Men&Woman&Boy&Girl~英雄譚~ ◆lDtTkFh3nc
血が足りない。
使い古された言葉だが、今の少年を表すのにこれ以上の言葉はあるまい。
暗闇を、植木耕助は危うい足取りで歩く。
目的地はわからない。ただ、友人が残した痕跡を追っているだけだ。
最初は血だった。血と言ってもそれは友人「森あい」本人の血ではない。
紛れも無く植木自身の血である。
彼が事故によって浴びせてしまった返り血が、皮肉にも彼女を追う道導となってくれた。
血痕が途絶えた後も、ぬかるみに残った足跡や嘔吐の跡、脱げた靴等が彼を導く。
使い古された言葉だが、今の少年を表すのにこれ以上の言葉はあるまい。
暗闇を、植木耕助は危うい足取りで歩く。
目的地はわからない。ただ、友人が残した痕跡を追っているだけだ。
最初は血だった。血と言ってもそれは友人「森あい」本人の血ではない。
紛れも無く植木自身の血である。
彼が事故によって浴びせてしまった返り血が、皮肉にも彼女を追う道導となってくれた。
血痕が途絶えた後も、ぬかるみに残った足跡や嘔吐の跡、脱げた靴等が彼を導く。
「ハァ…ハァ…クソ、これじゃ追いつけねぇ…」
だがその為に流した大量の血が彼の歩みを妨げているのも事実。
彼が食したヨミヨミの実は、一度死んでも蘇る力を与える。
しかし、失った肉体を取り戻す力は無く、肉体が白骨化してしまえば蘇っても体は骨だ。
植木も失った血は取り戻せない。白骨すら蘇らせる実の力で何とか生きてはいるものの、
本来なら生命機能の維持すらぎりぎりの血液しか残っていないのである。体がまともに動くはずも無い。
彼が食したヨミヨミの実は、一度死んでも蘇る力を与える。
しかし、失った肉体を取り戻す力は無く、肉体が白骨化してしまえば蘇っても体は骨だ。
植木も失った血は取り戻せない。白骨すら蘇らせる実の力で何とか生きてはいるものの、
本来なら生命機能の維持すらぎりぎりの血液しか残っていないのである。体がまともに動くはずも無い。
憤りを独り言として吐き出し、なおも少年は歩き続けた。
ゆっくりと、だが確実に…
ゆっくりと、だが確実に…
ふと気がつくと、少し先で地面が途絶えている。
少しだけペースを上げそこまでたどり着くと、その場所で友人の足取りは綺麗に途絶えていた。
轟々と流れる、川の手前で……
少しだけペースを上げそこまでたどり着くと、その場所で友人の足取りは綺麗に途絶えていた。
轟々と流れる、川の手前で……
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「う……あ……?」
場所はH-7の川辺。少年、植木耕助が目を覚ます。
友人の残した血痕は途切れ、その手がかりは目の前の川のみとなった。
それでも諦めることなく彼は歩き出したわけだが、程なく力尽き、気を失っていたのである。
自分でもその体がまともに動かせる状態ではないことくらいわかっている。
だがその体をおして必死で探している少女が、川に落ちたかもしれないのなら、やはりじっとはしていられなかった。
友人の残した血痕は途切れ、その手がかりは目の前の川のみとなった。
それでも諦めることなく彼は歩き出したわけだが、程なく力尽き、気を失っていたのである。
自分でもその体がまともに動かせる状態ではないことくらいわかっている。
だがその体をおして必死で探している少女が、川に落ちたかもしれないのなら、やはりじっとはしていられなかった。
「う……ぐぅ……」
「ちょーっと落ち着いたほうがいいよ、少年」
「!!」
「ちょーっと落ち着いたほうがいいよ、少年」
「!!」
突如かけられた声に慌てて振り返る。
そこには赤いコートで不良みたいな髪型の、でも優しい表情の男が座っていた。
そこには赤いコートで不良みたいな髪型の、でも優しい表情の男が座っていた。
「人探し?手伝おうか?」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
男と少年の出会いから2時間近く前、デパート屋上。
「うっひょ〜、こりゃ高い。イイ眺めだけど、お目当てのものは見当たらないね」
「そう。まぁそんなに都合よくはいかないといったところね」
「そう。まぁそんなに都合よくはいかないといったところね」
「狩人さん、麦わら帽子は見当たらないかしら?赤い服を着てると思うから、目立つと思うのだけど」
