武装神姫SSまとめ@wiki内検索 / 「『激突!戦場へ!』」で検索した結果
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『激突!戦場へ!』
バトル用ポット内バーチャルフィールド。神姫バトルは通常、この仮想空間で行われています。主な理由は三つ。 神姫の武装には通常では再現が難しい、もしくは不可能な性能を持つ物も多く存在します。一つはそれらを余す事無く再現する為。 二つ目は空間的な制限を無くす為。いくら神姫が小さいとはいえ、実際に広大なフィールドを作るには限度があります。だからといって狭いフィールドでは機動力や防御力で有利不利の差が出すぎてしまい、戦略性が皆無になってしまいます。加えて、バーチャルであれば平原や山脈地帯、果ては海中や宇宙空間など、様々なフィールドを再現し、より幅広いバトルが行えるといった利点もあるからです。 そして三つ目は、神姫の破損、事故を防ぐ為。戦いの中であれば、それらのリスクは常に伴います。が、修理や補修等の金銭的負担は決して軽いモノではありません。更に、もしも愛情を込めて育てた神姫が壊れて、死んでしま... -
PRINCESS BRAVE
...!』 第二話『激突!戦場へ!』 第三話「始まりの終わり」>『始まりの終わり』 第四話『夢のヒーロー』>『夢のヒーロー』 第五話『駆け抜ける旋風!嵐のタッグバトル!』 第六話『破れ!必殺のトルネード』 第七話『最強への道!蹴散らせ強敵達』 第八話『武装神姫の秘密!?』 著 ぞんだー 今日 - - 昨日 - - メニューへの追加、ならびに第一話へのリンクをしておきました。リンクのページタイトルが一致していないと、リンクが繋がりませんので注意してください。 -- 第七スレの6 (2009-12-10 23 27 42) 第1話が2種類あり、どちらが正しいか分かりにくいので不要な方は消すと良いかもしれません。 -- 名無しさん (2009-12-11 15 20 54... -
激突!女の子?
激突!女の子? 鳳凰カップ決勝一回戦第五試合 鳳凰カップ第五試合 基本装備のジルダリア『花乃』と近接特化装備の『弁慶』の対戦は、誰もが花乃が優勢だと思っていた 空中から狙撃、それで終わる。みんなそう考えていた だが現実には─ 「おらおらっ!」 パンパン 「くっ…」 キィン 空中へと跳躍した弁慶が花乃へ向けハンドガンを放つ その弾丸をかろうじてモルートブレイドで弾く花乃 落下を始める弁慶。だがアーミーブレードを箪笥へと投郭して足場を作り再び花乃へ向け跳躍、その際に首輪型アンカーで刺さったを回収し、再び攻撃を仕掛ける 既にハイパーモードへのモードチェンジを可能にするだけのエネルギーはチャージされているが、弁慶の絶え間ない攻撃を避けるのに精一杯でチェンジする余裕など与えては貰えなかった 「もう少しがフィールドが広ければ…」 「…嘆いても…フィールドは…広が... -
戦場へ
「……なんでお母さんがここにいるの?」 龍ノ宮大学武装神姫サークル主催バトルロイヤル大会当日 私とレイア…と、なぜかいるお母さんと桜さんはA教場の1スペースに集まっていた 「なんでって~桜から報告を受けたから是非とも愛娘の雄姿を見に行かないとなって~」 いやいや、ちょっと待ってよ こんな簡単に部外者を通してもいいの? 「大丈夫ですよお嬢様。理事長、龍ノ宮 吟璽朗氏に許可をいただいております。それに、この大学と鳳条院グループは電子機器、実験器材等の搬入の契約を結んでおりますので社長と私は関係者扱いなんですよ」 こ、細かい説明ありがとう桜さん… 「というか桜さん…お母さんに話したらこうなっちゃうんだから…」 「いえ、それは私も重々理解はしておりましたが…その…」 「………桜さん?」 「私もお嬢様と若様の雄姿となればぜひ拝見してみたく思いまして…;」... -
激突!女の子?(凪版)
凪さん家の弁慶ちゃん 激突!女の子?(凪版) 鳳凰カップ決勝一回戦第五試合 ________________________________________ 鳳凰カップ第五試合 基本装備のジルダリア『花乃』と近接特化装備の『弁慶』の対戦は、誰もが花乃が優勢だと思っていた 空中から狙撃、それで終わる。みんなそう考えていた だが現実には─ 「堕ちろ…」 パンパン 「くっ…」 キィン 空中へと跳躍した弁慶が花乃へ向けハンドガンを放つ その弾丸をかろうじてモルートブレイドで弾く花乃 落下を始める弁慶。だがアーミーブレードを箪笥へと投郭して足場を作り再び花乃へ向け跳躍、その際に首輪型アンカーで刺さったを回収し、再び攻撃を仕掛ける 既にハイパーモードへのモードチェンジを可能にするだけのエネルギーはチャージされているが、弁慶の絶え間な... -
激突!健四郎vs晶
激突!健四郎vs晶 「さーって、どれにするかなぁ…」 前回、無事?に戸田さんに仕事を依頼出来た俺 しかし今回訪問する『Electro Lolita』の槇野晶さんはMMSショップ“ALChemist”を経営してるから平日の昼過ぎが良いとの事なので、一人で行く事となった なんでも晶さんという人は四人姉妹の長女で、他の三人を面倒見ているしっかり者だそうだ それでいて職人気質も強く、結構頑固な所もあるらしい そんな所に一人で乗り込むのだから、それなりの準備が必要だ という訳で、『やっぱり女性へのお土産には甘いモノ』という皐月の助言を受け普段は寄りもしない大規模小売店舗の地下にある食料品専門店街(早い話デパ地下)に来たまではいいが、まさかこれほどの種類があるとは… 「正直、どれが良いのかワカラン…」 和風・洋風・中華風etc… 「こんな事なら皐月に…イヤイヤ」 ちゃんと... -
11話 鳳凰杯・激突!『剣の舞姫』VS『鋼帝』
11話 鳳凰杯・激突!『剣の舞姫』VS『鋼帝』 比較的大きな部屋にパーテーションが切られて、僕達を含む参加者が神姫のセッティングをしている。 開会式前に説明を受け、控え室に通された。そして僕は、開会式後からノートパソコンで、DVDを繰り返し再生させて見ている。 「さっきから何みてるんだよ」 ウォーミングアップをしているジルが聞いてくる。 「今朝、静姉から貰ったDVD。ブランクを埋めるのは情報だってさ」 「ああ、あれか。てっきり、いってらしゃいのキスかと思ったんだけどな」 「な、なにいってんのさ!」 ニシシと笑うジルに対して、顔を赤くして怒る。 「で、どうなんだ?」 ジルがモニターもほうにやって来て、覗き込む。 モニターには、くるくる回って剣を振ったり、回し蹴りしたりしている神姫の映像が流れている。 「なんだこれ、まるで出鱈目だな」 「そうでもないよ、ほら」 ... -
アールとエルと
アールとエルと 著:アールのマスター 加筆修正されているところもあります 本編 アールとエルと ある日、おもちゃ屋で手に取った武装神姫 目覚めた神姫、アーンヴァルのアールとの 新しい日々が始まった… 捨てられていたストラーフのエルも加わり 三人の生活は続く… 登場人物及び神姫紹介 1話 目覚め 2話 好きなものは? 3話 初めてのおでかけ 4話 新しい家族 5話 剣の舞姫(ソードダンサー) 6話 運命の日 岡島士郎と愉快な神姫達とリンク 7話 新たな武器を探せ HOBBY LIFE,HOBBY SHOPとリンク 8話 剣の名は 9話 鳳凰杯への挑戦 鳳凰カップシリーズ参加作品 10話 もうひとつの戦い 鳳凰カップシリーズ参加作品 11話 鳳凰杯・激突!『剣の舞姫』VS『鋼帝』鳳凰カップシリーズ参加作品 12話 鳳凰杯... -
神姫ちゃんは何歳ですか?
