん短くなってくる神姫のメンテや補給の時間を稼ぐ意味もあるだろうけど、何よりみんな強豪同士の対決を見たい……んだと思う。 「対する青コーナーは、一直線の戦闘スタイル! 『ストレイト』クウガっ!」 こちらは花姫のように観客に愛想を振りまく様子もなく、腕組みをしたまま... -
第一話『出会い』
舞台は2036年、世界が平和なまま迎えた約30年後の未来。 ただ一つ変わったことは、『神姫』と呼ばれるフィギュアロボが人気を集めていること。 全国の主要都市には神姫を購入できる「神姫センター」なる施設が建ち、 その中ではその神姫達を戦わせる「武装神姫バトル」が行われ、絶大な人気を得ている。 これは、一人の少女と一体の神姫の果て無き挑戦である…… 朝…それは果てしなく、清々しいもの。 少なくとも私…長月スバルは、そう感じている。 そんな爽やかな朝に、最高の瞬間が訪れた。 「遂に手に入れた…私のマオチャオ~ッ!」 ついつい、お気に入りの神姫を見ると叫んでしまうのは私の悪い癖だ。 「…うぅ…何事ですか。マスター」 「ふわぁ…眩しいです」 「…またですか」 そのせいで、私の神姫たちが起きてきてしまう。 上から、天使型アーンヴァル「春姫」、犬型ハウリン「彩里」、忍... -
車輪の姫君/猫娘に鞭の味
猫娘に鞭の味 何かが物足りなかったのだ。 旧型であるが故か、それとも根本的に知識が足りないのか。 あいにく私はバカだった、知識も語彙も足りないのだ。 ただそれがなんなのか解らない内にただ本能の赴くままに腰を振って挑発する。 しかし、彼女は何かを知っていた。そして私はそれが何なのかを理解したのだ。 -
クラブハンド・フォートブラッグ
クラブハンド・フォートブラッグ 作者:ミヤコン 砂漠ステージのみ最強の砲台型と、それに日々弄られる少女の物語り。 2/25 番外編を久しぶりに更新。 コラボ大歓迎です! ちなみにこっちでも神姫SSを公開してたりします。 クラブハンド本編ともリンクしてるんで、もしよかったら読んでやってくださいm(_ _)m CHF 登場人物紹介 CHF 武器紹介 * クラブハンド・フォートブラッグ本編 第一話『Desert scorpion』 第二話『八谷とマイ』 第三話『主の日常と姫君の退屈』 第四話『第23回・サラはどうして勝てないのか会議』 第五話『Desert eagle』 第六話『THE交通事故』 第七話『ダッシュ!ダッシュ!ダッシュ!』 ... -
ちっちゃい物研・商品案内-4
戦うことを忘れた武装神姫・番外編 ちっちゃい物研・商品案内-4 注)当然ですが、以下の内容はすべて当方の脳内生成物であり、 現実には存在しませんので。。。 <東杜田技研・新製品のご案内-4> 弊社の小型ロボット向け機器ブランド「HT-NEK」では、「武装神姫」 向けの一般型および簡易型のクレイドルの発売を予定しております。 このたび、武装神姫向けクレイドルの第4弾として、要望が多く寄せ られておりますデラックスタイプがラインナップに加わります。 〜武装神姫専用デラックスタイプクレイドル 「ふたごのおひめさま」の主な特徴〜 ■純正クレイドルを含め、従来のクレイドルは(通常では)1体のみ の対応でしたが、当製品では2体同時の充電のみならず、データの やりとりも2体同時に、しかも混信することなく行えます... -
:〈2つ名〉辞典
2つ名 辞典 各作者様の登場人物紹介から抜粋させていただきました。 なお、Wikiに登録及び出演しているキャラクターのみです。 また、新キャラや新たな2つ名誕生の際は各作者様ご自由に更新OKです。 [非]= 非公式バトル [ロ]= ローカル(一部地域でのみ通用) [自]= 自称 《マスター編》 あ行 か行 《外道》[ロ] 猪刈 久夫 妄想神姫 《コンダクター》 長月 スバル Raven and Cat~紅き瞳と猫の爪~ さ行 《G》 日暮 夏彦 HOBBY LIFE,HOBBY SHOP 《屍ケン》[非] ケン Mighty Magic 《Executioner》《死刑執行人》[非・ロ] ミラ・ツクモ EXECUTION 《死の恐怖-スケイス-》 橘 明人 橘明人とかしまし神姫たちの日常日記 《... -
