対戦者1:魅魔+グランゾンでミマンゾン
対戦者2:フランドール四人衆
お題:風邪を引いて寝込んでいるパルスィの看病
対戦者2:フランドール四人衆
お題:風邪を引いて寝込んでいるパルスィの看病
パルスィ「……(けほっ)」
地底の一角。
都へと通じる橋を守るパルスィだったが、急な寒さに風邪をこじらせてしまっていた。
風邪で寝込む用意など出来よう筈もなく、何とかベッドまで辿り着いたもののそこで倒れ、今に至る。
元々地底の衆はあまり交流が無い上に、都から離れた場所の橋守への客など、まず居ない。
さっき窓の外に、見覚えのある死神の姿が見えたように感じた。
このままでは本当にヤバいかも――
(ズンっ)
パルスィ「……?」
意識が朦朧とする。何かの衝撃で地面が揺れたように感じ、やっとの思いで首を動かし、窓の外を見る。
窓の外は、青かった。空や水の青ではない、何か人工物の青。
その青、恐らくは巨大な青い何かが、窓の外に居る……在る?
混濁する知覚の中でそこまで認識し、意識を手放した。
地底の一角。
都へと通じる橋を守るパルスィだったが、急な寒さに風邪をこじらせてしまっていた。
風邪で寝込む用意など出来よう筈もなく、何とかベッドまで辿り着いたもののそこで倒れ、今に至る。
元々地底の衆はあまり交流が無い上に、都から離れた場所の橋守への客など、まず居ない。
さっき窓の外に、見覚えのある死神の姿が見えたように感じた。
このままでは本当にヤバいかも――
(ズンっ)
パルスィ「……?」
意識が朦朧とする。何かの衝撃で地面が揺れたように感じ、やっとの思いで首を動かし、窓の外を見る。
窓の外は、青かった。空や水の青ではない、何か人工物の青。
その青、恐らくは巨大な青い何かが、窓の外に居る……在る?
混濁する知覚の中でそこまで認識し、意識を手放した。
魅魔「閻魔の情報によると、ここが件の橋姫の家さね」
パルスィが気を失う前に見た青の正体は、全高27mにも及ぶ巨大なロボット、ミマンゾンだった。
機体の都合上必要とされるアストラルエネルギーを、霊体の魅魔が直に供給する事で、
このオーバーテクノロジーと超破壊力の塊であるユニットを動かしているのだ。
魅魔「しかしこいつを使って看病なんてねぇ……ま、とにかくやっちゃおうか」
フラン「……そうはさせない」
どう考えても巨大ロボのまま看病は出来ないのだが、
深く考えず屋根を外してパルスィにご対面しようとした魅魔は、
対戦相手であるフランドール・スカーレットの声に動きを止める。
魅魔「おや、案外早かったねぇ、お嬢ちゃん」
フラン「あなたにそれがあるように、私には魔術があるもの」
看病というお題に似つかわしくない敵意をむき出しにするフランに、魅魔は諦めて向き直る。
魅魔「それで魔法使いのお嬢ちゃんは、どうしようってんだい?」
フラン「……こうするのよ!」
魅魔の挑発に応えて、フランが四人に分身する。
うち三人が剣を、十字架を、魔力の塊を手に三方に散り、四人目が光の洪水の如き弾幕を放つ。
一拍遅れて魅魔の左右から、巨大な十字架と、大量の魔力弾が襲い掛かる。
もし観客が居たなら、ミマンゾンの大破は免れないように見えただろう。
しかしその圧倒的なパワーと弾幕の中心で、ミマンゾンは無傷で立っていた。
魅魔「あっはっはっ、悪いねぇ、こいつは『間接攻撃無効』なのさ!」
ミマンゾンの機体を盾にパルスィの家を守った形の魅魔は、
前と左右に浮かぶ三人のフランに向けて吼える――そして直後に気付く。一人足りない。
フランD「……知ってたわ。最初からこの一撃しか狙ってなかった」
背後に、四人目のフランの気配がする。
魅魔が戦慄したのは、背後を取られたからではない。
最後のフランが構えた巨大なレーヴァテインの剣先が、
明確な意図を持ってミマンゾンの心臓部であるブラックホールエンジンを狙っていると勘付いたからだ。
パルスィが気を失う前に見た青の正体は、全高27mにも及ぶ巨大なロボット、ミマンゾンだった。
機体の都合上必要とされるアストラルエネルギーを、霊体の魅魔が直に供給する事で、
このオーバーテクノロジーと超破壊力の塊であるユニットを動かしているのだ。
魅魔「しかしこいつを使って看病なんてねぇ……ま、とにかくやっちゃおうか」