神姫ちゃんは何歳ですか? これはある神姫とそのマスターとの愛と肉欲の日々を描いた物語である… でも最近、肉欲の日々は送ってないよね… 書いた人 優柔不断な人(仮) 神姫ちゃんは何歳ですか?本編 過去編 番外編 武装神姫飛鳥ちゃんエウクランて その他作品 騎士子シリーズ コラボ大歓迎 話を大幅に変えてしまうようなのでなければ大丈夫 チョイ役とかなら許可も要りません ドンドン出して出して ※鳳凰カップ等で神姫の父さんの橘明人とかしまし神姫たちの日常日記とリンクしております ※学園設定に於いてチアキ氏の凪さん家シリーズとリンクしております 登場人物&登場神姫 舞台解説・特殊設定 國崎技研商品カタログ 本編 第一話 学園天国 微エロ注意 香田瀬がユキに買ってきた物は… 第二話 NY決戦 ※エロ注意!1... -
凪さん家の弁慶ちゃん
凪さん家シリーズ 凪さん家の弁慶ちゃん 「決まった…!」 ここではチアキが書いて描いて作ったりした「凪さん家の弁慶ちゃん」を掲載しています。 著/チアキ <真・登場キャラ紹介> <舞台設定> OP 「路地裏の宇宙少年」 ED 「びいだま」 お話一覧 第零話 「それは」「常」 僕が神姫部に入って、十兵衛ちゃんが来る少し前の普通の朝。 第一話 それは始まり 合間 (義経) 弁慶の戦い方、義経の信頼 第二話 それは剣を持つ者 2-2 剣を持つ神姫と龍を操る神姫…この人達なんなんだろう? 第三話 それは龍を従えし者 変身するハウリン…対するハンゾーは? 第四話 それは海の向こうから来た者? え、海外から誰か来るんですか?どんな人が来るんだろう…。 第五話 それは神姫部の戦い? ついに揃った神姫部の面々。でも... -
鳳凰杯・まとめページ
鳳凰杯・まとめページ ・このページは、橘明人とかしまし神姫たちの日常日記に端を発する 「鳳凰杯」のインデックスページです。 ・なかなかリアルタイムで乗っけていけないため、執筆者のみなさまで、 随時更新していっていただけると助かりまっす~。 @けものや 鳳凰杯 詳細設定 鳳凰杯本戦 トーナメント表 開催前日まで。。。 ぷろろーぐ 祭りの前の楽しさよ (以上、神姫の父) 燃ゆる聖杯の誘い──あるいは姫君 特殊戦闘訓練──あるいは神姫無双 前半/後半 晴れの舞台へと──あるいは内職業 (By 妄想の人) 鳳凰杯編Ⅰ 「蒼い翼」 (byぬえ) バレットエンジェル1 (幻の人) 「それは盛大な」「祭」 (チアキの人) EXECUTION-Anot... -
<十兵衛、参戦>
凪さん家の十兵衛さん 第四話<十兵衛、推参> ついに来た、この時が…。 そう、今日は 「う、初陣だな…」 「う、初陣ですね…」 はっきり言おう、俺たちはガッチガチに固まっていた。 「お、おおおい、どうした十兵衛さん。貴女ともあろうお方が緊張などと…」 「い、いいいいえいえ、マスター。その言葉そっくり返しますよ…」 『さぁ!本日の新人戦!次の試合だぁぁぁ!』 『ワ~!!!』 す、すごい熱気だ。 「だ、大丈夫さ、練習どおりにやれば勝てるはずだ…」 「は、はい!」 ジャッジのアナウンスが相手の紹介を始める。 相手はマオチャオタイプ。装備はほとんど初期装備だ。 そして 『さて!対するこちらは!タイプストラーフ!「十兵衛!!」その眼帯の奥に潜む闘志を見せてくれぇぇ!』 「見せてくれぇ…らしいぞ十兵衛さん」 「は、はい…がんばります」 対するこちらは... -
妄想神姫:第四十章(前編)
蒼天にて、星を描きし者(前編) そしてその日はやってきましたの。わたし達三姉妹がセカンドに向けて、 ついに扉を通る日がッ!……あ、申し遅れましたの~♪わたしはロッテ。 “マイスター(職人)”槇野晶お姉ちゃんと共にある、神姫が一人ですの♪ 今は皆、準備でてんてこ舞いですの。武装は用意出来たんですけど……。 「クララや、躯の洗浄が終わったなら服を選んでおくれ!時間がない!」 「分かってるんだよマイスター、ボクのは決まってるけど……大丈夫?」 「あうぅ……これも可愛くていいんですけど、こっちも棄てがたいです」 「わたしの予定時刻まで、もう一時間弱ですのアルマお姉ちゃん~!?」 わたし達は“服を着る神姫”、素体のまま外に出る習慣はないですの。 だから今日は下着と戦闘用補助アーマードレスに、お気に入りの一着を 着込んで、近所の秋葉原神姫センターに赴く事になった... -
ようこそ黒葉学園へ!
