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――――夢を見ていた。


視界に広がる一面は砂漠であり、そこには生命の香りを感じさせなかった。
砂漠にだって生命は存在する。
だのに、その一帯には誰も彼もが近寄ろうとしなかった。
いや、近寄ることが出来なかった。

舞い上がる砂の嵐の中で、聳え立つ城塞の如き塔。

城の内部で、噎せ返るような砂の気配を感じながら、外を眺めていた。
秘匿された裁定者の居城。
そこに触れてはならない。
あらゆる存在がその城を手に入れようとして、あらゆる方法で死に絶えた。
あるものは砂漠に呑み込まれ。
あるものは影豹に食い殺され。
あるものは怪鳥に貫かれ。
あるものは狂人に踏み潰された。
その存在を知っているのに、誰も近寄ることが出来なかった。
塔の主の名は誰もが知っている。
しかし、城の主の姿を知っているものは限られている。

塔の主、『その名は101』。

あるいは、バビル2世

与えられた主<<ベル>>の名と、定められた孤独を持つ少年。
神にも悪魔にもなれる力を持ったが故に、人間に戻れなかった約束された少年。
孤独を埋めるための慣れ合いは欲しなかった。
それが、世界に不幸をもたらすことを知っていたから。
少年は異端なのだ。
母親の胎から生まれながら、父の遺伝子を受け継ぎながら、少年は両親の子ではなかった。
そのことに覚醒しながらも、記憶が消えたわけではない。
少年は当然のように父を愛し、当然のように母を愛し、当然のように友人を愛した。
故に、孤独を選んだ。
少年の血を流し込まれた人間は、少年に次ぐ超能力を得ることとなる。
少年の下僕は、それだけで一国の軍と戦うことが出来る。
少年の塔は、すなわち世界を支配するための偉大なる管制塔だ。
誰も彼もが少年と、少年の下僕と、少年の塔を求める。
だからこそ、少年は一人で居なくてはならなかった。

少年は人々を愛していた。
だから、孤独を選んだ。

彼は生涯、砂の嵐に隠されたバベルの塔に住んでいた。
ただ、自身の愛した世界の安寧を守り続けるために。






峯岸一哉は目が覚めると同時に、軽く頭を振って歩き出した。
この夢は自身の記憶から生じるものではない。
サーヴァントとの契約によって生じた、サーヴァントの記憶の混同だ。
気になった。
脚が自然と動いた。
超常者となった少年は、如何にして真っ当なる英雄でい続けることが出来たのか、聞くために。

「目が覚めたかい?」

宝具である塔に中枢に位置するメインルームに足を運ぶと、コーヒーを飲む一人の少年の姿があった。
聖杯戦争にてライダーのクラスにて顕現した、塔の主である自身のサーヴァント。
塔の主。
その言葉が頭をよぎり、周囲を見渡す。
重厚なる内部。
機械仕掛けの怪物に呑み込まれたような空間。
『ハイ・テクノロジー』という単語で思い浮かぶ古めかしい様相。
しかし、この塔こそが人類が未だに辿りつけないオーバー・テクノロジーの塊。
塔であり、城であり、観測機である神秘の宝。
一哉は頭を軽く振った。
そんな一哉に、ライダーは宙空へと視線を向けた。

「バベル」
『なんでしょうか、『ライダー』』
「寝起きのマスターに、現在の戦況を教えてあげてくれ」
『了解しました』

宙空へと語りかけるライダーと、何処からか響き渡る
静かな、確かな機動音も聞こえる。
椅子に座り込んだ一哉は

『それでは、峯岸一哉様。現状の変化をご説明します』
「……あ、ああ」

丁寧な口調の機械音声に一哉は落ち着かない様子で、椅子に腰掛けた。
すると、空中へとホログラフが示される。
インターネット上のニュースサイトのようだ。
『ガス爆発か?』と言った見出しが目についた。

『端的に言いますと、ジョーカーの動きを確認しました』
「!」
『つい先程、本日正午に起こった渋谷区画に存在するビルの爆破事件。
 表向きには原因を調査中とのことですが、情況証拠から察しますにジョーカーの所業と思われます』
「……ロデムは?」
「待機中だよ、君の代わりを立派に果たしている。
 調べさせに行っても良かったが、」

塔のメインコンピューターに代わり、ライダーが応える。

『情報が錯綜していますが、怪人物の目撃情報が目立っています。
 爆発直前にビルから一人の男が出てきた、その前に四階ほどの窓から一人の男が飛び出した。
 また、突然として精神を乱した人物が数人見受けられ、救急車の出動も確認しています』
「……聖杯戦争」
「だろうね」

事もなさげに応えるライダー。
心の乱れ、というものを感じさせない。
もちろん、強い自制の結果なのだろう。
それもまた、超常者としての覚悟の結果の一つと言えるだろう。



「だが、ロデムは動かせない……と言ったら言い過ぎか。
 この序盤に、わかりやすい動きは取りたくない」
「……何があった? 昼休みの間だけなら問題ないんじゃ?」
「不審人物、事件性の高いものだと通達があったんだろうね。
 四時限が終わった後、多くの小学校では集団での下校に移っている。
 マスターの所属する東京第一高校も、隣接する東京第一中学、東京第一小学校と一緒に集団下校だよ。
 集団で帰れば帰るほど危険は少ないというのは、あまり間違ってないね」
「そんな時に離れれば目立つ、ということか」
「マスターだって友人に気取られたくないだろう?」

友人。
谷川柚子。
ビクリと震えた手が、あからさまな動揺を示している。
目の前のライダーのようになれるほどの覚悟がないということだろうか?

「ロデムではなく僕が行くこともできるが……」
「……いや、良いよ」

どうする、と問いかける瞳に対して言葉を返す。
ライダー自身も言っていた。
まだ、序盤だ。
悠長に構えるのも問題だが、慌てるほどの時期じゃない。
それに、認めよう。
一哉は、まだ覚悟ができていない。
聖杯を手にするということの意味は理解できている。
聖杯の主となること。
それは、神に抗うことか、悪魔を滅することか。
それは、神に侍ることか、悪魔を率いることか。
その決意を出来ていない以上は、覚悟が出来ているとは言えない。

「ライダー」
「なんだい」
「この塔からは何が見える?
 バベルの塔は、神様と会うために建てられたというぐらい高い建物なんだろう?
 ライダーは、いつも何を見ていたんだ?」

一哉の言葉に、ライダーは考えこむ。
長く、長く、長く考えこんだ。
間髪なく答えが帰ってくるものだと思っていただけに、少しだけ意外だった。



「キャシィという女の子が居たんだ」
「……?」
「可愛らしい女の子でね、いつも大好きな人形を抱いてた。
 本当に、普通の女の子だった。
 多分、似たような女の子なら、街を出歩けばすぐに見つけることが出来るよ」

優しい声だった。
今までの感情を隠した声ではない。
やわらかな言葉だった。
コーヒーを口に運んだ。

「でも、殺されたよ」

一転して、固い言葉になった。

「僕を殺すために、大好きな人形に爆弾を仕込まれてね。
 僕はすぐに気づいたんだけど、キャシィは人形が宝物だから従わなかった。
 最後まで人形を抱きしめて、キャシィは爆弾の爆発で死んだんだ」

伏せていた瞳が、一哉の瞳と交錯した。

「仲良くしすぎたんだね、僕とキャシィは。
 もちろん、キャシィが悪いわけもないし、僕が悪かったわけじゃない。
 殺した奴が悪いに決まってる。
 でも、そういう世の中なんだ。
 人間と人間が結びつけば、そこに意味が生まれる。
 キャシィは普通の女の子だったけど、僕と関わることで、超能力者の友人を持つ女の子になったんだ。
 だから、殺された」

身震いするような、冷たい瞳だった。

「マスター、塔の中から人間は見えないんだ。
 砂塵で外から中が見えないように、中からも見えない。
 僕はそれでいいと思った。
 見えるのは人影と、その人影の動きだけでいいと思った。
 僕はもう普通の人間じゃない、だから、普通の人間と関わろうと思えば、おかしなことになるんだ。
 支配者になるか、人形になるか。
 どちらかしかないんだよ。
 人間を相手にした場合、どうしてもそうなってしまうんだ」

それが回答だった。
塔が高ければ高いほど、人間との距離は離れていく。
ライダーはそれでいいと言った。
それも一つの答えなのだろう。



「君の境遇を完全に把握しているわけじゃないが」

少し、棘のある声だった。
思い出したくはない記憶だったのだろう。

「君は、人間に生きる価値があると思うかい?
 身近な人の話じゃない、人間の、全体の話だ。
 大事なことだよ……君は、人間ではなくなろうとしているんだから」

その言葉に返す言葉はなかった。
木原篤郎は大事な友人だ。
価値と言われると分からないが、死んでほしくなど無い。
谷川柚子は、大事な大事な、幼馴染だ。
思えば、記憶の中には常に彼女が居たような気がする。
彼女が居ない、という自分の姿が連想しづらいほどに。
死んでほしくなど無いと言える。