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ドキドキハウリン 外伝8
「てええええええいっ!」 ドリルを構えたマオチャオが、私の正面に向けて突っ込んでくる。あまりに分かり易いその動きは、まるで避けてくれと言わんばかり。 右か、左か。 どちらに動いても、避けきれる自信はあった。 けど、私が選んだのは、マオチャオに向けての直進だ。 「にゃっ!?」 大地を蹴って、前へと疾走。 レーザーライフルは弾切れで、背中のスラスターには頼れない。先日のエネルギー制限パッチのおかげで既にプロペラントまで使い切っていたからだ。邪魔になるだけのそれらは、とっくにパージした後。 手には、長杖を組み込んだ戦車砲『マジカルロッド』が一本あるだけ。 この戦いで空を飛ぶことは、もう出来ない。 ライフルの超射程攻撃にも頼れない。 とはいえ、負ける気はない。 「姫! 下にっ!」 「分かってる!」 静香の叫びよりもほんの一瞬早く。私は身を沈め、迫り... -
ドキドキハウリン 外伝6
スケッチブックを滑る鉛筆の音が、部屋の中に響いている。 書いているのはもちろん静香。ときどき私の方を見ては、うーん、とか、ふむ……、とか呟いている。 「ね、今日は何描いてるんですか? 静香」 静香が私の方を見てはそんな事をしてるときは、服のデザインを考えてるとき。 私はフライトユニットを背負って、静香のもとへふわふわと飛んでいく。初めて使った時はちょっと怖かったけど、半年も経てば慣れたもの。もう静香も「見てて心臓に悪いわ……」なんて失礼なことを言わなくなったし。 「んー? バトルでは、こういうのやりたいなーってね」 スケッチブックに描かれていたのは、すらりとした細身の神姫の絵だった。すごくキレイな女の人なんだけど、静香はいつもこれが私だって言う。 嬉しいけど、さすがにこれは冗談にしか聞こえないよね。 「これ……」 そして、今日の美人さんが着ていたのは、いつも... -
鳳凰杯・まとめページ
鳳凰杯・まとめページ ・このページは、橘明人とかしまし神姫たちの日常日記に端を発する 「鳳凰杯」のインデックスページです。 ・なかなかリアルタイムで乗っけていけないため、執筆者のみなさまで、 随時更新していっていただけると助かりまっす~。 @けものや 鳳凰杯 詳細設定 鳳凰杯本戦 トーナメント表 開催前日まで。。。 ぷろろーぐ 祭りの前の楽しさよ (以上、神姫の父) 燃ゆる聖杯の誘い──あるいは姫君 特殊戦闘訓練──あるいは神姫無双 前半/後半 晴れの舞台へと──あるいは内職業 (By 妄想の人) 鳳凰杯編Ⅰ 「蒼い翼」 (byぬえ) バレットエンジェル1 (幻の人) 「それは盛大な」「祭」 (チアキの人) EXECUTION-Anot... -
幻・其の五
「……いいんですか、そんな勝手な事をして」 研究所内の二人の男女。傍目、年齢の離れた兄妹にも見えるこの二人(実際には、女の方が年上なのだが)は、いつの間にか研究所名物になっていた。 「いいんじゃないか? 本人も、どうも祖父母とは折り合いが悪いって言ってたし」 そりゃあ、愛娘を嫁がせた相手が正当防衛とはいえ人を殺したのだ。嫁姑もとい、この場合婿舅の折り合いが悪くなるのは当然だし、その余波を孫が喰ってもおかしくはない、とかすみは思う。 ……思うのだが。 「だからといって、いきなり泊めに行かせますか?」 この幼馴染、修也は絶対、面白がっている。内心こっそり、かすみは溜息をついた。 「……そうなんだ」 慎一から、梓は事情を聞いた。 彼の過去についてはこの間聞いたのだが、さらにそういう事情まであるとは思っていなかった。 「うん。で、来ちゃったんだけど... -
作品ページ
