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鬼頭6日目・No.3

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streetpoint

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私のやんごとなき王子様












 浜へ出るとさすがプライベートビーチ! 人っ子一人いなかった。


「わあ~~、気持ちいい!」


 水着じゃなくてジャージっていうのがちょっと残念だけど、ま、いっか。

 私は上履きを脱いで波打ち際に入った。


「冷たい」


 暑い砂から冷たい海に入ると、余計に冷たく感じる。


「小日向」

「はい?」


 名前を呼ばれて先生を見ると、口元に手を当てた状態で笑われた。

 な、なによ、私何かした?


「お前は本当におかしなヤツだな」


 急に笑った先生に言われたくありません……

 なんて言えたらいいけど、ぐっと我慢。


「なんだ、反論しないのか?」

「自分でおかしいってのは自覚してますから、別にいいです!」


 ふいっと顔をそらすと、遠くから鬼頭先生を呼ぶ声が微かに聞こえた。


「あ、先生、誰かこっちに来ますよ?」

「ーー午後の担当の生徒じゃないか?」

「あっ! 忘れてた! 医務室誰もいないじゃないですか!?」


 慌てて海から砂浜へ出ると、やって来た生徒が息を切らしながら鬼頭先生を見上げた。


「先生、こんな所で何してるんですか? 一人具合の悪い子がいるんで医務室に戻って下さい!」


 やって来たのは午後に私と交代することになっていた、3年生で同じ生徒指導の手伝いをしている水原さんだった。 

 彼女はそう言って先生の手を引いた。


「分かった、すぐ戻ろう」

「私も行きます!」


 脱いだ上履きを拾い私が言うと、水原さんが微笑んだ。


「もう交代の時間だから大丈夫。私が行くわ。真壁先生が戻って来るようにって言ってたから、そっちお願い」

「え……あ、うん。分かった」


 一瞬鬼頭先生がチラリと私を見たけど、すぐに水原さんに連れて行かれてしまった。

 水原さんは大人びていて、大人な鬼頭先生と並んでもお似合いだ。微笑んだその顔も美人だし、生徒指導の仕事もしっかりこなす。

 何だろう。なんだかちょっと、寂しいかも……

 二人の背中が見えなくなっても私はしばらく動けなかった。













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