統合暦331年10月31日
「Trick or treat!! って言ったは良いけど、ハロウィンって結局、何なの?」
ゴシックロリータ風のドレスにジャックランタンの飾りがあしらわれた三角帽子を被った霧坂茜華は六年もの間、失踪していた兄、霧坂涼夜に素朴な疑問を問い掛けた。
失踪前と現在。兄の顔立ちが殆ど変わっていない気がするのは敢えて気にしない事にした。
失踪前と現在。兄の顔立ちが殆ど変わっていない気がするのは敢えて気にしない事にした。
「古代人の一年の終わりは10月31日でな。その夜、死霊や精霊、魔女が出て来ると信じられていたそうだ。
それらから身を守るために面を被り、魔除けの焚き火を焚いていた……それが今のハロウィンになった切欠だ」
それらから身を守るために面を被り、魔除けの焚き火を焚いていた……それが今のハロウィンになった切欠だ」
過去に読んだ宗教学の資料で得た知識を掘り起こして答えた涼夜はゾンビのつもりなのだろうか、彼は顔や手などに包帯を巻いている。
失踪前と現在。妹の性格が180度完全に反転してしまっているのは、敢えて気にしない事にした。
失踪前と現在。妹の性格が180度完全に反転してしまっているのは、敢えて気にしない事にした。
「倭国で言う所の大晦日と盆が同時に来た様なイベントだったんですね」
そして、吸血鬼の様な黒の夜会服に真っ赤な裏地のマントを羽織った守屋一刀は感心した様に頷いた。
何故か、恋人とその兄が本人不在であったとしても、毎日の様に我が家に入り浸っているのは敢えて気にしない事にした。
何故か、恋人とその兄が本人不在であったとしても、毎日の様に我が家に入り浸っているのは敢えて気にしない事にした。
「そうだ。今となっては街全体が仮装パーティの会場の様になっているのが大半だが、一部では墓地が明々と輝く程の大量の蝋燭を付けるという風習も残っている。
尤も、仮装している事を良い事に放火などという愚行に走る無粋な莫迦が出て来る時期でもあるのは不快でならんがな……」
尤も、仮装している事を良い事に放火などという愚行に走る無粋な莫迦が出て来る時期でもあるのは不快でならんがな……」
「けど、今年は一刀が青年団の見回りに出る事になってるんだし、放火なんてバカな事やんないでしょ~!」
「まあ見回りと言うか、ただの賑やかしと言った方が正しいんだけどな」
一刀が苦笑しながら窓の外に視線を移したのに釣られて、霧坂兄妹も窓の外へと視線を移した。
守屋家と霧坂家に挟まれた大通りにサンメードマテリアル社のロゴがマーキングされた大型トラックが止まっている。
そして、トラックのコンテナが開き、中から巨大な物体が立ち上がった。
守屋家と霧坂家に挟まれた大通りにサンメードマテリアル社のロゴがマーキングされた大型トラックが止まっている。
そして、トラックのコンテナが開き、中から巨大な物体が立ち上がった。
「巨大な……ジャックランタン……だと?」
ある意味、その類の物体には地球上の誰よりも慣れている筈なのだが、涼夜は窓の外に突如として現れた全長7.4mのジャックランタンを前に呆気に取られたかの様に呟いた。
「アイリス・ジョーカー・ハロウィンカスタム」
驚く涼夜に守屋は満足そうな笑顔を浮かべた。
オレンジの外皮が特徴的なパンプキンヘッドはアイリス・ジョーカーの腹部まで覆いかぶさる程の大きさで、紺色のマントに身を包んだ二頭身のハロウィン仕様。
巨大なパンプキンヘッドは一刀の拘りで、カボチャの遺伝子を改良し、スポーツギアサイズにまで肥大化させている。
オレンジの外皮が特徴的なパンプキンヘッドはアイリス・ジョーカーの腹部まで覆いかぶさる程の大きさで、紺色のマントに身を包んだ二頭身のハロウィン仕様。
巨大なパンプキンヘッドは一刀の拘りで、カボチャの遺伝子を改良し、スポーツギアサイズにまで肥大化させている。
「可愛い~!! 可愛いけど、何かあった時に戦えなくない?」
「大丈夫だ。問題ない。対応策は考えてある。放火なんて真似を考えた奴を見つけた場合……Trick or treat!!」
一刀の叫び声にジャックランタンの衣装を纏ったアイリス・ジョーカーは紺色のマントを脱ぎ捨て、空高く跳躍し、太陽の逆光を背に力強く、大地に降り立った。
その姿は――
本編が終わり出番が無くなったのを良い事に舞台裏でやりたい放題な守屋一刀(18)の図

オチは無いが反省もしていない。
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