東方ファイトスレ @まとめウィキ

17スレ第33戦

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匿名ユーザー

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「それじゃあファイトに行ってくるわね咲夜」
「いってきまーす」
「お二人とも気を付けていってらっしゃいませ。……さて、帰ってくるまでに急いでお赤飯を2人分焚かなきゃね」
咲夜に見送られ、二人は仲良く手を繋ぎながら紅魔館を後にする。

「ねえねえお姉さま、おせきはんっておいしいの?」
「そうねぇ、私も食べたことないから分からないわ。咲夜は一生に一度の味だって言ってたけど」
「ふーん。楽しみ! 早くファイトを終わらせなきゃ」
「とはいっても手加減はしないわよフラン」
「うん、がんばろーね。お姉さま」

二人が会場に到着するなり、早速映姫が近寄ってきた。
「おやおや今日は特に仲がよろしいですね。さあ、どうぞこちらに」
「今日の勝負はなんなのかしら?」
「今日はですね」
数歩先を歩いていた映姫はくるりとターンを決めて振り返ると満面の笑みで答えた。
「なんと88mm砲で狙撃勝負なのです。これで的を撃ってもらいます」

会場には重厚な砲門が搭載された専用車両が2台鎮座していた。
「さっそく始めてもらいましょう!」


スタートの合図とともにレミリアが狙いをつけて引き金を引く。
弾頭は明後日の方に飛んで行き、一瞬の衝撃の後に着弾。舞い踊る土煙りと観客達。
「ふむ、外れか。でもコツは掴んだわ」

次に、なんとフランはその尋常ならざる膂力で車両を持ち上げると標的めがけて投擲した。
上空高くから落下した車両に押しつぶされ、標的役の小町はそのまま永遠亭に搬送されていった。
「ダメですよフランさん、これは狙撃勝負なのですから。次にやれば失格にしますからね」

そして2回目のレミリアの番。
レミリアは射角を慎重に調整し引き金に手をかける。
顔に張り付いた余裕の表情に、これでレミリアの勝利は不動ではないかと思われた次の瞬間。
「ううっ」
レミリアの動きが急停止したかと思うと、次の瞬間には彼女は地面に倒れ伏していた。
倒れた拍子に引き金が引かれ、しかし標的からは遠く離れた場所にむなしく着弾する。

「お姉さま大丈夫?」
心配して駆け寄ろうとしたフランを手で制すレミリア、しかしもう片方の手はお腹にそえられ、苦しそうにうめき声をあげている。
「ぐうっ、心配は無用よフラン! 勝負に集中しなさい」
砂まみれで地面に転げた無様な格好、しかしそれでも誇りは失わないレミリア。
それを見てフランは静かに88mm砲の狙いをつけ、引き金を引く。
着弾の後、天高く舞い上がる標的役の輝夜を目に焼き付けながら、レミリアの意識は闇に呑まれていった。


目が覚めた時、レミリアはフランの背に背負われていた。
レミリアが起きた気配を感じたのか、フランが顔だけこちらを向けた。
「あ、お姉さま気が付いた?」
「……私は、負けたのね」
「あっ、あのっ」
「いいのよフラン、私たちは正々堂々と戦ったのだから。あそこで私に憐みをかけてたりしたら逆に怒ってる所よ」
「お姉さま……」
「ねえ、フラン。まだお腹が痛むみたいなの。もうちょっとこのままでもいいかしら?」
「うん。帰ったらおせきはん一緒に食べようね!」
「ええ」

温かくも力強く感じるフランの体温に身を預け、レミリアはうっとりと目を閉じる。
(いつのまにかこの子も、こんなに大きくなっていたのね……)


結果:フランの勝ち



その頃の紅魔館
見回りをしていた美鈴は、白目を剥いた文が血溜まりに沈んでいるのを発見した。
その鼻からは鮮血がとろとろと止め処なく流れ出ている。

「文さん、文さん! いったい何が……ん?」
慌てて駆け寄った美鈴は、すぐ傍の地面に血でダイイングメッセージが綴られているのを見つけた。
ずいぶん時間が経過しているのか、すでにパリパリに乾いて剥がれそうになっていたが何とか読み取ることはできそうだ。

「えーっと……おそろい、でけいけ、つ、もえ……? 」
美鈴はしばらく頭を捻ったが結局意味は分からず、とりあえずは永遠亭に通報をすることを決めたのであった。











































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