十年物の光マグロ

十年物の光マグロ ◆27ZYfcW1SM




小さな体を精一杯伸ばして北のほうを見る。
「うーん……」
右手に持った地図と左手に持ったコンパスに何回か視線をおろす。そして、また北のほうを見る。

一軒だけぽつんと立てられた家、その家はT字路の角に立てられている。
魔理沙は「なるほど」とつぶやいて地図に視線を戻した。
現在位置はE-5。

魔理沙は八意永琳と分かれた後、自宅へと進路を決めた。
自宅に戻るためには、霊夢が居たところに戻るルートを進むことになるが、このまま西に進んでも、得られるものは少ない。

そもそも、魔女という人種は攻める戦法より返り討ちにする戦い方ほうが有利なのである。
なぜなら魔術は威力は十分な分、発動までに時間がかかるからだ。
魔術の発動条件もある。一つに『詠唱』。言霊で魔術を発動させる方法。例外なく呪文を唱えなければならない。そしてもう一つ、『陣』これは紙や地面に描くだけで発動可能になることすらある。

他にもあるが、有名どころはこの2つだ。
詠唱による発動は唱えきるまでは発動しない。だが、陣による魔術の発動ならいつでもすぐに発動できる。

しかし、陣は描かなければならない。小さなものはだめだ。力は大きさに比例するからだ。
だからといって、馬鹿でかい魔方陣を描いた紙を持って戦地に赴く馬鹿は居ない。

故に地面などにあらかじめ描いておいた強力な魔方陣の地雷原に敵を誘い込み、殲滅する戦い方を魔法使いは得意とする。

パチュリーはその筆頭だろう。
図書館なんてまさに魔術書を媒体として魔法を使う魔女の砦の中だ。

私、霧雨魔理沙も魔女だ。
だけど、そんなカビみたいに引きこもって戦うなんて好きじゃない。
それに、異変を解決するために引きこもるってどんな解決策だい? 異変の根源を見つけ出してそいつを吹き飛ばすのが異変の解決方法だろ?

無論、いままでそうして来たんだが……

今回の異変は今までの異変とは桁もベクトルも違う。
何もかも、この世界のすべてが変だ。おかしい。

なら私も少しはおかしくなってもいいだろう?

だからといって、そんなコケみたいに引きこもって戦うなんて冗談じゃない。

私、霧雨魔理沙も魔女だ。
魔法の研究で危険だと判断して封印した劇薬や魔法くらい何個かある。

危険のレベルはもちろん普段解決している異変で考えたレベルだ。
弾幕ごっこは殺し合いではない。相手を屈服させるだけの力があればいい。それ以上の力は危険レベル。

この異変ならその危険レベルは通常使用可能レベルまで下がるだろう。
それでも、危険なほど高威力なのは間違いない。
間違えなくても殺してしまうかもしれない。
使う覚悟はあるのか?

………。

今はいい。とりあえず手に入れてからだ。
霊夢が居るかもしれないルートを通って手に入れる価値はあるだろう。
手に入れないと霊夢に勝つ可能性は限りなく0に近い。

今はE-5。自宅まではそう遠くない。

「おいおい、いつから太陽は北から昇るようになったんだ?」
森の中に入りとうとう自宅があるエリアに入ろうとしていたときだ。
なんとなく見上げた空に自分の後ろから朝焼けが見えた。
自分は北上していたはずだ。後ろには南しかありえない。

すぐにコンパスを取り出す。振れる指針はゆらゆらと揺れながら一方に向かって固定化していく。
その指針はまっすぐと今自分が向いている方向をさした。
自分が向いている方向は北のはず、赤く塗られた針は正面。つまりN。
コンパスが壊れたわけじゃなさそうだ。だったら……

強力な光源。
魔法か? だとしたら効力継続時間が長い。パチュリーの日符「ロイヤルフレア」よりもずっと長い。「ロイヤルフレア」も長いけど。
それにオレンジ色の光だ。魔法のように精錬された光じゃない。もっと荒々しい自然の……

「自然の? そうか、火事か!」

火事? 火事だって?
火事くらい人里で住んでいたころに何回か見かけた事くらいある。
でも、これほど空を焦がす火事はそれらの比で無い大火災だ。

居る、確実にあそこにゲームに乗った奴が居る。
そいつが火を放ったんだ。
距離はそう遠くない。

無意識にのどを鳴らしていた。
本来ならば一度家に帰ってから準備をして見に行くべきなのだろう。
でも、少しだけなら大丈夫なのでは? ……大丈夫だよな?

