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第四話 「休日 ユト編」

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sousakurobo

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 ―――……突如として浮上してきた映像は、酷く霞んでいて、どこか遠くから眺めているようで、テレビのニュースを見ているかのように現実味の無い光景だった。
 視点が定まらない。
 深海に叩き落されてしまったよう。
 一人の女の人が、両手を大きく広げて立っている。その人に向かって黒服の男達が黒いなにかを一斉に構えた。
 悲鳴が上がる。女の人は全身に拳銃の弾を受けてその場に崩れ落ちた。口から血を流し、今にも死にそうな女の人は、地面を這いながら近づいてくると、血で紅く染まった指で頬を撫でて来る。
 震えながら口の中の血を吐き出し、ぜぇぜぇとした呼吸を落ち着けるように言葉を紡ぐ。
 もう命は助かるまいと直感が告げてくる。

 「―――……、…リッサ、……に……げて……」

 視界が上昇すると、女の人を見捨てて逃げ始める。
 涙を拭いながら逃げていくが、黒服の男達にあっという間に追いつかれて全身を掴まれてしまう。どんなに腕を捻っても体をバタつかせても逃げられない。噛み付いてやろうとしたけど、それすらままならない。
 ―――……また視界が薄れていく。
 押し寄せては引いていく波のように意識が安定しない。
 ラジオのチャンネルを合わせるように徐々に映像のノイズが消えていく。
 ベットか何かに寝かされているらしい。両手両脚を縛られている。ニヤついた顔の男達が現れると、手に持ったソレを見せ付けてくる。
 鋭利で大きく固い刃物、斧。木か何かを斬るために使うそれを愛しむように撫でる。ぎらりとした反射が眼に映った。
 男の一人が服を剥ぎ取っていき、上半身が裸にされる。
 そして、その斧を―――腕に振り下ろした。

 「――――……!!!!」

 悲鳴を上げた。だというのに、自分の声すら耳には入ってこない。
 それどころか、男たちの声も入ってこない。
 入ってくるのは、腕に致命的な一撃が加えられたということと、気が狂ってしまうほどに痛いということ。
 眼に血液が入って全てに紅いフィルターがかけられる。
 男は、大笑いしながら斧を振り上げて、また腕に叩き落とした。






 靄と霧を頭に突っ込まれたような感覚と、滝に飛び込んだときのような寒気に襲われたメリッサは、悲鳴をかみ殺しながら眼を開けた。
 何かとても怖いものを見ていた気がする。
 いや、ナニを見ていた?
 そもそもナニを見ていた?
 時間を確認するために枕の側に置いてある錨型の時計に眼をやってみると、ピタリ5時を指し示している。特に予定も無い。二度寝をするのも選択肢の内に入れてもいいであろう。
 海鳥がやかましく鳴いているのが聞こえた。

 「………うわぁ」

 布団を足で蹴って自分の服を見てみると、水泳した直後に水分を取らないで服を着たかのような有様になっていた。
 胸元に指を差し入れて中の臭いを嗅いで見る。汗臭い。
 このまま汗びっしょりのままでいることは不快感と手を繋ぎながら踊るようなものだ。
 メリッサは、素早く立ち上がると部屋から出て行った。



 シャワーのコックを捻ると、一瞬冷たい水が出てきて、次に人肌よりも断然熱いお湯が出てくる。
 壁に手をつきながらお湯を浴びていると、頭のもやもやが全て流されていくような気がした。
 黒と茶を混ぜた特有の髪の毛がお湯で膨らんでから縮み、肩から流れていくお湯は体温を上昇させながら腰へと流れて、程よい筋肉と脂肪で包まれたしなやかな肢体へと流線を描くようにして落ちていく。
 瞳を閉じてみると頭に落ちてくるお湯の音が骨を震わせて直に聞こえてくるのが分かった。
 肩をさすり、自分の身体を抱きしめる。
 そうすることで身体を覆っていた寒気が取れてくれるような気がしたのだ。
 1分か、2分か、5分かもしれない。その時間お湯を浴び続けていたメリッサは、細く眼を開けると、シャワーのコックをしっかりと閉めて浴室を後にした。




