すわこの群生地

早苗さん自機昇格記念

おはようございます、早苗です、今日も晴天絶好の洗濯日和です
「ゆっくりしていってくださいね!!!」
このとおりゆっくりさなえも元気です!
と…言ったまでは良いですが……信じられません……神奈子様の部屋の布団がしまわれています
普段は誰かが起こさないと昼まで起きない神奈子様が……
今日は何かとんでもない事件でもおこりそうな気がします

居間に行くと誰もいません、諏訪子様も部屋にいません
いったい何処に行ったのでしょうか?
とりあえず三人分の朝食を作ることにしました

朝食を並べたので二人を呼びに行くことに
「神奈子様ぁ!諏訪子様ぁ!ご飯ですよぉ!!!」
「神奈子様ぁ!いないんですか!?」
「諏訪子様ぁ!出てきてください!」
二人が見つかる気配はありません、仕方なく私は一人で朝食を食べることにしました

今日は不思議なことに文さんも来ません、何があったのでしょうか……
とりあえず自分の部屋に戻ると机の上にかなこがいました
何か紙をくわえています、私は紙を取り、内容を読んでみることにしました
果たし状【すぐそこの滝にて貴様を待つ けろけろ仮面】
何ですかこれは……諏訪子様のいたずらですか?
けろけろ仮面だなんて……諏訪子様だと言っているような物です

私とさなえはかなこに留守番を任せて滝に行きました
歩いていってもすぐに着きますよ?
「ンンー!ムグムグ!」
ん?どこかからぐぐもった声が……気のせいでしょうか
私とさなえは滝へ歩を進めました……なわけありません!
慌てて私たちは辺りを捜索、手足に翼を縛られ、口にガムテープを貼られて放置されていた文さんを発見しました
「ぷはっ痛っっ…助かりました……」
痛そうに口を押さえる文さん、どうしたのでしょうか!?
「どうしたんですか!?」
「あやややや…実を言うと…ヤバッすいません!今日の新聞です!」
そういうと文さんは慌てて飛んでいきました、予定に間に合わなかったのでしょうか

滝に向かうついでに新聞を見てみます
『私の体験談、見えない浮遊物』
筆者が最近体験したことをネタとして載せているようですね
これは一部出任せがあるみたいですけど、読み物としては面白いです
内容はどうやら……文さんが飛行中になにかやわらかい物体に激突して……
やわらかい物体の正体を調べてみたら…巨大なゆっくりれいむだったみたいです
ゆっくりって…空飛べたんですか…一度で良いから巨大なゆっくり見てみたいな……

私たちが滝に着くと、二頭のゆっくりが待っていました
「きたわ!わたしたちのでばんよ!!!」
片方は紅葉を飾り、もう片方は葡萄が載った帽子をかぶっている
そう、ゆっくりあきしまいですね
「まってたわよ、ゆっくりしていってね!!!」
「ゆっくりしていってくださいね!!!」
葡萄が載った帽子を被ったゆっくり、みのりこがさなえと挨拶する傍ら
紅葉を付けたゆっくり、しずはが私に手紙を渡してくれました
「あなた、ほごしゃにふりまわされてるんでしょ?そのやくゆずってほしいとこだけど……」
「さすがにゆるしてもらえなくてね、ほらてがみよ!!!」
私は手紙を受け取り、すぐに開けてみました
報告書【滝の裏に聖地眠る、奇跡を見せよ】
私に大技を使えと……まあ良いでしょう……
後ろではあきしまいとさなえが楽しそうに鬼ごっこをしています
私は滝の目の前で気を込め始めました
すると滝が中央から割れ、洞窟が姿を現したのです
見ると滝の裏側に隠れていたゆっくりが洞窟に逃げていきます
あの帽子は諏訪子様の物、ゆっくりすわこでしょうか?
「あなた…なかなかやるわね……」
「そちらこそ…みごとなれんけいです……」
後ろを見れば寄り添って休んでいるあきしまいとさなえがいました
「さなえ、そろそろ行きますよ」
「ゆっ!またゆっくりしましょうね!!!」
私たちはあきしまいに別れを告げ、洞窟に向かいました