時間はまだある。それに急いでいけば其処に誰が死んでいて誰が生きているか分かるかもしれない。
存在する確立は時間に比例して低くなる。
警戒に警戒を重ねれば……大丈夫。

魔理沙は踵を返して空を焦がす大火災現場へと向かった。


         〆

「これほどの炎は久しいな」
燃え盛る竹林を横目に八雲藍は竹林から遠ざかっていた。

これほどの大火災だ。近くの気温はぐんぐんと上がり、まるでサウナ……いや、蒸篭の中のようになってしまう。
寒さにも暑さにも強い九尾の狐だが、適温の環境に居るほうが居心地がいいのは言うまでも無かろう。

彼女の行動方針はゲームの阻止、中止。つまり潰す。

しかし、現状況のゲーム阻止のステップとしてはフェーズ10も行っていないだろう。
第一に行く先が決まっていない。

ぶらぶらと歩き回って、ゲーム阻止のための仲間や敵、敵関係者を探すなど、あまりにも効率は悪い。
でも、それしか方法が無いのだ。

故に……

ドカッ!……
初めにオレンジ色の閃光が、次に破裂した爆音が、次に焼けるような熱風が来た。
「! 爆音!?」

故に、簡単に目的地を見つける。
藍は爆発が聞こえたほうに向かって走った。


音がした地点に向かう藍。
その道中はおかしなことが起きている。
木の幹になぜか小さな穴がいくつも開いているのだ。
近づく毎にその穴の数は増えていく。

藍にいやな既視感が襲った。どんな既視感かといえば、ついさっきの出来事の既視感だ。
爆発、そして死体。


藍が永遠亭に居るときに起こった爆発。そして救えなかった命。
ほんの数時間前の事を繰り返しているといっても過言ではないだろう。

藍がこの先にあるものを予想する。いやな予想だ。あたらなくていい、むしろあたらなかったらどんなにいいことか。

藍が予想したものとは、死体だ。




答えが出たのは数分後だった。結果は『はずれ』だった。

地雷の爆心地、そこにあったのは『普通の魔法使い』だった。
八雲藍は声が出なかった。理由は魔理沙だ。
吸血鬼や宇宙人、はたまた天人や地霊殿の姫だったら何か言うことが出来ただろうけど、よりにもよってあの魔理沙だ。


「…………」

出会ったほうの魔理沙も、何もしゃべらなかった。
まだこっちに気がついていないのかもしれない。


たとえ気がついていたとしても喋ることはままならないだろうが。

ヒューヒューっと魔理沙の細く弱弱しい息が嫌にでも耳に流れ込んでくる。

答えは『死に掛けている魔理沙』だった。



時間は少し遡る。
「お?」と、久々に明るい声を出した魔理沙。彼女の視線の先には一本の灯りがついたままの懐中電灯が落ちていた。

もともと物が捨てられない、物を集めるのが大好きの蒐集家である魔理沙だ。
すぐに近づいてその懐中電灯を拾い上げた。
カチカチとスイッチをつけたり消したりする。
幻想郷にはない文明の利器だ。霖之助が似たようなものを何個か持っていて、魔理沙も見たことがあった。
しかし、当然あの森近霖之助が使い方の分かる便利な道具をホイホイと手放すわけが無い。非売品の域までには達していなかったが、高級品として販売されていたのだった。
「異変が終わったら香霖に売りつけてやるぜ」
売るほうの高級品ということは買うほうの高級品でもある。逆もまた然りで、売りつけるほうも高級品なのだ。

魔理沙は魔法使いだ。
それも光と熱を得意とする魔法使いだ。
懐中電灯よりも優れた光源を発生させるマジックアイテムなら家にごまんとある。

自分の趣味に時間をとることが出来て少し気分が良くなった気がする。
気分がいいことはいいことだ。精神的にヘルシーな状態を意味する。効果としては、解けなかった問題が解けるようになったり……


