※誤訳は修正して違うセリフにしてます。また、演出は一週目のものです
*プロローグ
バーナーの炎が点火し、青くなる。
ジョーカーの死体が映り、笑顔のままみるみる焼けていく。
(二週目では目覚めて笑いながら叫ぶ)
市警本部長、ジム・ゴードンが呟く。
***「これが事の顛末だ。こうしてバットマンは死んだんだ」
死亡したジョーカーを火葬した後、ゴッサム市警はジョーカーの跡目を巡る新たな争いに備えていたが、それは起こらなかった。
代わりに戦争が起きようとしていた。
アサイラムで姿を消した筈のスケアクロウが、ゴッサム本土のMIAGNIアイランドにあるダイナーにガスをばら撒いたのだ。
そのガスを吸った人は恐怖の幻覚に襲われ、視界に映る全てが恐ろしい何かに見えてしまう。
人々はその場で恐怖に駆られて暴れ始め、凄惨な現場としてその光景がゴッサムでニュース放映された。
*序盤
***「ゴッサムよ、これが唯一の警告だ」
テレビがジャックされ、スケアクロウがゴッサムに警告を発する。ダイナーで起きた事はデモンストレーションであり、明日にはゴッサム全域で同じ事が起こると分かると市民は大混乱に陥った。
警察の管理の元、ゴッサム本土から市民達は次々と避難していく。
街に人がほとんどいなくなり、残る者は街の混乱ぶりを喜ぶ無法者達、そして街を護ろうとする者達の二つに別れた。
たった一日に街は悪党の天下となり、ゴッサム市警署を囲む夜空にいつもの蝙蝠のシグナルが上がる。
そこに降り立つバットマンを迎えるゴードン。
事態の経緯を確認し合う二人。
バットマンはゴードンの視界から姿を消すと、犯罪者達に襲われている警官を助けに向かう。
犯罪者達を薙ぎ倒し、警官を助け出したバットマンに武装車が襲い掛かる。
バットモービルを呼び出し、対処したバットマンは、その場で兵士の拷問を開始する。
***「この情報が嘘なら、もう片方の腕もへし折ってやる」
操縦者から聞き出した情報を元に辿り着いた建物では、アサイラムで打ち倒したポイズンアイビーがスケアクロウの部下に囚われていた。
彼らを制圧し、アイビーを救出したバットマンは襲いかかる戦車を破壊した後、彼女を市警に送り、監禁する。
友人ルーシャスにバットモービルのスピード機能を起動して貰った後、ゴードンの娘でありバットマンの協力者であるバーバラとクロックタワーで合流し、スケアクロウのガスを分析する。
そしてスケアクロウの居場所を突き止める為に必要な地点に向かうと警官がスケアクロウの兵士に囚われていた。
武装しており、大人数で固まっていた兵士を相手取るのは危険と判断したバットマンはルーシャスに頼み、新たな戦闘スーツを送ってもらう。
機能が向上したバットスーツで敵を一瞬で制圧したバットマンは、そこでスケアクロウの居場所を突き止めた。
その場所はエースケミカルという化学工場で、バットマンはそこへ向かい、ジムと合流する。
***「老兵が。これで最期だ」
しかしそこに謎の戦闘ヘリが現れ、エースケミカルに入る為の橋を破壊される。そして大量の戦車に迎撃され、一旦退避するバットマン一行。
締め出されたバットマンはエースケミカルに上から侵入し、そこで大量の兵士を目撃する。
バーバラの通信からその司令官の名前がアーカムナイトだとわかったバットマン。
アーカムナイトは先程の戦闘ヘリの操縦者でもあった。
エースケミカル内に点在する兵士達を倒しながらバットモービルを強引にエースケミカル内に投入したバットマンは、囚われた作業員を救出する過程でアーカムナイト本人と対面するが、同時に兵士に包囲されてしまう。
***「お前の事はなんでもお見通しだ。」
何故かバットマンの秘密を知る口振りのアーカムナイト。
隙を見てバットモービルを遠隔操作して砲撃し、アーカムナイトを退けたバットマン。