「生憎、人がまず見当たらないね。まぁ、森や高い建物が多いからそもそも見える範囲が狭いんだけど…」
「生憎、人がまず見当たらないね。まぁ、森や高い建物が多いからそもそも見える範囲が狭いんだけど…」
お互いの知り合いの話になったところで、人探しの為に屋上を訪れ、双眼鏡を使用したというわけだ。
本来なら、他に確認したいことは山ほどあった。
何せ、お互いの話す情報の根本的な世界観に違いが多すぎた。
ヴァッシュの常識にロビンの常識は通用せず、ロビンの常識にヴァッシュの常識は通じなかった。
本来なら、他に確認したいことは山ほどあった。
何せ、お互いの話す情報の根本的な世界観に違いが多すぎた。
ヴァッシュの常識にロビンの常識は通用せず、ロビンの常識にヴァッシュの常識は通じなかった。
ロビンはいくらか情報を隠して話し、何となくだがヴァッシュもそれを感じていた。
彼女が話したのは自分の世界の基本的なことばかりで、自身の経歴等は巧みに隠して会話を進めた。
だがそれを差し引いてもおかしなところが多すぎる。
ロビンとしてはそこにこそ、この馬鹿げた殺し合いの主催者である“神”に対処するヒントがあるように思えた。
お互いの情報のすり合わせによって、その目的も見出せるかもしれないと判断したのだ。
だが、それをするには二人だけの情報では足りない。それゆえ、人探しとなったのである。
ヴァッシュとしてはすぐにも趙公明を追いたいところだったが、情報不足は否めない。
彼を探す意味も含めて、彼女の提案に乗ったというわけだ。
彼女が話したのは自分の世界の基本的なことばかりで、自身の経歴等は巧みに隠して会話を進めた。
だがそれを差し引いてもおかしなところが多すぎる。
ロビンとしてはそこにこそ、この馬鹿げた殺し合いの主催者である“神”に対処するヒントがあるように思えた。
お互いの情報のすり合わせによって、その目的も見出せるかもしれないと判断したのだ。
だが、それをするには二人だけの情報では足りない。それゆえ、人探しとなったのである。
ヴァッシュとしてはすぐにも趙公明を追いたいところだったが、情報不足は否めない。
彼を探す意味も含めて、彼女の提案に乗ったというわけだ。
視力には自信のあるヴァッシュだったが、そもそも見える範囲が狭いのでは意味が無い。
諦めて別の方法を考えるか、と思ったその時だった。
諦めて別の方法を考えるか、と思ったその時だった。
「いた!!」
双眼鏡を通じて、ヴァッシュの目に一瞬だけ少年の姿が飛び込む。
ふらふらと頼りない足取りで、森の中を川に向かって歩いていた。
ふらふらと頼りない足取りで、森の中を川に向かって歩いていた。
「狩人さん、その子……」
「生憎だが、麦わら帽子じゃないね。遠すぎてはっきりしないけど、14、5歳くらいの男の子みたいだ」
「生憎だが、麦わら帽子じゃないね。遠すぎてはっきりしないけど、14、5歳くらいの男の子みたいだ」
その言葉に、わずかにロビンが反応する。
麦わらをかぶっていないなら、それがルフィである可能性は極めて低い。
だが、別の仲間であるウソップあたりなら可能性はある。
鼻は長くなかったか、と聞こうかとも思ったがやめておく。
どんな関係かまでは伝えていないとはいえ、自分の知り合いとして既にルフィの情報を伝えてしまっている。
情報交換でかわした会話から、ヴァッシュが殺し合いに乗るような人物とは思えなかったが、
それでも今はまだ余計な情報を与えたくない。彼らを危険にさらす可能性があるからだ。
麦わらをかぶっていないなら、それがルフィである可能性は極めて低い。
だが、別の仲間であるウソップあたりなら可能性はある。
鼻は長くなかったか、と聞こうかとも思ったがやめておく。
どんな関係かまでは伝えていないとはいえ、自分の知り合いとして既にルフィの情報を伝えてしまっている。
情報交換でかわした会話から、ヴァッシュが殺し合いに乗るような人物とは思えなかったが、
それでも今はまだ余計な情報を与えたくない。彼らを危険にさらす可能性があるからだ。
「ふらついてるみたいだった。ケガをしてるのかも……行ってみよう!」
ヴァッシュの提案に、ロビンも頷く。
チーン
二人がデパートの階段を降りていると、どこからか間抜けな音が響いた。
顔を見合わせ、ゆっくりとそちらに視線をやる。
扉がゆっくりと開き、珍妙な格好の男女二人組が姿を現した。
顔を見合わせ、ゆっくりとそちらに視線をやる。
扉がゆっくりと開き、珍妙な格好の男女二人組が姿を現した。
