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50スレ第18戦(1)

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匿名ユーザー

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「やばいわね……」
風見幽香の顔に焦りの色が広がってきた。

もともと、この試合は幽香に不利だった。
普段のあの長スカートからわかるように、
幽香は足を大きく動かすということがない。
鈴仙はその逆である。
今回は安価指定で舞踏が特技とあり、
いつもより更にフットワークが軽い。

自然、鈴仙が幽香のまわりを、まさに舞いながら攻撃していった。
軽いジャブの回数を重ね、じわじわと攻めていく。
少女ないし兎のキックと侮るなかれ、
そこは月の軍隊で訓練を施された鈴仙である。
いかな幽香とはいえ、痒いで済ませられる威力ではない。

対する幽香は、一撃を狙うしかなかった。
鈴仙が迂闊にも間合いを読み間違えた時、
ただの一発で鈴仙を沈める作戦だった。

だが、いざその機会に恵まれ、
大きく足を振り上げ、かかと落しを決めようとした(スパッツ着用)その時、
ここぞという場面で幽香は違和感をもった。
下着が、なくなってしまったのである!

驚いた幽香は足を引っ込めてしまった。
しまった!
幽香がそう思っても、既に遅い。

鈴仙は先ほどの自分の失敗を反省した。
あそこで幽香が、理由はわからないが、
振り上げた足をおさめなかったら、自分はどうなっていたかわからない。
あのような幸運は二度とあるまい。
鈴仙は一層、慎重に距離を保ち、
ジャブで幽香の体力を削りにかかっていた。

幽香に焦りが生じる。
まず第一に、攻撃をかわそうと動くと、
大きな胸が重力やら遠心力やらにひっぱられて痛い。
今まで以上に動きが鈍くなってしまっている。
くわえて、先ほどのミスのせいで
先方が再び離脱不可能な範囲まで寄って来ることはなくなっただろう。
このままでは、いずれ蓄積したダメージに押しつぶされる。

もともと、この勝負は幽香に不利だったのだ。
幽香の足は、地面と下僕を踏むためにあるのであって、
向かい合う敵を蹴り飛ばすためにはないのだから。

だから。

「兎さん、少し待ってちょうだい」
「へ? いやでも試合中……」
「待って」
「あの……」
「待ちなさい」
「は、はい」
「リグル、ブーツを」

リング外からリグルがいそいそと皮製のブーツを幽香に差し出す。
今まで素足だった足をブーツに通すと、

「兎さん、紐を結びたいの。
 そこに手をついて、頭を貸してくれないかしら」
「え、キックボクシングは裸足で……」
「頭」
「は、はい」

地面に手をついた鈴仙の頭に足を乗せ、
幽香は鼻歌交じりに紐を結ぶ。

「助かったわ、兎さん」
「は、はあ」
「お礼にこのまま踏み潰してあげようと思うのだけど、
 いかが?」
「お……!」

お断りだ!
試合中にいきなりブーツを履きだしたと思ったら、
屈辱的にも頭を踏みつけられ、
あまつさえ、このまま踏み潰すだと?!
そんなことされたら、もう逃げられない!

「お……お願いしますっ!!」
「はい、よく言えました」

次の瞬間、鈴仙の体は地面にへばりつき、
そのまま気を失うまで幽香の足に蹂躙されたのだが、
その表情は随分と恍惚に満ちていたたという。


判定は幽香の反則負け。
しかし幽香は関わってはいけない恐ろしい妖怪としての威厳を保ち、
鈴仙は師匠に「この浮気兎!」とお仕置きされて末永く幸せに暮らしたのだった。

なお後日幽香はなぜ下着が脱げたのかを考え、
にとりが犯人だと突き止めるのだが、それはまた別のお話。




















































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