二人目の作業員を救出すると、アーカムナイトに遠隔操作された戦闘ヘリが襲いかかってきた。
バットモービルでヘリを破壊後、作業員をエースケミカルから脱出させ、バットマンはエースケミカル地下に侵入する。
***「諸君、今夜ゴッサムは恐怖の金字塔になるのだ。」
そこにはスケアクロウの指示を受けて化学薬品を運ぶ兵士達の姿があった。彼はエースケミカルでガスを爆発させ、ゴッサムをそのガスで包もうと策していたらしい。
兵士達を始末したバットマンはスケアクロウを捕らえるが、彼の口から自分を解放しなければバーバラが死ぬと脅される。
直ぐにバーバラと連絡をとるバットマンだが、通信が途絶えてしまう。
その隙にスケアクロウに逃げられ、バットマンは制御室に閉じ込められる。
執事アルフレッドにその場から逃げろと通信で言われながらもその場に留まってガス中和剤を作り、バットマンは爆発半径を抑えようとする。
だが作り終えた中和剤を運ぶ過程でバットマンの元に死んだはずのジョーカーが現れ、彼に銃口を向ける。
***「寂しかったか?」
時を遡り、アーカムシティの騒動の後、バットマンは隠れ家の一つであるBREAK アイランドのPanessa スタジオにジムを招待していた。
ジムはそこでバットマンに隔離されたゴッサムの格闘家、歌手、役員、校長の四人と対面する。
バットマン曰く、彼らは病院の手違いでジョーカーの血を輸血された結果、元来の性格にジョーカーの暴力性、執着心、愉快犯的人格が作用し、ジョーカーと化してしまったらしい。
しかしその内の一人である校長ヘンリーだけは異変が見受けられない。
バットマンは彼が治療の鍵だと判断し、強制的に拘束していたのだ。
しかしジムは隔離監房が五人分ある事に気づいた。
五人目は誰なのか問うジム。
五人目の隔離監房に備え付けられたガラスに反射する自分の姿を眺めながらバットマンはその問いかけに答える。
*中盤
***「聞こえるか?ブルース?」
時は現在、バットマンはジョーカーに囁かれながら途切れた意識を戻した。バットマンの頭の中にはジョーカーの幻覚が以前から住み着いていたのだ。
エースケミカルからなんとか脱出したバットマン。
バーバラが攫われた事をジムに告げ、クロックタワーを起動。この騒動の中でバーバラに協力させていた事を知ったジムは激怒し、バットマンとの連絡手段を放棄し、ジムは単独で行動を開始する。
バットマンもクロックタワーでオラクルを攫った人物はアーカムナイトだと突き止め、監視カメラを手がかりにアーカムナイトの車のタイヤ痕を再現し、それを頼りに追跡を開始する。
オラクルがデータを隠した事を知ったバットマンはルーシャスにそれを分析させると、信号を追って軍隊に占拠された地下にたどり着く。
しかしアーカムナイトはそれを予測しており、待ち構えていた。そのまま不意打ちを受けたバットマン。
アーカムナイトはバットマンの胸にある蝙蝠の標が最も装甲が厚いと知っていた為、弱点の脇部分に銃弾を撃ち込んだ後、兵士達にバットマンを襲わせ、自分は去っていく。
兵士を撃退した後、バットモービルでアーカムナイトの声の元がある戦車を追っていくが、その中には変声器を使ってアーカムナイトに擬声した兵士しか居なかった。
激怒したバットマンは、その場で兵士を車の下敷きにしながら拷問を開始する。
兵士は口を割り、アーカムナイトがオズワルド(ペンギン)に会いに行ったと知る。
***「全身の骨を折ってやる」
その場所に辿り着いたバットマンはペンギンに襲いかかるが、後ろからペンギンの部下に取り押さえられ、ペンギンに逃げられてしまう。そこにバットマンの元助手、ナイトウィングが助けに来る。
その場にいる全員を叩きのめした後、バットマンはペンギンから聞き出した情報を元に遥か上空のスタッグ飛行船に向かう。
