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6スレ第35戦(2)

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 その日、幻想郷はかつてない緊張感に包まれていた。
 無理もない。食欲旺盛……いや、食欲の権化と言っても差し支えのない者達がよりにもよって『幻想郷グルメレース』なる競技でぶつかり合うことになったのである。
 このような怪物を迎え撃つため、人里に止まらず紅魔館や永遠亭といった幻想郷における大勢力や天界までもが万全の警戒態勢を布いていた。
 競技時間が長ければ甚大な被害が予想されるため、今回は二時間という制限時間が設定された。この手の競技にしては異例の短さである。
「天界の食べ物はおいしいのかー?」
「たまには洋食も食べなきゃねー♪」
 競技開始の号令がかかると同時に、両名はそれぞれの方向へと砲弾のような勢いで飛び出す。

 さて、幽々子が向かった紅魔館へと視点を移してみよう。
 いつか来るであろう脅威に備え、美鈴率いる門番隊が部隊配置や誘導手順などの最終確認を行っている。
「いい? 相手は歴代最強との悪名高い大食いチャンピオンだから、初弾から全力で……」
「美鈴さん! 大変です!!」
「来たか!」
「いえ、突破されました!!」
「……はい?」
 恐るべし幽々子! なんと、接近に気付いた偵察隊が報告に戻るよりも早く紅魔館に到達して門を突破したのだ。
 情報よりも早く襲撃された館内は当然ながら大パニックである。
「トラップ起動! 間に合わない!? 2ステップ分だけ早く起動を!」
 咲夜の指示に従い、妖精メイドたちが駆け回る。
 しかし、幽々子は何か別の領域に覚醒したかのような動きでデストラップの嵐をすり抜ける。
「無理です! 次元が違いすぎます!!」
 食料庫からの悲痛な叫びが咲夜の耳に届く。

 ……

「今日は雲が厚いのかー」
 一方、天界を目指したルーミアは、異常なほどに分厚い雷雲の中を飛んでいた。。
「目標の侵入を確認……蓄電は完了しています」
「衣玖! 十分に引きつけてから撃つのよ!」
 言って、天子は雷雲の上から剣を落とす。
 天子の手を離れた剣には長い紐のようなものが付けられており、剣と反対の端には小さなパラシュートのようなものが結び付けられていた。
「雲の中心までもう少し……放電!」
 丸一日以上かけて衣玖が雲の中に蓄えた静電気が一気に開放され、今しがた地上の地面に突き立ったばかりの剣……いや、そこから伸びた細い鎖を避雷針に見立てて殺到する。
「ぱぎゃ!?」
 ルーミアは一瞬にして回避不能な大電流に飲み込まれる。
 ――体が動かないのかー……。
 ルーミアが重力に従って落下する。

 その頃、幽々子は紅魔館を制圧して永遠亭へと向かっていた。

 結果:幽々子の勝利。やっぱりグランドチャンピオンは偉大だった!






























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