悪く言えば、調子に乗った。うかれた。
訓練された兵士でさえ気がつかないことがある足元に低く張られたワイヤーに魔理沙がどうやって気がつくことが出来ようか?
今の現代人ならば「地雷」という兵器の怖さや危険性。『どこにあるのか』を多少は知っていただろう。
しかし、魔理沙は現代人でもなければ、戦の中で育ったわけでもない。普通の魔法使い霧雨魔理沙だ。

死神の鎌に足を引っ掛けたのは数秒とかからなかった。

軽い爆発音とともに地雷が跳躍した。
魔理沙がそれを地雷だと認識する暇は無かっただろう。

2度目の爆発。はじめのそれよりも数段大きい爆発であった。

魔理沙はとっさに木の陰に入ろうとした。長年弾幕の嵐の中で舵を取ってきただけはあり、危険察知能力は他者のそれを凌駕していた。
尤も、地雷が爆発するまでにそんな行動を終わらせることなど出来るはずがない。

爆発エネルギーで急加速したボールベアリングが面となって魔理沙を飲み込んだ。
魔理沙の体は数メートル中を舞い、硬い大地に叩きつけられた。


それから数分、5分もかからなかっただろう。八雲藍がやってきたのだった。


八雲藍は思った。
魔理沙は運がいい。そして、運が悪い。と……


魔理沙の頭部には傷一つ無かった。そして、体のほうもほぼ無傷であった。

理由はずたずたになった隙間の袋である。
偶然にも隙間が盾の役割を果たし、魔理沙の体をある程度守ったのだ。
頭部の方はとっさに身を隠そうとした木のおかげである。頭部しか隠す時間は無かった……

これは運がいいことだ。
運が悪いとはこのことだ。

両脚部がひどい。
ベアリングが当たったのだろう。まるで麻疹のように赤い点がぽつぽつと開いている。もう歩けるかどうか怪しいレベルだ。
それに、木と隙間の袋の両方に守られなかった首に被弾していた。

内臓はほぼ健全であり、脳も異常は無い。
ただ、空気を送るためのの気管を破損してしまったのだ。

のどの切れ目から血があぶくとなって出ている。空気を思うように吸うことが出来ずヒューヒューと空気が漏れる音が聞こえる。

藍は思った。
治療しなければ長くは持たない。

藍は隙間の袋を放り投げると自分の袖を破りとった。
それを首と両足に巻く。
足はいい、問題は首だった。

包帯を巻いたところで空気の流出を止められはしない。本当なら緊急手術が必須だ。
だが生憎、十分な設備も道具も部屋もピンとキリの一つも無い。こんな雑菌だらけの森の中だ。すでに破傷風になっていたっておかしくも無い。


否、道具ならある……かもしれない。
藍は先ほど投げ捨てた隙間袋を睨んだ。
紫様の能力を模した袋だ。どうか紫様の御加護が須臾でもあるのなら、この者を救う道具を……!

先ほどの妖怪の持っていた隙間も合わせて2つ。天狗の団扇を除いて最大で5つもの道具がここにあるはずだ。

隙間の中に手を突っ込み手に触れるものを片っ端から出していった。

途中説明であった放送らしきことがあったが、禁止エリアの発表を耳に挟んだ以外、聞いている暇など無かった。


水、違う…… 食料……違う。


全部の道具が地面に散乱していた。
日用品、武器、服……
どれもこれも人を殺すためのものか、まったく使えないものばっかりだ。
この中には一つとして人を助けるための道具が含まれていなかった。

藍は膝を折って地面に項垂れた。
拾おうとする。されど、まるで手のひらがザルになったが如く、指の間からボトボトと落ちていく命の風景が脳内を駆ける。


藍の中に絶望が広がり始めた。極太のペンで塗るように恐るべき早さである。

そのときだった、一点の希望の光がちらついた。
藍にとってそれは、崖から落ちているときに偶然発見した絶壁に生える木の枝のようなものだった。自由落下を続ける体で木の枝に掴むことなど神技に近い、でも絶望に完全に染まることを阻止するには十分過ぎる力を持っている。