「お?」
「えっ!」
「あ、ども」
「……」
「えっ!」
「あ、ども」
「……」
四者四様の反応を示し、停止する4人。
真っ先に動いたのはロビンだった。鞄から包丁を取り出し身構える。
次いで男の方が腰の刀に手をやった。しかし…
真っ先に動いたのはロビンだった。鞄から包丁を取り出し身構える。
次いで男の方が腰の刀に手をやった。しかし…
「おーーっとストップストップ。お互いまずは物騒なもの、しまおうよ」
その一瞬でヴァッシュは両者の間に身を滑り込ませ、お互いを静止させるように両手を突き出す。
あまりの反応の速さに、対峙していた両者も少し驚いた表情を見せていた。
男は驚くほどあっさりと刀から手を離すと、その手を横に動かし傍らの少女を下がらせた。
あまりの反応の速さに、対峙していた両者も少し驚いた表情を見せていた。
男は驚くほどあっさりと刀から手を離すと、その手を横に動かし傍らの少女を下がらせた。
「銀さん……」
「あー、よくわかんねーけど、多分大丈夫だろ。おい、トンガリ頭。
こっちは別にいいけど、そっちのおつれさんをどうにかしてくれ」
「あー、よくわかんねーけど、多分大丈夫だろ。おい、トンガリ頭。
こっちは別にいいけど、そっちのおつれさんをどうにかしてくれ」
銀さん、と呼ばれた男の言葉に、ヴァッシュはちらりとロビンを見やる。
彼女はまだ包丁を手放してはいない。だが、かすかに感じた殺気のようなものは消えていた。
彼女はまだ包丁を手放してはいない。だが、かすかに感じた殺気のようなものは消えていた。
「おねーさんも!見たとおり悪い人たちじゃなさそうだし、落ち着いて」
「……そうね、ごめんなさい」
「……そうね、ごめんなさい」
そう言って、ロビンも包丁を下ろし、鞄にしまう。
「は、はぁ〜」
少女のため息をきっかけとし、張り詰めていた空気が解ける。
安堵の、真剣な、やる気のない、毒気の抜かれる……
それぞれの表情を浮かべ、4人は息を吐いた。
安堵の、真剣な、やる気のない、毒気の抜かれる……
それぞれの表情を浮かべ、4人は息を吐いた。
簡単にお互いの状況を話し合うと、4人は移動を始めた。
ヴァッシュたちが助けようとしている少年を探すためだ。
緊急事態であるということで納得してもらい、移動しながらの情報交換となった。
ヴァッシュたちが助けようとしている少年を探すためだ。
緊急事態であるということで納得してもらい、移動しながらの情報交換となった。
「なんつーか、いろいろツッコミてぇけど……それは俺の担当じゃないからやめとくわ」
それぞれの身の上話を終え、銀時が呟く。
信じられない話の連続だったが、お互いが聞きかじっていた宝貝(パオペエ)という単語が、
それぞれの話を嘘と断ずることが出来ない状況を作っていた。
信じられない話の連続だったが、お互いが聞きかじっていた宝貝(パオペエ)という単語が、
それぞれの話を嘘と断ずることが出来ない状況を作っていた。
「そうそう、役割分担は大事。それに今は……あの男の子を見つけるのが最優先だ」
ヴァッシュたちの目的を聞き、彼らも協力してくれる事になった。
成り行き、というのも大きいが、銀時には少し心当たりがあるようだ。
成り行き、というのも大きいが、銀時には少し心当たりがあるようだ。
「そいつさ、なんかメガネっぽい顔してなかった?」
「メガネっぽい顔ってなんですか!なんかメガネかけた人をバカにしてません?」
「いや、いい意味でメガネっぽいってことよ?」
「メガネっぽい顔ってなんですか!なんかメガネかけた人をバカにしてません?」
「いや、いい意味でメガネっぽいってことよ?」
そんな銀時と少女…冴英の会話に、ヴァッシュは少しだけ心癒される想いだった。
「うーん、顔はよくわからなかったからなぁ」
「……面白い子達ね」
「……面白い子達ね」
少しだけ、ロビンも笑う。
なんだ、ちゃんと笑うことも出来るじゃんか。
なんだ、ちゃんと笑うことも出来るじゃんか。
初めて会った時から、この女性には何か不安を感じさせられていた。
情報も巧みに隠し、警戒心も強い。
最初はこんな状況ではそれも仕方がないと思っていた。
だが、一緒に居るうちにわかってきた。彼女は、何かに突き動かされるように動いている。
よく言えば使命感、悪く言えば強迫観念というか……
そんな表れが、先程銀さんたちと対峙した時の行動なのだろう。
だが、今の彼女の笑顔には偽りが無い。彼女も根っからの危険人物というわけではないのだろう。