『飢えていた彼らの一人に、おばあさんが食料を分け与えようとしたんだ』

だが、人間はどうなのだろうか。

『すると、彼とその仲間はそのおばあさんを殴り殺し、残りの食料も全て奪ったんだ』

人間に我慢が出来なくなった一人の少年の、『高木圭介』の姿と言葉を思い出す。

『人の心は弱い。悪の誘惑に揺れることも、あると思うよ。
 でもね、それを耐えるから人なんだ。
 誘惑に負けて、他人を傷つけてまで、自分が楽な道を進む奴なんて……人間じゃない!』

人に生きる価値があるのかは、分からない。
ただ、大切な友人たちとの日常を取り戻したい。
今はそれだけだった。

『そんなことをする奴は……死ねばいいんだよっ!』


――――でも、それだけじゃダメなのかもしれない。






一合。
撃ちあった瞬間に、雷に撃たれたようにダッジャールの腕に強烈な痺れが走る。
獲物である太刀を取りこぼしそうになる。
口元を覆った仮面の奥で歯を食いしばる。
返す刀が襲い掛かってくる。

「ッ!」

一撃が重い。
力量差というものを感じる。
不快感が胸のうちに広がる。
相性の差もあるだろうが、これが、正当なる救世主と堕ちたる偽救世主の差だとでも言うのだろうか。
不快だった。
実力差も不快だったが、何よりもザ・ヒーローの視線が不快だった。


――――まるで、悪魔を見るように俺を見やがってッ!


嫉妬にも似た感情から生まれたその言葉を口には出せない。
ただ、その目に写る色を忘れるように、剣を避け、太刀を振るった。
互いの剣閃が空を斬る。
ぶつけ合う剣戟ではない、互いに剣を避け合う剣戟。
故に、終わるときは一瞬だ。
そんな緊張感に支配された空間で、ダッジャールは違和感を覚えた。

言葉には出来ない。
あるいは、能が理解を拒んでいる。
『そうあって欲しい』という英雄への偶像崇拝。
それが揺るがされようとされている。

ダッジャールは、その生涯と宝具故に、『ある気配』には敏感だった。
天から見下してくる視線。
全てを塗り潰す真っ白な翼。
首輪をつけることを当然だと驕り高ぶる超常者。
天からの御使。

おかしなことだった。
ダッジャールは距離を取り直す。
ザ・ヒーローは追いかけることはせず、ただ、剣を正眼に構えてダッジャールを見据える。
見れば見るほど、その気配がする。

『天秤』を司っていたはずの、『中立なる英雄』から。
『秩序の天使』の気配がする。

喉がカラカラと乾いていた。
乾いた喉を、無理矢理に動かして、言葉を繰り出す。
触覚から感じる、天使の気配。
聴覚から感じる、人々の賛美。


「お前……空っぽ、なのか?」


ダッジャールの第三の眼から見えたものは。
天使と。
人間と。
人形と。
糸。
ダッジャールは、理解した。



――――人は英雄に縋り、奴隷へと貶めたのだと。







「■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!」


死体の眠る大地の奥深く、まさに死者の国から響き渡るような冷たい轟音。
魔獣ケルベロス。
地獄の番犬。
だが、この番犬は死者の世界である冥界へと踏み入れるものを拒みはしない。
この番犬は、生者の世界へと還ろうとする死者を食い殺すのだ。
死者は冥界に、生者は大地に。
冥界の神ハーデースが示した法を忠実に守るための怪物なのだ。
故に。

『死者のみが刻まれる英霊の座』から『生者の世界へと抜け出した存在』である『サーヴァント』に対して。

魔獣ケルベロスは凄まじきまでの暴威を振るう。

「こンのッ!!」

水雷のアーチャーの砲口が火を噴き、生者を殺すには十分すぎる暴力が飛び出す。
しかし、死者すらも殺してみせる魔獣の前では意味を持たない。
確かに痛みを感じ、傷をおっているが、ケルベロスの突進は止まらない。

―― Ru-Pa-Chi MAGIC TOUCH GO! Ru-Pa-Chi MAGIC TOUCH GO! ――

水雷のアーチャーの砲撃に間髪を入れず、指輪のキャスターは自身の宝具を起動させる。

―― BIND ――

ケルトの大英雄であるクー・フーリンとの戦いにて使用した呪縛魔術。
宙空に描かれた儀式陣から飛び出す鎖が、ケルベロスの五体を結びつける。

「■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!」

だが、それでも足りない。
一瞬だけだが動きが停止するも、すぐに咆哮を上げて鎖を突き破る。

「ミートボールいっとくぅ?」

甘ったるい声で、水雷のアーチャーは大口を上げたケルベロスへと向けて砲撃を行う。
蒼銀の毛皮は、それ自体が鎧だった。
策もなく砲弾を撃ちこむだけでは、肉にすら届かない。
ならば、肉そのものへと打ち込む。
すなわち、口中及び喉及び胃。
発射された砲弾がケルベロスの口内へと飛び込み。

「■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!」

その砲弾は、ケルベロスの喉から吐き出された超高温の炎弾によって溶かされた。
ファイアブレス。
焔の波が水雷のアーチャーへと襲いかかる。
水雷のアーチャーは高い敏捷性を活かし、回避行動へと移る。

「あわわ……」

右腕がやられる。
だというのに、水雷のアーチャーはおどけた様子で横転するのみだ。
むしろ、その顔には笑みが深まっている。





―― Ca-Mo-Na! SHOOTING-SHAKE HANDS!――


そんな水雷のアーチャーの背後から、銃を構える指輪のキャスター。
炎が舞い踊る。
銃の標的は、当然魔獣。
水雷のアーチャーが、自然と囮を引き受けてくれた。
この一撃。
直撃すれば、魔獣とでただではすまないだろう。

―― FLAME! SHOOTING STRIKE!――

――『火』・『火』・『火』――

――『火』・『火』・『火』――


直撃。
だが、ケルベロスは一瞬として身動ぎしない。
むしろ、その獰猛な笑みを深めた。

「あらら……炎は大好物ってわけ?」

概念的な面で、この魔獣には炎が逆効果であることを悟る。
だとしたら、今の指輪のキャスターに勝ちの目は『ない』と断言できる。
となれば、取るべき行動は一つだ。

「おたくはまだやる気みたいだけどさ」

水雷のアーチャーの背中へと言葉をかけ。
一つの指輪を取り出す。
煙のような模様が刻まれた指輪だった。

「ちょっと、逃げさせてもらうよ」

そう言うと、宝具を起動させる。
新たな気配に、ケルベロスと水雷のアーチャーが身構える。

―― Ru-Pa-Chi MAGIC TOUCH GO! Ru-Pa-Chi MAGIC TOUCH GO! ――

仮面の奥で、指輪のキャスターがわらった。


―― SMELL ――


「■■■■■■■■■■!!!??」
「くっさぁ!?」

番犬の名に相応しく、ケルベロスの嗅覚は秀でている。
そして、スメルウィザードリングによって発動した汚臭魔術が生んだ汚臭は単なる汚臭ではない。。
魔術的な概念を持った、決して消えることのない悪臭だ。
悪臭を取ろうと、ケルベロスは咆哮を続ける。
目からは涙のような体液がこぼれている。

そうして、数分が経った頃だろうが。
場に残されていた残り香も消え去り、ケルベロスがやっと落ち着いた頃には。

「…………ゥゥ」

指輪のキャスターと。
それに乗じた水雷のアーチャーの姿は消え去っていた。





「なんで……そんなことになった?
 そんなザマが結末だというのなら……お前は、なんのために、戦ったと言うんだ」

幼い声だった。
マスターであるリエンスが聞けば、耳を疑っただろう。
嘲笑うような、偉業を成したという英霊らしい余裕を持った言葉。
その色が全く無かった。

「友と、明日のために……とでも言うつもりか?」
「……」
「馬鹿なやつだな、お前は……お前と俺達が友達だとでも言いたいのか?
 お前を見限って、勝手にくたばっていただけの俺達が、お前の友人だと言うのか?」

