ロマンシング サガ リ・ユニバース

ロマンシング・サガ リ・ユニバース

【ろまんしんぐさがりゆにばーす】

ジャンル RPG
対応機種 iOS/Android
配信元 スクウェア・エニックス
開発元 アカツキ
配信日 2018年12月6日
定価 無料(一部課金アイテムあり)
プレイ人数 1人
ポイント 難易度高め
シリーズファン感涙の再現度
シリーズファンに 鞭打つような 偏った実装
課金を煽る継承システム
意味不明なメインシナリオ
売れてる理由が誰にもわからない


概要

1995年に発売された 「ロマンシグ・サガ3」の数百年後 を舞台にしたサガシリーズ3作目*1のソーシャルゲーム。グラフィックやBGMは当時のものに非常に近い、またはそのままのものとなっており、往年のファンには嬉しい要素が多く存在する。ポルカ編を第一部、リアム編を第二部として記載する。


特徴

閃き、連携、その他多くのロマサガシリーズのシステムを多く取り入れている。
BGMはほぼそのままで、キャラグラフィックはHD化された美麗なドット絵となっている。 また、サガフロ以降の3D作のキャラもすべてドット絵で再現されている。
難易度のほうも、本家に負けず劣らずの高いものになっており、戦略性が高い攻略を求められる。
なお、サガシリーズありきの作品のため、シリーズでほぼ共通事項となっている項目は独自要素がない限り省略する。

+ 各作品の略称

GB版サガ:SaGa1~3
ロマンシングサガ:RS1~3
サガフロンティア:SF1~2
アンリミテッドサガ:US
サガスカーレットグレイス:SSG
インペリアルサガ:ES
本作:SaGaRS


システム

育成関連

  • 冒険者ランク
    • 4.5周年で実装。プレイヤーランクとは異なり、特定のクエストをクリアすることで経験値を得られる。レベルが上がると様々な特典がある。
  • 成長
    • 戦闘後、HPや各ステータスがランダムで上昇する。これ自体はシリーズ恒例だが、上昇するステータスはクリアした狩場のレベルによって上限が決まっている。
      高難易度のクエストであればあるほど、ステータスの上限が高く設定されている。
  • 遠征
    • ある程度上限が決まった場所に一定時間キャラを出向させる。
      クリア後にステータスが一気に上るので、初めて入手したキャラならこれで最低限育成が可能。
  • スタイル
    • キャラクターのことだが、同名キャラであっても肩書が異なり、それによって性能や習得する技術がまったく違う。
      一般的な用語を使えば別(衣装)バージョンといったもの。レア度はA、S、SS。
      レベルによってステータス補正値が上がり、アビリティが習得できる。
  • スタイルピース
    • 同一スタイルを入手したときに得られる。これを使ってスタイルレベルの上限を上げる。
      初期値は30で最大50。スタイル専用もあるが、レア度に応じた汎用ピースもある。
      また、未入手に限り、スタイルピースを150個所持していると、スタイル召喚を行い、そのスタイルを入手できる。
  • 道場
    • 特定キャラを設定することで、一定時間後にその設定したスタイルピースを入手できる。
  • 裏ステータス
    • 裏道場(後述)で入手できるアイテムを使ってステータスを固定値だけ上げる。実際に反映されるのは戦闘後。
  • 昇段試験
    • 特定のアイテムを使って各能力の補正値を微量だが上昇させる。反映されるのはスタイル単位なのでご利用は計画的に。
  • BP
    • 技術を使うために必要なポイント。初期値は10(一部クエストでは変動)で1ターンに3回復する。アビリティによってある程度変動することもある。
  • LP
    • HPが0になったり、一部の技術、そしてHPが0の状態で敵の攻撃を受けると消費する。0になると復活できない。戦闘後全回復する。
  • 技レベル
    • 同じ技術を使い続けると威力と共に(微増だが)上がっていく。最大は99。
  • 覚醒
    • 技術の消費BPをアイテムを使って減らす。減らせる数値は技術によって異なる。
  • オート戦闘
    • コマンド入力を省略する。基本的に所持しているBPでできるだけ消費BPの多い技術(支援系は例外)を使用する。
  • 自動戦闘
    • 専用アイテムを使って戦闘後も自動で(スタミナが続く限り)戦闘を続行する。デイリーで50回可能。
  • 能力成長アップ剤
    • 成長ボーナス対象でないキャラに使うことでボーナス対象になるアイテム。
  • 継承
    • 同名キャラに別スタイルの技術を1つだけ追加する。 既存技術と同じBPの場合にオート戦闘を行うと継承した技術が優先 して使われる。
  • 練達
    • 特定のアイテムと技レベルを30消費して、技術の性能を向上させる。
  • 推し
    • 同名キャラを使っていくと上がる数値。数の多さで背景のジオラマのようなものが豪華になっていく。