作者一覧 例)作者:ページリンク マイティのひと:Mighty Magic 神姫狩り作者:神姫狩人 リンのマスター:武装神姫のリン チアキ:凪さん家シリーズ ねここのマスター ねここの飼い方 でこちゅー ◆CtUOuuxRW. 岡島士郎と愉快な神姫達 不良品オーナー:『不良品』 ダメ師匠:師匠と弟子 SOS:マリナニタSOS!(仮) 駄文繰り:せつなの武装神姫 新井しーな:魔女っ子神姫☆ドキドキハウリン 新井しーな:マイナスから始める初めての武装神姫 Gの人:HOBBY LIFE,HOBBY SHOP 柏木の人:いつか光り輝く SSS氏:幸せな神姫を戦場に立たせる会 永眠者:春夏秋冬 神姫の父:橘明人とかしまし神姫たちの日常日記 アールのマスター:アールとエルと ぴこたん:Twin Sword s サンノ・サンクロー:Battle Anim... -
第六話:新たな始まり
第六話 《そう、シュベールトがイナクトを・・・。最新鋭のモデルだからまだ正規軍しか持っていないと思ったけど、事は思っていた以上になりそうね》 翌日、優一は自宅で聡美とボイスチャットを繋げ、任務達成とシュベールトの出現を報告していた。 《それで?アカツキの具合はどうなの》 「現在エルゴにてオーバーホール中だよ。メンテ用のクレードルじゃ応急処置が限界だったからね」 《可哀想に、余程悔しかったみたいですね》 不意に聡美の神姫、セイレーン型のアインが割って入ってきた。 エウクランテタイプは本来は紫を素地にしたトリコロールだが、治安局に所属する彼女の素体はライトグレーに赤紫のアクセントを施した地味なカラーリングとなっている、武装の方も同様に。 《おかえり、アイン。作戦の方はどうだった?》 《全て予定通りに実行、テロを鎮圧しました》 《オッケー、それじゃあ報告書を書いたら休... -
鳳凰杯編Ⅱ 「二人のナイヴスロッテ」
この世に「剣の姫君」と呼ばれる神姫は多数居る。槙縞ランキングにもクイントスさまを始めとして、エルギールやかす・・・認めない、奴はナイヴスロッテというには泥臭過ぎる 兎に角、クイントスさまやエルギールの様な強力で凛々しいナイヴスロッテが居る 特にクイントスさま・・・その戦いを目の前で見たのはこの前の決勝戦が初めてだったが、強さも凛々しさも、私が知る中では最高の「剣の姫君」だ だが、人間のなかにも稀に、そういう表現が似合う人物も存在する クイントスさまとは全くタイプが違うし、武人ですら無いのだが、剣と共にあるのが余りにも当たり前な存在・・・私の中では、神浦琥珀は何故かそういう位置付けだった 彼女の店に言った事はない(私は銃撃と体術だから、お世話になる事は余り無さそうなのが残念だ)し、彼女が実際に剣を帯びているのを見た事も無いのだが、初めて会った時から、そういう印象を抱いていた だ... -
車輪の姫君/姫は魔女のキスで目を覚ます
姫は魔女のキスで目を覚ます 最後の記憶は薄暗く、騒がしいまでに不快な音だけが鮮明だった。 体の電池残量は限界を迎え視界を警告が埋めアラートが悲鳴を上げていた。 何故こんな目にあったのかは、今となってはさしたる問題ではない。 廃棄られたその時、神姫にとっての過去は総てが無意味と帰す。 それが玩具としてこの身が生まれた時から決められた運命。 最後に祈るのは、せめて生まれ変わる事が可能ならば…人間になりたいとも思わない。 せめて、意味のある思い出を… ふたりは数学教師のはげに終わったと告げると、そのまま颯爽と神姫部の部室の戸を開けた。 「あ、マスター!おかえりなさい!」 明るい声が聞こえる、主人の帰りを今か今かと待ち望んでいたのか声の主は机の上で神姫サイズのモップを片手に 主人にその存在を主張するよう懸命に両手を振っている。 声の正体は蘆田の神姫の一... -
幻・其の二十 ~再会~