藍はずたずたになった魔理沙の隙間袋を視線に捕らえていた……

ボールベアリングによって穴だらけにされた隙間袋。
もはや普通に使うには難がある形状である。当然、中身が健全であるとは思えない。

薬のビンや袋にボールベアリングが命中していたら魔理沙に服薬させることが出来ない。
外科手術用の道具にボールベアリングが命中していたら魔理沙を手術することは叶わない。


早くも希望の光に影が射す。

ああ、誰でもいい。
奇跡でも幸運でも運命でもいい。それを操れるのならこの袋の中に魔理沙を助けるものを用意してくれ……




本来なら一回深呼吸してから開くのがいいのかもしれない。ご利益がありそうだし。
しかし、魔理沙は呼吸困難の生き地獄。すでに地獄の釜の底に足を浸しているという例えも間違いではない。道具が無ければ死んでしまう。一刻の猶予もないんだ。


隙間の中はひどいものだった。
まず水の入った容器が全て破損していた。外から見ても分かっていたが袋は水浸し状態だ。
その他の懐中電灯などの道具にもボールベアリングがめり込んでいる。
そんな中、とある箱を見つける。

透明の素材で作られた箱だ。
手にとって調べてみる。
……これは少し前に紫様が持って帰ってきた『mp3プレイヤー』という奴だろう。同じ箱の中にはBluetoothといわれる装置を使ったイヤホンが添えてある。
この透明な素材は水をはじくらしく中はぬれていなかった。
しかし、ボールベアリングの被害は残念ながら受けている。
本体は見たところ大丈夫そうだが、保障証やら説明書やらが収められている場所を通過して穴が開いている。読めそうに無い。

魔理沙の治癒にはまったく関係の無いハズレだ。

他には無いのか?
袋に再び手を入れようとしたときだった。
一つの小さな壺が袋の中から転がり出てきた。

自分でも私の目の色が変わることが分かった。
ばねで弾かれたかのように壺に飛びつく。何だこれは? 薬か!?

多少たじろぎながらも、藍は冷静だった。
もしかしたら毒薬かもしれない。何か確証がないと使うわけにはいかない。

物品があるなら説明書があるはずだ。袋の中を探す。


ここで私の運は尽きていた。
ひどく破損した白紙、水を吸って滲む文字。
この壺の中身の使い方を記したものだろう。それを読むことは叶わなかった。

手元にあるのは毒とも薬とも酒とも分からぬ何かが入った壺一つ。
眼下には今なお虫の息の魔理沙。

壺の封をとくとべた付く位甘い香りがした。蜜のようなとろみのある液体がつぼの中に満たされている。

酒じゃないとしても毒か薬か分からない。
そもそも塗り薬なのか飲み薬なのかも分からない。

永遠亭で読んだレポートがフラッシュバックする。あれのに記されていた薬は強力な毒薬ばかりだった。

ヒューヒューという魔理沙の息も私が駆けつけたときよりだいぶ大人しくなってきている。
例え毒薬であったとしてもこの薬を使用しないという選択肢はすでに脳内から排除した。
やらずに死ぬならやって死ぬべきだ。私じゃないけど。

私は壺を逆さまにひっくり返すと魔理沙の口の中に流し込んだ。


普通の魔法使いは死んだ。


時間はそう掛からなかったと思う。

心が痛んだ。
ああ、私はなんと言い訳をすればいいのだろう?


「うわっ!」

普通の魔法使いは死んだ。


はぁはぁと息を荒くする魔理沙。額にはびっしりと玉の汗が浮かんでいる。


「――ろくでもない夢を見たぜ……」

ふぅと不快でしかない汗を袖で拭う……

おいおい、こんなことがあっていいのか?
なんで袖が無いんだよ。
おかしいぜ!? だって私は長袖の服を着ていたはずだ。半袖の服だって着るけど、今日は間違いなく長袖のはずさ。
その袖がズタボロだ。こんな袖じゃ汗を拭うことすら出来はしないぜ。
そもそも『今日』ってなんだよ! 何で寝るのに外出着を『今日』着ないといけないんだ。そもそも、私が起きる場所っていったら布団かベッドの上に決まっている。
こんなパサパサカチカチの砂地の地面の上じゃないぜ。


――夢だよな。


私があの爆弾に吹き飛ばされて、その後にあいつの式が来て私に何か飲ませたってのは夢じゃないのか?