クエスト関連

  • メインストーリー
    • 一定期間で更新される。順番にクリアすることでそれぞれエリアが解禁されるが、途中分岐するものがある。
      3ラウンド制で、ノーマルであれば節目節目でシナリオエリアが入る。
  • フリークエスト
    • 4.5周年で実装。各ステージにあるエリアをクリアすることで新しいエリアが追加される。それらを周回してステージレベルを10にすることで新たなステージが出現する。
      2023年6月現在でステージ数は全部で24個。素材ステージもこちらに統合された。
  • イベントストーリー
    • メインストーリーと大体同じだが、ベリーハードの上位のウルトラハードが存在する。2ラウンド制でシナリオパートは少なめ。
  • 討伐
    • 作品の大ボスと戦う。難易度はエリアで分けられており、チャレンジ以降はスタミナを消費しない。
      最高難易度は ロマンシング となり、生半可なパーティではクリアは困難。
  • 大連戦
    • ツヴァイクバトルフェスの上級版。どの敵も非常に強力で、2021年3月現在、レベル5が最難関とされている。
  • 螺旋の塔
    • 最大200階まで攻略可能なステージ。各階は3ラウンド制。クリアすると特別なスタイルが召喚できる螺旋チケットが入手できる。
  • 追憶の幻闘場
    • 特定の行動をするボスに対して、武器種別のパーティで挑戦する。最大レベル25で、クリアした分は1月ごとに報酬が配られ、進捗はそのまま引き継がれる。これで作成できる武器は最強クラス。
  • 制圧戦(期間限定)
    • 広大なマップで、各マスの敵を何度も倒し、勢力を広げていく大規模イベント。
      各分岐の端には大ボスが待ち構えており、最後はマップ中央にラスボスが降臨する。マルチとシングルどちらかで実装される。
  • レイドボス(期間限定)
    • 制圧戦の各ボスマス、またはこれのみで実装される。10ターンの間与えたダメージで報酬が増減する。
  • オーバードライブ(OD)
    • 攻撃をするか受けると徐々にたまっていく。任意で発動できる連携のようなもので、必ず先制でき、かつ必中となる。
  • ファスト技術
    • 素早さに関わらず必ず先制できる。
  • ディレイ技術
    • 素早さに関わらず必ず最後に使う。

その他

  • 武具強化
    • RS3のノーラが鍛冶屋を開いていたが、第二部からはギュスターヴに引き継がれている。武具を強化(装飾品は不可)し、上限に達したら特定素材を使って上限突破が可能。
  • 聖石
    • 武器、防具、副防具、装飾品にそれぞれ特殊な効果を持った石を装備させられる。
      聖石は最大10レベルまで強化でき、段々と見た目が豪華になる。
  • 錬成武器
    • 素材を使って武器を作成する。武器には特定の条件3つと倍率(レアリティで変化する)が付与され、それに適応するキャラに効果を発動する。
      例:錬成武器の付与効果が「RS3+女性+突」であれば「モニカ(RS3)」が該当する。
  • 芸術の都ファーゴ
    • 特定アイテムを消費して各作品の楽曲を購入できる。
  • サガロード
    • ただの万歩計 。一応、他のプレイヤーとゲーム画面上ですれ違ったりできる(すれ違い通信ではない)。
  • ショップ
    • 課金アイテムやイベントアイテムの交換、スタミナ回復が可能。ジニーが切り盛りしていたが、第二部からはエミリアに引き継がれた。
  • バトルヒストリア
    • ギャンブル要素の強いローグライクゲーム。初期ステータスのメンバーを選出し、様々なバトルやギャンブルを経てメンバーを強化したりする。最奥にいるボスを倒すとクリア。

廃止

正式に告知されたもの、または前回実装から長期間復刻していないコンテンツの一覧。

  • メインストーリー(第一部、第二部)
    • シナリオはファーゴにて閲覧可能。
  • R杯
    • RS3のロビンが主催。トーナメント方式で敵味方も先鋒、次鋒、大将のそれぞれ3人(敵は例外で 制限なし )パーティで戦っていく。
  • 世界塔・伏魔殿
    • 螺旋の塔の上位互換(ただしチケットはない)。不定期に開催されていた。
  • 塔クエスト
    • 味方サイドが聖塔、敵サイドは魔塔となっており、スポットの当たったキャラを中心としたシナリオが展開される。
      そのキャラのSレアのスタイルピースが入手できる。シナリオはファーゴにて閲覧可能。
  • ツヴァイクバトルフェス
    • 毎週金曜~日曜まで開催される。10ラウンド制の長丁場となる狩場。
      ある程度クリアしておけば次回更新時はクリアした階層分の報酬が自動で入手できる。
  • 裏道場
    • ヴァルドーが管理していたが、第二部からはRSオリジナルキャラのスミレに引き継がれた。裏ステータスを付与するアイテムを得るための狩場。レベルは5まであり、基本的に敵が強力となっている。
  • 最果ての島
    • RS3のボストンが主催していたが、第二部からはメスのロブスター族(名称不明)に引き継がれている。決められた敵編成をできるだけ少ない手数で攻略する。3ラウンド制。

