青山霊園。
数多の死者達が安らかに眠っているこの地も、今はどこか異様な雰囲気に包まれていた。
それはこの場所が殺し合いの会場の一部だからなのか、それとも――その殺し合いの参加者が、此処に居るからなのか。
太陽を反射し輝く銀髪の三つ編み。
この血生臭い殺し合いには場違いではないかと思われるような美しいそれを持つ男。
彼の名は、ヴェイグ・リュングベルといった。
数多の死者達が安らかに眠っているこの地も、今はどこか異様な雰囲気に包まれていた。
それはこの場所が殺し合いの会場の一部だからなのか、それとも――その殺し合いの参加者が、此処に居るからなのか。
太陽を反射し輝く銀髪の三つ編み。
この血生臭い殺し合いには場違いではないかと思われるような美しいそれを持つ男。
彼の名は、ヴェイグ・リュングベルといった。
この青山霊園に転送された後、ヴェイグが最初に行ったのは支給品の確認だった。
食料、水分、地図、時計、その他色々――必要なものは揃っている。
ランダムアイテムとやらが剣だといいんだが、と思ったヴェイグであったが、
残念ながらヴェイグのデイバッグには剣どころか武器となりそうなものが一切入っていなかった。運命は時に厳しい、といったところか。
身体能力にはそれなりに自信があるし、氷のフォルスだってある。
それでも、使い慣れた得物が無いことに不安を抱かないわけではなかった。
この殺し合い、どのようなヒトが参加しているかわからない。
何があっても対応できるよう、万全の備えはしておきたい。
そうなると剣は必要だ。身を守るために。敵対した者を打ち倒すために。
そしてなにより――クレアの元に、帰るために。
食料、水分、地図、時計、その他色々――必要なものは揃っている。
ランダムアイテムとやらが剣だといいんだが、と思ったヴェイグであったが、
残念ながらヴェイグのデイバッグには剣どころか武器となりそうなものが一切入っていなかった。運命は時に厳しい、といったところか。
身体能力にはそれなりに自信があるし、氷のフォルスだってある。
それでも、使い慣れた得物が無いことに不安を抱かないわけではなかった。
この殺し合い、どのようなヒトが参加しているかわからない。
何があっても対応できるよう、万全の備えはしておきたい。
そうなると剣は必要だ。身を守るために。敵対した者を打ち倒すために。
そしてなにより――クレアの元に、帰るために。
「クレア……」
確認し終えた支給品をデイバッグに仕舞いながら、ヴェイグは呟く。大切な、大切な存在の名を。
ヴェイグはクレアを取り戻そうとして旅立ち、クレアを助け、そしてクレアに助けられてきた。
仲間たちと共にユリスを倒し世界を救ったのも、もしかしたらクレア救出の延長線上に過ぎなかったのかもしれない。
帰りたい。戦って戦って、ようやく取り戻したクレアのいる日常に、帰りたい。
ヴェイグは心からそう思った。
しかし、ただ帰りたいと願うだけなら幼子にだって出来る。
重要なのはどう動くか。
この殺し合いから生還する方法は大まかに分けて二つ。
殺し合いに乗り優勝するか、殺し合いに乗らず脱出するか。
前者はシンプルな方法だ。優勝すれば、総理大臣が嘘をついていない限りは確実に帰る事ができる。
しかし、だ。
ヴェイグがクレアの元に帰るために大勢のヒトを殺したと知った時、クレアはどう思うだろうか?
傷つき、悲しみはしないだろうか?
