――ベリアー回廊前――
>何も無い空間が
ひろがっている……
中に 吸い込まれそうだ!
このまま 吸い込まれますか?
――アバドン体内――
声:わざわざ ここまで来るとは
御苦労だが わしの身体は
ここにあって ここに無い
言わば 異次元にあって 実体は
無いのだ
従って わしを倒すのは無理な事
早々にあきらめるのだな
おとなしく わしに吸収されるがよい
ワッハッハッハッハッハ……
マダム:……誰? 誰かいるの?
アルフレッド? ……あ あなたは……
ホーク… アレフ…
あなたも アバドンに飲み込まれたの?
ヴァルハラの支配者 マダム様も
こうなっては おしまいですわね
……私は センターから まかされた
エリアを 自由な場所にして たくさんの
人を集めた
ヴァルハラが栄えるのを… センターが
だまって見逃していたのは 千年王国の
人間を選ぶのに 利用するため……
しょせん 私はセンター……元老院の
やとわれマダムだった……
用が無くなったら このザマよ
……私一人の命ですむなら
ヴァルハラの人たちは 助けて
あげたかった……
――ヴァルハラ・スラム街――
男:センターめ! ヴァルハラ全部を
魔王アバドンに 飲み込ませるとは…
やられた!
ガイア教徒:センターは ヴァルハラを
見捨てた
メシア教におどらされていた者も
これで 目を覚ますだろう…
だが もうおそい…
目加田:おお…アレフか
アバドンのはらの中まで来たのか
まさか センター いや元老院が
アバドンにヴァルハラを
飲み込ませるとは
元老院は 君と私を会わせたくなかった
だが 私がヴァルハラに隠れている
のは わかっても 見つけられなかった
またヴァルハラは もうセンターにとって
利用する必要が なくなっていたのだ
そこで 魔王アバドンにヴァルハラを
飲み込ませた
邪魔な私と 用ずみのエリアを
1度に消す事が できたわけだ
ところで 2人でいるという事は
収容所から ヒロコを
救ってくれたんだな
ならば 私も君に真実を話そう
アレフ
つまり君は センターが救世主として
造り上げた人間だ
かつての大破壊後 世界は荒れ果てた
メシア教団は 人々を救うため
自らの手で千年王国を造ろうとした
これが”TOKYOミレニアム”だ
そして 救世主の出現を待ったのだが
彼らが待ち望んだ救世主は
……ついに 現れなかった
センター元老院は 自らの手で 自ら
望む救世主を 造り上げようとした
それが アレフ
君なのだ
同時に 君をめぐる4人が
バイオ技術で 造り出されたのだ
ベスは 君のパートナー
ギメルは 千年王国の
テストを行う 仮想世界のメシア
ダレスは 救世主の
カリスマを高めるために倒される
アンチ・メシア
そして ザインは
君の見はり役……
だが 君だけは違う
まず人間の受精卵を バイオ研究所で
強化し 若く優れた女性の体内に
うつした
そうやって 君は生まれてきたのだ
君は すぐに体をかりた女性から
引き離され まる1日で10何年分に
育てられたのだ……
もう1度 私の話を聞くか?
ヒロコ:……ま まさか……
そんな……そんなことって……
目加田:…そうだ
ヒロコの子は
アレフだ
ヒロコ:……………………
目加田:私も センターの命令に
何のうたがいもなく 従っていたが…
このメシア・プロジェクトには
どうしても 我慢できなかった……
救世主を勝手に作りあげたことも(*“造り”ではない)
……私の娘をプロジェクトに
使われたことも 何もかもだ
私は花田と協力して 君の記憶を消し
センターに 爆破さわぎを起こして
脱出した
ヒロコ……
君も連れて行きたかったが
テンプルナイトとして うえ付けられた
記憶を 消す時間はなかった
だが 君は自分でアレフを
探しに出かけた これは私も
考えていなかったよ
さあ 魔王アバドンに飲み込まれた
物は 間もなく消え去る
私もどうやら最期だ
君たちは 早く逃げるんだ
”MAGプレッサー”をやろう
これで アバドンを実体化できる
奴を倒して 脱出するんだ
>”MAGプレッサー”を手に入れた
目加田:さらば 我が最高の作品
プロトタイプ・1 よ……
さらば 我が最愛の娘よ……
ヒロコ:待って!
もっと 話を! 話を聞かせて!
あなたが 私の父だったなんて……
アレフが 私の子だなんて
一体どういう事よ! もっと 話して!
勝手に消えないでよ!
……ひきょう者!!
――アバドン体内――
声:わざわざ ここまで来るとは
御苦労だが わしの身体は
ここにあって ここに無い
言わば 異次元にあって 実体は
無いのだ
従って わしを倒すのは無理な事
早々にあきらめるのだな
おとなしく わしに吸収されるがよい
ワッハッハッハッハッハ……
>アレフは
”MAGプレッサー”を使った
声:ん? いっ 一体何をした?
わ わしの身体がーっ!
アバドン:わしの身体を 実体化させる
とはな だがすぐに くやむぞ
実体化させねばよかった とな
魔王 アバドンが 1体出た!
アバドン:……おまえが ミカエルを
倒した者だったか……ミカエルは
わしを 再び天使にもどそうと言った
……だから 彼の言う通り
ヴァルハラを飲み込んだのだ……
――ティフェレト――
占い師:そなたの迷い 悩みを
打ちはらい 正しき道へと
導いてしんぜよう
正しき道へ導いて欲しければ

100をおさめよ
うむ……うむむむむ
そなたがとるべき道は…
ゲブラーの砦を こえねばならぬ
魔界の男:アバドンは 消えたらしい
飲み込んだ物を 無にしてしまう
ヤツ自体が 無になってしまった
これで ベリアー回廊に入れるから
ゲブラーやケセドに行ける
ドリアード:アバドンがいなくなった
みたいね これでまた ティフェレトも
にぎやかに なるわ
――イェソド――
魔界の女:アバドン って ミカエルと
取引して 彼の言うことを聞いて
人間界の一部を 飲み込んだらしいわ
――ホーリータウン――
よっぱらい:もう……飲めない………
終わりにしてくれよ………
男:もう…ホーリータウンは……
おしまいだ……
男:あの塔が できてからだ……
体の力が ぬけちまったのは……
気づくのが… 遅すぎた…………
メシア教徒:……苦しさに負けては
いけません……
いかなる時でも…神に祈りを……