上記のクエストで入手できたものはすべてロマンシングショップにて購入できるようになった。


評価点

  • 膨大なやりこみ要素
    • システム面の記載を見れば一目瞭然だが、ユーザ側でできることが非常に多い。
      ひたすらキャラを育成してもよし、エンドコンテンツクエストをクリアするもよし、
      面白い連携名を発掘するもよし、やれることは非常に多い。
  • 実質無限なスタミナ
    • スタミナ回復剤はイベント限定バージョンが存在するが、小(30回復)に至っては容易に数千個確保ができる。
      スタミナ消費は多くて20程度、更に1クエストに1分かかるとして、(最低でも)1000個使えば30000/20で1500回クエスト分(=25時間なので 丸一日 )挑戦可能。
  • 作品の枠を超えたクロスオーバー要素
    • スーパーロボット大戦シリーズなどお祭りゲーで見られる部分。
      メインストーリーはSaGaRSキャラやRS3が主体で他作品は控えめだったが、第二部からはSFの絡みも多くなっている。
      特にRS3のウンディーネとボルカノは非常に重要キャラとして位置づけされている。
  • 豊富な配布石
    • 作品の発売日、リリース記念、はたまたサガ関連のイベント等でやたらと理由をつけてジュエルを配ってくれる。
  • 豊富なガチャチャンス
    • 近年プラチナガチャ(恒常)を回すためのアイテムが大量に配布されており、始めたばかりのユーザでも強力なスタイルが揃えやすくなっている。
      また、時期は限定的だが無料かつ最上級のSSレアが確定で入手できるガチャも開催されるので、リセマラのチャンスとなる。
  • 凝りに凝った演出
    • SSスタイルを引き当てたときはそのキャラの名場面が回想のように出現するので一見の価値あり。
      一例として、RS1のナイトハルトなどの技でキャラのテーマ曲が一瞬流れるなど、原作を知っているとニヤリとできる演出も多彩。
  • 原作忠実なドット絵
    • ESではスマホ版FFやリマスターのようなグラフィックだったが、こちらは非常に原作に忠実な再現度を誇っている。
      一部のボスはぬるぬると挙動する*2ので見応えあり。
      季節もののスタイルもイラストに沿ったドットで再現されているので、見栄えでも楽しめる。
  • 多岐に及ぶ編成
    • 戦術はサガらしく非常にバリエーションに富んでいる。
      速攻アタッカーでもいいし、囮戦法(いわゆるパリイ主体)やカウンターに染めるなど、好みに合ったパーティが編成できる。
  • サガ魂ガチャ
    • 問題点における一部の作品の冷遇についてフォローするためのガチャ。第一弾はSaga2とRS2(しかも七英雄や皇帝といった人気キャラではない)だったり、かなりマニアックなキャラ選がされている。特にフレイムタイラントを目玉としたサガ魂ガチャの際は、 セルラン1位 という快挙を成し遂げるに至った。
  • イベントシナリオ(第二部以降)
    • 第一部ではほぼ廃止同然となっていたが、第二部から本格的に実装し直された。どれも各シリーズの特徴を活かした題材になっている。
+ ストーリー詳細 ※ネタバレ注意
  • 虎吼のタッグマッチ
    • サガシリーズではお馴染みとなっている「プロレス」をメインとしたもの。シナリオ自体はギャグ調だが、ウルピナ関連の掘り下げはされていたこと、そしてスタイルでもウルピナが実装、性能自体も良好だったため好評を得ている。
  • あの空をもう一度
    • ガチャはSF2のリッチに関わりがある女性キャラのみという非常に尖ったサガ魂ガチャ。シナリオはリッチシナリオ最終盤にリアム達が介入するという流れだが、※ネタバレのため要ドラッグ※  本来ならばミスティのエッグを奪ったリッチはそのままエッグもろとも身を投げ命を落とすという悲壮なるエンディングを迎えるが、リアム、ジニー、ギュスターヴ、ヨハン、USのローラが介入することでリッチは生存。そしてそのメンバーでなんとSF2のラストバトルを再現するという、ファン必見の改変シナリオとなっている。 安易なご都合主義と批判の意見もあるが、元々リッチは本編のシナリオでは不遇な扱いだったため、この改変は賛の意見が多数となっている。また、リッチの新スタイルが配布されたのだが、これが限定スタイル並に強力であることも評価の一因となった。配布SSスタイルが2種類あるのはリッチのみである
  • INTRUDER
    • 各作品に登場するメカキャラが、SF1のT260Gルートのラスボス「ジェノサイドハート」と戦う話。ラインナップが既に個性しかないのだが、内容についても各キャラの性格をうまく目的と絡ませて自然な導入となっている。もちろん各所の作品別小ネタも散りばめられており、キレイなオチもしっかりついているので評価は上々。なにより、無機質なようでかなり感情豊かなメカ達の会話が非常に癒される。