 「ユトー」

 朝ごはんを食べるなり、メリッサはユトに口を開いた。
 苛立っているようにも、歯の間に挟まった何かを気にしているようにも、背後霊の視線に恐怖しているようであった。
 ユトは海水から塩分を濾して作った水を口にしつつ、メリッサの顔を窺うように言葉をかける。
 朝の爽やかな空気と海鳥の鳴き声を背景とする二人のリビング。
 開け放った窓から清浄な潮風が流れ込んできて二人の前髪を揺らす。

 「今日は休みたい」
 「え?」
 「だから、休みたい」

 余りに突然な宣言に戸惑いを見せるユトだったが、カレンダーをちらりと確認して、ゆっくりと頷いて見せた。特に拒否をする理由も無い。借金に追われているでもないのだから、一日二日、ダイブ一回二回程度なら延期しても支障は出ない。
 飲みかけの水を一気飲みし、メリッサは立ち上がる。自分の分の食器と、ユトの前に置いてある空の食器を取ると、洗い場のほうに持っていった。
 ユトは部屋の隅で今日のニュースを写していた空間投影モニターを切ると、食べかけのパンを口に放り込み、皿を空にして洗い場に持っていく。そして、ざっと水洗いして食器洗浄機に入れているメリッサの隣に立つと、自分の分を洗って入れていく。

 「お皿渡して」
 「はい」
 「さんきゅ」

 スペース的に二人が入れるわけも無くて、ユトは食器を渡すことに専念する。
 傍から見たら夫婦そのものだったりするのは秘密である。

 「ところでメリッサ。どっか行くの?」

 思わず口に出た一言に、メリッサは顔を少し曇らせる。迷惑とか、そういった表情ではない。迷いに近い。
 最後の皿に水をかけると、食器洗浄機に丁寧に入れてから扉を閉めて、スイッチを押した。内部で水が噴出して皿が洗われ始める。なんとも便利なものだ。放り込んでおくだけで洗って乾燥まで可能なのだ。
 無駄に金をかければドロイドに家事全てを任せることも出来るのだが、いかんせん値段が高すぎる。
 それはさておき。
 両手をタオルで拭いたメリッサは、首を捻りつつ言葉を発する。

 「精神的な疲れっていうのかな………よく分からない夢を見てる気がして。ぱーっとしてこようかと」

 これ以上聞くのは酷だと感じ取ったユトは、メリッサの肩を軽く叩くと、自分の手もタオルで拭いて水分を取る。
 部屋の掃除をしようと一歩踏み出したメリッサの肩を再度叩くと、部屋から追い出そうと背中を押し始めた。やんわりとした力だけあってメリッサは断るに断れずに押し出されていく。

 「ちょ、なによ、掃除……」
 「いいからいいから。行ってきなよ、あとは俺がなんとかしておくからさ」
 「……んー……分かった。ありがとう」

 リビングから強制的に追い出されたメリッサは、さっきとは違った困り顔を浮かべて廊下に立ち尽くした。
 とりあえず髪の毛を纏め上げなおすと、リビングで始まった掃除機の音を背中に浴びつつ自分の部屋に戻って行った。





 びゅぃぃぃーん、という独特の音を立ててエアバイクが仕事場兼自宅から発進したのを耳で確認したユトは、紙モップで床を拭くのを止めて、額の汗を拭うようなそぶりをしてみた。汗はかいていないがやってみたかっただけである。
 時計を確認してみる。時刻は11時。昼とも言えるがそうでもない微妙な時間帯。
 何をしようかと考えるために顎に指を沿わせて視線を天井に向ける。
 メリッサを送り出してしまった以上、ダイブは不可能。一緒に遊びに行くことも考えたのだが、そういう雰囲気ではなかったから提案はしなかった。