ようこそ黒葉学園へ! 「ぷは~疲れたのじゃ…」 黒葉学園中等部への入学式も終わり、教室の机の上に突っ伏している観奈 「あははー、学園長の話は長いですからね」 と解説してくれるのは、後の席の女の子…九羅侘小百合ちゃんである 黒葉学園に単身編入してきた観奈には当然ながら顔見知りは居ない 大人に混じって武装神姫をやっていて、しかも世界ランカーともなると近寄りがたいのか、話しかけてくる子も少ない そんな観奈になんら臆することなく接してきたのが小百合ちゃんであった 僅かな時間の会話だったが、すっかり意気投合した2人はまるで数年来の友人の様に打ち解けてしまっていた 「…それでですね、この学園では中等部以上は何か部活に入ってる事を迫られるのですよ」 ちなみに小百合ちゃんの言葉遣いが丁寧なのは、観奈に気を使ってるからではなく、誰に対してもそうなのである 「そうなのであるか!なか... -
第1章 狂犬(2)
判らなかった。訳が判らなかった。何が起きたのかも、“アレ”が何者であるのかも。ただ一つ、アトロが理解したのは、“アレ”がクロトを殺した事だけ。 「・・・っ!!!」 標準、射撃射撃連射連射。弾弾弾弾、強跳躍、回避。跳、疾走。 彼女の恐怖を撃ち払うように、次女ラケがアルヴォマシンガンを斉射する。謎の神姫は瞬時に跳び上がり、弾は石塀を叩くのみ。 「ラケ・・・?」 「・・・」 加速、飛翔、追跡。 ラケは、姉を叱咤するように一瞥して、下を駆ける敵の元へと飛び込む。 「私・・は・・・。くっ!! 私は姉じゃないか!!」 転向、急、加速飛翔。 出もしない涙を拭うように顔を擦り、死、恐怖、混沌、全て振り払うように【悪魔の翼】を最大に羽ばたかせる。そして、残る全ての為に、アトロは戦場へ飛び込んだ。 射撃射撃銃撃。弾弾、連射連射掃射。 「・・・・!!... -
鳳凰杯編 「武の花の咲く頃に」
「フチがかなりほつれて来ているな・・・」 クイントスお気に入りの濃紺のマントは、もう既にあちこちが擦り切れて、ぼろぼろになって来ていた 川原正紀の神姫となってすぐの頃に、仕事に着いて行った先で買ってもらった物だ 彼女に対して川原がした最初の直接的物質的なプレゼントであり、彼女の性格を決定付けたアクセサリでもあった が、リアルバトルの際は外しているとはいえ、長い事使っていれば修復も追い付かなくなる・・・試合が終わったら新しいのを買って貰いに行こうかな・・・と、柄にも無く思った 鳳凰杯編 「武の花の咲く頃に」 ポッドに入る前に、兜を脱ぐ・・・熱気を孕んだ風を、人工皮膚で思い切り感じた 私には、戦場が与えられている 「どうしたんだいセロ?ポッドに入ってくれないと、もうすぐバトルは始まるが・・・?」 もともとマスターは、どちらかというとバトルには肯定的な方ではない。咎め... -
橘明人とかしまし神姫たちの日常日記
橘明人とかしまし神姫たちの日常日記 あらすじ ちょと腕利きな元ネット界のカリスマとちょと普通とは違う神姫たちのちょっとかしましい生活日記 明人「ちょっとじゃないだろ・・・」 著 神姫の父 めにゅう 設定資料 (日記その十六 現在) 《登場人物紹介》 《登場神姫紹介》 《特別設定》 《特殊武装》 《人型神姫インターフェイス》 《八相》 《百の質問回答ページ》 本編 日記その一 かしまし 日記その二 〈前編〉 先生はつらいよ 日記その二 〈後編〉 それぞれの恐怖 日記その三 〈前編〉 ジジイ襲来 日記その三 〈中編〉 エンドレスワルツを一緒に 日記その三 〈後編〉 明人VS葉月 日記その四 〈前編〉 『八相』 日記その四 〈後編〉 英雄の復活 日記その五 子の心、親知らず? 日記その六 デートと波乱は紙一重 日記その七 隠し味はコイゴコロ?... -
第弐拾話:復活の白き刃
第二十話 「おい!アカツキ!!しっかりしろ!!」 アカツキがオーバーヒートで倒れた直後。優一はすぐさまサレンダーボタンを押し、彼女を回収していた。 「拓真!ちょっち荷物を頼む!!」 「あ、おい・・・!!」 異常放熱により、アカツキの身体は燃えるように熱かったが、優一はそんな事と拓真の声にはお構いなしに走り出していた。 ―――― バトルオブキングダムを飛び出した優一は、その足でエルゴへと向かっていた。 〈方々のショップを当たってみたがどこもさじを投げている・・・。だが・・・エルゴなら或いは・・・〉 「のわっ!?」 途中、足を縺れさせて転びながらも、彼はその走りを止めることはなかった。 ―――― 「はっはっはぁ・・・。ひ・・・日暮さん・・・!」 「うぉ!?どうしたんだ優一君、そんなに慌てて!」 走り続けること十数分。優一はようやくエル... -
第二十六話『二人の戦場、後編』
補助脚を展開したまま、マイを思いっきり蹴っ飛ばす。 不意打ち気味に放たれた蹴りにマイは耐え切れず吹っ飛ばされる。 その隙をついてわたしはバックパックを切り離し、軽装状態へと移行し、そのまま右手のクラブハンドを前に向けてフルオートでぶっ放した。 「無ぅ駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」 しかし弾丸は全てマイの持つ槍により阻まれ届かない。 『サラ、撃ちながらバックステップして左手でランチャー拾いなさい! マイにゃんを動かしちゃダメよ!!』 「了解です!」 言われたとおりに撃ちながらバックステップ。 開いた左手でランチャーを拾う。 「なんと!?」 『よけろ! マイ!!』 ハチヤがマイに指示するがマイは弾幕のせいで動けない。 『スラッグ! スラッグ! グレネード!!』 ハルナから指示が飛ぶ。 スラッグ弾二回にグレネード一回・・・! 「――――――――ッ!!」... -