賛否両論点

第一部

  • SaGaRSキャラの出番の多さ
    • 本作オリジナルキャラのスタイルやシナリオ上の優遇さで批判されることがある。
      主役なのだから当然だろうという意見もあるが、サガシリーズに思い入れのあるユーザからすれば もっと歴代のキャラを活躍させてほしい という声も多くある。
      というのも、主人公であるポルカは当初人見知りで、お世辞にも愛されキャラとは程遠い存在で、個性に欠けるキャラだったため。
      その後妹のリズと合流し、ジョーが現れてからは落ち着いた成人男性として活躍する機会が増え、今見ればしっかり主役としての人気は確実に上がっている。
      むしろ、先述したジョーの存在を疎ましく思うユーザが多い。ネタバレのため詳細は省くものの、
      当初は非常に傲慢で礼儀も知らないクソガキといった存在で、ユーザからの受けはすこぶる悪かった。
      しかし、様々な経験を詰んだ結果、自信家で生意気な面は変わらずだが、傲慢な態度は鳴りを潜めており、真っ当な主役として成長している。
    • キャラやシナリオについてよりも、スタイルの優秀さに格差があることが批判の的にされる。最速で全体技が撃てるジョー、全体も単体も防御も完備しているポルカ、リズ。後述するがミカエルとモニカを差し置いて多く実装されているゼノン等、キャラの魅力よりも性能で盛っている点が叩かれがち。
  • シナリオ(限定イベント)のぶっ飛び具合
    • メインストーリー(後述)とは打って変わって、良くも悪くもアクの強いシナリオとなっている。
      その中には呆れて言葉を失うものや、出来はいいけどなんでイベントでするんだ、といった重要なものだったりと、評価は二分されている。
      2021年あたりから限定イベントのシナリオ自体がほぼ廃止されてしまっていたが、2022年からようやく復活し、品質はそれなりに上がった(評価点項目を参照)。

第二部

  • 強力すぎる主人公「リアム」
    • 第二部の主人公だが、高難易度や通常クエストでも彼を外すこと自体が縛りプレイと言われるほど性能が凶悪。
    • 簡単に言えば「LPを犠牲に追加攻撃回数を増やす」といったものだが、これは ラウンドを跨ごうが死のうがクエストクリアまで効果が継続 するのだ。しかも追撃する度にBPも回復するので、大技を連発しやすい。おまけにBP0のファスト技も持っており、 それにも追撃が乗る 。手動での手順とLPが少ないリスクだけ考えても、火力キャラとしては全スタイルNo.1である。
    • 何が問題かといえば、本人は冒険の都合上、銃を使い始めた、 ただの学生 だということ。ポルカのように特殊な術を使えたり(演出上)その才覚を継承したわけでもない。なので、強いのはリアムではなく銃そのものでは?とも言われている。
  • 印象に残りづらいメインストーリー
    • 前述した通り、イベントストーリーはそれなりに評価されているものの、メインクエストについては可もなく不可もなし…悪く言えば 無味無臭 といった印象が強い。
      RSオリジナルキャラに個性がなくサガらしさをあまり感じず、思い入れがしづらい。敵キャラもそれなりに出てくるものの、出番が少ない上に唐突なのでやはり印象に残らない。一部のときは描写に問題はあったものの、イゴマールやバルテルミー等、悪役にはしっかり個性があった。
      アーニャの正体が判明したときも、予想内という反応が多数派で意外性が弱かった。アクと癖が強いキャラがサガらしさだというのに余りにも味気ない。