何より彼女は、そんな使命感を自制できるだけの冷静さを持っているのだ。
情報も巧みに隠し、警戒心も強い。
最初はこんな状況ではそれも仕方がないと思っていた。
だが、一緒に居るうちにわかってきた。彼女は、何かに突き動かされるように動いている。
よく言えば使命感、悪く言えば強迫観念というか……
そんな表れが、先程銀さんたちと対峙した時の行動なのだろう。
だが、今の彼女の笑顔には偽りが無い。彼女も根っからの危険人物というわけではないのだろう。
何より彼女は、そんな使命感を自制できるだけの冷静さを持っているのだ。
最初に会った相手が相手だっただけに、この殺し合いにはかなりがっくり来ていた。
だが、こうしてバカな真似はしないでいてくれる人もいる。それが彼には嬉しかった。
そんな喜びを少し感じて、ヴァッシュは進む。
願わくは、これから会う少年もそんな心の持ち主であって欲しい。
だが、こうしてバカな真似はしないでいてくれる人もいる。それが彼には嬉しかった。
そんな喜びを少し感じて、ヴァッシュは進む。
願わくは、これから会う少年もそんな心の持ち主であって欲しい。
程なくして、少年は発見された。
先程双眼鏡で確認した位置からそれほど離れていないようだ。あれからすぐ力尽きたのだろう。気を失っている。
ロビンが彼の容態をうかがう。
先程双眼鏡で確認した位置からそれほど離れていないようだ。あれからすぐ力尽きたのだろう。気を失っている。
ロビンが彼の容態をうかがう。
「……私は医者じゃないからはっきりとは言えないけど、重度の貧血、って感じね」
「鼻血でも出したんじゃねーの」
「……銀さんじゃあるまいし」
「鼻血でも出したんじゃねーの」
「……銀さんじゃあるまいし」
少年に外傷はなかったが、顔色が驚くほど青白い。
「輸血用の血液でもあれば理想的だけど」
「さすがにそれはデパートにもなさそうですね」
「肉食うだけじゃダメなの?ル○ンみたいに」
「さすがにそれはデパートにもなさそうですね」
「肉食うだけじゃダメなの?ル○ンみたいに」
銀時の発言に冴英はふざけないで下さい!と怒ったものの、他に対処法も浮かばない。
「とりあえず病院に連れてったほうがいいんだろうけど、栄養補給もいいかもね」
このヴァッシュの発案で、ひとまず銀時と冴英が物探しの為デパートに引き返すこととなった。
広い建物内でお目当てのものを探すには、デパートという施設にいくらか知識のある彼らが適任だ。
少年をむやみに動かすのは良くないだろうと、ヴァッシュとロビンが付き添う事にした。
広い建物内でお目当てのものを探すには、デパートという施設にいくらか知識のある彼らが適任だ。
少年をむやみに動かすのは良くないだろうと、ヴァッシュとロビンが付き添う事にした。
ここから動かない、動く場合は行き先を残す、という約束をして銀時たちを見送る。
「私は少し周囲を見回ってくるわ」
「えぇ!女の子1人じゃあぶないよ」
「えぇ!女の子1人じゃあぶないよ」
ロビンの提案にヴァッシュが慌てて手を振る。
「ふふ、ありがとう。でも私、これでも身を守るくらいは出来るの。
狩人さんは彼を守っていてあげてね。すぐ戻るわ」
狩人さんは彼を守っていてあげてね。すぐ戻るわ」
そう言って、ロビンも闇の中へと消えていった。
「……ちょっと寂しかったりして」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「とまぁ、こんな感じ」
自己紹介と現状の報告を終え、ヴァッシュが立ち上がる。
「そこで、僕にも君の名前と事情を話してもらえると嬉しいんだけど」
少年の前に移動し、語りかける。少年は少し悩み、口を開いた。
「えっと、とりあえず助けてくれてありがとう」
「いやー、ぶっちゃけまだ助けられてないけどね」
「いやー、ぶっちゃけまだ助けられてないけどね」
いきなり敵意満点で返されることも覚悟していただけに、少年の言葉は嬉しかった。
「俺は植木耕助。ちょっと事情があって、友達の森って奴を追いかけてたんだけど……
アイツ、川に落ちたみたいで……そうだ、森を追わなきゃ……」
アイツ、川に落ちたみたいで……そうだ、森を追わなきゃ……」
言い終える前に無理やり立ち上がろうとし、ふらつく植木。ヴァッシュがゆっくりとそれを制する。
「今はやめといた方がいい。詳しくはわからないけどその血、何かあったんだろう?
