東方ファイトスレ @まとめウィキ

12スレ第37戦(2)

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匿名ユーザー

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東方ファイト、今回のお題はプラモ作り……

「ええー、今回司会兼実況兼審判をやらせてもらう河城にとりだよ、
 ちなみに生中継とか私が恥ずかしすぎて死ねるからこの放送は録画でお送りしてます。
 プラモってのはあれだね、プラスチックで作る模型のこと。
 設計図があるから楽勝とか思ってる人もいるかも知れないけど、
 そんなのは素人の安直な……おっと、おしゃべりはここまでにして選手の紹介と行くよ~」

と、両対戦相手とも、何やら雰囲気がおかしい。
まずさとりとこいしのほうだが、何やらさとりが頭を抱えてうんうんと唸っている。
そのさとりに、こいしが心配げに付き添っている。

「……どったのそっちのお姉さん?」
「お姉ちゃん、あなたの心を読んだのよ。そしたら一気にぶしゅーって煙吹いちゃって」
「はい? 私別に変なこと考えた覚えはないよ?」
「私もよくわかんないんだけど、『どういうこだわりなの』とか『河童の脳内ってわけわかんない』とか
『そこまで行くとプラモ通り越してロボットっていうんじゃ』とか……」
「あー、なんとなくわかった」

どうも、にとりの考える「プラモってーのはこういうもんなんだよぉ!」という脳内理論に頭がついていかなかったらしい。
まあこういうのってどっちかというと男の子向けだしね。女の子が理解するには時間が必要か。

「で、こっちはこっちで……なんだこりゃ?」

八雲一家のほうだが……まず衣装からして違う。
紫が藍の中華風の服を着て、藍が橙の可愛らしい服を着て、橙が紫の大人っぽいドレスを着ていた。

「あ、河童のお姉さん、こんにちは」
「あ、はいご無沙汰してます藍さん……お、おねえさん?」
「あらあら橙、それじゃわからないわよ……くすくす、ねえ河童さん、わかりませんわよね?」
「ね、猫さん何か雰囲気が胡散臭い……? 何これどういうこと?」
「済まない、にとり。主の不注意でこんなけったいなことに……」
「紫さん? 主の、って、え、二人の主人はあなたでは???」
「不注意ってひどいわねぇ、私は安価を忠実に再現しようとしただけよー」
「……つまりどういうこと?」

……話を聞いてみると、どうも紫が境界をいじった結果、
紫の精神が橙に、橙の精神が藍に、藍の精神が紫に移ってしまったらしい。
妖怪は肉体よりも精神が重要な存在なので、式の上下関係や妖力などは精神のほうに準拠するようだが、
肉体のポテンシャルは肉体に依存するらしい。

「よ、よくわかんないけど、とにかく勝負開始してくださいー。
 プラモと設計図はこっちで山ほど用意してるから、好きなの選んでねー」

さて勝負開始……古明地姉妹のほうは、非常に独特の作り方をしている。
ぱっと見、プラモを組み立ててるのはさとり一人なのだが、たまにこいしの手がにゅっと伸びてきてさとりのプラモを取り上げるのだ。
そうするとさとりは別のプラモ製作に取り掛かる。そうしてしばらくするとまたこいしの手がプラモを取り上げる。
この時、最初に取り上げたプラモがこいしの手によって既に完成間近にまで迫っている。その後の仕上げをさとりがやってしまう。
一方の八雲一家は……何と言うか、好き放題である。
主に作業しているのは藍(in紫ボディ)なのだが、その藍にあれこれ口出ししてるのは紫(in橙ボディ)、
そして紫と藍の指示に右往左往しながら工具を渡したりボンド付けややすりかけをしているのは橙(in藍ボディ)なのだ。
ぱっと見ると、橙が紫の上から指示を出し、そんな二人のために藍が雑用をこなすという構図。
普段の三人を知るにとりは、めまいを起こさないように必死だった。

「そろそろ時間だよー。二組ともできた~?」
「こっちはもういいわ。八雲家側ももう大丈夫そうよ」
「サトリは話が早くて助かるわ。ええ、こっちも終わったわよ」

さて古明地姉妹のほうは、懐かしのZOIDS大集合。
ヘルキャッツやプテラスなどの小型ゾイドをはじめ、コマンドウルフやハンマーヘッドなどの中型、
セイバータイガーやジェノザウラーなどの大型、果てはウルトラザウルスやマッドサンダーなどの巨大ゾイドまで、
数々のキットを完成させている。

「こりゃ壮観だねぇ……で、紫さんとこのは……うっわ、これもまた」

八雲一家のほうは、古明地姉妹とは対照的に作品は一つのみ。
だがその内容が振るっている。ぱっと見はガンダムシリーズの戦艦、ホワイトベースなのに、よく見ると艦橋のいたるところが宇宙戦艦ヤマトなのだ。
というか元々ホワイトベースは最大サイズのものでもこんなに大きくなかったはず、とさらによく見てみると、
内部にはなぜか二つついてる波動砲のほかに、ヴェスパーカノンやらファンネルやらハイメガ粒子砲やら、本当に好き放題の火力万歳仕様。
それらがつまみを回すと出たりひっこんだりして、さらにスイッチを入れるとライトで光線を表したりういんういんとうねったりするのだ。

「要塞にフィンファンネルつけて意味あるの? まあ小さい敵に近づかれた時には使えるかもだけど」
「ああ、それは問題無い。いざとなったら分裂して機動性確保するから」
「分裂!? うわホントだ5つに分裂できるよこの船!? それ船としてどうなの!?」
「でも分裂したらこーぞー上、波動砲は使えない、ですよね、藍様?」
「その通り(誇らしげに橙in藍をなでなでする藍in紫)」

という風に、愉快なギミックでいっぱいの魔改造要塞となっていた。

「えージャッジですが、二組とも本当に健闘していたんですけど、
 今回は八雲さんたちの勝利とさせていただきます」
「えー。私たちのほうだって凄いのにー。やっぱり河童だから改造好きなのー?」
「いやもちろんそれもあるんだけど……一番なのはやっぱり手間暇だね。
 ゾイドは確かに、組み立てたらそれでほとんど完成、貼り付け用シールもほとんどついてないんだけど、
 やっぱり細部のヤスリがけ、ボンドつけ、それに何と言っても塗装。
 このへんの手間のかけ方が、紫さんたちのほうが一枚上だったの」
「……放任するのも、ペットへの信頼の証よ? うちのペットは自分でお風呂くらい入れるし、トイレもブラシも勝手にやるわ」
「いやまあ、今回はプラモ対決だから」

「式への愛では私たちのほうが上ということね」
「……紫様はほとんど見てただけでしたけどね」
「その分橙が頑張ったじゃない」
「えへへ。今回はいっぱいお手伝いできて嬉しかったです!」
「……そうだな。じゃあ帰って体が元に戻ったら、お絵かきの練習を再開しような」
「う……どうして藍様の体だと上手く指が動くのに、私の体だと……?」
「そのへんは体に染み付かせた経験の賜物ね。積み重ねれば自ずと身につくものよ」

と、ほんわかムードで勝利を喜び合う八雲一家であった。











































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