フラン「……そうはさせない」
どう考えても巨大ロボのまま看病は出来ないのだが、
深く考えず屋根を外してパルスィにご対面しようとした魅魔は、
対戦相手であるフランドール・スカーレットの声に動きを止める。
魅魔「おや、案外早かったねぇ、お嬢ちゃん」
フラン「あなたにそれがあるように、私には魔術があるもの」
看病というお題に似つかわしくない敵意をむき出しにするフランに、魅魔は諦めて向き直る。
魅魔「それで魔法使いのお嬢ちゃんは、どうしようってんだい?」
フラン「……こうするのよ!」
魅魔の挑発に応えて、フランが四人に分身する。
うち三人が剣を、十字架を、魔力の塊を手に三方に散り、四人目が光の洪水の如き弾幕を放つ。
一拍遅れて魅魔の左右から、巨大な十字架と、大量の魔力弾が襲い掛かる。
もし観客が居たなら、ミマンゾンの大破は免れないように見えただろう。
しかしその圧倒的なパワーと弾幕の中心で、ミマンゾンは無傷で立っていた。
魅魔「あっはっはっ、悪いねぇ、こいつは『間接攻撃無効』なのさ!」
ミマンゾンの機体を盾にパルスィの家を守った形の魅魔は、
前と左右に浮かぶ三人のフランに向けて吼える――そして直後に気付く。一人足りない。
フランD「……知ってたわ。最初からこの一撃しか狙ってなかった」
背後に、四人目のフランの気配がする。
魅魔が戦慄したのは、背後を取られたからではない。
最後のフランが構えた巨大なレーヴァテインの剣先が、
明確な意図を持ってミマンゾンの心臓部であるブラックホールエンジンを狙っていると勘付いたからだ。
魅魔「……何をしようとしてるか……解ってるのかい?」
フランD「ええ。あなたの力……この剣の先にある特異点が、全てを狂わせている」
魅魔「はっ、東方ファイトで今更何が狂うって――」
フランD「この特異点が!旧作結界を無力化し!物事の因果を狂わせ!
……姉様の運命操作を捻じ曲げるのよ!それは許されないの!」
魅魔「……っ!」
ブラックホールエンジンの深奥は、魅魔も全ては理解していない。
単純に自分の力で制御できる巨大なオモチャとして扱っているだけだ。
しかし同時に制御できない胡散臭さも感じ取っており、
その正体こそが、フランの指摘した特異点、つまりブラックホールの中心部だった。
超火力と鉄壁の装甲を誇るミマンゾンではあったが、
零距離で心臓部めがけて突き出されるレーヴァテインを防げるとは思えない。
どう転ぶにせよ観念するより他に無いかと諦めかけた瞬間、前方に浮いていたフラン達が消える。
何者かの弾幕と思われる攻撃により分身が消滅したフランは、その反動で動きが止まる。
その一瞬の隙を突き、ミマンゾンは巨体に似合わぬ敏捷な動きで体をかわし、上体を捩り……
魅魔「悪いけどいただきだよ、ブラックホールクラスター!」
マイクロブラックホールの放出を受け、戦闘空域外への離脱を余儀なくされるフラン。
これで一段落がついたかと思いきや、超小型のブラックホールが終結し、大きくなる。
魅魔が目を丸くして眺めていると、不意にブラックホールは反転し、中から何者かが飛び出し、襲い掛かる。
??「伊達や酔狂で、この角は生えてるんじゃないんだよ!」
飛び出してきた何者かは、まず拳の一撃を入れて怯ませ、そのまま上空へ。
頭を振り上げ一本角を高く掲げ、落下に合わせてその角がミマンゾンを縦に切り裂く。
相手は先程のフランよりは大きいものの、まだ人間サイズ。
そんな相手の一撃がミマンゾンの装甲を大きく切り裂く。
??「どんな装甲だろうと……打ち貫くのみ!」
縦に斬り下ろして地上に降り立った相手は、そのまま地表を蹴り、ミマンゾンへと跳ぶ。
そして手刀を構え、心臓部であるブラックホールエンジンめがけて突き出す。
魅魔「バカな……離脱するよ!」
ただの角、ただの手刀で、装甲は砕かれ、穿たれた。
ミマンゾンに突き込まれた手刀はエンジンに届き、それを掴むとケーブルごと引きずり出す。
それが始まる直前に、魅魔は機体を放棄して脱出せざるを得なかった。
フランD「ええ。あなたの力……この剣の先にある特異点が、全てを狂わせている」
魅魔「はっ、東方ファイトで今更何が狂うって――」
フランD「この特異点が!旧作結界を無力化し!物事の因果を狂わせ!
