ミスティア「……はぁー」
ファイト会場である人里にやって来たみすちーは、途方に暮れていた。
指定を受けて、胸に「3-2 みすちー」と書かれたスク水を着てきてはいるのだが、
いかんせん八目鰻を焼くための機材一式が屋台と共に竜巻に飛ばされてしまっているのだ。
飛び回って探してみた物の見当たらず、結局手ぶらで里の片隅に佇んでいる。
そこに荷車めいた音と共に、屋台を引いた星が現れる。
星「……違うんですナズーリン、これは本当に……そう、うっかりキャッチしてしまっただけで……
竜巻が屋台を運んで来る事だってあるんです……本当なんですよナズーリン……」
虎柄ビキニの星は、虚ろな表情で何事か呟きながら屋台を引いている。
その姿は、拾ってきた犬を元の場所に捨ててくるよう叱られた子供の如しである。
ミスティア「……あっ……」
星「……?」
音に気付いたみすちーが顔を向け、屋台を見て声を上げる。
それに反応した星が顔を上げ、二人の目が合う。
ミスティア「私の屋台っ!」
星「えっ……あなたが持ち主でしたか!」
そしてみすちーの歓喜の声に、星が安堵の声を返す。
屋台を置いた星の胸元めがけて、小走りに近寄ったみすちーが飛びつく。
ミスティア「ありがとう寅さん!私の屋台を見つけてくれて!」
星「いやいや、礼には及びません。持ち主が見つかって本当に良かった」
屋台があればファイトが有利になるのだが、お互いそんな事は関係なく、
ただ目下最大の悩み事が解決されたことを素直に喜び、抱き合っていた。
と、そんなみすちーの頭に、星の顔から汗が滴り落ちる。
ビキニ姿とはいえ、炎天下で屋台を引いて来ていれば汗も出るという物なのだが……
(ぐぅ~)
ミスティア「(びくっ)」
星「おや、ナズーリンに朝御飯をおあずけにされたのが今頃……」
ムードをぶち壊した腹の音に、歯を見せて笑う星。
だがその犬歯がみすちーの目に映ると、星を突き飛ばして離れる。
星「わっ!?ど、どうかしましたか?」
ミスティア「いや……食べられるのは、いや……!」
星「いえ、私は別に(ぐぅ~)」
ミスティア「いやぁ~っ!」
幽々子・ルーミアの他にも、警戒すべき天敵が居る。
ハングリータイガー、寅丸星もその一人だ……と、みすちーは思い出したのだ。
星「あぁっ!待って下さいー!」
涙と共に呼びかける声も空しく、みすちーの姿は八目鰻を求めて集まって来る里人の影に消えた。
ファイト会場である人里にやって来たみすちーは、途方に暮れていた。
指定を受けて、胸に「3-2 みすちー」と書かれたスク水を着てきてはいるのだが、
いかんせん八目鰻を焼くための機材一式が屋台と共に竜巻に飛ばされてしまっているのだ。
飛び回って探してみた物の見当たらず、結局手ぶらで里の片隅に佇んでいる。
そこに荷車めいた音と共に、屋台を引いた星が現れる。
星「……違うんですナズーリン、これは本当に……そう、うっかりキャッチしてしまっただけで……
竜巻が屋台を運んで来る事だってあるんです……本当なんですよナズーリン……」
虎柄ビキニの星は、虚ろな表情で何事か呟きながら屋台を引いている。
その姿は、拾ってきた犬を元の場所に捨ててくるよう叱られた子供の如しである。
ミスティア「……あっ……」
星「……?」
音に気付いたみすちーが顔を向け、屋台を見て声を上げる。
それに反応した星が顔を上げ、二人の目が合う。
ミスティア「私の屋台っ!」
星「えっ……あなたが持ち主でしたか!」
そしてみすちーの歓喜の声に、星が安堵の声を返す。
屋台を置いた星の胸元めがけて、小走りに近寄ったみすちーが飛びつく。
ミスティア「ありがとう寅さん!私の屋台を見つけてくれて!」
星「いやいや、礼には及びません。持ち主が見つかって本当に良かった」
屋台があればファイトが有利になるのだが、お互いそんな事は関係なく、
ただ目下最大の悩み事が解決されたことを素直に喜び、抱き合っていた。
と、そんなみすちーの頭に、星の顔から汗が滴り落ちる。
ビキニ姿とはいえ、炎天下で屋台を引いて来ていれば汗も出るという物なのだが……
(ぐぅ~)
ミスティア「(びくっ)」
星「おや、ナズーリンに朝御飯をおあずけにされたのが今頃……」
ムードをぶち壊した腹の音に、歯を見せて笑う星。
だがその犬歯がみすちーの目に映ると、星を突き飛ばして離れる。
星「わっ!?ど、どうかしましたか?」
ミスティア「いや……食べられるのは、いや……!」
星「いえ、私は別に(ぐぅ~)」
ミスティア「いやぁ~っ!」
幽々子・ルーミアの他にも、警戒すべき天敵が居る。
ハングリータイガー、寅丸星もその一人だ……と、みすちーは思い出したのだ。
星「あぁっ!待って下さいー!」
涙と共に呼びかける声も空しく、みすちーの姿は八目鰻を求めて集まって来る里人の影に消えた。
結果:泣きながらみすちーの屋台で八目鰻を売りまくった星の勝ち。