怒り。
ザ・ヒーローに対する怒り。
人々に対する怒り。
天使に対する怒り。
そして、夢を見ていた自身に対する怒り。

「何も捨てられずに……結局、何もかも失くしちまいやがって」

飢えた魂が怒りに焦がされる。
泥を貪るような人生で見つけた、唯一泥ではないと感じた瞬間。
その末路を直視して、ただ怒りだけが魂の奥底から湧き上がってくる。

「宝具を解放させてもらうぞ、リエンス」

ここには居ないマスターへと語りかける。
念話を用いたわけではない。
ここからは、独断だ。
己の怒りに沿って、己の欲望に従って、久方ぶりに混沌の泥と化した己の感情を開放する。

「……お前には悪いが、運命だと諦めるんだな。
 所詮、俺なんていう『偽物』を召喚できてしまうお前は――――」

だが、どこか親しみのある色を瞳に宿らせて。
リエンスではなく、怒りに顔を染めながら、しかし、自身を嘲笑うように。


「―――器じゃないんだよ」


フッ、と。
マスクに隠した口元を小さく歪めて、ダッジャールは獰猛に笑った。
リエンスのことを、ダッジャールは嫌いではなかった。
嫌いではなかったが、だからといって、思い入れがあるわけでもなかった。
少なくとも、ダッジャールにとってのリエンスとは、力を求めるかつての自身の陽炎にすぎない。

「渾沌の英雄の真名を持って、今、この世の秩序を破壊してやろうじゃないか」

カオスヒーローにとってのリエンスとは。
無惨に堕ち果てた仇敵/旧友を前にして湧き上がる衝動を無視させるほどの存在ではなかっただけの話だ。




「聞け、俺の宝具の意は――――」


         『偽りの救世主の末路』
<<デビルリング/そして 夢は 終わる/バイバイエンジェル>>



「――――夢をもう一度、だ」


周囲に炎が走り、世界を侵食する。
あるはずのない天井が現れ、太陽の光を遮断する。
周囲は不自然なまでに、塗り固めた絵の具のような、安っぽい薄暗さが支配する。
ダッジャールが世界を塗り替え。
その腕にいびつな腕輪が嵌められ。
その眼には秩序への反抗という絶対性が燃え上がった。
宝具の同時解放。

「……固有、結界」

ザ・ヒーローが、初めて言葉を発した。
ダッジャールはその言葉に笑いながら、世界を肯定する。
己の末路を、己の在りようを。
その象徴である魔術宝具を。

「そうだ……『悪魔』へと変わり果てた俺が、当然として持ち得る―――力の象徴だ」

元来、『固有結界』とは悪魔や精霊が持ち得ていた、世界を塗り替える異界常識だ。
ならば、魔術師でなくとも、悪魔と融合したダッジャール――――『カオスヒーロー』は当然として固有結界を所有する。
悪魔が、文字通り這い寄るように、わらわらと現れる。
ムーンセルと聖杯によって再現された『カオスヒーロー』の魂に刻まれた『約束の地<<カテドラル>>』。
ここは、『必敗者<<ダッジャール>>』によって再現された地。
悪魔も、『必敗者<<ダッジャール>>』と魂を共にした、歴史と人によって敗北を定められた偽りの神霊。

一柱一柱が並のサーヴァントを容易く凌駕する、正しく規格外の存在。

死と詩を司った主神すらも殺し得た妖獣フェンリルが牙を輝かせ、咆哮する。
大地を守護する龍王ペンドラゴンが悠然として、巨体を震わせる。
イナゴを思わせる薄暗い緑色のヘドロそのものである堕天使アバドンが、全てを飲み込むように口を開く。
赤黒い毛皮をした野獣ともざんばら頭の老婆とも映る鬼女ランダが、魂を呪うべく小さな呪言を繰り返し呟いている。
白髭を蓄えた赤豹の姿をし、すべてを見通しつつも人間を堕落さすべく偽りに塗れた言葉を堕天使フラウロスは口にする。

いや、その四柱の悪魔だけではない。

夜魔サキュバス。
堕天使サマエル。
龍王ヤマタノオロチ。
鬼女ハリティー。
夜魔ヴァンパイア。
堕天使フルーレティ。
鬼女カーリー。
邪龍サーペント。
幽鬼リッチ。
邪龍ファフニール。

数多の悪魔が跋扈し、その遍く全てを平等に崇めるガイア教徒の暗殺者が暗闇に隠れるように蠢く。




万夫不当の英霊達よ、心せよ。

――――この場を生き抜く術など、この世に存在はしない。

例え、神であろうとも。
例え、悪魔であろうとも。
祝福を与えようとすべく天使の軍団へと向かった祖神と、聖地を奪わんとすべく祖神の集団を相手に取った天使。
約束の地に集った幾万の悪魔を相手にして、例え、神霊であろうとも生き残れる道理など存在しない。
もしも、そんな道理が与えられた存在が居るとすれば、ただ一人だけ。


――――無数の肉と魂が重ねられた、神魔の残骸で成り立つ丘を登り続ける救世主だけだ。


「千年王国樹立、あるいは聖地奪還。
 お前の求めたものはどちらだ。
 あるいは、どちらでもないのか?
 ……ああ、どちらでもないんだったな」


群れをなす悪魔は、まるで壁を作るように二人の周囲へと並び立つ。
二人の救世主が、他の英霊から阻害され、円形の決闘場が出来上がる。
これで、誰も二人の間に入ることは出来ない。
ザ・ヒーローが悪魔を召喚しようとも、カオスヒーローの固有結界に存在する悪魔が迎え撃つ。
第三者が横槍を入れようとも、円形に陣形を組んだ悪魔達は邪魔を許さない。
混沌の英雄と天秤を司る英雄と戦うための世界。
それが、ダッジャールの宝具。

ダッジャールはあらゆる感情が渦巻いた混沌という泥のような瞳でザ・ヒーローを睨みつける。
ザ・ヒーローもまた、無感動な瞳でダッジャールへと向き合った。

「……」
「……」

そこからは、お互いに言葉などなかった。
ザ・ヒーローの召喚する悪魔も、カオスヒーローに導かれた悪魔も、二人の間に立つことはない。
ザ・ヒーローとダッジャール、互いが虚ろな瞳で睨み合いを続ける。
渇いた瞳と渇いた瞳がぶつかり合う。
ダッジャールは刀に上段に構え、ザ・ヒーローは地を舐めるほどの低さで下段に構える。




「……」/「来い、救世主様よ……!」

ザ・ヒーローとダッジャールの姿が消え、空間が弾ける。
瞬間遅れて互いの中心部、僅かにダッジャールへと寄った位置にて、爆発が起きる。


「……!」/「もう一度……………ッ!」


ダッジャールの太刀と、ザ・ヒーローの無銘の剣がぶつかり合った衝撃。
当然のように、ダッジャールの太刀は砕かれる。


「――――!」/「俺を殺してみせろぉぉ!!!」


両手に走った衝撃を口から吐き出すように、ダッジャールは叫ぶ。

もはや用をなさない太刀を直ぐ様に放棄し、右拳を固める。
振り向きながら、その拳を振り落とす。
チョッピング・ライトとも呼ばれる、単純だが必殺の威力を持つ殴打の技術。
高い位置から振り落とされたザ・ヒーローの頭蓋を粉砕するための拳。
その拳は、しかし、ザ・ヒーローの被弾を恐れぬ、懐へと踏み込む一歩によって空振りに終わる。

懐へと潜り込まれた。
ザ・ヒーローは躊躇うことなく無銘の剣をダッジャールの腹部へと突き刺す。
そのまま、ザ・ヒーローは自らが誇る強大な腕力を利用して銅を切り払った。
ダッジャールの身体から、力が失われ、杖のように短くなった太刀を地面に突きつけ、そのまま、膝をついた。


――――必敗者は、当然のように救世主に打ち払われた。


渇いた瞳で自分を見下ろすザ・ヒーローと、やはり渇いた瞳で見上げるダッジャール。
これが終わりだった。
夢の果て、全てに置き去りにされた虚ろな英雄の姿。
幻想ではなく現実に夢を求めた、使い潰しの救世主の姿。
ダッジャールは、偽りにして真の東京で自身の罪をつきつけられた。



「……涙も忘れちまったんだな、俺達は」

ダッジャール――――カオスヒーローの名を持つ英霊。
偽りの救世主は、この偽りの東京に足を踏み入れて、初めて、怨嗟の声を上げた。

しかし、ザ・ヒーローは、その声を聴いていなかった。
もはや、ザ・ヒーローの耳に、カオスヒーローの声は聞こえていなかった。
右からも、左からも、ザ・ヒーローには声が聞こえない。

カオスヒーローは立ち去り。
ロウヒーローは立ち去り。
ザ・ヒーローは、ただ、前に進んだ。

その意味を、カオスヒーローは知ってしまった。
ザ・ヒーローは、一人で進んでしまった。
所詮は、破壊されただけの世界を、進んでしまったのだ。
掛ける言葉は、「こちらに来い」ではなかったのだ。