……姉様の運命操作を捻じ曲げるのよ!それは許されないの!」
魅魔「……っ!」
ブラックホールエンジンの深奥は、魅魔も全ては理解していない。
単純に自分の力で制御できる巨大なオモチャとして扱っているだけだ。
しかし同時に制御できない胡散臭さも感じ取っており、
その正体こそが、フランの指摘した特異点、つまりブラックホールの中心部だった。
超火力と鉄壁の装甲を誇るミマンゾンではあったが、
零距離で心臓部めがけて突き出されるレーヴァテインを防げるとは思えない。
どう転ぶにせよ観念するより他に無いかと諦めかけた瞬間、前方に浮いていたフラン達が消える。
何者かの弾幕と思われる攻撃により分身が消滅したフランは、その反動で動きが止まる。
その一瞬の隙を突き、ミマンゾンは巨体に似合わぬ敏捷な動きで体をかわし、上体を捩り……
魅魔「悪いけどいただきだよ、ブラックホールクラスター!」
マイクロブラックホールの放出を受け、戦闘空域外への離脱を余儀なくされるフラン。
これで一段落がついたかと思いきや、超小型のブラックホールが終結し、大きくなる。
魅魔が目を丸くして眺めていると、不意にブラックホールは反転し、中から何者かが飛び出し、襲い掛かる。
??「伊達や酔狂で、この角は生えてるんじゃないんだよ!」
飛び出してきた何者かは、まず拳の一撃を入れて怯ませ、そのまま上空へ。
頭を振り上げ一本角を高く掲げ、落下に合わせてその角がミマンゾンを縦に切り裂く。
相手は先程のフランよりは大きいものの、まだ人間サイズ。
そんな相手の一撃がミマンゾンの装甲を大きく切り裂く。
??「どんな装甲だろうと……打ち貫くのみ!」
縦に斬り下ろして地上に降り立った相手は、そのまま地表を蹴り、ミマンゾンへと跳ぶ。
そして手刀を構え、心臓部であるブラックホールエンジンめがけて突き出す。
魅魔「バカな……離脱するよ!」
ただの角、ただの手刀で、装甲は砕かれ、穿たれた。
ミマンゾンに突き込まれた手刀はエンジンに届き、それを掴むとケーブルごと引きずり出す。
それが始まる直前に、魅魔は機体を放棄して脱出せざるを得なかった。
勇儀「ふー……何だったんだい、あれは」
怪力乱神を発揮してミマンゾンを退けた勇儀は、手の中に残った正体不明の物体を握り締め、消滅させる。
勇儀「おっと、いけないいけない。チョコのお返しを渡しに来たんだった。
おーいパルスィ、勝手にお邪魔するよ」
何故か無事だったパルスィの家に、勇儀が勝手に入って行き、遅れて騒がしく立ち回る音がし始める。
一連の流れを遠くから確認したフランは、ファイトを諦めて紅魔館へと戻って行くのだった。
怪力乱神を発揮してミマンゾンを退けた勇儀は、手の中に残った正体不明の物体を握り締め、消滅させる。
勇儀「おっと、いけないいけない。チョコのお返しを渡しに来たんだった。
おーいパルスィ、勝手にお邪魔するよ」
何故か無事だったパルスィの家に、勇儀が勝手に入って行き、遅れて騒がしく立ち回る音がし始める。
一連の流れを遠くから確認したフランは、ファイトを諦めて紅魔館へと戻って行くのだった。
結果:当初の目的を忘れて暴れまわった挙句、勇儀の介入によりドロー