退魔師ユキちゃんシリーズ設定置き場@ ウィキ
布都御魂の術
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退魔師ユキちゃんシリーズに登場する、退魔の術にして滅魔の術の奥義。退魔の霊力と滅魔の霊力を共に練り上げ、光で出来た霊剣を生成する。この霊剣の名を、「|布都御魂剣《ふつのみたまのつるぎ》・|人為《ひとなし》」と呼ぶ。
そもそも|布都御魂剣《ふつのみたまのつるぎ》とは、日本神話に伝わる武神、|武御雷《たけみかずち》のもたらした剣とされる。日本書紀に記された、神武天皇の東征のおり、神武天皇は自らの軍勢を率いて熊野(現在の和歌山県・三重県の南部)の地に向かい、そこで悪しき神の毒気にあてられた。この毒を受けて倒れた神武天皇とその軍勢は、|武御雷《たけみかずち》の使いのもたらした一振りの霊剣により、その毒気を浄化されることにより窮地を脱したという。この霊剣こそが、|布都御魂剣《ふつのみたまのつるぎ》と伝承される。
昔日の退魔師と滅魔師らは、神のもたらしたこの霊剣の力を人の手で作り出そうと研究を重ね、その結果生まれたのが、「|布都御魂《ふつのみたま》の術」である。
「|布都御魂《ふつのみたま》の術」によって生み出された霊剣は、真打ちの|布都御魂剣《ふつのみたまのつるぎ》ほどの力は無いにせよ、その力は極めて強力である。刀身に込められた「滅」の霊力が妖魔の魂を滅ぼし、「祓」の霊力が人の魂を浄化するという、二つの働きを同時に成す。刀身の発する光だけでも、下位の妖魔であれば深刻な打撃を受けることになり、さらにその刀身本体で身を切り裂かれた妖魔は、二種類の霊力を同時に体内から受け、浄化と同時に滅殺されることになる。
ユキちゃん世界の現代においては、この奥義そのものを知る退魔師や滅魔師の数は相応にいるものの、妖魔退治に関する考えの対立から、両者が手を取り合う状況はほとんどなく、よって事実上の失われた奥義となっている。
「激突!退魔道vs滅魔道」終盤では、「くにつかみのよそほひ」を発動させたユキが、最後の力を振り絞ってチヤと共にこの術を発動させ、チヤの手の中に「|布都御魂剣《ふつのみたまのつるぎ》・|人為《ひとなし》」を残して倒れることになる。
「魚」の「刀」に変形したリンフォンと、「|布都御魂剣《ふつのみたまのつるぎ》・|人為《ひとなし》」の二刀流をもって、チヤは|閻婆《えんば》と一体となった自らの父、カズトモと勝負をし、これをもって勝利を収めている。