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3スレ第15戦

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匿名ユーザー

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48時間耐久鬼ごっこ。ルールは特に無し。つまり割となんでもあり。
ただし、参加者の六人以外の協力を得てはならない、という条件だけが課された。

勝負は、試合開始のコールと共に始まっていた。
全員が攻撃を加えようとした瞬間だ。魔理沙が、その手の中の物を高々と掲げた。
八卦炉? いや違う。あれは、そう、忘れもしない――

「缶詰……! シュールストレミングの缶詰だ!」

シュールストレミングの悲劇については、前スレ515を参照のこと。

「あの時ちょろまかしていたのか!? あ、悪趣味な!」
「何とでも言え。外の世界の珍味なら持っておいて損は無いと思ったまでだぜ……事実、こうして役に立ってる。
 下手に動くなよお前ら……弾幕なんてもってのほかだ! この缶詰が壊れれば……どうなるかわかってるな?」
「ハッタリよ! 缶詰一個だけなら、私たちは離れればちょっと臭いだけじゃない! 魔理沙一人がダメージをもらうだけ!」
「誰が……一個だって言った?
 私がこの服の下に……どれだけの缶詰のストックを持ってるか、この中の誰が知ってるってんだ!?」

誰もがその言葉に固まる。
真実は魔理沙にしかわからない。だが、可能性は否定できない。そしてそれが事実だったなら、その威力たるや――
皆が固まった隙を突き、魔理沙が逃げた。箒に乗って、地面スレスレを低空飛行。
空に上がれば気圧差で缶詰が破裂してしまうからだ。

「紫様、スキマでヤツを」
「駄目よ、藍……開いたスキマに、あのおぞましい缶詰を投げ込まれてごらんなさい。私は、もう、あんなのは嫌なの……」
思わず涙声になる紫。この中で最もアレを恐れているのは、他ならぬこのスキマ妖怪だった。


その後、勝負はこう着状態に入った。
魔理沙は魔法の森の中だ。ホームグラウンドに身を隠した。
スキマを使えば見つけられる。だが、肝心の紫が頑としてスキマを開こうとしない。
5人で手分けして森を探すが、成果が上がらない……それに、見つけたところでどうする?
力づくで捕まえようにも、魔理沙は動きが速い。それに下手に追い詰めて、自棄になられると缶詰を自分で、という可能性もある。



「ふふふ、もう45時間か……」
魔理沙の狙い通りに、時間は経過する。その間魔理沙は一睡もしていないが、なに、キノコパワーでどうとでもなっている。
相手がこれからどう来るかはわからない。だが、なぁに、こっちにはこいつがある。向こうは下手に手出しできまい。
と、魔理沙は手の中にある缶詰を見て、

缶詰が、パンパンに膨れ上がっていた。

「な」

驚きの声も、満足に上げられず。
魔理沙の手の中の缶詰が爆発し、
同時、服の中に仕込んでいた数個の缶詰も、連鎖するように爆発、
たちまち魔理沙は、凄まじい異臭に包まれ――

「ば、か、な……」
仰向けに倒れ伏す魔理沙。……なぜだ? なぜこんなことになった?
天を仰ぎ見る魔理沙、その顔に、一滴、二滴……む、と思う間も無く、豪雨が降り注いだ。

「ケロちゃん風雨に負けず」

スペルカードを告げる諏訪子がいつの間にか、魔理沙の近くまで来ていた。

「雨を操れるんだから気圧も操れるよ……本当は神奈子の得意分野だから、気は進まなかったんだけどね」

巨大な低気圧で周囲を包み、極端な気圧差を作り上げる。苦手分野である乾の力を使って、なおこのような真似ができる――これが神の力か。
負け惜しみも言えず、魔理沙は気絶した。異臭もあるが、45時間の緊張の糸が切れたというのもあった。
周囲を漂う異臭も、じきに雨が洗い流してくれる。既に決着はついていた。















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