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15スレ第27戦(1)

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匿名ユーザー

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試合内容の決定後、両チームはそれぞれの本拠地に集まってネタを出していた。

輝夜チームの場合
「そもそもコントというのは何?」
「コントとは…… 数人でかけあいをして、観客を笑わせることですね」
「劇みたいなもの? 決まった演目とかはあるの?」
「あることはあるんですけど、せっかくだから自分たちで作りましょう」
「……物語はあんまり自信が無いわね」
「じゃあアリスさんは服とか小物を作ってください」
「それなら私も手伝うわ」
え? という感じで早苗とアリスの視線が輝夜に集まる。
「失礼ね。人を生活無能力者みたいな目で」
「いえ、その。ほんとにできるんですか?」
「紡績と機織ぐらい女のたしなみでしょう。永遠亭は自給自足が原則だから。外部の人と無闇に接触するわけにはいかなかったしね」
考えてみれば、あの異変が起こってはじめて永遠亭の存在が明らかになったのである。それまでは外部との接触は皆無に近かったのだ。
食料はイナバ達が集めてくる分でどうにかなるとしても、加工品は人間が作るしかないのだった。
「そういうわけで、永遠亭の衣料品は全部姫の手作り。心配しなくていいわ」
「永琳も作れる事は作れるんだけど、美的センスが変な方向に傾いてて……」
「なら服は輝夜に任せましょう。私は大道具を作るから」
「じゃあ永琳。ブレザー用の化学繊維を用意しておいて」
「それと、幼児化するような薬を開発しておかないと。スモックはさすがに恥ずかしいし……」
何気に生産能力豊かな3人に置いていかれる早苗。
「筋書きは早めに決めてね? 大道具は作るのに時間がかかるから」
「いつの間にわたしが台本を書くことになってるんですか!?」
「だって『コント』のこと知ってるの貴方だけだし……」
かくして、なし崩しに台本を書く羽目になった早苗。しかし輝夜と永琳は一般人と感覚がずれているし、アリスはユーモアのセンスがあるとは言えない。
結局この選択肢しかなかったのかもしれないと自分を納得させ、執筆を始めた。

咲夜チームの場合
こちらは輝夜チーム以上に人材不足だった。
咲夜と藍は一人の相手に合わせるのは得意だが、不特定多数の相手を笑わせるなどということを考えた事はない。
幽香は人を笑わせるという感覚自体が乏しく、チルノはそもそもこの場に呼ばれていない。
あるいは、チルノを頼るというのが最良の選択だったのかもしれないのだが。
「人の不幸は蜜の味というし、不幸な話がいいんじゃないかしら?」
「それは貴方の場合です。もっと過激な話のほうが受けがいいですわ。殺人事件とか」
「待て、それはコントとは言わないだろう。笑わせるのが目的なんだからもっと面白おかしくしないと」
「面白いと思うんですけど……」

幸い咲夜と藍という家事のプロがいたので、服は問題なく用意できた。
しかし咲夜と幽香が作った台本を見た藍は頭を抱えた。

試合本番
とある家の夕暮れ時
永琳「お姉ちゃん、赤ちゃんはどこから来るの?」
早苗「(赤面)そ、それは…… 輝夜姉さんに聞きなさい」
輝夜「簡単よ。竹林に行くと光る竹があるから、それを切るとその中に赤ちゃんが……」
アリス「子供にでたらめを教えないで。(大真面目に)赤ちゃんは神様がお創りになったに決まっているでしょう」
早苗「(小声)二人とも適当に答えないでください。せ、せいきょういくはきちんとしておかないと」
輝夜「正教育はもちろん重要だけど…… 何が言いたいの?」
早苗「いえ、そっちじゃないほうのせいきょういくで……」
アリス「何でファンクラブのことが今出てくるの。真面目に教えてあげなさい」
早苗「それはこっちのセリフです。ファンクラブって何のことですか!」
輝夜「いつも土曜日に大騒ぎしてるあれでしょ。盛況衣玖とかいう」
早苗「もっと常識的に考えてください!」
アリス「家の中で体操服着てる貴方に言われたくないわ!」

背後で黒子の人形が誤変換部分に合わせてテロップを広げたりと、演出もなかなか手の込んだ内容だった。
客席の反応も爆笑までは行かないが、それなりに好評だったようだ。

一方咲夜チームだが……
戦争で夫を失った未亡人である藍が復讐に取り憑かれ、夫の上官であった咲夜、重傷を負った夫に十分な治療を施さなかった幽香をその手にかける。
しかしその行き過ぎた復讐心は、戦場で非業の死を遂げた他の怨霊たちをも呼び寄せ更なる惨劇を巻き起こす。
そして最後は立ち向かったチルノも凶刃に倒れ、もはや怨霊そのものと化した藍をとめることは誰にもできなくなる……
という、コントとはおよそかけ離れたモノだった。
さらに始末の悪いことに、藍の演技力が尋常ではなかった。
どうも途中から気分がノッてきたらしく、狐の十八番である幻術まで駆使して阿鼻叫喚の惨劇を作り出してしまう。
凄いといえば確かに凄いが、観客は逃げ出し、咲夜や幽香にまでドン引きされた挙句、
藍はしばらくの間、出歩くだけで人や妖怪に避けられることになってしまうのだった。

勝者 輝夜・アリス・早苗・永琳チーム




























































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