東方ファイトスレ @まとめウィキ

31スレ第34戦

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tohofight

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安価の指定は絶対である。
紫と永琳はそう告げると、片や10年後へのスキマを開き、片や妖怪を10年分成長させる薬を作った。
薬を飲んだリグルは、外見こそ大きく変わらなかったが、妖力の大幅な上昇は傍目にも明らかだった。
そして10年後へのスキマへと潜り込んだ紫が、10年後の霊夢を未来から引きずり出す。
霊夢「きゃっ!ちょっと紫、何するのよ!」
魔理沙「……おい、本当に10年後の霊夢なのか?」
紫「確かに10年後にスキマを開いた筈なのよねぇ」
霊夢「10年後?まさかあんた達、東方ファイトのために10年後の私を連れて来たとか言うんじゃないでしょうね」
魔理沙「理解が早くて助かるぜ。むしろ相変わらずのいい勘だな。
しかし見た目の方も相変わらずってのは何故なんだ?」
霊夢「あんた自分が10年前どうしてたか覚えてる?」
魔理沙「確かその頃は、紅魔異変の前だから……」
紫「……そういえば10年前から大幅には変わってないわねぇ」
霊夢「そういう事。ちょっとは変わったけど、10歳年をとってるわけじゃないのよ」
10年前といえば東方幻想郷と東方紅魔郷の間である。
確かに見た目に頭身が上がったりもしたが、基本的に変化はしていない。
そして10年後も、10年前と同じく特に変化はしていなかったのだ。

魔理沙「なるほど。しかしそうなると……」
リグル「成長した私の相手が務まるかしら?」
紫「まあいいわ。今日のファイトは『ガチバトル』、それじゃ霊夢、よろしくね」
霊夢「ちょっと待ちなさいよ、そうならないように弾幕ごっこのルールまで作ったのに……」
リグル「大丈夫よ、殺しはしないわ……私はね!さあ行きなさい、蟲たち!」
弾幕ごっこでない本気のファイトを指定され、気の乗らない霊夢。
しかしリグルは満ち溢れる妖力に任せて周囲の蟲を集めると、霊夢めがけて放つ。
永夜抄の頃とは比べ物にならない蟲の波を、結界と弾幕でいなしながら霊夢は眉を顰める。
霊夢「ふぅん……私の方が10年後だから、それに合わせて成長させたって事かしら?」
リグル「ご名答。だけど解ったからって打つ手があるの?」
霊夢「うーん、打つ手無しよねぇ」
リグル「でしょう?それじゃ覚悟は良いかしら」
霊夢「良いわけないでしょ。逃げさせてもらうわ」
リグル「逃がすもんですか!」

結界で攻撃を防ぎつつ、蟲の多い屋外を嫌って霊夢は地霊殿の方へと飛んで行く。
霊夢は洞穴で一旦止まり、リグルを迎え撃つのだが、地底と言えども蟲は居る。
洞穴の壁面からリグルの呼び出した甲虫やら幼虫やらを見て、霊夢は更なる地底を目指す。
リグル「無駄無駄、人間が行けるような所じゃあ、何処に行っても蟲は居るよ!」
優位を確信して一直線に追って来るリグルを見て、霊夢も速度を上げる。
そのまま地霊殿の中庭を抜け、旧地獄へと飛び込む二人。そして――

リグル「さあ、もうこの先は無いよ。いい加減諦めたら?」
霊夢「そうね。まあ灼熱地獄まで来れば十分でしょ」
リグル「何が十分かは知らないけど、どうでもいいわ。行きなさい、蟲たち!」
息苦しい程の熱気の中、霊夢を指差して指示を出すリグルだったが、蟲は現れない。
霊夢「あら、お友達ならここまで来れずに焼けちゃったわよ」
リグル「何っ!?なんでそんな所で人間が生きていられるのさ!」
霊夢「ただの熱ぐらいなら、いくらでも防ぐ手はあるもの」
霊夢が懐から札を取り出して放ると、霊夢から離れてすぐに空中で燃え尽きる。
リグル自身は無意識に妖力で熱を防いでいたが、これだけの熱気である。
地上や地中から集めた蟲たちは、ひとたまりもなかった。
リグル「ぐっ……こうなったら直に決着をつけてやる!」
霊夢「甘いわよ。キックで来るのは読めてたわ……『夢想封印』!」
追う立場から一転、罠に嵌って主な攻撃手段を失ったリグルは、渾身のキックを放つ。
しかし霊夢は、勘を働かすまでもなく読めていたキックを余裕でかわすと、
すれ違いざまにリグルの背中めがけて必殺のスペルカードを放つ。
避ける術もなく至近距離からの直撃を受けたリグルは灼熱地獄のマグマへと落ちかけ、
お燐の猫車により救出され、霊夢の勝利が決定した。

魔理沙「流石霊夢、あのリグルを余裕で倒すなんてなぁ」
霊夢「まぁね。妖怪は長じても強くなるだけで、本質は変わらないの。妖怪退治の基本よ」
魔理沙「なるほど、本質的な弱点は変わらないって事か。ちなみにリグルの場合は……」
霊夢「頭ね」
一言でばっさり斬り捨てる霊夢。
10年経っても変わらないその切れ味に、魔理沙と紫は苦笑するしかなかった。

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