洞窟の中は不思議なことに明るく、転ぶような事はありませんでした
そんなに長くなく一本道で、すぐに出口も見つかりました
「…これは……」
「あーうー!!!」
ゆっくり信仰していってね!!!
見渡せば見慣れた帽子を被ったゆっくりが沢山います
滝の裏はゆっくりすわこの群生地だったわけです
過去に諏訪子様がそんな話をしていたような気がしますね……
「きみがけろちゃんのむすめ?ゆっくり信仰していってね!!!」
ひときわ大きなすわこです、ここのリーダーでしょうか?
「けろちゃん…ですか?」
「そうだよ!すわこたちにとってもにているんだよ!!!」
把握しました、諏訪子様の事ですね
「正確に言えば遠い子孫ですけど…ゆっくりしていきます!」
私たちはすわこの群生地でゆっくりしていくことにしました

気がついたら寝ていました、もう日が傾いてきているようです
「おねえさんぐっすりねてたね!!!」
「いけません!早く帰らないと!晩ご飯の準備が出来てません!」
私はまだ眠っているさなえを抱えると
「ちょっとまってね!!!」
巨大すわこに呼び止められました
「けろちゃんによろしくね!!!」
そう言ってすわこはちょっと小さなすわこを渡してくれました
「あーうー!!!」
「え…?良いんですか!?」
「けろちゃんからたのまれたんだよ!ゆっくりうけとってね!!!」
どうやら諏訪子様の頼みで群れのすわこを一頭譲ってくれるようです
「かなこもいるらしいね!きっとやさしくしてくれるとおもうよ!!!」
「はい!ありがとうございます!」
私達はすわこ達に別れの挨拶をして元来た入口を戻ろうとしました
「ちょっとまってね!ちかみちがあるよ!!!」
「…はい?うひゃあ!」
私達は無理矢理巨大すわこの上に乗せられました
「あーうー!!!」
巨大すわこは私達を乗せて大きく跳ねました
あっという間にすわこの群生地が見えなくなり
代わりに月に照らされた妖怪の山の全景が手に取るように把握できました
「たぁすけてぇぇぇ!」
一回跳ねただけであっという間に私達の神社が見えてきます
よく見たら諏訪子様が手を振っているじゃありませんか!
「早苗ぇ!待ってたよ!」
「けろちゃん!ゆっくり信仰していってね!!!」

私は巨大すわこに別れを告げ、神社に帰ります
玄関に入ると同時に懐かしい破裂音が響きました
「早苗ぇ!自機昇格おめでとう!」
見れば神奈子様がどこで手に入れていたのかクラッカーを持っていました
「っ……もう…二人とも…何処にいたんですか!」
私の目頭はすっかり熱くなり、神奈子様をぽかぽか叩いてました
「いやぁ…早苗に見つからないようにさ…こっそりとパーティの準備をしていたのさ」
「途中で文さんも来てね…彼女には済まないけど口封じさせてもらったわ」
気がつけば私の後ろに文さんの姿も……
「あやややや…あれはいくら何でも酷いですよ……」
「文さんまで…!」
「あなたが助けてくれなかったらへそ曲げてましたよ……」
「ですが良いスクープが見つかりました、私も新作に出たいんですけどね……」
私は文さんをなだめ、パーティを楽しむことにしました

出てきた料理はお世辞にも美味いと言える物では無かったのですが気にしないでおきましょう
「かなこ、さなえ、すわこ…これで三種類そろったんだな」
「そうですね…これからが楽しみです」
「あやややや…なんか凄い味がして…これ天狗の食べるものじゃムグッ(ry」
さらに料理を口に押し込められて文さんが倒れてしまいました
私は二人を叱りつつも、文さんを外に連れて行きました


byありすアリスの人

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最終更新:2009年03月09日 16:58