外気の暑さと身体の熱さが相まって、どうしても眠りにつけなかった。 「……ふう」 すぐ傍には、梓が寝息を立てていた。やっぱり暑いのか、時々寝苦しそうに寝息が乱れる。一応、行為の後にちゃんと服は着たものの、こっちも乱れていた。 ……何を見てるんだろう、僕は。 眠る前の、梓の姿を思い出した。今以上に、どうしようもなく乱れた梓の姿。乱したのは、僕なのか? 梓の心を乱して、そんな行為に走らせたのは、僕なのか? ネロのことを忘れようとして。 わからない。わからないのに、わからないけど、梓を受け入れて、そういう行為を受け入れたのは、僕自身で。 日が昇るころまで、僕のそんな葛藤は続いた。 薄日が差す頃になって、僕は眠るのを諦めた。 「……ネロ」 思わず、その名前が漏れた。 たった十日ほど、僕と一緒にいた神姫。 幻みたいだった、僕のそばにいた神姫。 ... -
師匠と弟子 明日の為に、其の13!(後編)
<明日の為に、其の13!(後編)> ”WINNER 月音” ジャッジが告げる。 ギャラリー達もどうリアクションしていいのか、気まずい空気がその場を支配した。 『こっからがウチの見せ場ちゃうんか!?』 「こっちに打つ手がなくなった時点で弱い物いじめになるけど、それは望むところじゃないでしょ?」 『それはまあ…』 『そっちなんて歌っただけマシです。こっちは本当に何もしてないんですから』 負けた時でもここまで落ち込まないのに、見せ場が無かっただけでこの世の終わりみたいなオーラを出されるだなんて、はてさてどんな教育してたんだか。 「茶番も終わったんだし、戻っておいでよ黒須君」 少々飽きてきたので事態の収拾を図るべく、筐体の反対側に座る鼻メガネに声をかける。 ところが何か様子がおかしい。まるで初対面の人間と向かい合っているような不思議な感覚がある。 「確かに師匠っぽいです... -
橘明人とかしまし神姫たちの日常日記
橘明人とかしまし神姫たちの日常日記 あらすじ ちょと腕利きな元ネット界のカリスマとちょと普通とは違う神姫たちのちょっとかしましい生活日記 明人「ちょっとじゃないだろ・・・」 著 神姫の父 めにゅう 設定資料 (日記その十六 現在) 《登場人物紹介》 《登場神姫紹介》 《特別設定》 《特殊武装》 《人型神姫インターフェイス》 《八相》 《百の質問回答ページ》 本編 日記その一 かしまし 日記その二 〈前編〉 先生はつらいよ 日記その二 〈後編〉 それぞれの恐怖 日記その三 〈前編〉 ジジイ襲来 日記その三 〈中編〉 エンドレスワルツを一緒に 日記その三 〈後編〉 明人VS葉月 日記その四 〈前編〉 『八相』 日記その四 〈後編〉 英雄の復活 日記その五 子の心、親知らず? 日記その六 デートと波乱は紙一重 日記その七 隠し味はコイゴコロ?... -
車輪の姫君/不良娘と放課後のディスカッション
不良娘と放課後のディスカッション 世の中はオセロのような物だ。 片やが立てば片やは減り続ける、そうして四隅を取られて敗北を待つ。 コマを回収するときを静かに待ち続けるしかないんだ。 負けてたまるか、諦めてたまるか そう思い続けた日々は無意味と帰して… 「そうして哀れ私はこうして肉体労働に準じるしかないのね…よよよ」 「おい神奈、余計な口を動かしとランでこっちの資料もいらないから縛って置いてくれ あとそれからそこの教材と此処の参考書ももういらないから棄てるように。それから…」 「は~いはいはい、私の手は何本に見えます?二本ですよ!」 少女は無意味なモノローグを途中で切られた事にムッとして、半ば剥げた教員に文句を返す。 少女は特徴的なウェーブのかかった長髪をしており 流行りの小ぶりなバイオメタルフレームの眼鏡をかけていて それが逆にスタイリ... -
Gene12おまけ
Gene12のエアブラシより筆派な面々(なんじゃそら) ビルト:建機型グラップラップ 装備:すごいデコられたハンガーの持ちやすそうなアーム 第6弾試作機最後の一人にして色々ド不幸なロボットさん。何より不幸なのは作者に「怖い」と思われてるコト(酷)。結局無断で拉致られてきた彼女ですが、この後外見を留めなくなるほどデコレートされてしまい、とうとう開発者にも諦められ、そのまま「プチトマト」で働く事に(うわぁ)。しかし本人、デコ魔ちゃんと同レベルに趣味が悪い為、デコられたコト自体は気にしてない様子。まーピンクのミキサー車も実在するくらいだしね(ホントです)。そーいえば余談ですが、巷じゃユンボルと呼ばれてる建機型、重機人間ならそれでもいーけど、建機と言われると実際はユンボ=バックホーは建設より土木用の重機。しかもアームを見る限りどんな重機にも似てない。一体彼女ってナニモノなんでしょうか(酷... -