そこではスタッグがアーカムナイトの部下に襲われ、殺される寸前だった。
バットマンはスタッグを救出するが、気付くとスタッグが消え、ジョーカーが再び現れる。
***「俺もお前も、オラクルがもう死んでるって勘づいちゃってるよなぁ?」
先程無力化した兵士達も立ち上がり、全員がジョーカーの姿になっていく。
彼らに取り囲まれながら必死に踠き、幻覚を振り払うバットマン。
その隙にスタッグは連れ去られていたが、再び助けようとするうちにスタッグがスケアクロウに手を貸していた事を知る。
保身に走り、裏切ったスタッグを牢に入れ、毒ガスを浴びせようとしていたスケアクロウの部下を倒したバットマンだが、スタッグを牢から出さずに先に進む。
そこにはジョーカーと二人のスケアクロウがいた。
どちらが本物かわからないバットマンをからかうジョーカー。
偽物の身体に触れた瞬間、バットマンは毒ガスを浴びせられる。
その場で苦しみ始めるバットマン。スケアクロウは喋りかける。
***「民衆はいずれ気付く。救世主などいない。バットマンはもうすぐいなくなるんだ。」
急に目を見開くバットマン。スケアクロウに掴みかかりながら返答する。
***「・・・・・あるいはもう居ないかもな」
毒ガスせいで彼の内側にいたジョーカーが顕現してしまう。
その場にいる全員を残虐に叩きのめしていくバットマン。
最後にスケアクロウを追い詰めたバットマンにジョーカーが囁く。
***「どうした?やれよ」
***「こいつはお前の両親を殺したゴロツキと同じだ。さあ引き金を引け」
バットマンは目を瞑り、両親の死因である銃を手に取り、引き金を引く。
自分のした行動に気づいたバットマンはその場に崩れ落ちる。
だがスケアクロウは幻覚を利用してバットマンから逃れていた。
バットマンの暴力性に違和感を覚えながらスケアクロウはその場を去る。
バットマンはアルフレッドの連絡でオラクルの居場所が公開された事を知る。
しかしその場に助けに来たバットマンに怯え始めたオラクルは、拳銃で自殺してしまう。
失意の内に沈むバットマンだが、スケアクロウの計画を止める為にアイビーの手を借りる事を決める。
だがその前後に、バットマンの基地にジョーカーの恋人、ハーレイ・クインが侵入していた事に気づき、基地に戻る。
しかし時既に遅く、隔離していたジョーカー病感染者が解放されてしまう。
その場で持ち堪えていた自分の助手、ロビンに加勢した後、バットマンは三人のジョーカーを再び拘束するためにヘンリーの協力を借りながらロビンと共に三人の元へ向かう。
役員のジョーカー(クリスティーナ)を捕まえたバットマン。残る二人を捕まえようとする道中、拘束されている怪我人を発見する。
助けたその人は、過去に自分の助手をしていた二台目ロビン(ジェイソン・トッド)だった。
***「ジェイソン?お前は死んだ筈だ」
ジョーカーに殺された筈のジェイソンが生きている事に困惑するバットマン。
彼の元にジョーカーが現れる。
ジェイソンを唆し始めるジョーカー。
バットマンが新しい助手を連れている事をジェイソンに告げ、自分とタッグになろうと言いよる。
断るジェイソンを尻目にジョーカーは鉄アレイを手に持つと、ジェイソンに語りかける。
***「心を鬼にしなきゃならない時もあるんだぜ?」
闇に消える二人。幻覚が消えたバットマンは、二人目のジョーカーを捕まえる事に成功する。
しかし三人目を捕まえようとした矢先、また幻覚が始まる。
ジェイソンを中心に周りが暗くなる。闇からジョーカーが現れる。まだバットマンの事を信じているジェイソン。
ジョーカーはジェイソンを飼い犬に喩え、彼に焼き印を刻み込もうとする
***「お前はずっと俺のものだ。」
悲鳴があがり、辺りが明るくなる。幻覚が消え、三人目も捕まえたバットマン。