共通

  • 使いづらい編成画面
    • キャラ編成のときに様々なフィルターやソートを選べるのだが、あまりに膨大すぎてひとまとめにされている。
      展開するのにわざわざタップを1回挟む必要があり面倒。
  • 自由度がないスタイル
    • 防具こそ無制限だが、武器に関しては キャラ別で固定 されており、サガシリーズのウリを壊してしまっている。
      これはスタイル毎に技術が設定されているための苦肉の策なので、仕方ない問題ではある。
      第二部以降は同キャラかつ別武器のスタイルも実装してはいるものの、以前その数は少ないまま。
  • 練達実装の遅さ
    • 元々このシステムは初期に実装した技術で、不遇といえる性能を救済するためのものだった。
      そのおかげで実際に救われたものはあるが、実装ペースが非常に遅く死に技となっているものは依然多い。
      また、初期に練達された技は実験的な実装だったため、控えめな上昇に留まり結局役に立たない技がある。
  • 運要素の絡む難易度
    • 対策を万全にしたとしても、敵の行動によってあっという間に壊滅することは珍しくない。運ゲーと呼べる要因の一つ。
      しかし、そういったクエストは大体エンドコンテンツ扱いでクリアは必須ではなく報酬も大したことない。
      サガだから 高難易度な要素を求めるのはむしろファンなら当然という意見もある。しかし世界塔に至っては擁護が困難(後述)。
      過去にクリア必須だというのに高難易度なクエストは存在したが、そちらは緩和されてスタイルピースが入手しやすく復刻されている。
  • 錬成武器の厳選難易度
    • 条件は限られるが、合致すれば絶大な効果が期待できる本システムだが、当然の如く制作難易度は熾烈を極める。
      付与効果もさることながら、レアリティに関しては最低1つはSSがないと、SS武器の威力超え(合計%が60%以上が条件)は叶わない。
      実質無料でできる武器ガチャのようなものなので、簡単に作れたらそれはそれで問題ではあるが……。
      特に難易度が高いのが、術も技も使える術戦士系である。技と術の攻撃属性が合っていないことが多く、それを満たす条件が「性別」「作品」「威力」くらいしかないためである。
      杖であれば、炎属性武器を作れば「熱」条件が追加されるのだが、それ以外では付与されない。
      これの救済アイテムとして、達人の聖石が実装され、多少強めの倍率を安定して得ることができるようになった。

問題点

第一部

  • シナリオ(メインストーリー)の難解さ
    • 場面転換が非常に多く時系列がわかりづらい。元々シナリオを担当しているのは大筋が河津氏なのだが、テキストや演出については劇作家のとちぼり木氏が行っている。
      年代経過が行われる中、唐突に○年前に戻ったり、「一方その頃……」という文言を多用して話の軸をずらすなど、ぱっと見では話の流れが非常につかみづらい。
      では肝心のシナリオ自体はどうなのかというと、とにかく唐突な展開が多く、「実は○○だった」ネタも多く使っているので、質がいいとは言えない。
      また、新8星*3の大半は居ても居なくても問題ないくらい影が薄い上にキャラとしての魅力もない。
      特に、2021年6月に行われた2.5周年イベント「大決戦」イベントでは、なんのシナリオの導入もないまま、大ボスとの戦いに放り出されるという、
      なんでこのボスとこんな戦いをしているか理解できない という塔士が多くいた。もちろん戦いまでの導入シナリオはあるのだが、その戦いの経過を一切省いているので、わからないことに変わりない。
      非常に深刻な問題と運営が判断したのか、第二部からは過去作のイベントに主人公が介入するという、改変ものに変更。上記のような不満点はある程度改善された。