ドキドキハウリン 外伝7
短いアラームの音がして、私はクレードルから半身を起こした。瞳を閉じて、バッテリー容量と、今日の日付を確認する。 バッテリーはフル充電。 日付は、一年前から待っていたその日を指している。 うん。間違いない。 「静香ぁぁっ!」 全部きっちり確かめて、私はベッドに向けて大きくダイブした。翼を付けていない私の体はいつものように空を舞うことなく、大きな放物線を描いて静香の上に落下する。 ぽす、という音がして、柔らかい布団が私の体を受け止めてくれた。 「起、き、て、く、だ、さ、い、静香ぁー」 落ちた姿勢のまま布団の上をバタバタ泳いで、静香の顔が見える辺りまで進んでいく。静香のおっぱいあたりでそのままバタバタしていると、ようやく静香は起きてくれた。 「……どうしたの、姫」 眠い目をこすりながら身を起こす。って、ちょっと、静香っ! 私がおっぱいの辺りにいた事なんて気... -
戦場へ
「……なんでお母さんがここにいるの?」 龍ノ宮大学武装神姫サークル主催バトルロイヤル大会当日 私とレイア…と、なぜかいるお母さんと桜さんはA教場の1スペースに集まっていた 「なんでって~桜から報告を受けたから是非とも愛娘の雄姿を見に行かないとなって~」 いやいや、ちょっと待ってよ こんな簡単に部外者を通してもいいの? 「大丈夫ですよお嬢様。理事長、龍ノ宮 吟璽朗氏に許可をいただいております。それに、この大学と鳳条院グループは電子機器、実験器材等の搬入の契約を結んでおりますので社長と私は関係者扱いなんですよ」 こ、細かい説明ありがとう桜さん… 「というか桜さん…お母さんに話したらこうなっちゃうんだから…」 「いえ、それは私も重々理解はしておりましたが…その…」 「………桜さん?」 「私もお嬢様と若様の雄姿となればぜひ拝見してみたく思いまして…;」... -
登場神姫紹介
《登場神姫紹介》 ノアール CV 根谷美智子 明人の始めての神姫 タイプ吼凛 通称ノア フェレンツェ・カークランド博士に造られた『人型神姫インターフェイス』の試作型壱号機 他の神姫のお姉さん的な存在で(まぁ本当に姉なんだろうが)明人曰く「付き合いが長いからお互いを理解できるよきパートナー」らしい ノアールにしては「今更好きだとも言えないので、何だかんだでいつもの調子…」とのこと 戦闘では主に近距離格闘戦が得意 中でも刃物での戦闘においては右に出るものはそういない 愛用の大鎌はフォビドゥンガンダムの重刎首鎌“ニーズヘグ”に明人がオリジナル改造を施した改良型《クロノスベル》 クロノスベルを巨大な牙の如く使いこなすことから『緑色(りょくしょく)のケルベロス』の2つ名を持つ リーグではファーストの上位クラスで明人が最も頼りにするエースとして活躍中 家事が好きでほと... -
3話―the crisis approaches ―
『じゃ、明日行くから。見られたくないモノはちゃんと隠しておくのよ~』 電話から聞こえるのは母の声。俺は適当に返事をし、電話を切る。 電話の内容を整理してみる。つまりは母が一人暮らしの俺の家にちゃんと生活できているか平日だというのに視察に来る、ということだ。 うん、母が来るだけなら別にかまわない。見られたくないモノなんてのも特にない。問題なのは、母が連れてくる猫のボブだ。 こいつがかなり危険なヤツで、俺がまだ家で暮らしていた時に何度も俺の部屋に潜り込み、破壊活動を繰り返した悪魔なのだ。母はいつもこいつを連れ歩く割に家内などでは何をしようと放っておく。 そのため今日中にぽちやたまを守るための対策を練っておかねばならないのだ。どうしたものだろうか… 「お兄ちゃん、誰から電話ですか?」 難しい顔をして考えている俺にぽちが心配そうに声をかけてきた。 「あぁ、母さんだよ。なんか明... -
幻・其の十二