隔離棟に戻ってくる途中にハーレイも捕まえ、ハーレイとその手下、そして感染者達を阻止する事に成功した。
だが、隔離棟に戻ってくると、他の感染者が殺されていた。
バットマンは唯一協力的だった感染者、ヘンリーがハーレイを手引きした黒幕だと悟った。
***「進化論がわかるか?バットマン?」
***「アメーバですら進化する。最期の勉強だ。」
ヘンリーが銃をバットマンに向け、殺そうとした瞬間、バットマンから再び暴力性が漏れ始める。
ヘンリーはバットマンこそより良いジョーカーだと気付き、銃を自分に向け直し、自ら命を絶ってしまった。
自分が最後のジョーカー感染者だと現助手・ロビン(ティム)にバレてしまったバットマン。
***「君が最後の"ジョーカー"だ。最後の監房には君が入るんだ。」
バットマンは監房の中に入る。
ロビンはバットマンを残し、戦いに出る。
するとそこに再びジョーカーが現れ、バットマンに話しかける。
***「そうそう。ジェイソンについて、最期の話がまだだったよなぁ?」
辺りが暗くなり、ジェイソンとジョーカーが現れる。
カメラを手にジェイソンを撮影するジョーカー。
***「誰が憎い?」
***「・・・・・バットマンだ」
それを聞いたジョーカーはバットマンを嘲りながら、ジェイソンにバットマンの正体を尋ねる。
しかしバットマンの正体をジェイソンが答える前に撃ち殺してしまう。
幻覚が消える。
まだロビンはその場に居り、自分は収監されていなかった。
ジョーカー感染者達との戦闘で"過去の二代目の助手が死ぬ"というトラウマを刺激されたバットマン。
彼はロビンの死を恐れ、バットマンが収監される筈だった部屋にロビンを監禁して基地に残したまま一人で外に出て行ってしまう。
その後、アイビーの手を借りる事に成功したバットマンだが、スケアクロウの計画、"クラウドバースト"が発動し、ゴッサムシティ郊内が毒ガスの雲で満たされ、バットモービルも故障してしまう。
***「恐怖の街、ゴッサムへようこそ」
バットマンは故障したバットモービルを直すため、飛行船に戻り、スタッグを脅してバッテリーを奪う。
腹を空かせた猿達の近くにスタッグを閉じ込めたバットマンは、飛行船を後にする。
毒ガスだらけの雲に飛び込むと、毒ガスを吸った犯罪者たちが殺し合っていた。バットマンは苦しみながらバットモービルを修復するが、気づくと辺りのチンピラが全員ジョーカーになっていたのだった。
ジョーカーを轢きながらそのままアイビーの指示に従い、地下深くの巨大樹を呼び覚ましたバットマンは、襲いかかるアーカムナイトの軍隊を返り討ちにする。
だがアーカムナイトの仮面が取れるとそこにはジョーカーがいた。
笑い転げるジョーカー。
いつの間にか再び幻視していた事にバットマンは気づく。
その場を離れ、アイビーの元に向かう。
***「自然は常に勝つの」
毒ガスを吸い過ぎたアイビーは身体を花粉に変化させ、自然に還っていく。
ゴッサム市警に帰還し、ゴードンの居場所がわかったバットマンは、ジム・ゴードンがアーカムナイトの基地を突き止めた事を知り、加勢しにいく。だがアーカムナイトにそれすら予想されていた。ジムを助けようとしたバットマンの背後から銃口を向けるアーカムナイト。
***「本当に俺がわからないのか?ブルース」
マスクをとった彼は二代目のバットマンの助手であったロビン、ジェイソン・トッドその人だった。
ジョーカーに激しい拷問を受け、顔面が変形してしまっていたジェイソンだが、バットマンはすぐに彼だと気付き、死んだと思っていたと告げる。
それを聞き激昂したアーカムナイト(ジェイソン)。
彼はバットマンに見殺しにされ、捨てられたと感じていた。