――――「その先には、なにもないぞ」

そう、投げかけるべきだったのだ。


「…………そうか」


カオスヒーローは小さく呟き、動かぬはずの身体を動かした。


「そういう、結末だったのか」


虚ろな足取りで消え去っていくカオスヒーローへと、ザ・ヒーローは背中を追おうと動く。
小さな背中に、無慈悲な一撃を叩き込むために。
もはや、感傷も抱かなくなったように。
その姿に、ザ・ヒーローという名を抱く前の少年の姿を察することは出来ない。
たとえ、カオスヒーローだとしても。
たとえ、ロウヒーローだとしても。
誰であろうとも。
それは、『彼女』であろうとも例外ではない。




「――――可哀想な人」


その声は、水雷のアーチャーの言葉ではなかった。
ましてや、指輪のキャスターの言葉ではなかった。
気配なく響いた声に、ザ・ヒーローは剣を構える。

「本当に、変わってしまったのね」

カオスヒーローの背中を守るように一人の女が立ち塞がった。
裸体に蛇を纏わせ、瞳に妖しげな色を携えた艶やかな女。
ザ・ヒーローは剣を握る手に力を込める。

力の入った剣を握る手を見て、女は目を伏せた。
蛇の舌を連想させる赤い赤い唇が妖しく蠢き、言葉が絞り出される。

「忘れたんじゃなくて、気づいてなかっただけかもしれないけど」

その剣に目を向けずに、ザ・ヒーローの瞳に視線を合わせて女は語り始めた。

「彼はね、貴方のことを愛していたのよ。
 もっとも、彼自身は否定するでしょうけどね」

カオスヒーローの名を呼ぶ声には愛情はあったが、恋慕はなかった。
つまり、女とカオスヒーローの関係はそう言った類のものだった。

「こっちも気づいてなかったんでしょうけど。
 あんなことを言ってしまって、あんなことがあっても。
 私も、本当に貴方を愛していたのよ」

女、『リリス』は哀しげに視線を逸らした。

「それと……あの女は最期の最期まで貴方を愛していたわ」

記憶の中の姿から変わり果てたザ・ヒーローを見ること、それ自体が罰そのものだと言わんばかりに。


「――――せめて、それぐらいは分かっていて欲しかったけど、ね」


瞬間、世界が砕けた。
空を覆っていた屋根は消滅し、無数の神霊は虚空に消え。
窓から覗く紅い月が、救世主を嘲笑っていた。

ザ・ヒーローは脚を止めていた。
グルル、という喉を鳴らす声へと視線を向ける。
水雷のアーチャーと指輪のキャスターのコンビネーションを前に、敗北という形で戻ってきた魔獣。
その頭を、ザ・ヒーローは優しく撫でた。
キャスターとアーチャーには逃げられた。
だが、それでも良い。
『大して大きな疵も負わず』、サーヴァントを一騎堕としたのだから。

――――そうだ、この戦闘で、ただ一つだけ確かなことが一つだけある。

女の声も、男の刃も。
ザ・ヒーローには届かなかったという事実だ。







「ただいまぁ~……」
「あ、アーチャー!?」

傷だらけで、しかし、朗らかに笑いながら帰ってきた水雷のアーチャーに羽藤桂は叫び声をあげる。
黒く焦げた、今にも取れてしまいそうな右腕。
いびつに膨らんだ右頬。
額から流れ出る血。
悍ましい戦闘の残響が、自身のサーヴァントの身体に刻み込まれた。

「ごめんね、マスター。負けちゃった……」
「大丈夫?!」

桂は近寄る。
同時に、自分の選択の意味をようやく理解した。
どこか、夢を見ていたようだった。
だけど、この世界はこういった世界なのだ。
自身の代わりに、誰かが血を流す世界なんだ。
誰かが死ぬのは嫌だ、なんて言ってたくせに。
私と戦って、なんて言ったくせに。
その結果、傷を負うのは自身ではない。
普段と変わらずに笑う水雷のアーチャーを前に、その意味をやっと理解した。

「……いっぱい、飲んでいいよ」
「いいの!?」

桂が襟元を開けると、水雷のアーチャーはその妖しい瞳を輝かせた。
そして、傷を負った身体を素早く動かして、桂と密着する。
少女の体と体と触れ合い、息と息が交じり合う。
水雷のアーチャーが口を開け、その歯を煌めかせる。
首元に歯を突き立てる直前――――アーチャーは、思い出したように言葉を発した。

「あ……嬉しいけど、でも、ちょっとにしとくね」
「別に、もっと飲んでもいいよ」
「マスターの言葉に甘えちゃいそうだけど、その、『あんなこと』の後だと……」

水雷のアーチャーの頭によぎるのは、サーヴァントとの戦闘。
ただ貫かれ、殴られ、斬られ、叩き伏せられた、戦闘とも呼べぬ戦闘。
しかし、それも戦闘だ。
負け戦も戦。
命の奪い合いには代わりはない。
あの狂ってしまった悪夢の一部だ。
故に、昂ぶっている。
その昂ぶりのままに、あの魔を刺激するご馳走を欲望のままに貪ってしまえば。


――――マスターを食べちゃいそうだから。


毒もなく、水雷のアーチャーは朱い目をして笑った。







ダッジャールは校舎に持たれこむように倒れこみ、震える手で仮面を取り外した。
すぐに吐血し、泥に汚れた手で拭う。
懐かしい味が口中に広がった。
伏せていた顔を挙げる。

「君は、負けたんですね」

そこには、紅い満月と、懐かしい顔があった。

「……ったく、まだ帰ってなかったのか」
「戻ってきたんですよ、あんなものを見せられたら、帰ってもきますよ」

ダッジャール――――カオスヒーローは、懐かしい人物の懐かしい瞳を見ながら、忌々しげに呟いた。

「なんで、最期がお前なんだ」
「教えて下さい」

カオスヒーローの声を無視するように、ロウヒーローは問いかけた。
その瞳は真っ直ぐで、歪んでいなかった。
檻にも、閉じ込められていなかった。
カオスヒーローはその意味が理解できた。
ロウヒーローの側に立つ『天使』は、あの類の『天使』ではないということを。

「英霊は、歴史と逸話を知っていると聞いています。
 ならば、カテドラルの行き着く先も知っているはずです。
 天使の千年王国は、悪魔の聖地奪還はどうなったんですか?」
「歴史書だ」
「はい?」
「所詮は知識、真実の全てじゃない。
 お前、ロミオとジュリエットの話に泣けるか?
 あんな出来損ないの、頭の悪いガキの逃避行に?
 言葉も足りずに死んじまうようなバカどもに共感しろと?
 ……ああ、いや、お前なら泣いちまうか」

ククク、と力なく喉を鳴らす。
不可解に思いながら、ロウヒーローはカオスヒーローの瞳を見返した。
やがて、耐え切れないという様子で、カオスヒーローは視線を逸らしてきた。
らしくない様子に、ロウヒーローの疑問を深まった。

「文字の連なりでしかないんだよ。
 昔、そんなことがあったと言われても、そんなこと知るか。
 俺は見てもないし、聞いてもない。
 そこに俺の名前が乗っていようが、他人の目からじゃ、実感がわかないんだよ。
 お前が過去を語る言葉は、俺の目から見た過去じゃないんだ」

カオスヒーローの言葉は、要領を得ない。
何を見、何を知り、何を語ろうとしているのか。

「そう思ってたから、俺は分かっていなかったんだ」
「……どういう、ことですか?」
「そこに眠るのは人間の想いであり、それを記したのが人間であることの意味を、俺は分かってなかっただけだ」

声が震えていた。
それは死を迎えようとする身体を動かそうとしているからか。
それとも、自身の行いを悔いるためか。



「そうだ、結局、俺は何も分かっていなかっただけだった」
「……?」
「何時だってそうだった。
 俺達は何も分かってないくせに、何も持っていないくせに。
 何もかもを分かりたくて、何もかもが欲しくて――――大事なものを無くしちまう。
 夢は夢だってことを、あんなに思い知らされたはずなのに。
 人間なんて奴らが平気で天使を頼ってしまうことも、その意味も、汚さも、全部知ってたはずなのに。
 夢にもその先があるってことを知ってたはずなのに、忘れちまってた」

ロウヒーローの言葉は、消えかかっているカオスヒーローへと届かない。

「何を、言って……?
 君は、一体何を見て――――」

カオスヒーローが見たものは、ただの人形だ。
ただ、瞳に人形の姿が映っていた。
その体には糸が巻きつけられ、
その糸を操る人間の集団にもまた糸が巻きつけられ、
その糸を操る天使の姿が映っていた。
涙が、こぼれた。