「かすみー! 連れてきたよーっ!」 はやてに案内されて、僕とネロはセンターの隣、「附属研究所」という場所に来た。 そこで僕達を出迎えたのは、先日あの刑事さんの応対をしていた、あの女性職員さんだった。 「ええ、ありがとう、はやて」 職員さん――かすみさんは、僕達を研究室に連れて行く。どうも修也さんの知り合いらしく、話はもう知っているようだった。 「これまでに、バトルサービスで何らかの理由でロストした神姫について調べてはみたんですが、ほとんどの子がメーカー送りになっています。ネロという名前も数件ありましたが、確証は掴めませんでした」 道すがら、かすみさんはそう説明してくれた。 「で、一回ネロそのものを調べたほうがいいんじゃないかと思ったわけです。……あんまり、気は進まないんですけど」 要するに、ネロのメモリーにかかっているブロックを何とかして外すか、外せなくとも手掛か... -
選択肢3:脱出
くそっ、なぜ誰もMMSの価値を理解しない。これは革新的なシステムだ。機械を完全に支配し人がより豊かに生きるための重要な布石だ。それをたかだか人形遊びに費やすなんてばかげている。単なるオモチャに堕しているからMMSの普及はこんな規模に過ぎないのだ。やはりMMSは兵器であるべきだ。力があれば人はそれにすりよってくる。そして恐怖と経済効果をかねそろえた時MMSは新たな世界の支配者になるのだ。その時私の側で女王として世界に君臨するのはお前だよ…root 連続神姫ラジオ 浸食機械 12:選択肢3:脱出 西園寺を前にして思わず身構える。目の前にいるのは自分の欲のために神姫の大量破壊を行った男だ。 「まあ、管理者といってもここに閉じ込められて何もできない身だがね」 西園寺がにやりと笑いかけたところでハッとする。いつの間にか銃を向けていたのだ。 「神姫を愛する者として私を信じられ... -
第八話 ボヌールからの挑戦状 前編
第八話 「ボヌールからの挑戦状 前編」 テレビで紹介されてからというもの、ちょくちょく遠方からのお客が増えてうれしい反面、前よりも少し忙しい。 まったく忙しいったらない。だが休んでいてはいかん。お客のニーズに合わせたものを作る精神が必要だ。 「で、これは何よ?」 「あ? ネバネバ丼だよ。ちょっと作ってみた」 オクラと納豆などをご飯にのせたもの。それがネバネバ丼だ。ヘルシーで健康にいい。 「そんなの知ってるわよ。なんでこんなの作ったのよ」 「人の心を読むんじゃない。ってのは置いといて、まあ何だ、新しいメニューでも考えてみようかと……このオクラ、とろろ、納豆の絶妙なコンボが」 そう言ったら、雅がしゃもじでどんぶりをひとすくいして、そいつを俺の口めがけて投げ込んできやがった。 「もがっ!?」 「余計なことすんじゃないわよ! 材料の無駄でしょう... -
幻・其の十五 ~夜明け前の暗闇~
無力感、虚脱感。それが、ネロという神姫を調べた後の私を、支配していた。 どうしようもなかった。 そんな言葉で片付けていい問題じゃない。そんなことはわかってる。 でも、事実、どうしようもなかった。 いっそ、調べなければよかった。そんな風にすら、考えてしまう。後悔先に立たず、とは言うけれど。 「……はあ」 研究所の休憩スペース、そこに座って、そろそろ一時間。外は暗くなっている。夏の日は長いとはいえ、夏至はとっくに過ぎた8月。それなりに、日は短くなってきていた。 いつまでもこうしているわけにはいかないのだけれど、どうにも自分から動く気にはなれなかった。 「……かすみ」 いっしょにいた、はやてに呼ばれた。 「何、はやて?」 億劫ではあったけど、ちゃんとはやての顔を見て、答える。この子も、幾分かショックを受けているのかもしれない。かつて私の所へ来た時のように、... -
その名はシュートレイ 後編