共通

  • 偏りが見えるスタイル
    • シリーズ物の宿命といえるものだが、以下、実装されているスタイルの格差について記述する。
+ 2022年10月現在
  • SaGa1~3
    • GB版の元祖サガシリーズだが、この作品群は運営側から特別視されているようで、非常に限定的な場合でないと実装されない。
      実装の際は非常に高性能なものにまとまっており、まさに少数精鋭という表現がぴったり。特に「めがみ」「にんげんおとこ(2つ目のSSスタイル)」と「ふくめん」は高難易度では必須枠となっている。
      また、長らく待たせて実装されたSaga3の「デューン」は周回性能が非常に高く、3.5周年のセレクトチケットでの交換率が1位という快挙も成し遂げた。
  • RS1
    • アルベルトとクローディアとジャミルが非常に多い。同じ主人公のホークやアイシャはその半分程度しかないが、ミンサガリマスター発売記念ではs全主人公に新スタイルが実装し、どのキャラもまんべんなく活躍できるようになった。
  • RS2
    • 最終皇帝(女)とアザミ*4、キャットが比較的多いが、サガ魂キャラでマイナーキャラもそれなりに揃ってきたので、格差は埋まってきている。
  • RS3
    • 本作の原作なのでスタイル数は全シリーズトップ。なのだが、主人公のトーマス、ミカエル、サラのSSスタイルがかなり少なく、原作には出番のない設定のみがある聖王三傑*5、十二神将*6が優先されて実装されている(数自体は大差ない)。 確かにRS3キャラではあるが、設定のみの存在なので愛着のあるプレイヤーは多いかのかは疑問 ……。
      ミカエル、モニカは共に小剣使いだが、末裔でありSaGaRSキャラである ゼノンにほとんど専用技を奪われている上、二人のスタイルよりも優先的にゼノンが実装され続けている 。モニカは2.5周年のスタイルでようやく差別化され、ミカエルも優秀なバフ要員として新規スタイルが実装した。
      二部以降はスタイルの性能差がかなり顕著になっており、特にエレンの能力は擁護不可能なほど低水準。
  • SF1
    • サービス開始当初は多く実装されたものの、2021年から妖魔三人娘*7とアセルスを除いて実装が抑えられていた。
      リマスター発売記念で、 ジョーカーイベントにちなんでエミリア等 リマスターで主人公に昇格したIRPO(ヒューズ) が実装されたものの、なぜか ブラッククロス四天王イベント が存在する中 アルカイザーのみ実装されなかった
      イラストが間に合わなかったのでは?と推測する数少ない塔士もいたが、
      後日グローバル版*8 レッドが実装した ことにより、いわゆる おま国 *9されていたことが明らかになった。ただし、こちらのスタイルのステータスは日本と相性がよくないため、調整が必要なのであえて追加しなかったとのこと。
    • 上記問題はさすがに 公式生放送でも言及される ことになり、要約すれば「 実装を忘れていた *10」。サガフロリマスターの発売が前倒しになったことも原因と思われるが、ファンとしては納得のいく理由にはなっていない。
      この件で反省したのか、佐賀コラボ第二弾ではスキン配布、非常に強力な追加スタイルが実装され、ファンの溜飲が下がった。
      しかし、メインストーリーでもガチャでもSF1の追加スタイルが非常に多く、 サガフロRS と揶揄されるくらい偏りが出てしまった時期があった。
  • SF2
    • 比較的ギュスターヴとコーデリアとジニーが多め。第二部ではなんとレスリー*11がメインキャラとして抜擢された。
      実装頻度はそこそこだが、メインキャラの数が多めで、ギュスターヴ勢や敵勢力のスタイルが少なめ。
  • US
    • 長い年月をかけてようやく主人公勢が全員出揃ったが……その中でも初期に実装したジュディが長期間新規SSが来ておらず、だいぶ性能では差がついてしまった。その他イスカンダールは非常に硬いディフェンダーで重宝されている。
  • ES
    • 白銀の皇帝とセルマは実装済みだが、新スタイルが追加されるのはほぼセルマのみ。その他キャラはスタイルは当然、シナリオでも一切登場していない。
  • SSG
    • USと同じく主人公勢がようやく出揃った。性能は昨今のものを見ればどれも優秀。サブキャラのストルムィクネンは意外なところで八面六臂の活躍を見せている。他サブキャラの実装が期待されている。
  • SaGaRS
    • 主役で使えるキャラはRS3*12かこの作品のキャラがほとんど。スタイル数も他作とは比較にならないほど多い。
      また、 ヴァンパイアレディ ゴールデンバウム といった歴代RSの敵キャラが大幅にアレンジされて*13多くスタイルが実装されており、ゴールデンバウムに至っては 正式にSaGaRSキャラとして扱われている *14。セフィラスもコスプレスタイルが実装しているが、こちらはそこまで優遇されていない。上述したが、リアムもこの枠に入る。
  • コンプガチャに近い継承システム
    • 別のスタイルから既存の技術を継承できることがウリであるが、これがいわゆるコンプガチャすれすれの要因であると指摘されがち。
      もちろん1つのスタイルで完成するものもあるが、そうでないスタイルが圧倒的に多く、なによりオート戦闘の都合上、使いづらい同BP技術を封印できるため。
      それに、別スタイルに継承することで使い勝手が非常に向上するスタイルが多く、それらは技術を持つスタイル、継承元の本体スタイルと両方を取得する必要がある。
      + 代表例※あくまで一例
    • 聖王
      • 『勝利の詩』または『静謐の詩』をどのスタイルにも継承することが推奨される。
    • フォルネウス
      • 真バージョンにカウンター技を継承することで利便性が向上する。
    • アルベルト
      • 王者の剣という全体気絶技が便利でどのスタイルでも継承がおすすめ。
    • 白薔薇姫
      • 汎用性の高いデバフや回復術を継承することが推奨。
    • ノエル