『お前の求めたものはどちらだ。
 あるいは、どちらでもないのか?』

あの時、カオスヒーローは聞きたかったのだ。
全てを知っているからこそ。
夢の終わりを迎えたからこそ。
全てが終わった今なら、その言葉を笑って受け入れるような気がした。

――――人間のために。

ただ、それだけで笑えるような気がしたのに。
現実には、伽藍堂の瞳をした人形が居ただけだった。

「リエンス……なぜ、俺を起こした」

血が流れ出る。
割れた額は血を流し、閉じることを拒絶するような乾いた瞳を濡らす。
世界が朱く染まり、嘲るように紅い月が赤い世界を照らす。

――――そうだ、何故、忘れてしまっていたのだろうか。

世界は何時だって、少年に優しくなどなかったことに。
世界は何時だって、少年を嘲笑い続けていたことに。
世界は何時だって、少年の想いを否定し続けていたことに。

「……せっかく」

この世界を進んだ先にあるものなど、所詮は破壊の跡だけが残された虚無だけだということを。


「――――いい夢を見ていたというのに」


【ダッジャール(カオスヒーロー/真名喪失)@真・女神転生 消滅】








――――マスターを食べちゃいそうだから。


その言葉にゾクリと体を震わせ、自制する。
桂ではない。
水雷のアーチャーが、だ。
己の欲望を、自制しなければいけない。

「いいよ」

だというのに、マスターである桂は、その自制を容易く壊そうとしてきた。

「だから」
「殺されても、いいよ。アーチャーは、私の大事なものを守ってくれるんでしょう?」

桂を殺してしまう。
そう言ったも同然なのに、桂は怯えを見せなかった。
桂を撫でるような動作だけで殺せるのは水雷のアーチャーなのに。
今の水雷のアーチャーは、桂の視線から目を逸らせなかった。
逸らしてしまえば、殺されてしまうのではないか。
そんな、深い、深い色があった。
まるで、自身が沈んだ海色のような瞳だった。

「だったら、いいよ」
「……マスターって、女殺しだね」

ジゴロだ、スケコマシだ。
そう言ってアーチャーは笑った。
もう、容赦しない。
誘ったのは桂だ。
桂はアーチャーの牙を受け入れようとした瞬間。


「あ……ちょーっと、邪魔しちゃったかな」


空気の読めない男が現れた。
お気楽そうな、緩い表情の男。

「いや、その、そういう特殊な性癖は理解があるつもりだよ。
 そういう人、身近に居たし。
 だから、止めるつもりはないんだけど、話があるんだ」

だが、水雷のアーチャーはすぐに解った。
サーヴァント、しかも、先程まで一緒に居た指輪のキャスターだ。
砲口を向ける。

「ストーップ」

しかし、指輪のキャスターは両手を上げて『降参』のポーズを取る。
水雷のアーチャーと、桂は眉をひそめる。
何が目的だろうか。



「手を組もうじゃないか」
「……手を、組む?」
「一緒に戦おうってことさ。
 あんな幾らなんでも強すぎるサーヴァントが居るんだ。
 そういう思考が出てきても、不思議じゃないだろう?」

水雷のアーチャーへと同意の視線を求める指輪のキャスター。
だが、水雷のアーチャーは戸惑った。
方針に従うことは慣れている。
だが、方針を決めることは不慣れだ。
なぜなら、水雷のアーチャーはあくまで兵器なのだから。
水雷のアーチャーは、縋るように桂へと視線を向けた。

「お姉さん、ここの生徒だろ?」
「……」
「手を結んでくれるなら、明日、マスターが会いに行く。
 もちろん、俺もついて。
 そこで話そう……強い相手は多い。
 それに、マスターも緊張で倒れそうなんだ」

お姉さんみたいな綺麗な人と一緒なら、それも休まるさ。
人懐っこい笑みを浮かべながら口にする指輪のキャスターの言葉に邪気はなかった。

「……わかりました」
「いいの、マスター」

水雷のアーチャーは止めはしなかったが、不安そうな視線を向けた。
元より船であり物である水雷のアーチャーに状況判断というものか誰かが決めてくれるものだった。
だから、何が正しいのかはわからない。

「止まってても進まなさそうだしね」
「決まりだ」

指輪のキャスターは、パチン、と指を鳴らした。
そして、語りかける。

「キャスターの陣営と……えーっと」
「アーチャーです」
「キャスターの陣営とアーチャーの陣営は共同戦線だ。
 非力なりに頑張ろうってね」

手を差し出す。
シェイクハンズ、握手だ。
桂は少し迷い、迷い、その間に水雷のアーチャーがその手を握った。







「……ここまでか」
「はい、ありがとうございました」
「気にするな」

中学生が小学生を見送り、小学生は教会へと入っていく。
小学生、すなわち悪魔くんは何をするでもなく振り返った。
そこでは中学生、すなわち桐山和雄がポケットから取り出したコインを指で弾いていた。
おまじないだろうか。
気にはなったが、問いかけることはしなかった。

『マスター』
「……どうしました、ライダー」
『『竜』が動いた』

ピタリと。
方舟のライダーの言葉に、悪魔くんの脚が止まった。
『竜』。
すなわち、方舟のライダーの力の源。
今は眠り続ける、悪魔くんと方舟のライダーが聖杯戦争を勝ち抜くに当って最も重要な要因。
それが、動き出したという。

『完全に目が覚めたわけではない。
 翼が動いたわけでもない。
 瞳を開けたわけでもない。
 咆哮を上げたわけでもない。
 だが、動いている。
 今までピクリとも、まるで死んだようだった竜が、動いている』

方舟のライダーの声は喜色ばんでいた。
悪魔くんは口にしなければ思ってもいなかったが、役立たずなのではないかという想いがあったのだろう。
竜が動き出せば、間違いなく全サーヴァントの上位には食い込める。

「なぜ……?
 学校であったサーヴァントの戦闘?」

一方で、悪魔くんは冷静―――というよりも、苛立っている様子だった。
悪魔くんは学校の上空に現れた竜を思い出す。
あの竜の影響?
それとも、別の要因?
はっきりとは分からない。
竜が動いたことは喜ばしいことだが、何故動いたのかを理解しなければいけない。
それも、自身から働きかけたことではなく、自身の把握していない要因によって覚醒の兆しが見えた。
竜の覚醒は喜ばしいが、コントロール出来ない要因の発露は喜ばしいことではないのだ。

悪魔くんは知らない。
この東京の地で、今、『倒されるべき偽の救世主』の一人が倒れたことを。
人類史に永く記された、『約束された刻』の物語が再現されたことを。









さて、あと一仕事が残ってるってところかな。









ザ・ヒーローは眉をひそめた。
十分な距離を取って現れた、一騎のサーヴァント。
新手ではない。
先ほど、ケルベロスから逃げ出したはずの指輪のキャスターだった。
疑問を持ちながらも、駆け出す。
殺す。
殺意だけを持ち、剣を振るう。

七原秋也
「……」

ピタリ、と。
ザ・ヒーローの剣が止まった。
訝しむように、指輪のキャスターの顔を見つめる。
七原秋也。
ザ・ヒーローのマスターである桐山和雄のターゲット。
十中八九、聖杯戦争に参加したマスターである少年。
指輪のキャスターは笑みを作り、さらに唇を動かした。

「桐山和雄」
「……」
「とと、ストップストップ!」

その名が呟かれた瞬間、剣が翻った。
それを必死に避け、会話を続ける。

「手を組もう」
「……」
「お互い、悪い手段じゃないだろう?
 そちらさんの宝具にも限界があるみたいだし、俺も魔術師<<キャスター>>ってだけあって打てる手数だけは多い。
 確かに顔が知られちまったら殺すのが最善だろうが、別の手段だってあるだろう」

そう言って、指輪のキャスターは懐からある宝石を取り出した。
魔法石、それ自体に魔力が強く宿った宝石だ。
この膨大な魔力を加工し、特殊な方向性を持たせることで指輪のキャスターの宝石魔術は起動する。
エイジャの赤石と呼ばれる宝石もまた、『太陽』と『覚醒』という概念と深い結びつきを持つ魔法石だったと言われている。

「悪魔<<ファントム>>だろう?」
「……」
「聞いたことある、ある場所に特殊な悪魔<<ファントム>>は宝石を欲しがるってね。
 その魔力を自身の力に変えられるってね。
 俺達、魔法使いみたいに加工しなくても良いっていうのはちょっと妬いちゃうね」