そういう時は焦らない方がいい」
「でもっ!俺のせいでアイツは……」
そういう時は焦らない方がいい」
「でもっ!俺のせいでアイツは……」
なおも立ち上がろうとする少年を、今度は力ずくで制す。
「ダメだ!君のその優しさは素晴らしいと思う。でもそれで君が倒れたら、誰も救えない!」
「……ちきしょう。結局俺は、弱いままじゃないか……あれから、少しは強くなれたと思ってたのに……!
肝心な時に、何にも出来ない……!」
「……ちきしょう。結局俺は、弱いままじゃないか……あれから、少しは強くなれたと思ってたのに……!
肝心な時に、何にも出来ない……!」
拳を血が出んばかりに握り締め、植木は歯噛みする。
「そんな事はないよ。君がこうしてその子を追ってきたから、僕たちは君に会えた。そして、その子の事を聞けたんだ。
僕たちも協力する。みんなで探せば、きっとすぐ見つかるさ!だから今は休んだ方がいい。それに……」
「それに?」
僕たちも協力する。みんなで探せば、きっとすぐ見つかるさ!だから今は休んだ方がいい。それに……」
「それに?」
ふ、っと夜空を見上げるヴァッシュ。
「どうやらそろそろ、趣味の悪い番組のスタートみたいだぜ」
【H‐7/森の中の川辺/一日目 早朝(放送直前)】
【ヴァッシュ・ザ・スタンピード@トライガン・マキシマム】
[状態]:健康、黒髪化3/4進行
[服装]:真紅のコートにサングラス
[装備]:ヴァッシュ・ザ・スタンピードの銃(6/6うちAA弾0/6(予備弾23うちAA弾0/23))@トライガン・マキシマム
[道具]:支給品一式、不明支給品×1
[思考]
基本:誰一人死なせない。
1:放送を聞く
2:植木と情報交換。銀時達を待ち、合流後は植木のお手伝い(予定)
3:趙公明を追いたいが、手がかりがない。
4:参加者と出会ったならばできる限り平和裏に対応、保護したい。
5:ちょっとだけ、ロビンが心配
【ヴァッシュ・ザ・スタンピード@トライガン・マキシマム】
[状態]:健康、黒髪化3/4進行
[服装]:真紅のコートにサングラス
[装備]:ヴァッシュ・ザ・スタンピードの銃(6/6うちAA弾0/6(予備弾23うちAA弾0/23))@トライガン・マキシマム
[道具]:支給品一式、不明支給品×1
[思考]
基本:誰一人死なせない。
1:放送を聞く
2:植木と情報交換。銀時達を待ち、合流後は植木のお手伝い(予定)
3:趙公明を追いたいが、手がかりがない。
4:参加者と出会ったならばできる限り平和裏に対応、保護したい。
5:ちょっとだけ、ロビンが心配
[備考]:
※参戦時期はウルフウッド死亡後、エンジェル・アーム弾初使用前です。
※エンジェル・アームの制限は不明です。
少なくともエンジェル・アーム弾は使用できますが、大出力の砲撃に関しては制限されている可能性があります。
※参戦時期はウルフウッド死亡後、エンジェル・アーム弾初使用前です。
※エンジェル・アームの制限は不明です。
少なくともエンジェル・アーム弾は使用できますが、大出力の砲撃に関しては制限されている可能性があります。
【植木耕介@うえきの法則】
[状態]:極めて重度の貧血、カナズチ化 、首に大ダメージ
[装備]:
[道具]:支給品一式、不明支給品0‾1、青雲剣
[思考・備考]
基本:佐野やハイジ達の仲間と共にこの戦いを止める。
1:放送を聞く
2:ヴァッシュと話す
3:森を追いかける。
4:血が足りねぇ。
5:森と話が合わない、何でだ?