      • 月影+という全体ファストを継承し、周回に貢献させられる。
    • エスパーガール
      • ねんどうりき、ディメンションオーラを継承することで元々強力な性能を更に強化できる。
  • 聖王リサイタル(聖歌隊)編成の強力さ
    • 聖王の持つ「 勝利の詩 」による強力なバフを使った編成。一部例外はあるものの、ラピッドストリームで素早さデバフを重ねれば大体の敵に対応できてしまう。
      現在も「静謐の詩」と「玄武陣」による耐久なども候補になっているが、結局聖王が必要になっているのは変わらない。
  • 命中問題
    • 素早さというステータスが命中、回避に影響するため、これらのバフやデバフを持つキャラは高難易度においてはほぼ必須となっている。
      また、技の命中には「器用さ」も関わっているのだが、高難易度では物理攻撃はほとんど当たらず、術のほうが当たる。
      このため腕力に依存する*15戦士系キャラは活躍しづらくなってしまっている。世界塔ではこの命中問題が露見し、術士、または術戦士を編成することを強制させられる。
      アップデートで腕力も命中に依存するようになり、武器の格差は埋まった。しかし、世界塔においてはデバフやバフを重ねないと命中率に不安があるのは依然残ったままである。
  • 成長のしづらさ
    • ステータスアップは上限が設定されている場所でひたすら周回することに終始するが、その周回数は半端ではないほど必要。
      特にHP上げは あらゆるコンテンツの中でも最上級の難易度 である。
      HPは他のステータスよりも一桁多いというのに、1回に上がる数値は他のステータス同様 1のまま *16という仕様もその理由。
      能力成長アップ剤というアイテムで2倍に上げることが可能だが、それはそれで別の問題が持ち上がってしまう。
      HPに限らず、ステータスの上限にも問題がある。例えば狩場のステータス上限が「100」で、対象キャラのステータスが「99」だったら、1回のステータスアップで上がりきる。
      ところが、本作は頻繁に ステータス成長○倍 という期間を設けるので、これに当てはまるスタイルだと どうやっても100に到達しなくなる *17
      現在は上昇倍率ボーナスは「2倍(または3倍)」均一とし、成長アップ頻度が改善された。しかしHPの上げづらさは相変わらず大変である。
  • 行動順の制御
    • 周回要素の多い作品なので、ルーチンを組んでキャラを行動させることが重要なのだが、素早さ調整を行っても行動順を完全に制御することは不可能。
      それならば陣形を使う、という手はあるがこれも乱数の幅が大きいのか、あまり信用に足り得ない。
      しかも技術には「行動数値」*18が設定されており、これによって発動の速度に影響する。
      これを解消するために先述のファスト、ディレイ技が実装されているが、まだまだこれらは浸透するには数が少ない。
      最果ての島では特にこの行動順が重要になるため、運が悪いと何度もやり直すはめになる。
  • 世界塔の運ゲー要素
    • 最大250階(2021年5月現在)まで踏破可能な高難易度ダンジョン。ここは階数が上がれば上がるほど敵の強さが増していくのだが、そのピークは早くも180階にさしかかると途端に顕著になってくる。
      敵の攻撃はほぼ一撃で即死、バフやデバフを重ねないとろくに攻撃も当たらず、更には敵の行動によっては 高確率で即壊滅状態 になるなど、どこぞの艦船ゲーム並のお祈り要素も盛り込まれている。
      特に初心者の壁となるのが190階のかみ(サガ1のラスボス)で、完全に決まったルーチンで戦略を立てないと全く歯が立たない。
      世界塔で有効な戦略は 「聖歌隊」「虎穴陣の耐久パ」「カウンター戦術」 がほとんど。これらのパーティを組むには 特定のスタイルが絶対不可欠 となる。しかも必勝ではなく勝てる確率がうまれる最低限の保証。
      150階程度なら優しいのでそこで止めておくという手もあるが、1階クリアごとにジュエルが30個もらえるので、3000個のジュエルを見逃せるかどうかの判断が必要。
      しかも、世界塔は不定期に開催されるのだが、次回開催時に始まる階数は、前回踏破した階数より -10階から となり、また同じ階を10回クリアし直さなければならない。
      これが問題とされたのか、似たような伏魔殿においては運要素よりも、ある程度戦略を練れば突破できるように調整された。それでも上層の苛烈さは相変わらずだが。
      なお、現在はほぼ廃止状態なので挑戦は不可能。
  • 余りに偏っているガチャ頻度と復刻ガチャ
    • 多いときは 月に4回 ほど限定ガチャが実装するのに対して、復刻ガチャは 年に数回あればいいほう 頭腐ってんじゃないのという偏り具合。特にリアムに関しては生放送で「みんな引いてほしい」と宣伝していたにも関わらず、3.5周年まで復刻されず入手機会がなかった。
      ちなみに、SaGaRS一部の主人公格であるポルカとリズのSSスタイルは すべて限定ガチャ である。
    • また、武器種別の実装スタイルも非常に偏っている。2022年だけで見ても体術キャラが異常に多く、棍棒と斧キャラが極端に少ない。 体術の数は棍棒と斧を足してもそのニ倍近い数が実装している と言えばおわかりだろうか。追憶の幻闘場という武器種別コンテンツがあるというのに、この偏りは異常といえる。
  • あまりにも面倒な補助技ランク上げ
    • 技ランクは技の威力に影響するため、基本的に99まで上げきるのが最善手である。ところが、攻撃ではない補助技に関しても一部ランクに影響するものがあるのだが、ゲーム画面上は確認する術が 一切ない
    • また、補助技はオートで選べないので、上げる場合はどうしても手動で選択する必要がある。消費BPが少ないものはオールリピートで短縮できるがそうでない技は厳しい(最悪上がらなかったらリタイアが推奨される)。
    • 更に、術のほうはどんなに戦闘中使おうがランクアップ判定が 戦闘終了後 となるため、上げるのが非常に面倒になっている。