飢狼
日曜日、大志とシィルは揃ってヒマを持て余し……もとい、音楽鑑賞中。 かなり古めのCDラジカセ……はっきり言ってMP3コンポ全盛の2036年としては古代の遺物以外何者でもないが、恐ろしい事にこの家では現存していたどころか現 役だった。トドメのおまけにLPも再生可能な大型機。 「マスター、曲変えてもらっていい?」 「ん、良いけど……シィルってミスチル嫌いだったっけ?」 「好きでも嫌いでもないけど……この詩は好きじゃないかな」 CDが再生している曲はHERO、これはあまり彼女の趣味は合わないようだ。 了解、と呟いて大志は適当に別のディスクを漁り始める、彼の祖父、父、彼が集めたコレクションで通称「CDコンテナ」は常にゴチャゴチャだ。 「GGGのOP、ある?」 「……らしい、っちゃらしいね」 流れ星シィル 2話:飢狼 「マスター、やっぱり3次元駆動は負荷がおっきいかも」 「こっちでもモニタリン... -
妄想神姫:第十六章(前編)
叡智を刃に、想いを力に(前編) “かまきりん”と称されていたフォートブラッグは、本人の意思によって 外道・猪刈久夫の手を離れ、今は私のスーツケースで眠りに付いている。 前回の事もあった為か、それを咎める者は誰もいなかった。まあ恐らくは 彼奴めの事だ。懲りもせずに再び神姫を虐げるのだろうが……今はいい。 偽善だろうが見栄だろうが、私達に出来る事をしただけだ。悔いはない。 「さて……騒がしかったが、これでクララのバトルも出来るか?」 「そうですの。今日はアルマお姉ちゃんだけじゃないですのッ!」 「頑張ってくださいね、クララちゃん?あたし達、応援しますッ」 クララにも専用の“Heiliges Kleid”と変身道具の“W.I.N.G.S.”を 装備させてやる。その腰はやはり、他の“姉達”と比べ些か寂しい。 彼女に欠けている物……普段から全形態で使う為の、彼... -
第1話 『奥様は神姫』 Aパート
……奥様の朝は、早い。 「んー……、ぅ」 まだ薄暗く、静かな寝室の中、小さな影がゆっくりと起き上がる。 「ふぁ……ぁ」 その影……物語に出てくる妖精のように小さな少女は、眠気を振り払うかのように軽く伸びをすると、隣で未だに睡眠を貪っている男の顔に静かに近づいていく。 「……おはようございます。兄さま」 彼の額に、軽く触れるだけの口づけ。その時の少女は、とても幸せそうな顔をしていた。 「さて……っと」 スミレはほんわりとはにかんだ顔から、気を引き締めてキリリとした表情になると、傍らに置いてある円盤型半重力ソーサーに乗り、ふよふよとドアへ向かう。 「………」 だが、何故かドアの前でピタリと停止する。ふよふよと上下したり、うろうろとドアノブの周囲を飛んだりしている。 「ドアが……開けられないです」 ……午前5時。旦那はただドアを開けるだけの為に、... -
妄想神姫:第五十一章(前編)
猛り狂いし、地を灼く竜(前編) その日、私・槇野晶は神姫達が目覚める前から大忙しであった。何しろ、 彼女らが重量級ランクに挑む日なのだ。リサーチしたデータと自己鍛錬の 経験……そして私自身と彼女らの“技術”が、勝敗の全てを握っている。 ノウハウなど存在しないも同義。正直、全員未知の荒野へ旅立つ気分だ。 ならば、出来る準備を可能な限り行うしかない。それが明暗を分けるッ! 「充電完了、システム起動──ふぁ……おはようございますですの~♪」 「む、起きたかロッテ。アルマとクララも、起こしてやってくれんか?」 「はいですの!マイスター、寝ないでずっと準備していましたの……?」 「……仮眠は少々取ったが、結構ギリギリだな。しかし頑張らねばッ!」 そして朝日を迎える内に、前日まで練習尽くしだった“妹”達も次々と 目覚めてくる。それと前後して、“プルマージュ”の最... -
幸せな神姫を戦場に立たせる会
著 SSS氏(幸せな神姫を戦場に立たせる会) ストーリー一覧 SSS第1話 SSS第2話 蒼い犬物語 狐狩り アルファ ご感想、ご要望やリクエストなどは、こちらへ 名前 コメント すべてのコメントを見る ... -
Nagi the combat princess 第1話『ナギのごとく!』5
前へ 「……それじゃあ今日はこれまで。 明日から授業だから、今日配った教科書を忘れないように。 それでは、起立」 その声でクラス全員が立ち上がる。 「礼」 先生の号令に合わせて、クラス全員がさようならと言う。 「あぁそうそう、図書室も開いてるから興味のある人は行ってみたらどう? それじゃあ私は行くわね、さようなら」 先生はそれだけ言うと、荷物をまとめてすぐに教室を出て行ってしまった。 登校初日はこれにて終了、ハヤテの周りはざわざわとしており、皆は高校での新しい友人層の開拓をしているようだ。 「……さて」 だがハヤテは荷物をまとめ、すぐに教室を出た。 階段の所の広間に行き、周りに誰もいないことを確認するとバッグを開き、ナギと対面する。 『終わったのか?』 「うん。 さあ、帰ろう」 『友達とかは作... -
鋼の心 ~Eisen Herz~
鋼の心 ~Eisen Herz~ フブキ「祝『忍者型MMSフブキ黒い翼ver』発売~❤ これでようやく私の写真が、写真がぁ~❤」 アイゼン「……ま、今回でアンタの出番終わりだけどね……」 フブキ「え?」 アイゼン「……多分次は私の写真。……それも比較的更新は早いと見た」 フブキ「………(ぼーぜん)」 アイゼン「……ふふん(何故か勝ち誇るアイゼンさん)」 Web拍手 WEB拍手を「猫と仔猫(以下略)」のお礼画面に差し替え。 メッセージログにて、WEB拍手へのお返事を行っていました。 著:ALC あらすじ 敷地面積日本最大級のとある神姫センター。 そこで繰り広げられるバトルにはちょっとした特色があって・・・。 多人数参加型のバトルロイヤルを舞台にキワモノ神姫が目白押し。 高校生、島田祐一とストラーフのアイゼンを中心... -