 「さて――」

 高い位置で輝いている太陽を一瞥したユトは、自分の部屋へと歩いていった。
 一人の休日というのも悪い話ではないと。






 この街は複雑だ。
 最初に建造された旧都市と、最近政府主導で再開発された新都市。その間を縫うように家が建築されて、違法改造なんて朝飯前、雨霰と改造改築をし続けて、それこそ迷路のように入り組んでしまっている。
 新都市の方は政府が積極的に介入することで体裁を整えているが、旧都市とその境界にはもはやスラム街同然となっている。
 鉄塔が競い合うように立ち並び空を狭くしている。剥げた外装の建物は僅かに出来た隙間にねじ込んでどっかりと腰を降ろし、更にその極小の隙間に浸透するが如くグレーゾーンな出店が立ち並ぶ。
 その中を金髪を適度な長さで切った眼鏡の青年が行く。
 旧都市部中心地。鉄の歩道とコンクリートの歩道と生の地面が滅茶苦茶に交差するそこを楽しげに歩きつつ、背中に背負った古臭いリックサックを身体を振ることで持ち上げて、しっかりと定位置に戻す。
 雲一つ無いというのに、どこかの煙突から排出される汚れたガスが空気に臭いをつけてしまっているも、それですら「味」として感じられるようで。
 行き交う様々な人種仕事服装の人間の群れの中を肩がぶつからないようにひらりひらりとかわしながら歩いていく。
 出店を見てみると、よく分からない品から、見覚えのある潜水機の電子部品、制御装置などが並んでいて、ふと前を見てみると丸々として大きな肉を回転させながら焼いている店があった。

 「焼き……肉?」

 なんと表現すればいいのかは分からない。さしずめロール肉。串に刺されたそれは、轟々と焼かれて回されて、肉汁を垂らしている。肉汁が垂れるたびに火が呻き声をあげて赤い火の粉を散らした。
 店員は白髪の老婆。念仏のような言葉を呟きながら焼いている。
 そこで腹がぐぅと小さくなるのを確かに聞いた。時間は丁度12時。道理で腹が減るわけだが、ちょっと早いような気がする。
 老婆が視線を上げてくる。反らす前にピタリと視線がぶつかってしまった。
 濁った黒い眼とユトの青い眼が見詰め合う。

 「……………」

 喧騒の中で――確かに聞こえた――老婆の念仏が変化して――

 カエカエカエカエカエカエカエカエカエカ

 「カ、買います買います!」

 これは呪われる。
 肉を回しながらついでに呪いも伝染(まわ)すつもりだ。背筋が凍る。顔も引きつる。
 かつて無いほどの速度で財布を抜刀すると、貼られていた値段通りの小銭を老婆の前に音をさせておいた。すると、しゅばっという凄まじい速度で肉ロールが突き出される。ユトは無言でそれを受け取った。
 くんくんと匂いを嗅ぎ、歩き始める。
 良い匂いに涎が出てくる。肉汁がこぼれないように舌を表面に這わせて舐め取ると、男らしくガツガツと食べてみる。

 「うまい………」

 悔しいが美味かった。
 ジューシーでありながらしつこくなく、適度にレアな部分を残すことでステーキのミディアムを再現しているよう。
 値段は少々高かったが、この大きさなら納得であろう。
 食べながら人にぶつからないように歩くというのも厄介だ。ユトは、どこか座れそうな場所は無いだろうかと視線を走らせる。

 「お」

 あった。
 街の一角が開けた広場のようになっていて、そこに錆付いた小型コンテナが積まれており、数人がたむろしている。
 多少近づくことを躊躇させるが、座れるだけいいだろう。
 そう考えたユトは、座っていた子供一人から少し離れたところに腰を降ろす。誰かが煙草を吸っていたのだろう、つんと鼻をつく臭気を感じた。
 やっと座ることが出来たユトは、肉ロールをむしゃむしゃと豪快にほお張り始める。
 やっぱり美味かった。