さらにはバットマンが新しい助手を見つけたと知り、怒りに駆られたアーカムナイトはバットマンへの復讐に手を借りるため、スケアクロウに協力していたのだった。
バットマンはアーカムナイトと戦闘を開始し、追い詰めるが、アーカムナイトの仮面が壊れ、変形したジェイソンの顔、そして刻まれたジョーカーの焼印を再び目に入れると拳を止めてジェイソンに告げる。
***「また一緒にやり直せる」
アーカムナイトは銃を下ろし、その場を去る。
スケアクロウを止める為に、そのままジムと一緒にスケアクロウの元に向かうが、そこに死んだはずのオラクルがスケアクロウの部下に連行されて現れる。
バットマンはあの時に毒ガスを吸い、オラクルが死んだと幻視していたのだ。
とうとうオラクルの救出に成功したバットマンだが、代わりにジムが連れ去られてしまう。
オラクルを市警に送り届けたバットマンは、スケアクロウの部下がクロックタワーで自身の情報を探している事を知り、叩きのめしに行く。
その後帰還すると、ゴッサム市警がスケアクロウの軍隊に取り囲まれ、襲撃されてしまう。
***「ゴッサム市警の諸君。自分が助かると考えぬ事だ」
*終盤
***「ここの連中はお前を頼り、信じてた」
***「お前が法を破っても気づかないフリをしてくれていた」
***「なのにお前は今、その全員を見殺しにしようとしている」
自分の迂闊な行動の数々をジョーカーに揶揄されながらゴッサム市警の外に出るバットマン。
その後完全封鎖した市警の電気を復旧し、バットモービルで戦車隊を蹴散らし、屋上から再び侵入しようとしていた残党も鎮圧する。
だがこの襲撃はバットマンを釣る陽動だった。
スケアクロウはその隙にバットマンの基地、Panessaに侵入し、監禁していたロビンを連れ去る。
ゴードンとロビンの二人を人質にしたスケアクロウにバットマンは従う他なく、装備を放棄させられ、トラックで連行される。
その途中、何かがトラックに衝突し、トラックはバットマンを乗せたまま横転する。
脱出したバットマンは現在地がかつて両親が殺された場所であると知る。
両親の死体を幻視するバットマンの元にジョーカーが姿を見せる。
***「大層幸せな両親だったが、その子供は哀れなものだな。」
***「悲劇のブルース坊やはとうとう立ち直れなかった。だがそんな事はもう後悔しても無駄なんだよ。」
***「さあ両親に会いに行け。後は俺に任せろ。ここから先は俺がやる。」
バットマンは大量に現れたジョーカーに襲いかかる。
残酷な方法で次々にジョーカーを無力化するバットマン。そしてとうとうジョーカーの首をへし折ってしまう。
その場に座り込むバットマン。
そこはトラックの中だった。
倒れていたジョーカーが起き上がり、バットマンに話しかける。
***「とうとうやっちまったな。」
***「最後の最後に、お前はキレちまった」
***「もうお前は殺人鬼さ」
***「後はスケアクロウがお前の中にいる俺を解放してくれる」
アーカムアサイラムにトラックが到着し、バットマンはテレビ中継に晒されながらマスクを脱がされる。
ゴッサム中にバットマンの正体が露見してしまった。
スケアクロウは毒ガスをバットマンに注入する。
そしてバットマンの意識が遠退き、ジョーカーの意識が浮上していく。
彼が目覚めるとペンギン、トゥーフェイス、リドラー、キラークロック、そして彼らの手下が自身を見つめ、殺し方を話し合っていた。
それに気づいたバットマン(ジョーカー)は彼らに呼びかける。
***「皆さん方!待っておりました!皆さまを探し出すのに苦労いたしました!!」
そして彼はその場で彼らを虐殺し始める。
虐殺を制止しようと呼び掛けるアルフレッドに、自分がもはやバットマンではない事を告げる光景を頭に思い浮かべるバットマン(ジョーカー)。