その問に答える者はいないし、ヴェイグ自身が明確な答えを出すことも出来ない。
それでも、あの旅の中で傷つけてしまったクレアを、再び傷つけるようなことだけは絶対にしたくなかった。
言い換えるならば、ヴェイグは自らがクレアを再び傷つけてしまうことを恐れていたのだ。
故にヴェイグは、殺し合いに乗るという道を選ばない。
クレアを傷つけてしまうかもしれない、その道を。
ヴェイグはクレアを取り戻そうとして旅立ち、クレアを助け、そしてクレアに助けられてきた。
仲間たちと共にユリスを倒し世界を救ったのも、もしかしたらクレア救出の延長線上に過ぎなかったのかもしれない。
帰りたい。戦って戦って、ようやく取り戻したクレアのいる日常に、帰りたい。
ヴェイグは心からそう思った。
しかし、ただ帰りたいと願うだけなら幼子にだって出来る。
重要なのはどう動くか。
この殺し合いから生還する方法は大まかに分けて二つ。
殺し合いに乗り優勝するか、殺し合いに乗らず脱出するか。
前者はシンプルな方法だ。優勝すれば、総理大臣が嘘をついていない限りは確実に帰る事ができる。
しかし、だ。
ヴェイグがクレアの元に帰るために大勢のヒトを殺したと知った時、クレアはどう思うだろうか?
傷つき、悲しみはしないだろうか?
その問に答える者はいないし、ヴェイグ自身が明確な答えを出すことも出来ない。
それでも、あの旅の中で傷つけてしまったクレアを、再び傷つけるようなことだけは絶対にしたくなかった。
言い換えるならば、ヴェイグは自らがクレアを再び傷つけてしまうことを恐れていたのだ。
故にヴェイグは、殺し合いに乗るという道を選ばない。
クレアを傷つけてしまうかもしれない、その道を。
だから、ヴェイグが選択するのはもう一方の道。
この殺し合いに乗らず、あの総理大臣を打倒、もしくはこの会場から脱出する、というもの。
無論、それは生易しい道ではない。
総理大臣の打倒と会場からの脱出。
どちらを選ぶにしても、まずは首輪を無力化する必要がある。
殺し合いに乗った者から身を守りつつ、首輪を無力化出来るような技術を持った者や志を同じくする仲間を探し、総理大臣に気づかれぬよう首輪を解除する。
眩暈がしそうな難しさだ。単純な難易度では優勝するよりも遥かに難しいと言えるだろう。
しかし、困難な旅の果てに世界を救ったヴェイグにとって、その程度の障害は意味を成さない。
首輪だろうが総理大臣だろうが、クレアの元に帰る邪魔をするなら容赦はしない。
熱き決意を胸に、ヴェイグは薄氷のような道を歩き始めた。
この殺し合いに乗らず、あの総理大臣を打倒、もしくはこの会場から脱出する、というもの。
無論、それは生易しい道ではない。
総理大臣の打倒と会場からの脱出。
どちらを選ぶにしても、まずは首輪を無力化する必要がある。
殺し合いに乗った者から身を守りつつ、首輪を無力化出来るような技術を持った者や志を同じくする仲間を探し、総理大臣に気づかれぬよう首輪を解除する。
眩暈がしそうな難しさだ。単純な難易度では優勝するよりも遥かに難しいと言えるだろう。
しかし、困難な旅の果てに世界を救ったヴェイグにとって、その程度の障害は意味を成さない。
首輪だろうが総理大臣だろうが、クレアの元に帰る邪魔をするなら容赦はしない。
熱き決意を胸に、ヴェイグは薄氷のような道を歩き始めた。
【港区・青山霊園/一日目・日中】
【ヴェイグ・リュングベル@テイルズオブリバース】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品 ランダムアイテム0~3(武器ではない)
[思考・状況] 基本:クレアの元に帰る。
1・殺し合いには乗らない。
2・同じ志を持つ参加者を探す。出来れば剣も手に入れたい。
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品 ランダムアイテム0~3(武器ではない)
[思考・状況] 基本:クレアの元に帰る。
1・殺し合いには乗らない。
2・同じ志を持つ参加者を探す。出来れば剣も手に入れたい。
※氷のフォルスの制限度合いは後続の書き手さんにお任せします。
| 002:戦略農業 | 投下順 | 004:人間っていいな? |
| 002:戦略農業 | 時系列順 | 004:人間っていいな? |
| 初登場! | ヴェイグ・リュングベル | 047:嗚呼。それにしても剣が欲しい…… |