「ジャッジのパチュリーと」
「司会の文です」
「本日は杖術リングマッチよ」
「それはかなり強引なような……」
「だいたいあってればいいのよ。あまり範囲を狭めると身動き出来なくなるわ」
「スナイパーへの配慮は無しですか。……にしても」
「にゃ?」
対戦者の霊夢の頭には何故か猫耳。
その上いつもの態度とはうってかわり、あちこちに興味を示してはうろうろと四つん這いで動き回っている。
「猫耳というか、完全に猫ね」
「普段そっけない人物が見せる無防備な姿。……実に王道」
「いい加減自重しないと……」
「ヒャッハァ! 自重できねえ、拉致だ!」
「司会の文です」
「本日は杖術リングマッチよ」
「それはかなり強引なような……」
「だいたいあってればいいのよ。あまり範囲を狭めると身動き出来なくなるわ」
「スナイパーへの配慮は無しですか。……にしても」
「にゃ?」
対戦者の霊夢の頭には何故か猫耳。
その上いつもの態度とはうってかわり、あちこちに興味を示してはうろうろと四つん這いで動き回っている。
「猫耳というか、完全に猫ね」
「普段そっけない人物が見せる無防備な姿。……実に王道」
「いい加減自重しないと……」
「ヒャッハァ! 自重できねえ、拉致だ!」
少女フルボッコ中
「さて、それでは藍さんのの方はといいますと……」
「突っ込まないわよ」
「……冷たいですねえ」
「ああもう、さっさといくわよ。で、すきまの式だけど ……普通ね」
「……普通ですね」
「面倒だったから紅魔館の吸血鬼姉妹を〆てきた。これで十分ヴァンパイアハンターを名乗れると思うが?」
「オーケー、認めます」
「……身内ですよね?」
「さっさといくわよさっさと」
「……流石だな魔女者。お二人とも気の毒に」
「貴女が言うと重みが増すわね」
「リングは鉄○のものをすきまに出してもらったわ。杖以外での攻撃は反則。リングアウト以外の決着は無し。ではファイト!」
「……ほんとにさっさと始めたよこの人」
「突っ込まないわよ」
「……冷たいですねえ」
「ああもう、さっさといくわよ。で、すきまの式だけど ……普通ね」
「……普通ですね」
「面倒だったから紅魔館の吸血鬼姉妹を〆てきた。これで十分ヴァンパイアハンターを名乗れると思うが?」
「オーケー、認めます」
「……身内ですよね?」
「さっさといくわよさっさと」
「……流石だな魔女者。お二人とも気の毒に」
「貴女が言うと重みが増すわね」
「リングは鉄○のものをすきまに出してもらったわ。杖以外での攻撃は反則。リングアウト以外の決着は無し。ではファイト!」
「……ほんとにさっさと始めたよこの人」
元々身体能力は高い二人である。更に霊夢は猫の敏捷さも手伝い、しなやかな体さばきでラッシュを繰り出す。
一方の藍も反射神経と得意の計算能力で霊夢の動きを読み攻撃を受け流す。
勝負は互角といえた。
しかし
「にゃあっ!」
藍のカウンター気味の一撃が霊夢にヒットする。たまらず吹き飛ばされる霊夢。
リングアウトはしなかったものの、地面に倒れこんだまま動かない。
好機と、踏み込み杖を構える藍。
「……やめて、藍しゃま」
「……なっ!?」
しかし霊夢の突然の豹変に動きを止めた。
「痛いのはいや。悪いことしたなら謝ります。藍しゃま、叩かないで」
「ち、橙?」
姿形は霊夢だが、仕種や口調は橙のそれ。動揺した藍はファイト中にも関わらず構えを解いてしまう。
「……かかったなアホが!」
そこに飛んでくる不意討ちの突き。
まともに入れば画面端まで相手を吹き飛ばす霊夢のそれに、隙だらけの藍は対応出来ずリングの外へ飛ばされた。
「そこまでよ!」
「……紛らわしいですね」
勝負がつくと同時に霊夢から猫耳が消える。
「あ、終わったの? ……なんか実感なくてすっきりしないわね」
「あれ? いつもの霊夢さんに戻りましたね」
「ご説明しましょう」
そこに現れる紫。手の中の物を高く掲げて
「インスタント式神~」
「……突っ込まないわよ」
「あら、冷たいのね」
「……それで?」
「まあ、早い話が藍の組む式を私が組めないわけ無いじゃない。そういうことよ。
……にしても見掛けに惑わされるなんて、藍もまだまだね」
一方の藍も反射神経と得意の計算能力で霊夢の動きを読み攻撃を受け流す。
勝負は互角といえた。
しかし
「にゃあっ!」
藍のカウンター気味の一撃が霊夢にヒットする。たまらず吹き飛ばされる霊夢。
リングアウトはしなかったものの、地面に倒れこんだまま動かない。
好機と、踏み込み杖を構える藍。
「……やめて、藍しゃま」
「……なっ!?」
しかし霊夢の突然の豹変に動きを止めた。
「痛いのはいや。悪いことしたなら謝ります。藍しゃま、叩かないで」
「ち、橙?」
姿形は霊夢だが、仕種や口調は橙のそれ。動揺した藍はファイト中にも関わらず構えを解いてしまう。
「……かかったなアホが!」
そこに飛んでくる不意討ちの突き。
まともに入れば画面端まで相手を吹き飛ばす霊夢のそれに、隙だらけの藍は対応出来ずリングの外へ飛ばされた。
「そこまでよ!」
「……紛らわしいですね」
勝負がつくと同時に霊夢から猫耳が消える。
「あ、終わったの? ……なんか実感なくてすっきりしないわね」
「あれ? いつもの霊夢さんに戻りましたね」
「ご説明しましょう」
そこに現れる紫。手の中の物を高く掲げて
「インスタント式神~」
「……突っ込まないわよ」
「あら、冷たいのね」
「……それで?」
「まあ、早い話が藍の組む式を私が組めないわけ無いじゃない。そういうことよ。
……にしても見掛けに惑わされるなんて、藍もまだまだね」
結果:式神 橙のプログラムを組み込まれた猫耳霊夢の勝利
……一方そのころ
「この私が運命を覆せないなんて…… こんな屈辱は久しぶりよ」
「お姉様、……悔しいよぅ」
「今は我慢なさいフラン」
「……だって」
「傷が癒えたらリベンジすればいいの。やられたらやり返す、それがスカーレットの流儀よ」
「お姉様。……うん、今度こそあいつをきゅっとしてどか~んして、あの尻尾を枕にしてお昼寝してやるんだから!」
「その意気よフラン。……待っていろ八雲紫、怪我が治ったらお前の式共々、この屈辱を倍にして返してやるんだから!」
「お姉様、……悔しいよぅ」
「今は我慢なさいフラン」
「……だって」
「傷が癒えたらリベンジすればいいの。やられたらやり返す、それがスカーレットの流儀よ」
「お姉様。……うん、今度こそあいつをきゅっとしてどか~んして、あの尻尾を枕にしてお昼寝してやるんだから!」
「その意気よフラン。……待っていろ八雲紫、怪我が治ったらお前の式共々、この屈辱を倍にして返してやるんだから!」
後日、マヨヒガに紅魔館からの果たし状が叩き付けられるわけだが、それはまた、別の東方ファイト