その名はシュートレイ 後編 ついに決勝戦開始の時間になった。シュートレイとヨツンへイムはリングフィールドの前で顔をあわせ、お互いに見つめていた。 「あなたがヤイバを敗ったシュートレイね」 「ヨツンへイム、私は力の限り闘います。そのためにここまで勝ち登ってきたのですから」 その思いは恒一も同じだった。無名の選手が実力でここまで勝ち進んだのだ、今更後へは退けるわけがない。目指すのは唯一つ、優勝だけだ。恒一は覚悟を決めた。 「シュートレイ、今までの訓練やデータを思い出してみろ。お前は一生懸命がんばってきた。その頑張りがあればヨツンへイムに勝てるはずだ」 「分かっています。ここまで来たなら、全力で立ち向かっていくだけです。がんばって勝利をつかみましょう」 二人の会話を聞いていたのか、反対側に座っている森芳治が話しかけてきた。 「大会の経験がないというのにここまで勝... -
妄想神姫:第三十四章
剣の王妃、戦場を去れば神の姫君 アルマの戦績記録カードを受け取った後も、私・槇野晶は現実感が今一つ 乏しかった。いくら小さな島とは言え、天空に浮かぶ大陸ごと対戦相手を 斬り捨てて……否、消し飛ばしてしまったのである。そんな中で冷静さを 保てたのは、当事者の神姫二人……そしてクララのみである。ロッテも、 普段の彼女からすれば落ち着いていた方だ。神姫のみのシンパシー故か? 「しかしアルマや。あの巨大な爆炎……魔剣の能力、ではないな?」 「はい。電磁加熱機構をオーバードライブさせただけですよ、ただ」 「……エネルギーを無駄にせず、魔剣に蓄熱させて活用したんだよ」 「そうですの。わたしとアルマお姉ちゃんの剣は、頑丈ですから♪」 「あ、あたしの言葉~……とにかく、あれはマイスターの力ですっ」 確かに“ヨルムンガルド”と“マビノギオン・アサルト”の発生熱量を ... -
キッス・イン・ザ・ダーク
あんたも知ってるだろ?一連の神姫関係の事件の結果MMS規格すべての信頼が揺らぐ危険もあった。管理機構は信頼回復のためCSCドライブの出荷確認と海賊版神姫の撲滅にやっきだ。最近はアフリカ製非認可神姫のメーカーがつぶされたって聞くしあいつらの本気ぶりがうかがい知れる。その波は中古神姫にも飛び火しそうでね。まっ、何が言いたいかって言うとあんたみたいな身元のはっきりしない相手から神姫を買い取るっているのは俺にとってもそれなりに危険なんでね、この提示額は俺への危険手当も含めてってことさ。 -とあるジャンクショップでの会話 連続神姫ラジオ 浸食機械 キッス・イン・ザ・ダーク ライドした僕たちは森の中を駆け抜けていた。でこぼこの地形も二本足でジャンプ力もある神姫には妨げにならない。隠れる場所も多く、何かあってもすぐに隠れることができるだろう。それは相手も同じことだけど。時折聞... -
ドキハウBirth その9 後編
長い長い坂を上り、その先にある門を抜け。 車が止まったのは、広い駐車場の一角だ。 「……俺はここで待ってるわ。どうせ中、禁煙なんだろ?」 そう呟いて、運転手の男はタバコに火を着けた。彼は一同をここに連れてくる事だけが目的で、それ以上のことをする気はないらしい。 「あ……うん」 助手席で途方に暮れていると、ドアが開かれるのは外側から。 「さ、降りて。十貴子ちゃん」 長身の青年のエスコートを受けて。十貴子と呼ばれた少女は動きを止めたままの相棒を胸に抱き、並ぶ校舎の奥へと進んでいく。 歩きながら目に入るのは、大ホールに会議場、体育館に講義棟。つい先日、入学試験の受験会場として使われたそこは、十貴子の記憶にもまだ新しい。 東条学園。 それが、この場所の名だ。 「少し……急ごうか」 すいと十貴子の手を取って、青年の歩みが速くなる。十貴子の歩幅に合わせてくれて... -
無頼15「流出映像騒動」
※無頼13の続編となります。 「おめでとうございます」 「……いや先輩、祝言が早すぎますって」 笑顔でそう言った先輩に、僕はツッコミを入れた。 昼休み、屋上の一角にて弁当食いながらの雑談だ。 「いっその事、そのままヤッちまえばよかったんじゃねーか?」 「アホ。今の僕に責任がとれる訳ないだろ」 危ない発言はスルーするに限る。 「でもいい事ですね、将来を約束した仲なのですから。……私もそういう恋がしてみたいものですね」 「主、それは恐らく無理でしょう」 「解ってますよ、零牙」 一体何がわかっているのだろうか……? ここで話題を変えよう。 「そう言えば、ウチのお母さんがセンターに行くって言ってたなぁ」 「おばさんが? そいつは珍しいな」 風間の言葉に繋げて、ヒカルが答える。 「うん。「ジーナスちゃんに合うエプロンを探し... -