 「………」

 美味しいのはいい。
 身体にも、心にも、美味しいものを食べることは必要だし、健康にも繋がる。
 肉の9割を食べた辺りで気がついたのだが、誰かに見られているような気がしてならないのだ。喧騒の中で視線の主を音で探すという無駄な行為をして、続いて視覚に頼って探してみる。
 奇抜な服装の若者の集団が通過する。
 その奥の電波用アンテナの足元に、何かが覗いてきている。なんだろうとじっと見ていると、小柄な人物の赤い瞳が二つユトを見て、ユトと視線が合うや否やサッと影に隠れた。
 隠れたはいいが軍隊の帽子に布をタレ下げたようなそれの端っこがはみ出している。
 頭かくしてなんとやらということか。
 ユトは、持っていた串から肉を剥ぎ取って、近くに置いてあった灰皿に放り込んだ。
 そして、そろりそろりと近寄っていくと、相手の視覚を取るようにして接近していく。その人物は、先ほどユトがいた辺りをちらりと見る。居ない。慌てたように身を乗り出した。
 背後に回ったユトは悠々とその人物の観察をしてみる。
 使い込まれていそうなオレンジ色のツナギ。サイズが合っていないらしく、両手が見えない。しかも両足もややだぶついている。体型こそ確認できないが、セミロングの栗色の髪の毛と、幼い顔つきなどから、女の子と見当をつけた。
 悪戯心がむくむくと湧き上がって来た。
 微妙にニヤついた表情を浮かべたユトは、極々至近距離まで寄ると、ぽむと肩に手を置いてみた。

 「みっけ」
 「ひゃッ!?」

 甲高くよく耳に通る声でかわいい悲鳴を上げた――少女は、突然現れたユトに気がつくと、心臓発作でも起こすのでは、というレベルで飛び上がり、さっとアンテナの後ろに隠れようとする。が、鉄板の地面のつなぎ目に足を引っ掛けてスッ転んでしまう。

 「あぅ~……」
 「ゴメン、大丈夫?」

 鉄板で舗装された地面に顔から突っ込んだ少女。流石にやりすぎたと感じたのか、慌てて少女の側に寄り、手を差し出して助けようとする。
 少女は赤くなった顔を押さえて地面に座っていたが、手を差し出されるやみるみるうちに違う意味で赤くなり、帽子で目元を隠してしまった。
 頭から湯気が上がっているような気がするが、気のせいであろう。そう、気のせいであろう。

 「驚かせちゃってゴメンね。名前なんて言うの?」

 少女は口元を震わせていたが、ユトの手をやんわりと握って立ち上がると、俯き加減に言葉を搾り出した。

 「えりあーぬ、です」
 「エリアーヌ……良い名前じゃない。俺の名前はね」

 自分の名前を言おうとしたユトを制するように少女が片手を挙げる。
 そして、小さな声で、それでいてはっきりと名前を言ってきた。

 「ユト=シーゼンコード……ですよね。違いますか?」

 間違っていないかとハラハラしつつ自分の胸を押さえて上目遣いに聞いてくる少女。幸いユトにその趣味は無いため問題は無かったが、そういう方面の人間であれば一発で落ちること請け合いの表情だった。
 ユトは、多少驚いた顔を浮かばせて、自分の記憶を探る。該当する人物はいなかった。一度会っているのに忘れてしまったのかと考える。

 「あってる。俺の名前はユト、なんだけど、……えー、そのなんで知ってるの? あ。怒ってるわけじゃないんだ。一度も会ったことないような気がしてさ」
 「……覚えてませんか?」

 出来る限り言葉は選んだつもりだった。だったが、少女は若干瞳に涙を浮かべ始めてしまう。この反応は一度会っているという証拠。
 ユトは脳味噌に鞭打って記憶を検索するが、欠片も出てこない。
 冷や汗が流れる錯覚をする。