指輪のキャスターを聴きながら、これは命乞いだとわかった。
『手数』に自信があると言ったが、その『手数』においてザ・ヒーローを上回るサーヴァントは限られている。
何故ならば、ザ・ヒーローが出来ぬことも出来る悪魔をザ・ヒーローは召喚できるのだ。
今だって、桐山和雄の周囲には護衛の悪魔が憑いている。
一方で七原秋也はどうだ?
指輪のキャスターが離れている以上、暗殺の危機が迫っているということだ。
念話を扱い、桐山和雄へと問いかける。

「……」

いつでも殺せる。
このサーヴァントも、ケルベロスから逃げ出すのが精一杯だった。
少なくとも、今は脅威ではない。

「マスターから、返答があった」
「へえ」

指輪のキャスターは余裕を見せつけているが、その実では緊張の糸が張り詰めているのは隠しきれてなかった。
だが、ザ・ヒーローには強者の優越感などなかった。
ただ、システムアナウンスのように、淡々と声を発する。

「手を結ぼう、とね」

コインは表でも出たかな。
ザ・ヒーローは空虚な瞳を指輪のキャスターへと向けたまま、そう考えた。








谷川柚子は、ベッドへと倒れこんだ。
傷を追ったわけでもない。
疲労が溜まったわけでもない。
ただ、眠りについて、この世界が夢だと想いたかった。
私が蝶になっている夢を見ているのか、それとも蝶が私になっている夢を見ているのか。
できれば、今の私が夢であって欲しかった。
本来の意図ではなく、表面上の見方で考えながら、そう思った。

「……」

何をするでもなく、スマートフォンを開いた。
SNSの一つを開くと、友人である木原篤郎が嬉しそうなコメントとともに写真をアップしていた。
竜。
苛立つ心を自覚した。
乱暴に放り投げ、枕で顔を覆う。
何もかもが嫌になっていた。

「……会いたいよ」

漏れた言葉は、恋の情に塗れていた。
いつも一緒に居た。
いつも一緒にいてくれた。
なのに、今は一緒に居ない。

「会いたいよ……一哉……」

枕が濡れていた。
ただ、寂しかった。
心が、折れそうだった。






「キャスター、どうだった?」
「やってきたよ、二正面作戦だ」
「……ん、それ、使い方、正しいのか?」
「なんか違うっぽいね」

ハハハ、指輪のキャスターは笑った。
七原は肩を落とし、大きく息を吐いた。
今日を生き延びた。
指輪のキャスターから『悪魔』の存在を聞かされた時は、心臓が止まるかと思った。
桐山和雄は自身に気づいている。
あの『幸せプログラム』での行動で、七原秋也の中の桐山和雄という人物像は大きく膨れ上がっている。
しかも、恐ろしいことに、恐らくその巨大なイメージ像は大きく間違ってはいない。
桐山和雄は、あらゆる面で七原秋也を上回っている。
その『桐山和雄』が、『聖杯に選ばれないわけ』がない。
おかしな話だが、どこか確信があった。

「これで、『アーチャー』と『桐山和雄』の陣営と手を組めたわけだ」
「バレたら、殺されちまうな」

シリアスに顔を伏せる七原に対して、指輪のキャスターは朗らかだった。
緊張感に欠ける。
戒めるような視線を向けると、指輪のキャスターはまた笑った。

「忘れるなよ、マスター」
「何をだよ、キャスター」
「お前は、絶望に踏み入れようとしてる。
 希望は、その先にあると知ってるからだ」

キャスターの声は、責めるものでも戒めるものでもなかった。
包み込むような、父親のような声だった。
ふと、良心が傷んだ。
七原は今、人を殺そうとしている。
人を騙している。

「お前が希望にたどり着かずに絶望に沈んでしまいそうになっても、俺がいる」
「……」
「キャスターは、裏切りのサーヴァントだ。
 だから、俺はアーチャーも桐山和雄も裏切ってる」

裏切り。
その言葉に、七原の身体が震える。
もしも、指輪のキャスターが裏切ったら。
聖杯を手に入れるために、七原よりも優秀なマスターについたら。
しかし、その不安を見透かすように、指輪のキャスターは真っ直ぐに七原をみつめる。

「だけどな、お前の希望だけは、俺は裏切らない。
 何度でも言う、忘れないでくれよ」


指輪のキャスター――――希望の魔法使い、操真晴人は、トン、と七原の胸を叩いた。


「俺がお前の最後の希望だ」





「まさか……あり得ない」

それは、リエンス王はすぐに理解した。
ダッジャールが踏み込んだはずの学校の一部が変化し、自身に激しい虚脱感が襲いかかった。
それが一分か、あるいは数分ほど続いた後、虚脱感は薄らいだ。
代わりに、巨大な喪失感が訪れた。
その喪失感の正体は、結合されていたサーヴァントの喪失。

「あの馬鹿が……負けやがった!
 なんて、使えない!」

罵倒の言葉が繰り出され、怒りで頭が沸騰しそうになる。
しかし、その感情もすぐに鎮まった。
サーヴァントの敗北。
すなわち、マスターの死。
それがいつかは分からない。
前兆が始まるのは一秒後か、一分後か、一時間後か、明日か、一週間後か。
分からない。
ただ、遠くな未来に死ぬ。
それだけははっきりと分かっていた。

「なぜ俺が……王となるべき、この俺が!」

死の前に、無様を世界へと見せつけるようだった。
だが、そんな自分を客観視出来る余裕など、今のリエンスにはない。

「誰か俺を救ってみせろ!」

民を救うべき王が、虚空へと向かって救済を求める。
その瞬間だった。
背後から、コツリ、と。
靴が地面を叩く音が響いた。
そして、その音に遅れて、人の声が聞こえた。
その声は若い男のようにも聞こえたし、年老いたよう男の声のようにも聞こえた。
その声は理性に溢れているようにも聞こえたし、正気を失った気狂いのような声にも聞こえた。
はっきりと分かることが一つあった。
危機が迫っている。



「――――こんなジョークを知ってるかい?」



そこには、一人の道化師が居た。

荒々しく白に塗られた肌。

乱暴に紫へ染められた髪。

血のように真っ赤に染まった唇。

すぐにその人物が何者かわかった。





「一人の男が、精神科医を尋ねてこう言ったんだ。

 『人生に希望が持てないんです』

 震えた声で言った男は、心底疲れきっていた。
 人生に希望というものを見失った声だった。
 だのに、精神科医はパッと笑ってみせた。

 『それなら有名なピエロのパリアッチのショーを見なさい。明るくなりますよ』

 すると男は突然泣き崩れた。

 『でも、先生……私が、パリアッチなんです!』

 ってな!

 HAHAHAHAHA!!!!!」



『ジョーカー』。
全身から血の気が引いた。
状況が悪い。
薄気味悪いほどに感じていたダッジャールとの結合の喪失。
消え去っていく聖殿。
朱く歪んでいく空間。
浮かび上がる赤子。

「あ……ああ……」

震えた声がリエンスの喉から出る。
その震えに応えるように、宙に浮かぶ無数の紅い赤子も震える。
身体が空間という海へと溶けたような、不気味な赤子。

「令呪――――だろう?」
「あ……あ、あ……」
「『ママー!助けてー!』だなんて、呼ばないのか?
 呼んでいいんだぜ?
 ママにとっちゃお前は何時までも大事な子供だ。
 反抗期や親離れなんて言葉忘れちまいな。
 何時だって俺達は親の子供なんだからよ。
 サーヴァントもそれと一緒だろう?
 強い奴に頼って悪いことなんて無い。
 お前は呼んでいいんだよ!」

そう言って額と額がくっつくほどに顔を近づける。
狂気に染まったその人物と、ある予想にリエンスは動くことが出来ない。
何よりも、狂気と悪意に満たされた空間に魂が呑み込まれている。
そのリエンスを見て、ジョーカーは小さく呟いた。
リエンスだけに聞こえるように、小さな、小さな声で。
だけど、はっきりと、リエンスの耳に届くように。


「死んじまったか」


裂けた口が、大きく歪んだ。



「なあ、アンタ何時消えるんだ?
 明日か、明後日か、一ヶ月後か?
 それとももう消えかかっちまってるのか?
 サーヴァントが死んだら、マスターも消えちまうんだろう?
 なあ、何時死ぬ?
 あと、何処で死ぬんだ?
 見せてくれよ、消えていく奴なんて見たこと無いんだよ。
 いろんな殺し方はしたけどよ、皿にこびり付いた油汚れみたいに消えるような死に方は見たことないんだよ!」