余談

ポイントにも記載されているが、本作はガチャ実装時は高い確率でセルラン一桁を獲得し、時折1位も取るほどスクエニソシャゲでは売上が高い部類にある。この売上によって、 生放送での豪華ライブ、オーケストラ公演、サガフロンティアのリマスター、ミンサガのリマスター の開発が決定したと言っても過言ではない。
しかし、本作の課金要素といえば突き詰めればガチャにしか存在しないため、それだけでこれほどの人気と売上を誇っているには説得力が足りない。
実際、スタッフもユーザも本作がこれほど好調な理由に対しては明確な答えが出せずにいて、ソシャゲ界でも 異質な存在 *19として見られることも少なくない。一応、売れる要因としてはいくつか考えられるもの*20はあるが、十分な理由付けとしては弱い。

総評

ロマサガシリーズ好きなら懐かしい気持ちにさせてくれるお祭りゲーといえる。
一部作品の冷遇さは問題として未だに残っており、各作品のファンは長い間辛酸を舐め続けているのは否定できない。
高難易度や果てしない周回要素はサガらしいといえばサガらしいが、人を選ぶ系統なのは間違いないだろう。

その他

マンガUP!にて本作のコミカライズが連載されている。出来に関しては筆者は ナニモイウコトハナイ 。~この漫画の連載が早くも休止しているせいか、学園物パロディ漫画が新連載している。

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最終更新:2023年06月02日 20:38

*1 兄弟作として「エンペラーズサガ」「インペリアルサガ」がある。

*2 ルドラの秘宝や聖剣伝説3などと同程度。

*3 RS3の主人公勢を旧8星とし、その比較として表現されたメインキャラ勢

*4 リマスターで追加された新キャラ。

*5 聖王およびパウルス、フェルディナント、ヴァッサール。

*6 ヒルダ(フェルディナントの妻)、オトマン、ソープ。

*7 白薔薇姫、メサルティム、零姫。

*8 中国語版も含む。

*9 海外版では実装されているのに、国内(日本)版のみ実装がされなかったり、ゲームプレイができないこと。

*10 元々ブラッククロス関連のイベントの実装を進めていたが、それにあわせてアルカイザーのスタイル調整が遅れてしまい、間に合わなかったとのこと。

*11 ギュスターヴと懇意にしていた女友達で、本編ではシナリオでそこそこ出番のあった少女

*12 原作で出番のない聖王が特に顕著。

*13 前者はほぼコスプレ要員、後者はやや女体化されて天然幼女のようなキャラ付けがされている。

*14 シリーズフィルターで引っ掛けると表示される。

*15 杖、弓、小剣、拳以外の全ての武器種。

*16 キャンペーンで○倍であればその分増えるが焼け石に水レベル

*17 2以上上がると上限を超えてしまうため。

*18 内部的なステータスのためあくまで仮称

*19 もちろん、サガシリーズというブランドがないとは言い切れないが、FFやDQなどに比べればマイナー寄りであることは否めないし、難易度の高さもあいまって一般層に浸透しているとはいい難いシリーズである。

*20 いわゆる限界突破(凸)システムがない、ガチャはキャラ(スタイルのみ)、配布されるジュエルが非常に潤沢、天井分のジュエル量が良心的、対人要素なし、質はともかく作品間の夢の共演が見られる、ロマサガシリーズを意識した緻密なドット絵