第七話『ダッシュ!ダッシュ!ダッシュ!』
「・・・・どう思う。ノワール、ハウ」 「現状・・・勝てる・・・・でも・・・伸びる」 「サラさんは・・・狙撃されてもストライクイーグルなら、避けれます。問題は猫型ではないかと」 平日の午後、普通の大人なら会社に行っていてもおかしくない時間に、その女はそこにいた。 咥え煙草にサングラス。服装はタイトなジーンズにYシャツという簡単なものではあるが、その服は女のなだらかなラインをよく見せていた。 「ふふん・・・まさかこんな所であえるとはね。仕事サボってよかったよ」 女の言葉に、胸ポケットのハウリンが答える。 「・・・・っていうか仕事しないとそろそろ危ないのでは? マスター、昨日も吉岡さんに奢らせたじゃないですか」 「うるさいな。ちゃんとアテはあるのだよ。・・・・というか、吉岡のところのバイトなのだがね」 「マイスター、ヒモ?」 同じく胸ポケットに入っていたストラーフが言... -
第三話 初バトル
『対戦相手求む!』の表示がされたスクリーンの真下にある扉を開き、僕たちはバトルスペースへと入り込んだ。 どうやらここの神姫センターはバトルする神姫のマスターは個室に入る仕組みらしい。個室の中にはおそらくバトルする神姫の様子を見ながら指示を出すためにつかわれるのであろう壁いっぱいの大きなモニターとヘッドセットとキーボード。そして神姫を戦場へと送り込むパネルがあった。 まるで公衆トイレのような狭く薄暗い空間に妙な落ち着きを感じてしまい、僕は立ち尽くす。 「ダイチ、なにぼーっとしてんのさ速く速く!」 ランにそう急かされわれに返った僕は、カバンを床に置きパーツの入ったケースを取り出した。 少し迷ったのちに白いパーツを取り出しランに次々と装着していく。 武装完了となったランをモニターの下に取り付けてあるパネルに近づける。するとモニターから光とも煙ともしれない白い... -
第一話『廃墟にて』
ハウリングソウル 第一話 『廃墟にて』 今はもう誰もいない。かつてはそれなりに賑わっていたであろう街中を、一つの影が疾走していた。影は両の手にカロッテTMP・・・通称サブマシンガンを握っている。 影が向かう先にはマスクをつけた特殊部隊の隊員のような人影・・・・一体のMMSが立っていた。 そのMMS・・・兎型MMSヴァッフェバニーは走り寄る影に向かって両手で構えたSTR6ミニガンを連射する。 その弾丸の嵐を影は僅かに身を捻るだけで回避した。 「(・・・・・・・・馬鹿な)」 兎型MMS、ヴァッフェバニーは心の中で舌打ちをした。 「(私が今まで戦ってきた犬型はここまでのスピードを持った者はいなかった。一体奴は何者なんだ!?)」 ヴァッフェバニーはミニガンを的確な狙いと速度で連射する。今は何よりも、奴を近づかせないことが先決だ。... -
PRINCESS BRAVE 第一話
闇の中。 静寂に包まれた心地好い暗闇の中。 深く深く、意識がその闇の中へと溶けてゆく。 何物にも代えがたい至福の時。 そんなささやかな幸せを、突然鳴り響いた甲高いメロディーが容赦なく奪い去った。 「うあー……」 再び闇の中に戻ろうとする抵抗も虚しく、俺の意識は一気に呼び起こされる。誰だ、俺の安眠を妨げる奴は。 やかましく鳴り響く携帯を手探りでたぐり寄せ、この諸悪の根源との通話を繋げる。 「もしも……」 『はーやーとー! いつまで寝てんのー!?』 寝惚けた頭に飛び込んでくる怒鳴り声に、思わず俺は電話を遠ざける。こちらの返事も待たずに、あいつはあからさまな不機嫌さをぶつけてきた。 「なんだよ、朝っぱらからうるっせえな」 横目に時計を見るとまだ午前10時。とてもじゃないが健全な高校生が休日に起きる時間ではない。 『なっ、あんたが神姫見たいから付き合えって言ったんでしょー... -
Siren in the blue sky ~蒼空のサイレン~
エウクランテと言う神姫を評する時、まず最初に浮かぶのは『扱いにくさ』だと言うマスターは多い。 そもそも、エウクランテはMagic Market社が鳴り物入りで発売した多機能型空戦神姫である。 単機で高機動空中格闘戦から遠距離砲撃戦までこなせると言う触れ込みだったが、実際にはその多機能さがエウクランテの弱点となってしまっていた。 当時の空戦の主力がアーンヴァルであり、この天使型がユーザーの選択でドッグファイトやアウトレンジファイアに機能を偏らせ、特化する者が多かった為だろうか。 エウクランテは戦闘中の変形合体を駆使する事でそのどちらも行えるよう設計されていた。 だがしかし。 その分個々の性能はアーンヴァルに及ばず、また目まぐるしく変化する戦況に変形では対応しきれない事態も多発した。 さらに、後続機種が変形合体で機能を集約するティグリース&ウィトゥルー... -
第12話:夜の戦場(その4)
鋼の心 ~Eisen Herz~ 第12話:夜の戦場(その4) 爆炎が闇を裂いたのは一瞬だった。 閃光が過ぎ去ればそこはまた、深い森の闇の中。 複合制御システム『デルタ』は“デルタ2”の自爆、自壊を確認しつつ、平行作業で“デルタ3”の自爆準備に入る。 (“デルタ2”の自爆は有効に機能したのです。ならばこれで勝てるのですよ!!) 得体の知れないバリアを持っている“敵”に対し、デルタが有する火器は全くの無力だった。 実のところ、デルタの性能は、単体の“神姫としては”かなり低い。 そもそもデルタシステムは戦闘目的のシステムではないため、神姫としての射撃精度やパワーは二の次で設計されている。 故に、神姫の性能によらない火器の性能。即ち火力と、デルタシステムの特徴である複数の視点、射線の完全な同調、そして、莫大な作業効率によるトラップワークこそが戦闘時に... -