消滅、それは事実だ。
ムーンセルのみだというのならば、サーヴァントの敗退はすなわちマスターの消滅だ。
だが、この聖杯戦争は冬木市の大聖杯を基に組み上げられ、織田信長によって改造された東京の聖杯が共同で創りだされている。
故に、『消滅が何時訪れるもの』なのかは知らされていない。

「一蓮托生だってのに、サーヴァントはお前の知らないところで死んじまったってわけか。
 親の居ない子供だな、アンタは」
『ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア、ア』
「ギィィィィィグ………泣くんじゃねえよ。
 哀しいか?
 お前も親に捨てられたか?
 安心しろ、俺も親に捨てられたさ。
 猫も犬も、今じゃ鹿だって簡単に捨てられちまうのさ。
 俺もお前も、親にとっちゃ犬も猫も同じだったってことさ。
 ペットと変わりないのさ。
 『笑え、笑え、子供なら笑え』って言われてナイフを咥えられさせたさ。
 真っ赤な口紅をつけて、
 誰よりも大きく笑って見せたら、
 『気持ち悪い』と言われてそれっきりさ!」

ジョーカーは傷口を指差して笑ってみせる。
その言葉に真実はない。
ジョーカーは狂っていた。
狂った口から真実は決して語られない。

「なあ、アンタ、俺も一緒だ!ギーグも一緒だ!
 だから一緒に住もう。
 安心しろ、俺もギーグも優しいんだ」

そう言って、ただでさえ大きな笑みがさらに歪んだ。
瞬間、リエンスの身体のバランスが崩れた。
痛みはなかった。
途端に、左側が重くなったのだ。
視線を映す。
移すと、腕が落ちていた。

「俺もギーグも、母親がケチでよ。
 新しい玩具を買ってもらえなかったわけだよ。
 ずっと同じ玩具で遊ぶことには慣れてるんだ。
 だから、安心しな」

リエンスの腕だ。
腕が動いた。
リエンスの意思によってではない。
ジョーカーがリエンスの腕を『拾い』、そこに刻まれた令呪を撫でた。


「アンタの手足が無くても、ちゃんと最後まで一緒に遊んでやるよ!」


死は絶対の終わりだが、絶対の絶望ではない。
この世には、死よりも辛いことが多く存在する。
絶望は、何時だって曲がり角で待ち構えている。





アア、神ハ告ゲル。

真ノ世界ヲ。






【A-2/新宿・東京第一高校付近/1日目 夕方】

【七原秋也@バトル・ロワイアル(原作小説版)】
[状態]魔力消費(大)
[令呪]残り三画
[装備]ベレッタM92F
[道具]エレキギター(メーカー指定なし)等
[所持金]少なめ(ただし、施設と中学で暮らしているので生活には困らない)
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯を得る。
1.二つの陣営と共同戦線に成功、上手く立ちまわってみせる。
2.学校以外の時間は音楽で不満をぶつけていく。
3.明日、羽藤桂と会う。
[備考]
※桐山和雄と同じ中学校(少なくともクラスメイトの構成は城岩中学校3年B組と同一)のクラスメイトです。ただし、クラスメイトは全員、東京都民に改変されています。
※夜は施設を抜け出して駅前でストリートミュージシャンとしての小遣い稼ぎする事を目論んでいますが、初日の段階で一銭も入っていません。
※ジョーカー討伐クエストについて把握しているかしていないかは、後続のSSにお任せします。
※東京第一中学校に通っています。
桐山和雄&ザ・ヒーロー、羽藤桂&夕立と同盟を結びました。

【操真晴人(キャスター)@仮面ライダーウィザード】
[状態]魔力消費(中)、全身負傷
[装備] 『呪文詠う最後の希望(ウィザードライバー)』
[道具]プレーンシュガーのドーナツ
[一時的に召喚している道具]マシンウィンガー
[所持金]少しある?(小遣い程度)
[思考・状況]
基本行動方針:マスターの「最後の希望」になる。
1.七原の学校生活には注意を向けておく。
2.二つの陣営相手に上手く立ちまわる。
[備考]
※外出している為、まだジョーカー討伐クエストの連絡を受けていません。
※七原の通う中学校に、「使い魔(プラモンスター)」を偵察させておく予定です。
 特に、警戒している桐山和雄の監視は学校外でも欠かさないようにするつもりです。
※ジョーカー討伐クエストについて把握しているかしていないかは、後続のSSにお任せします。
※桐山和雄&ザ・ヒーロー、羽藤桂&夕立と同盟を結びました。



【羽藤桂@アカイイト】
[状態]やや精神的に不安定、魔力消費(微小)
[令呪]残り3画
[装備]通学用鞄
[道具]なし
[所持金] 数千円
[思考・状況]
基本行動方針:戦わず聖杯戦争から脱出したい……はず
1:指輪のキャスター(操真晴人)と同盟を組む。
2:勝手に連れて来られて不正参加の疑いってどういうことなの……
3:明日、指輪のキャスター(操真晴人)のマスターと会う。
[備考]
※ジョーカー討伐クエストの詳細及びジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。
※東京第一高校に通っています。
※七原秋也&操真晴人と同盟を結びました。

【夕立@艦隊これくしょん】
[状態] 魔力消費(小)、全身負傷、兵装損壊
[装備] 12.7cm連装砲
[道具] なし
[所持金] なし
[思考・状況]
基本行動方針:桂の言うとおりに動く
1:マスターは願いについていろいろ考えてみてもいいっぽい?
2:ちょっと本気になっちゃうよねぇ。
[備考]
※ジョーカー討伐クエストの詳細及びジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。
※ザ・ヒーローが召喚した悪魔の気配を感じ取りました。
※索敵能力の関係と、至近距離に接近することで、切嗣に嫌な気配を感じました。
※七原秋也&操真晴人と同盟を結びました。


【B-2/千代田区/一日目 夕方】


【桐山和雄@バトルロワイアル(漫画)】
[状態]魔力消費(小)
[令呪]残り三画
[装備]イングラムM10サブマシンガン
[道具]制服
[所持金]中学生にあるまじき大金
[思考・状況]
基本行動方針:皆殺し
1:図書館へ行きたい。
2:七原と同盟を組む。
3:魔術的知識を得て、悪魔召喚プログラムを完成させる。
[備考]
※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。
※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。
 情報の精度については、後続の書き手さんにお任せします。
※ジョーカーが起こした爆破事件を知りました。
※東京第一中学校に通っています。
※七原秋也&操真晴人と同盟を結びました。

【ザ・ヒーロー(ザ・ヒーロー)@真・女神転生Ⅰ】
[状態]魔力消費(小)
[装備]無銘の剣、イングラムM10サブマシンガン、悪魔召喚プログラム
[道具]なし
[所持金]なし
[思考・状況]
基本行動方針:皆殺し
1:不明
[備考]
※悪魔を召喚しました、どのような悪魔かは後続のSSにお任せします。
※七原秋也&操真晴人と同盟を結びました。



【松下一郎@悪魔くん 千年王国(全)】
[状態]健康
[令呪]残り3画
[装備] なし
[道具] なし
[所持金] 不明
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯を手に入れ、千年王国を完成させる。
1:ザインの宝具である『封印されし半身<セト>』を目覚めさせる。
2:なぜ竜を目覚めた……?
3:ジョーカーの討伐報酬は魅力的に感じています。
[備考]
※『封印されし半身<セト>』が反応を示しました。
※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。
※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。
※ロウヒーローを聖杯戦争に参加しているマスターと考えています。

※ザ・ヒーローが召喚した悪魔はサーヴァントもしくは魔術師ならば感じ取れるものです

【ライダー(ザイン)@真・女神転生Ⅱ】
[状態] 健康
[装備] テンプルナイトとしての装備
[道具] なし
[所持金] なし
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯を手に入れ、千年王国を完成させる。
1:自身の宝具である『封印されし半身<セト>』を目覚めさせる。
2:竜の目覚めの兆しを感じ取り、高揚状態。
3:今の自分ではジョーカー討伐は難しいと考えています。
4:ロウヒーローに対して、複雑な感情を抱いています。
[備考]
※『封印されし半身<セト>』が反応を示しました。
※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。
※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。
※ロウヒーローを聖杯戦争に参加しているマスターと考えています。

※ザ・ヒーローが召喚した悪魔はサーヴァントもしくは魔術師ならば感じ取れるものです


【A-3/渋谷区・谷川柚子宅/一日目 夕方】


【谷川柚子@デビルサバイバー オーバークロック】
[状態]健康、憂鬱
[令呪]残り三画
[装備]なし
[道具]なし
[所持金]不明
[思考・状況]
基本行動方針:方針はない。
1:悪魔……
[備考]
※峯岸一哉がロデムだと気づいていません。
※ジョーカーが起こした爆破事件を知りました。
※ザ・ヒーローが召喚した悪魔の気配を光秀から知らされました。
※東京第一高校に通っています。