6:モップが欲しい。
[状態]:極めて重度の貧血、カナズチ化 、首に大ダメージ
[装備]:
[道具]:支給品一式、不明支給品0‾1、青雲剣
[思考・備考]
基本:佐野やハイジ達の仲間と共にこの戦いを止める。
1:放送を聞く
2:ヴァッシュと話す
3:森を追いかける。
4:血が足りねぇ。
5:森と話が合わない、何でだ?
6:モップが欲しい。
※+第5巻、メガサイトから戻って来た直後から参戦です。
○ ○ ○ ○ ○
「銀さーん!まだですかー!」
デパートのとある階に、冴英のあきれかえった声が響く。
「ちょっと待て……さっき飲んだイチゴ牛乳……多分あれがダメだったんだ……」
声はとある部屋の、とある個室の、とある便座の上から聞こえる。
銀時は今、トイレの中で苦しんでいるのであった。
銀時は今、トイレの中で苦しんでいるのであった。
「もう!せっかく役に立ちそうなもの、見つけたのに……」
冴英たちはデパート内を捜索し、まず念のため医務室によった。
そこはロビンが探索済みのはずだが、見落としがあるかもしれない。
そして案の定、なんとも都合よく輸血パックを見つけたのである。
そもそもデパートの医務室に輸血用血液なんてあるのか、と驚いたが、今はありがたく使わせてもらおう。
彼の血液型がわからなかったので全てバッグに入れたが、不思議なことに鞄が一杯になる気配はなかった。
これなら食料もたくさん入るだろう。何が貧血に聞くのかはさっぱりわからないが。
そこまでは順調だった。しかし……
そこはロビンが探索済みのはずだが、見落としがあるかもしれない。
そして案の定、なんとも都合よく輸血パックを見つけたのである。
そもそもデパートの医務室に輸血用血液なんてあるのか、と驚いたが、今はありがたく使わせてもらおう。
彼の血液型がわからなかったので全てバッグに入れたが、不思議なことに鞄が一杯になる気配はなかった。
これなら食料もたくさん入るだろう。何が貧血に聞くのかはさっぱりわからないが。
そこまでは順調だった。しかし……
「その後、調子に乗って冷たいほうじ茶をがぶ飲みしたのも悪かったんじゃないんですかー?」
「そーかもしれん」
「そーかもしれん」
売り場の飲み物を拝借しいろいろと飲んでいた銀時が、突如腹痛を訴え、トイレに駆け込んだ。
それからずっとこんな調子である。
それからずっとこんな調子である。
はぁ、とため息をつき、冴英はその場にしゃがみこんだ。
さっき会った二人組のことを思い出す。
女性のほうは少し怖い雰囲気だったが悪い人ではなさそうだった。
何よりヴァッシュさんはとてつもなくいい人だった。お人好し過ぎるほど。
一瞬、ここが殺し合いの場であることを忘れそうになった。
倒れていた男の子も、自分より年下に見えが、悪人とは思えなかった。
さっき会った二人組のことを思い出す。
女性のほうは少し怖い雰囲気だったが悪い人ではなさそうだった。
何よりヴァッシュさんはとてつもなくいい人だった。お人好し過ぎるほど。
一瞬、ここが殺し合いの場であることを忘れそうになった。
倒れていた男の子も、自分より年下に見えが、悪人とは思えなかった。
ふと、真っ暗な売り場に何かが転がっているのを見つける。
「!!」
それは首だった。
ただし、マネキンの。
驚きがすぐに安堵に変わる。
だがそこで急に、自分が今おかれている状況を思い出し、怖くなった。
こうしてのん気にしている間にも、死は自分に襲い掛かってくるかもしれないのだ。
いつ自分が、あのマネキンのような状態になるかもわからない。
ガクガクと体全体が震えだす。グッと拳を握り、歯を食いしばり、耐えようとする。
だがそこで急に、自分が今おかれている状況を思い出し、怖くなった。
こうしてのん気にしている間にも、死は自分に襲い掛かってくるかもしれないのだ。
