薄暗い部屋で、一人の男がビールジョッキを一気飲みしている。
彼はZUN。幻想郷の創造主といわれる男である。
彼はZUN。幻想郷の創造主といわれる男である。
「思えば君にも酷いことをしてきたね」
リセット、後付設定。彼が妄想を描きたてるたびに幻想郷は何度も歪み、ねじれ、その姿を変えられていった。
ある者はそれに驚愕し、またある者はそれに悲嘆した。
しかしそんなものは自らの有り様を続けざまに捻じ曲げられていく幻想郷の悲痛と比べれば、それこそ霞んでしまうようなものだろう。
リセット、後付設定。彼が妄想を描きたてるたびに幻想郷は何度も歪み、ねじれ、その姿を変えられていった。
ある者はそれに驚愕し、またある者はそれに悲嘆した。
しかしそんなものは自らの有り様を続けざまに捻じ曲げられていく幻想郷の悲痛と比べれば、それこそ霞んでしまうようなものだろう。
「君との仲も随分と長くなる。今までこんな酒飲みの妄想によく付き合ってくれたね」
男は空になったビールジョッキを置くと大きく息を吐いた。
男は空になったビールジョッキを置くと大きく息を吐いた。
「君には頭が上がらないよ。そして……これからもよろしく」
そして男の目は未だ広がり続ける幻想郷の奥深くへと、再び向けられていくのであった。
そして男の目は未だ広がり続ける幻想郷の奥深くへと、再び向けられていくのであった。
所変わって博霊神社
「託宣の方はどうですか、霊夢」
今回、神主を戦わせろという無理難題なファイトを押し付けられた映姫は苦肉の策として霊夢を頼ることにした。
神を引っ張り出すのは無理でも『声』くらいなら何とかなるのではないかという淡い希望を抱いたのだ。
「う~ん、なんか『妄想……君には頭が上がらない……』とかなんとか」
「妄想……妄想勝負なんでしょうか? よし、ではそれを敗北宣言と受け取ります。この勝負、妄想勝負で幻想郷の勝ち!」
早く厄介払いをしたい映姫はそう言い残し、そそくさと神社を後にするのであった。
今回、神主を戦わせろという無理難題なファイトを押し付けられた映姫は苦肉の策として霊夢を頼ることにした。
神を引っ張り出すのは無理でも『声』くらいなら何とかなるのではないかという淡い希望を抱いたのだ。
「う~ん、なんか『妄想……君には頭が上がらない……』とかなんとか」
「妄想……妄想勝負なんでしょうか? よし、ではそれを敗北宣言と受け取ります。この勝負、妄想勝負で幻想郷の勝ち!」
早く厄介払いをしたい映姫はそう言い残し、そそくさと神社を後にするのであった。
「ああ! 帰る前にバイト代よこせぇっ!!」