***「俺の行い全てがバットマンへの復讐だ。」
***「良いねぇ」
スケアクロウは賛同するバットマン(ジョーカー)に困惑する。
***「わからないのか?お前の最期なのだよ」
***「同じ返事をしてやるよ」
笑い始めるバットマン(ジョーカー)にスケアクロウは毒を注入する。
すると辺りが暗くなり始める。
***「バットマン?お前か?」
明かりがつくと、目の前に死体の自分を抱き上げたバットマンの絵画があった。
視線を移せば、そこは自分が火葬された場所で、自身が焼却機の中に移されていく。
暗闇の中、道を進んでいくと、自分の石像から首が転げおちた。
***「ああそうかい、俺は死んだって事か?」
バットマンの仕業だと気づいたジョーカーは、意に介さない様子で進んでいく。
突然バットマンの石像が現れ、趣味の悪いジョークだと笑いながら像を破壊する。
さらに進むと女性の泣き声が聞こえてくる。
その場にたどり着くと、そこには泣きながら一人で自分の葬式を開いている自分の恋人、ハーレイがいた。
***「これのどこが葬式なんだ?!誰も居ないじゃないか?!」
自分の葬式に誰も参加していない事に憤慨しながら道を進むと、ラジオが流れてきた。
そのラジオではジョーカーの死が触れられていた。
しかし途中から話者達が別の話題に関心を移し始めていく。
誰も自身を忘れるわけないと言いながら出口を探すジョーカーだが、来た道が無くなっている。
そして新しい道の先には雷鳴が響き、バットマンの石像が立っていた。
それを破壊するジョーカーだが、視線を外すと、バットマンの石像が増えていた。
再び石像を破壊するジョーカー。
しかし自分の見えない視界の端で次々とバットマンの石像が現れていく。
そして1体の像がジョーカーに襲いかかり、一瞬の内に姿を消してしまう。
自分が怖がる物などないと笑うジョーカーは道を進み、出口に辿り着くが、バットマンがそこに現れてジョーカーに話しかける。
***「お前は灰になる事が怖いのだ」
***「お前は忘れ去られる事が怖いのだ」
***「だがお前はそうなるのだ」
***「私によってな」
バットマンはゆっくりと近づいていき、首を掴んで持ち上げる。
***「私は"復讐"」
***「私は"闇夜"」
***「私は"バットマン"」
***「さらばだ、"ジョーカー"」
ジョーカーの精神を完璧に克服したバットマンは、自分は何も恐れないとスケアクロウに告げる。
そこにアーカムナイトが現れ、スケアクロウの銃を弾き、バットマンを解放する。
バットマンに襲いかかるスケアクロウだが、バットマンに取り押さえされ、毒を注入される。
***「どうした?怖いのか?」
突如、大量のコウモリを幻視し、怯え始めるスケアクロウ。
スケアクロウは取り乱しながらバットマンの居た場所に視線を戻す。
そこには自分を見つめているコウモリの怪物がいた。
*エピローグ
事態は収束したが、バットマンの正体が全世界に知られてしまった。
バットマンは身内を守るため、"ナイトフォール"作戦を開始する。
自分の屋敷に戻ると、大量の記者とレポーターがバットマンを待ち構えていた。
屋敷に消えるバットマン。
その直後、屋敷が爆発し、炎に包まれる。
屋敷が崩れさると、再びゴードンが告げる。
***「これが事の顛末だ。こうしてバットマンは死んだんだ」
*真エンド
バットマンを殺した犯人をジム・ゴードン達は探し出そうとしたが、結局見つからなかった。
バットマンが居なくなった街で、悪党が再び跋扈しつつあった。
昼のゴッサムの裏通りで、かつてのバットマンと同じように強盗に襲われる少年とその両親がいた。
強盗に襲われてしまう三人だが、強盗の内の一人が屋根にいる何かに気づく。
それは次第にコウモリの怪物に変貌していき、強盗に襲い掛かった。
誰かの悲鳴があがり、暗転する。