クラブハンド・フォートブラッグ
クラブハンド・フォートブラッグ 作者:ミヤコン 砂漠ステージのみ最強の砲台型と、それに日々弄られる少女の物語り。 2/25 番外編を久しぶりに更新。 コラボ大歓迎です! ちなみにこっちでも神姫SSを公開してたりします。 クラブハンド本編ともリンクしてるんで、もしよかったら読んでやってくださいm(_ _)m CHF 登場人物紹介 CHF 武器紹介 * クラブハンド・フォートブラッグ本編 第一話『Desert scorpion』 第二話『八谷とマイ』 第三話『主の日常と姫君の退屈』 第四話『第23回・サラはどうして勝てないのか会議』 第五話『Desert eagle』 第六話『THE交通事故』 第七話『ダッシュ!ダッシュ!ダッシュ!』 ... -
ねここの飼い方、そのじゅうさん、前半
「いっけぇぇぇぇぇぇ!!!」 敵に向かい全力で突撃するねここ。一気にねここフィンガーで勝負を決めようと……! 「甘いですの!」 ねここの研爪が相手の神姫のボディに到達する寸前、ピタリとその切っ先が止まる。 「こ……このっ、まだまだなのっ!」 最大出力の電撃と突進による慣性力をフルに使い、正面から相手のフィールドを突破せんとするねここ。 人間では直視しきれないほどの閃光がフィールド中に充満している。だけど…… 「いけない、ねここ下がって!」 「え?に゛ゃぁ!?」 先ほどまでの閃光が消え去り、今度は大爆発がフィールドの主役となる。 やがて爆煙が収まり、ねここと対戦相手の神姫の姿が視認出来るように。 相手は無傷、ねここは無残にも右腕がゴッソリ消え去っている。 それは相手からのダメージによるものではなく、過負荷でオーバーフロー... -
Nagi the combat princess 第1話『ナギのごとく!』1
前へ 神姫とは。 ある世界においては、全稼働型の美少女アクションフィギュアのことである。 神姫とは。 またある世界においては超高性能AIを搭載した、主人に従う心と感情を持つフィギュアロボットのことである。 神姫とは。 古今東西あらゆる属性を取りそろえ、抜群の容姿と戦闘力を兼ね備える完璧超人(?)である。 神姫とは。 主人の好機に槍となり、なにより生活に潤いを与えてくれる存在である。 そして鷹峰家の神姫とは…… 『ハーヤーテー!!』 別に東京の朝空に響き渡ってはいないが、ハヤテは少女の声を聞き即座に自分のベッドから飛び起きた。 鷹峰ハヤテは十五歳。職業は高校生……予定。 予定というのは、今は中学校卒業後の高校への準備期間であり、まだ高校生ではないからである。 「……どうしたの、ナギ」 眠たげな... -
第二十五話『二人の戦場、前編』
「ネコドリル・スピンオン!!」 シンキオーに包まれたマイが叫ぶ。 その叫びと共に無数のドリルが転送されて、シンキオーのジョイントと言うジョイント全てに装着された。 「化け猫合体! ゴー!!グレンマイン!!」 クラブハンド・フォートブラッグ 第二十五話 『二人の戦場、前編』 「そぉれい!!」 合体変形を終えたシンキオーがドリルの一本を“投げつける”。 ストライクイーグルならば離脱できる。そう思っていたわたしはその不意打ちに反応できなかった。 「―――――――!?」 回転したまま、ストライクイーグルに突き刺さるドリル。 一瞬の判断で飛び降り砂に隠れた瞬間轟音が響き、ストライクイーグルは爆散した。 『サラ!?』 ハルナの叫びを無視しわたしはバックパックに付けられた補助脚を展開。補助脚に付けられたチーグルの腕で砂を掘り、砂の中に逃げ込... -
Night Games 序章
灼熱の太陽が、全てを焼き尽くす世界。 一点の濁りも無く蒼に染まった空。赤茶けた大地は干上がり、ただ砂埃だけが舞い上がる。 そんな地獄の中、生と死の狭間でのたうつ者たちがいた。 静寂の大地に、無限軌道の鼓動が響く。 「左上方、敵機!回避せよ!回避せよ!!」 声を荒げる、鉄(くろがね)の少女。それは生を求める者の悲痛な叫び。 砂漠に展開する少女達に、殺戮の閃光が降り注ぐ。 「熱源探知、対地ミサイルきます!」 「各機フレア散布、急いで!」 淡い金髪の少女の号令の元、一斉に発射される。 フレアは閃光と共に大空に鮮やかな軌跡を描き、熱と光によってミサイルの赤外線誘導装置を欺瞞。 それに目の眩んだミサイル……地獄のカラスどもが貪るように食らいつく。 「やった!」 迫りくる死を振り払った喜びに、少女たちが歓喜の声を上げる。 「回避行動続けて、また来る... -
『駆け抜ける旋風!嵐のタッグバトル!』
「うわぁー……」 想像以上の賑わいに、俺は思わず驚嘆を……ってあれ、前にも同じセリフを吐いた気がする。またデジャブか? 「すっっっっごい人だね……」 舞、ヒカリ達と神姫センターにやって来たのだが、そこはとんでもない賑わいを見せていた。バトルスペースを埋め尽す人と神姫、軽く見回しても昨日の倍はいるだろうか。改めて神姫ユーザーの多さを実感させられる。 「昨日で少ない方だ、って言ってたのがわかった気がする……」 「んー、やっぱり連休最後の日だからしょうがないかな……?」 俺も舞も顔を見合わせて苦笑い。流石に全員が参加登録を済ませて順番待ちをしているワケではないだろうが、それでもかなりの待ち時間になるのは確実だ。帰りたくなってきた。 「どうする?また今度にしよっか?」 「えー、ヤだ!今日がいい!舞、約束したもん!」 「んー、そうなんだけど……」 舞はもう一度人混みに視線を戻した... -