 「わたし、潜水機の武器屋のオヤジさんのところに住んでて……」
 「………………ぇ? ああー! そうか、君だったのか!」

 オヤジの汗臭いというか男の戦場のに直立する掘っ立て小屋に住んでいると聞いて、想像すら出来なかったため、理解に数秒ほど時間を要してしまうが、手をぱんと合わせながら大きく頷く。
 前に行ったときに聞いた声と合致したというのもある。
 やっと思い出してくれたのを確認した少女……エリアーヌは、にこにこと笑みを浮かべると、恥ずかしげに両手を後ろに回して一歩下がった。
 ユトはリュックを背負いなおし、携帯電話の時計を見てみる。12時30分。何もしていないのに随分と時間が経過してしまっていた。
 今日一日中暇と言えば暇なので、何をしようかと考えつつ周囲に視線をやってみる。と、ユトのズボンの端っこが摘まれて、弱く引っ張られる。下に眼をやると、エリアーヌだった。

 「―――……あのぅ……買い物があるので付き合って貰ってもいいですか?」
 「いいよ。もちろん」

 街をぶらつくのも悪くないが、小さい子を手伝うのも悪くない。
 ユトはエリアーヌに連れられて街の奥へと消えていった。





 荷物はそれほど多くは無かった。
 細々とした電子機器類。工具。擬似神経回路。特殊オイル。食品。
 それらを大きな袋に詰めて、ついでにリュックにも詰めて、帰る。向かう先は見慣れたオヤジさんの家兼お店。
 最初にエリアーヌが店のガラス戸を開けて中に入っていくと、少ししてからユトが入れるように戸を広げて招き入れる。
 よいしょと言いつつ抱えた荷物を店の中の机に置くと、続いてリュックの中身も出していく。全て出し終えると、ユトとエリアーヌの二人で仕分けをして店の置くべき場所へと持っていく。
 ユトには場所が分からなかったのでエリアーヌが先頭に立って荷物を持って的確に整理していく。
 大体数十分で作業は終わって、ユトは畳の部屋でまったりとお茶を飲んでいた。
 だぶだぶのツナギなのに、実にテキパキとお茶を入れて、ついでに和室に放置されてあったゴミを回収して捨てる。流石は女の子である。ユトは感心したように頷くと、渋いお茶を啜った。

 「お茶美味しいよ」
 「ありがとーございます……」

 頬を染めて小さく頷くエリアーヌ。女の子座りになって、お茶を少しづつ飲み始める。
 時計を見てみると3時になっていた。
 わいわい、とまでは行かなくても二人は会話をする。ユトの話をエリアーヌは頷いて時折意見を入れながら聞き、エリアーヌの話をユトは笑みを浮かべながら聞いた。
 ふと気がつくと、5時になっていた。
 その時二人は部屋にあったチェスで遊んでいた。ユトのほうが強かったのだが、手加減はしないで下さいと言われて本気でキングを殺しにかかっていた。
 6時になった。時計を確認したユトは、肩を揉み解しつつ体勢を立て直してあぐらをかいた。

 「………エリアーヌ、長居するのも悪いからさ……」
 「ぇ。………ぁ、はい、わかりました……でも、また来てください」

 もじもじと身体を動かして、ついでに顔を赤らめて、小さな声で言うエリアーヌ。
 傾き始めて来た太陽の光が室内をオレンジに染めている。ユトは、オレンジの光に眼を細めつつ、エリアーヌの髪の毛をもしゃもしゃと撫でてやった。エリアーヌは、心地よさそうに眼を瞑った。
 さて。そう言ってユトは立ち上がる。そして、エリアーヌに見送られながら家に帰っていった。
 休日は終わった。
 まだ帰っていないメリッサのために、美味しいご飯でも作ろうと買い物に行く必要があったとか。





 後日談。
 電話にて。

 「オヤジさん、あのエリアーヌって女の子なんですけど、何歳なんですか? 10歳?」
 「あぁ~……分かる。分かるぞボウズ。お前が言いたいことは良く分かる。いいか、眼と鼻と耳の穴をかっぽじってよく聞くんだ」
 「はい」
 「あいつは男。ついでに車を運転できる年齢なんだ、分かったか?」
 「……嘘でしょ?」
 「なんなら後で運転免許書を送ってやってもいい」
 「……………………………………」

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