【アサシン(復讐ノ牙・明智光秀)@戦国コレクション(アニメ)】
[状態]健康
[装備]銃、日本刀
[道具]なし
[所持金]なし
[思考・状況]
基本行動方針:方針はない。
1:行動方針は柚子に任せる。特別な行動を起こすつもりはない。
[備考]
※峯岸一哉がロデムだと気づいていません。
※ジョーカーが起こした爆破事件を知りました。
※ザ・ヒーローが召喚した悪魔の気配を感じ取りました。



【B-2/衛宮邸付近/一日目 夕方】


衛宮切嗣@Fate/Stay Night】
[状態]ダメージ(極小)、疲労(中)
[装備]獣の槍
[道具]和装
[所持金]ほどほど
[思考・状況]
基本行動方針:確固とした方針を定められていません。
1:ただ、憎しみを唆す想いだけが募る。
[備考]
※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。
※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。
 情報の精度については、後続の書き手さんにお任せします。
カーズをサーヴァントと認識しました。
アマテラスをサーヴァントと認識しました。
※ラーマを迎えに東京第一高校に来ました。
※ジョーカーが起こした爆破事件を知りました。

※ザ・ヒーローが召喚した悪魔はサーヴァントもしくは魔術師ならば感じ取れるものです


【獣の槍@うしおととら】
[状態]なし
[装備]封印の赤織布
[道具]なし
[所持金]なし
[思考・状況]
基本行動方針:憎しみ
1:憎しみ。
[備考]
※今は衛宮邸の土蔵の中にあります。


【A-2/新宿/1日目 夕方】


ふうまの御館@対魔忍アサギ 決戦アリーナ】
[状態]健康
[令呪]残り3画
[装備]忍者刀、苦無
[道具]なし
[所持金]不明
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯を手に入れ、『ふうま』を再興し、この暗黒の世界の支配者となる。
1:ジョーカーを討伐し、報酬を手に入れる。
2:このガイア教の裏にいるサーヴァントを調べあげ、宝具・スキルを邪眼で奪い取る。
[備考]
※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。
※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。
※『ガイア教』という悪魔崇拝の宗教の集団に潜入できます。
※ジョーカーが起こした爆破事件を知りました。
※ザ・ヒーローが召喚した悪魔はサーヴァントもしくは魔術師ならば感じ取れるものです

※邪眼・魔門によってストックしてある能力は催眠術系統の異能です


【キャスター(加藤保憲)@帝都物語】
[状態]健康
[装備]関孫六
[道具]なし
[所持金]なし
[思考・状況]
基本行動方針:大和を、『東京』を滅ぼす。
1:加藤の中にあるものは『東京』を滅ぼす、その一念だけである。
[備考]
※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。
※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。
※ガイア教の裏に居るサーヴァントが『第六天魔王』の呼称を持つ、もしくは親しい存在であると考えています。
※ジョーカーが起こした爆破事件を知りました。

※ザ・ヒーローが召喚した悪魔はサーヴァントもしくは魔術師ならば感じ取れるものです



【B-3/港区、東京タワー(バベルの塔)/1日目 夕方】

【峯岸一哉@デビルサバイバー オーバークロック】
[状態]健康、憂鬱
[令呪]残り三画
[装備]なし
[道具]なし
[所持金]不明
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯を手に入れる。
1:ひとまずはジョーカーを殺す。
2:柚子がマスターであることに動揺している。
3:混乱した東京を見たからこそ、自分が何かをしなければいけない
[備考]
※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。
※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。
 少なくとも居場所の候補と容姿は把握、具体的な所業は知りません。
 他の情報や精度については、後続の書き手さんにお任せします。
※谷川柚子がマスターであると考えています。
※宝具『三つの下僕』の一匹であるロデムが一哉に変身して、一哉として生活しています。

【ライダー(バビル2世)@バビル2世】
[状態]健康
[装備]なし
[道具]なし
[所持金]なし
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯を手に入れる。
1:ジョーカーを殺す。
[備考]
※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。
※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。
 少なくとも居場所の候補と容姿は把握、具体的な所業は知りません。
 他の情報や精度については、後続の書き手さんにお任せします。
※谷川柚子がマスターであると考えています。
※宝具『三つの下僕』の一匹であるロデムとは離れていても念話で会話できます。

【A-2/新宿/1日目 夕方】

【ジョーカー@ダークナイト】
[状態]魔力を消費。
[令呪]残り2画
[装備]不明
[道具]不明
[所持金]不明
[思考・状況]
基本行動方針:この世界流のジョークを笑って、自分なりのジョークを見せる。
1:楽しい。
2:リエンス王を連れて帰る。
[備考]
※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。
※ジョーカー&バーサーカー組の全てを把握しています。
渋谷凛をマスターとして認識し、ヒトラーの容姿を把握しました。
島村卯月をマスターとして認識し、マーズの容姿と宝具の一部を把握しました。

【????@????】
[状態]??
[装備]??
[道具]??
[所持金]??
[思考・状況]
基本行動方針:??????
1:????????
[備考]
※??????
※??????
※??????
※??????

※ギーグの宝具が発動しているため、ギーグの状態表を閲覧できません。


【リエンス@実在性ミリオンアーサー】
[状態]右腕欠損
[令呪]残り三画
[装備]尖りすぎる鎧、尖りすぎる剣
[道具]なし
[所持金]普通(一般サラリーマン程度)
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯を手に入れる
1.…………
[備考]
※ジョーカー討伐クエストの詳細を把握しました。
※ジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。
 少なくとも彼らの現在位置については掴んでいるようです。
※ジョーカーが起こした爆破事件を知りました。
※カオスヒーローの脱落を感じ取りました





【A-2/新宿・東京第一高校付近/1日目 夕方】

【ロウヒーロー@真・女神転生Ⅰ】
[状態]健康
[令呪]残り三画
[装備]なし
[道具]なし
[所持金]一人暮らしの学生程度
[思考・状況]
基本行動方針:人として抱いた願いをまずは取り戻す
1.カオスヒーローは、いったい何を見たのだろうか。
2.ジョーカーや夢といったかつてを思わせる状況を追うことで、今に至る自分自身を追い見つめなおす。
3.ジョーカーをどうするのかは自分の意思で決める。
4.救世主であり、友であった“彼”と“彼女”が二人でいられたのかが知りたい。
5.松下一郎は気がかりではあるが、今の自分は自分から彼の敵に回るつもりはない。
[備考]
※サンダルフォンの夢を何らかの予兆として捉えています。
 サンダルフォン@天使禁猟区についてエンジェルより情報を得ました。
※ジョーカー討伐クエストの詳細及びジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。
※松下一郎を聖杯戦争に参加しているマスターと考えています。
※カオスヒーロー及びザ・ヒーローの真名を忘却しています。


【エンジェル(無道刹那)@天使禁猟区 】
[状態]健康
[装備]なし(宝具は実体化させていない)
[道具]なし
[所持金]逃避行開始時の先輩からの選別込の所持金程度
[思考・状況]
基本行動方針:ロウヒーローの仲間として、彼が自分の生き方をできるよう共に戦う。
1.ロウヒーローとともにジョーカーを追う。
2.ロウヒーローが予兆として捉えた夢について警戒。
 ロウヒーローが再び生贄の道を辿ろうものなら何としてでも止める。
3.様々な符号からこの聖杯戦争の裏に、自分たちに知らされている以上の何かや何者かがいるのではと懐疑的。
4.松下一郎をザフィケルと重ね、現状敵でないにしてもその策謀やいずれには警戒。
[備考]
※聖杯戦争に介入者がいる事を疑っています。しかし、今のところ手掛かりはありません。
※ジョーカー討伐クエストの詳細及びジョーカー&バーサーカー組の情報を把握しました。
※松下一郎を聖杯戦争に参加しているマスターと考えています。

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リエンス王&ダッジャール(カオスヒーロー  
七原秋也&キャスター(操真晴人  
桐山和雄&ザ・ヒーロー(ザ・ヒーロー  
羽藤桂&アーチャー(夕立  
松下一郎(悪魔くん)&ライダー(ザイン 026:悪魔が来たりて……
(ロデム)峯岸一哉&ライダー(バビル2世  
谷川柚子(ユズ)&アサシン(復讐ノ牙・明智光秀  
衛宮切嗣&ランサー(獣の槍  
ふうまの御館&キャスター(加藤保憲  
ロウ・ヒーロー&エンジェル(無道刹那 026:悪魔が来たりて……

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最終更新:2016年02月13日 02:02