第12話:夜の戦場(その2)
鋼の心 ~Eisen Herz~ 第12話:夜の戦場(その2) 季州館近辺の山間道に一台のバイクが停車した。 ヘルメットを取った女は、切りそろえたセミロングの髪を夏の夜風に揺らし、崖下の森を見る。 「マスター。発信機の方位はこの先300m。……すぐ傍です」 コートの胸元から顔を覗かせたジルダリアに浅く頷き、彼女は荷台に積んだコンテナを開けた。 「起きろ。戦いの時間だ…」 隻眼で見下ろすコンテナの中、三人の神姫が顔をあげ、それぞれの方法で解意をあらわす。 「ストレリチアはブーゲンビリアを狙撃ポイントに移送後、上空で待機。カトレアとアルストロメリアは私と一緒に目標の確保に当たる」 「はい。マスター……」 姉妹を代表して頷くカトレア。 「分かっているとは思うが―――」 眼帯の女は神姫達を見渡し、いつもの言葉を口にする。 「―――他の神姫はもちろんの事... -
ねここの飼い方・劇場版 ~十一章・終焉~
「ジェネシスちゃん、大丈夫っ!?」 「な……なんとかっ。振り落とされないようにするだけで精一杯ですが」 音速を突破し、周囲には音もなく戦場を駆け抜ける二人。 二人が通り過ぎた空間には、直後凄まじいソニックブームが巻き起こり、周囲に配置されていた不運な敵機が吹き飛ばされていく。 それは時間にすればほんの一瞬なのだけれど、激しいGに耐える二人には一瞬とも永遠とも思える時間の流れ。 そして正面に、巨大な電波塔のような建造物が見えてくる。 周囲に敵は今のところ見当たらない、どうやら主力の大半は3~4エリア周辺に配置していたみたいだ。 「あれです! あそこから突入しますので」 「……了解っ。加速解除!……きゃぁっ!?」 ジェネシスを投下するため加速を緩めた途端、塔の根元より複数の強烈な閃光がねここに襲い掛かる。 急速回避して直撃は避けたけど……明らかに今までとは違う精度だ。 ... -
Nagi the combat princess 第1話『ナギのごとく!』2
前へ 『ハヤテーーーーーーーーーーーーっ!!!』 「……ん……」 『ハヤテーーーーーーーーーーーーっ!!!』 「もう朝……?」 『ハヤテーーーーーーーーーーーーっ!!!』 ハヤテの朝は携帯電話から鳴り響くナギの声で目が覚める。 『ハヤテーーーーーーーーーーーーっ!!!』 「んん……」 『ハヤテーーーーーーーーーーーーっ!!!』 ちなみにこの声は神姫の「ナギ」の声ではなく、ハヤテのごとく!の携帯サイトで買った「三千院ナギ」の着ボイスをアラーム設定したものである。 『ハヤt「はい、ストップ」 スマホから延々ループするボイスをストップさせ、ハヤテは眼をこすりながら起きあがった。 「太陽って…… なんで毎日登るのかなぁ」 『それは私のセリフだぞ』 「……ナギ」 ナギはすでに起きて... -
主義
前へ 先頭ページ 次へ 「主義」 「なんだこの人だかりは?」 行きつけのセカンドリーグ対戦スペースおよびオンラインアクセスポイントがある、自宅から二駅もまたいだセンター。 到着したマスターは、対戦スペースを囲む異常な数のギャラリーを目の当たりにした。 「試合が行われているようですよ」 マイティがコートの胸ポケットからひょっこりと顔を出す。 「マスター、スコアボードを見てください」 「ん?」 バーチャルフィールドの立体映像が表示されるドームスクリーンの天辺に、勝ち抜き数とその神姫の総戦闘時間を表示する大きなスコアボードがついている。 対戦車は青コーナーと赤コーナーに分けられるが、ボードは今真っ赤に染まっており、数値がセカンドの試合にしては異常だった。 「四十八人抜きか」 「おそらく再戦も含まれていますけど、それでも驚異的な勝ち抜き数です。... -
<殺戮の歌姫>
凪さん家の十兵衛さん 第五話<殺戮の歌姫> 闇、漆黒の空に木霊するは、妖しき姫の歌声。 今日もまた、歌に魅了され己を無くした者達が、残酷な舞踏を披露する。 光、漆黒の空を貫くは、地獄から来た悪魔の咆哮。 それは不幸の鎖を食いちぎる者、その左目に輝くは、紅き決意の灯火。 「第一、第二小隊は第三小隊の活路を開け!第四、第五小隊は第三小隊の援護!なんとしても奴を倒すんだ!」 『ラジャー!!』 薄暗いワゴン車の中、モニターの光だけが車内を照らす。画面には無数の神姫の姿が映し出されている。 「今日で終わりにしてやる…」 そうつぶやき、眼鏡を光らせたのは、あの男。 ある日友人が持ってきた無残な神姫を、神姫への愛と己の技術を総動員して直し、後に伝説なる証、 左目の眼帯を与えた男。黒淵 創(くろふち はじめ)だ。 痩せ型の長身、だが適度に整った筋肉と顔立ちに... -
第七話:デルタ1
鋼の心 ~Eisen Herz~ 第七話:デルタ1 「君、島田祐一くんだろ?」 いつも通り、美空、リーナと共に神姫センターに居た祐一は突然見知らぬ男に声をかけられた。 「…誰ですか?」 祐一が見上げる男は、眼鏡をかけた柔和な笑顔で、手にしたケースは神姫装備の運搬用。 「失礼、僕の名は村上衛。君がここら辺で一番強いアイゼンって神姫のオーナーだと聞いてね。挑戦したいな、って思ったんだけど……」 祐一は眉をひそめる。 神姫バトルのバトルロイヤルは、勝者となった神姫の名以外は公表されない。 だから、アイゼンが強いという噂が流れる事はあっても、そのオーナーが祐一であるという噂が流れるとは考えにくい。 「……何処で俺の名を聞いたんです?」 「申し訳ないが口止めされていてね、言ってはいけない事になっているんだよ」 「………口止めって、誰に?」 「ははは、秘密だよ」... -
