ロウの父親。
彼の妻も＜紅の鴉＞に属する戦士だったが、ロウが産まれてからはロウの母がロウを守り、ジルファが妻の分も戦うと決めていた。
紅の鴉のリーダーとして行動する際は一切の私情を挟まず合理的な判断を重視する男だが、
そんなジルファが唯一私情で動いたのは病に倒れた妻の薬を手に入れようとした時だけだったという。
だが奮闘虚しくレナ人の手から薬を手に入れることはできず、ロウの母は病で亡くなってしまったという。
ロウは父親はビエゾとの抗争に明け暮れて家庭を顧みず、母と自身を見捨てたと思い込んでいたが、決してそうではなかったのだ。
しかし真実を知らなかったロウは家出をし、行方知れずになったためジルファは彼が死んだものと思っていた。
カラグリアを救ったアルフェンたちと共にメザイ224に向かったジルファは＜蛇の目＞として派遣されたロウと再会するも、
ビエゾとの抗争に明け暮れて母を見捨てたせいで母は死んだと思い込んでいたロウは激しい憎しみを父にぶつけ、
ジルファは罪滅ぼしのために抵抗を一切せずに＜蛇の目＞に捕らえられる。
激しい暴行を受け、痛々しい姿となり処刑されようとしていたジルファはロウと向き合えなかったことを懺悔し、自分のようになるなと周囲に呼びかける。
そして支配に屈するなと強い激励をシスロディアの人々に飛ばし、まさに処刑される寸前、ガナベルトに彼を売ったはずのロウが助けに入る。
アルフェンたちが救いに現れ処刑を免れたかと思いきや、＜銀の剣＞のリーダーとして振る舞っていたメネックに背後から致死量の毒を盛られたナイフで刺され、シオンの治癒の甲斐なく亡くなった。
目が見えなくなり、ロウが傍にいることを感じられなくなっても死の最後までロウを案じていた…。