妄想神姫:外伝・その六
燃ゆる聖杯の誘い──あるいは姫君 三月。“冬”を衣服以外で殆ど実感する事のないまま、私・槇野晶は 春を迎えた。とは言っても何が変わるわけでもない、今まで通りだ。 ……私の神姫、“妹達”に対する仕込みが着々と進んでいる程度で、 特に何もイベントは無い。その筈……だったのだが、今年は違うな。 「“鳳凰カップ”だと?……そう言えば例年はスルーしてきたな」 「マイスター、今回は出る気ですの?わたし達がいますけど……」 「バトルはどうも気が引ける。お前達も頂点に興味はなかろう?」 「……そう、ですね。うんと、なんていうか……荷が、重いかも」 「だろうな。“選手として”無理に出場させる気は私にもないぞ」 橘明人めが女子同伴で持ってきたチラシには、無駄に大きなロゴがある。 なんでも、実家……つまり鳳条院グループ主催の神姫バトルイベントで、 企業やショップも“店”... -
ドキハウBirth その9 前編
闇の中に流れたのは、単調なトーンで刻まれた電子音だった。 和音にMIDI、MP3と順調に進化を続けてきた携帯の着信音。20xx年現在のブームは、ふた巡りを過ぎてシンプル極まりないBEEP音だ。 「もしもしぃ……」 続くのは、愛らしい少女の声。どん底のテンションは、彼女が寝起きであることを示していた。 「あ。もしもし、あたしー」 それとは対照的にテンションが高いのは、携帯のスピーカーから流れる女の声だ。少女が知るよしもないが、よほど気分のいいことでもあったらしい。 「あたしあたし詐欺はもう三十年前に絶滅しましたよ、教授……」 「今日のお昼頃にさ、二階のバトルセンターに行ってきて欲しいんだけどなー。っていうか行けー」 少女の皮肉を颯爽と無視しておいて、教授と呼ばれた女性の声は自分の用件だけを一方的に紡いでいく。 「えぇぇ。言われたレポートで三徹して、超眠いんですけど... -
ドキドキハウリン エピローグ
明かりひとつ無い闇の中。 私の声が途切れれば、そこには真っ暗な世界があるだけだった。 今夜は新月。カーテンの向こうからも、月明かりさえ届かない。 確かなものは、背中の柔らかなセミダブルの感触と、伸ばした右腕にかかる心地よい重みのふたつだけ。 「ね……お姉ちゃん」 舌っ足らずな幼い声が、身じろぎをひとつ。腕にかかっていた重みが、さっきより少しだけ近くなる。 「何ですか? 花姫」 胸元にもたれ掛かるのは、小さな頭。 私はようやく自由になった右腕でそれを抱き寄せると、襟元までの金色の髪にそっと指を絡ませていく。 「わたし……前の花姫ちゃんの、代わりなの?」 寂しげな呟きに、少し離れた人間用のベッドから、かすかな衣擦れの音がした。 ……人の話を盗み聞きしないで下さいよ、静香。 「何で花姫は、そう思うんですか?」 「だって……」 私の体に、花姫の両手が... -
第二十.五話 食べ残し
第二十.五話 「食べ残し」 楢夢 伸也は、その部屋のドアをゆっくりと閉めた。 薄暗く、空気の淀んだ部屋だった。窓は一つも無く、部屋の奥から漂ってくる薄青い光だけが、唯一の光源だった。これも、全てこの部屋の主の意向なのだ。 「……ゴホッ、ゴホッ」 楢夢は咳き込むと、すぐ隣の台から薬のビンを取り出し、次いでポットから湯を注いだ。よほど焦っているのか、手が震えている。 ―――「また風邪かね、楢夢君」 暗がりから、声がした。楢夢が目を上げると、彼の目の前に細く、背の高い玉座がしつらえてあり、そこに小さな何者かが足を組んで座っているのだった。顔こそはっきり見えないが、何か自分の背丈ほどのものを片手で抱きかかえ、口元に近づけているのが分かる。楢夢は、目を細めた。 「夏風邪ですよ。人の体は、やはり不便です」 「ギキキッ... - @wiki全体から「「姫君」」で調べる