いつ自分が、あのマネキンのような状態になるかもわからない。
ガクガクと体全体が震えだす。グッと拳を握り、歯を食いしばり、耐えようとする。
だが、怖い。
1人になると、どうしようもなく恐怖が襲ってくる。
自分はここで死ぬんじゃないか、大切な友達に、会えなくなるんじゃないか。
怖い、怖い、怖い……
全身が制御を離れガクガクと震え、止まらなくなっていく。
抱え込んだ両膝を更に強く抱きしめ、小さく体を丸める。
転がったマネキンの首が、光のない目でこちらをじっと見つめている気がした。
まるで、自分をそちら側に引き寄せようとするように……
1人になると、どうしようもなく恐怖が襲ってくる。
自分はここで死ぬんじゃないか、大切な友達に、会えなくなるんじゃないか。
怖い、怖い、怖い……
全身が制御を離れガクガクと震え、止まらなくなっていく。
抱え込んだ両膝を更に強く抱きしめ、小さく体を丸める。
転がったマネキンの首が、光のない目でこちらをじっと見つめている気がした。
まるで、自分をそちら側に引き寄せようとするように……
ぽんっ
ふと頭にのせられる、暖かい掌。
「夜の建物ってこえーよな。ぜってー出るって」
相変わらずやる気のない目で周囲を見渡す男の姿が目に入る。
だがその細くおろされたまぶたの向こうには、確かな煌き。
優しい瞳が、少女を見下ろしてくれた。
だがその細くおろされたまぶたの向こうには、確かな煌き。
優しい瞳が、少女を見下ろしてくれた。
「おでれーたぜ、トイレットペーパーがなくてよ、また千円の出番かとヒヤヒヤしちまった。
ここは優秀だな、ちゃんと予備があったけど」
「……ちゃんと手、洗いましたか?」
ここは優秀だな、ちゃんと予備があったけど」
「……ちゃんと手、洗いましたか?」
全身の震えが止まる。
彼は何を言うでもなく、するでもなく、側に立ってくれた。
彼は何を言うでもなく、するでもなく、側に立ってくれた。
そっか。
自分の側には、頼れる人がちゃんと居てくれているんだ。
どうなるかなんてまだわからないけど……
自分の側には、頼れる人がちゃんと居てくれているんだ。
どうなるかなんてまだわからないけど……
今はこの出会いに感謝しよう。
願わくは……大切な友人達にも良い出会いがありますように……
願わくは……大切な友人達にも良い出会いがありますように……
「さて、と。夜も終わりみてーだな。スッキリしたところで、悪趣味な放送とやらを聞くとするか」
【I‐7/デパート/一日目 早朝(放送直前)】
【沙英@ひだまりスケッチ】
[状態]:健康
[装備]:九竜神火罩
[道具]:支給品一式 、ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲
輸血用血液パック
[思考・備考]
1:銀さんと協力して、ヒロを見つけたい。
2:いるかどうかわからないけど、後輩たちがいたら保護したい。
3:貧血に効きそうな?食料を探す
4:食料と血液を持って、ヴァッシュさん達のところに戻る
5:銀さんが気になる?
6:宝貝?仙人?
7:ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲は忘れたい
【沙英@ひだまりスケッチ】
[状態]:健康
[装備]:九竜神火罩
[道具]:支給品一式 、ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲
輸血用血液パック
[思考・備考]
1:銀さんと協力して、ヒロを見つけたい。
2:いるかどうかわからないけど、後輩たちがいたら保護したい。
3:貧血に効きそうな?食料を探す
4:食料と血液を持って、ヴァッシュさん達のところに戻る
5:銀さんが気になる?
6:宝貝?仙人?
7:ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲は忘れたい
【坂田銀時@銀魂】
[状態]:ちょっと腹痛
[装備]:和道一文字
[道具]:支給品一式 、大量のエロ本、太乙万能義手
[思考・備考]
1:沙英を守りながら、ヒロを探すのを手伝う
2:ヒロを見つけたら、二人を守る
3:ヴァッシュ達と合流する
[状態]:ちょっと腹痛
[装備]:和道一文字
[道具]:支給品一式 、大量のエロ本、太乙万能義手
[思考・備考]
1:沙英を守りながら、ヒロを探すのを手伝う
2:ヒロを見つけたら、二人を守る
3:ヴァッシュ達と合流する
● ● ● ● ●
森を抜け、ロビンは市街地に足を踏み入れていた。
(やはり、私たちとは違う文化……古代ではないわね。なら未来か、あるいは……)
ヴァッシュや銀時たちとの情報交換で明らかになった、世界観の相違。
その差は笑って無視できるような小さなものではない。
学者としての好奇心も刺激されたが、なによりこの殺し合いからの脱出のヒントになりえると確信していた。
その差は笑って無視できるような小さなものではない。
学者としての好奇心も刺激されたが、なによりこの殺し合いからの脱出のヒントになりえると確信していた。
(最初の説明で、あの少女に話しかけていた1stという男の子……
あるいは道化と話していた、『スース』と呼ばれていた男……この辺りとの接触は必須ね)
あるいは道化と話していた、『スース』と呼ばれていた男……この辺りとの接触は必須ね)
顔見知りであること、それすなわち、同一の世界から来たと見て良いだろう。
彼らと接触できれば、少しは主催者の背景を知ることが出来る。
彼らと接触できれば、少しは主催者の背景を知ることが出来る。
(狩人さんといい、あのお侍さんといい……腕が立ち、頭のきれる真っ当な人もいる。
もしかしたら、脱出も容易なのかもしれないわね……)
もしかしたら、脱出も容易なのかもしれないわね……)
あるいは自分を闇から引き上げてくれた、彼らのように。
何に変えても守りたい、彼らのように。
何に変えても守りたい、彼らのように。
少しだけ笑みを浮かべ、ロビンは足を止める。
時間だ。
噂の主催者様の、最初の放送……
時間だ。
噂の主催者様の、最初の放送……
「さぞ悪趣味な放送なんでしょうね」
【H‐7/市街地と森の境/一日目 早朝(放送直前)】
【ニコ・ロビン@ONE PIECE】
[状態]健康
[装備]
[道具]支給品一式、ダーツ(10/10)@未来日記、んまい棒(サラミ×2、コーンポタージュ×2)@銀魂
双眼鏡、医薬品、食料、着替え、タオル、毛布、包丁
[思考]
基本:麦わら海賊団の仲間が会場にいた場合、何を犠牲にしても生還させる
1:放送を聞き、今後の方針を決定
2:更に情報収集。主に主催者について。特にそれぞれが居た世界の違いを考察する
3:可能なら、能力の制限を解除したい
※自分の能力制限について理解しました。体を咲かせる事のできる範囲は半径50m程度です。
※参戦時期はエニエスロビー編終了後です。
※ヴァッシュたちの居た世界が、自分達と違うことに気がつきました。
【ニコ・ロビン@ONE PIECE】
[状態]健康
[装備]
[道具]支給品一式、ダーツ(10/10)@未来日記、んまい棒(サラミ×2、コーンポタージュ×2)@銀魂
双眼鏡、医薬品、食料、着替え、タオル、毛布、包丁
[思考]
基本:麦わら海賊団の仲間が会場にいた場合、何を犠牲にしても生還させる
1:放送を聞き、今後の方針を決定
2:更に情報収集。主に主催者について。特にそれぞれが居た世界の違いを考察する
3:可能なら、能力の制限を解除したい
※自分の能力制限について理解しました。体を咲かせる事のできる範囲は半径50m程度です。
※参戦時期はエニエスロビー編終了後です。
※ヴァッシュたちの居た世界が、自分達と違うことに気がつきました。
こうして彼らの夜は明ける。そこには無数のしがらみがあるが……
夜明けを待つだけの今日が遮るなら、新しい明日を生きればいい。
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| 043:出会って別れて | 植木耕助 | 104:こんなにも青い空の下で |
| 049:バトロワは人生の縮図である | ヴァッシュ・ザ・スタンピード | 104:こんなにも青い空の下で |
| 049:バトロワは人生の縮図である | ニコ・ロビン | 104:こんなにも青い空の下で |
| 049:バトロワは人生の縮図である | 坂田銀時 | 105:ワールドエンブリオ |
| 049:バトロワは人生の縮図である | 沙英 | 105:ワールドエンブリオ |