Mighty Magic 2
戻る 先頭ページ 次へ 目次 インターバトル1「プレゼント」 「変身!」 「主義」 インターバトル1「プレゼント」 「うっそだろ。なんでほとんどノーマルなのにそんなに強いんだよォ!?」 相手神姫のオーナーが悲痛に叫ぶ。 可能な限り装備を取り付け禍々しい形になっていた相手神姫、忍者型MMSフブキは、レールガンの直撃でデッド判定を受け、ポリゴンの塵となって消滅した。 『対戦終了。Winner,マイティ』 ジャッジAIが勝った神姫の名前を挙げ、そうしてバーチャル接続は解除された。 「マスター!!」 アクセスポッドから出てきて一番、天使型MMSアーンヴァル『マイティ』は、自らのマスターに抱きついた。 「いい戦いだった」 マスターはマイティの頭を人差し指でこしょこしょとなでる。マイティはこれが好きだった。 「ランクが規定値を越えましたよ。これ... -
PRINCESS BRAVE第一話『始動!武装神姫!』
闇の中。 静寂に包まれた心地好い暗闇の中。 深く深く、意識がその闇の中へと溶けてゆく。 何物にも代えがたい至福の時。 そんなささやかな幸せを、突然鳴り響いた甲高いメロディーが容赦なく奪い去った。 「うあー……」 再び闇の中に戻ろうとする抵抗も虚しく、俺の意識は一気に呼び起こされる。誰だ、俺の安眠を妨げる奴は。 やかましく鳴り響く携帯を手探りでたぐり寄せ、この諸悪の根源との通話を繋げる。 「もしも……」 『はーやーとー! いつまで寝てんのー!?』 寝惚けた頭に飛び込んでくる怒鳴り声に、思わず俺は電話を遠ざける。こちらの返事も待たずに、あいつはあからさまな不機嫌さをぶつけてきた。 「なんだよ、朝っぱらからうるっせえな」 横目に時計を見るとまだ午前10時。とてもじゃないが健全な高校生が休日に起きる時間ではない。 『なっ、あんたが神姫見たいから付き合えって言ったんでしょー... -
妄想神姫:第五十一章(後編)
猛り狂いし、地を灼く竜(後編) 閃光の刃を両手で受け止めている、“ゴーレム・シルエット”のアルマ。 その均衡を打ち崩す為、彼女は背にしている二基の二連装ブースターを、 肩に接続し……一気に点火した!その大推力で刃を押し返す魂胆なのだ! 「これが勝機……一気に、推して参ります!はぁああっ!!!」 「う、ぅっ……うわぁっ!?」 「“フルメタル・クラッカー”、“ブレイズ・ストーム”!一斉砲撃!」 「なっ……!?きゃうううっ!!ビームと鉛玉の、制圧射撃……!?」 その目論見は成功、浮いていたガルラはバランスを大きく崩す。そこを 狙って、アルマは両腕と両肩の補助火砲を一斉に解き放ったのだ!即ち 一種の指向性地雷を模したベアリング弾の散布装置と、拡散ビーム砲の 四連続近距離射撃である。実体・光学の両面から攻められたガルラは、 地に倒れ伏す。それを見たアルマは、... -
戦場を赤く染めて
「日本というのはつくづく平和ね」 ホビーショップエルゴ2階、バトルフロア。 エンプレスとトワイライトはその一角で休憩していた。 しかし、神姫用の自動販売機とは。 こんな物を作る精神と技術と、道楽加減には恐れ入る。と、エンプレスは胸中で小さく 息を吐いた。 彼女らを連れてきたドクに至っては一階で子供のように買い物を楽しんでいる。 いや、アレは子供だ。 能力はあれど、中身は大きな子供。 だが、それでいい…大人と呼ばれ、社会に適応した人間ほど信用できない連中は無い。 胸に疼く憎悪か、はたまた元からそうなのか。彼女の飲むコーヒーは苦かった。 やたらとテンションの高い客が居る。 外人さんだろう。ぐるぐると棚を回っちゃ、籠いっぱいに商品を詰め込んでいる。 買い物観光ならアキバにでも行きそうなモンだが。 それだけウチも神姫ユーザーには有名になったって事だ... -
変身!
前へ 先頭ページ 次へ 「変身!」 「愛ある限り戦いましょう! 魔女っ子神姫ドキドキハウリン! ここに、はいぱー☆降臨っ!!」 そこには制服を着た犬型MMSハウリンではなく、魔法のステッキを模した長射程砲を振りかざした、魔法少女が立っていた。 気がつけばオーナーの女性も同じ格好をしている。 「な、な、なんだあれは?」 天使型MMSアーンヴァル『マイティ』のマスターは我が目を疑った。 「素敵よココー! 初めてばっちり言えたわね♪」 魔女っ子神姫ドキドキハウリンことココのオーナー、戸田静香が手を振った。魔女っ子神姫ドキドキハウリンことココは顔を真っ赤にして俯いてしまう。 「地の文! 連呼しないでください!」 いやはや、失礼。 当のマイティはココを見つめたまま固まっている。 「そ、それ……」 「あ、あなたも言う気か!」 ココは長射... -
妄想神姫:第五十五章(前半)
僅かな慢心、産まれた闇(前半) 歳末も押し迫ってきた頃。私・槇野晶率いるMMSショップ“ALChemist”の 面々は、順当に重量級ランクを勝ち進んでいた。無論負ける時も有ったが 勝率の方が大分上である現在の所、皆の自信は相当強固になっているな。 だからだろう。私も皆も、ロッテの試合日であるその時は浮ついていた。 「さぁ、マイスター!今日も貴女に“勝利”をプレゼントしますの~♪」 「ふむ。相当強気だなロッテや、今回の相手は多分……お前も驚くぞ?」 「大丈夫ですよマイスター、ロッテちゃんなら今回も勝っちゃいます!」 「……でも全員気を付けて、弛緩しすぎた空気は……隙を産むんだよ?」 クララは恐らく気付いていたのだろう。本当に僅か、極々僅かな綻び。 それは、勝利に酔う者が陥りがちな慢心という“罠”……否、違うな。 普段のロッテが、高慢になった訳ではないぞ... - @wiki全体から「『激突!戦場へ!』」で調べる