――夢じゃ……無いんだよな……


ぞくっと悪寒が走る。
死に飲み込まれる感覚がまだ体に残っている。
走馬灯とか三途の川とかそんなチャチなものじゃなかった。完璧なる無の空間、光も音も重力も無い。不思議な感じ。

もうあんなところ一生行こうとは思わない。思いたくも無い。

「……っ!」
そのとき、足に鈍痛が走った。
ぐるぐるに巻かれた包帯代わりの服。藍の服だ。夢じゃない動かぬ証拠だ。


でも、待ってくれ。何で私は生きているんだ。喉に手を当てて確認してみるも、血は付いているけど、出血はしていない。傷が塞がっている。

答えは近くに落ちていた壺に記されている。
そう、魔理沙が飲んだ薬壺だ。
やけに捻りの入った古風の漢字であった。そのため急いでいた藍は模様と見間違え、スルーしてしまった。

『蓬莱の薬』

不老不死の薬は世界各国で研究されている。
よって形状もさまざまだ。某国では木の実の形をしていると呼ばれ。またある国では水銀と他の物質を混ぜた液体金属の形状を取っていると信じられている。
蓬莱の薬がゲル状であっても問題ではない。問題は効果のほうだ。

この薬を服用した場合。蓬莱人、つまり不老不死になる。

しかし、今は殺人ゲームの中だ。不老不死の蓬莱人にも制限が掛かる。しかしだ……

『20秒』

服用してから20秒の間だけ蓬莱人としての本来の力を発揮できる。
20秒経過後は『ゲームの制限を受ける蓬莱人になる』

大した怪我ではなかった魔理沙は20秒の間に致命傷となる首の傷を完治することに成功した。足のほうは完治するに時間が足りなかったが……
もし心臓や脳を破壊されていたならたった20秒では完治することは出来ずにそのまま死んでしまう。

彼女は運が良かったのだ。

普通の魔法使いは死んだ。理由は普通じゃないから。
今の彼女は蓬莱の魔法使いだ。



「魔理沙……」
「うわっ! ――ってお前は……」
突然、魔理沙の後ろから声が聞こえ、魔理沙はあわただしく振り返った。
立っていたのは八雲藍だ。魔理沙の頬に一粒の汗が流れた。

「覚えているよな。八雲紫の式、八雲藍だ」
魔理沙は藍の言葉に2通りの意味を見出した。
片方は普通の意味としての覚えているか。
もう片方は自分がこいつになにをされたか……をだ。

「ああ、しっかり覚えているさ。2つともな……」
「……すまない」
「何で謝るんだ? 私を助けてくれたのに謝られれば私は誰に感謝すればいいんだ?」
「だが……っ、しかし」
「しかしもだっても無しだ。私はお前に助けられた。ただそれだけだ……」


「……分かった」
藍はまだ煮え切らないといった表情だった。また、魔理沙も口では元気そうなことを言っているが、ベッタベタな恋愛ドラマを第三者目線で見るような冷えた表情を浮かべている。


「なぁ……私って人間だよな?」

藍は答えを見つけることが出来なかった。



【F-5 爆心地・一日目 朝】
霧雨 魔理沙
[状態]蓬莱人、足に怪我(蓬莱効果である程度回復)、服が破れていたり血塗られていたりします
[装備]ミニ八卦炉、ダーツ(5本)
[道具]ダーツボード、mp3プレイヤー
[思考・状況]基本方針:日常を取り返す
1. まずは仲間探し…
2. 霊夢、輝夜を止める
3. 真昼(12時~14時)に約束の場所へと向かう。
4. リグルに対する罪悪感
※主催者が永琳でない可能性が限りなく高いと思っています(完全ではありません)
※霊夢から逃げる際に帽子を落しました。
※永琳から輝夜宛の手紙(内容は御自由に) はまだ隙間の中です
※隙間はほぼ全壊、まだかろうじて使えるレベルです。
※蓬莱人化しました。人間のときより傷の回復がだいぶ早くなっています。
※隙間の中に入ってたものは地雷の被害を受けている可能性があります


【F-5 爆心地付近・一日目 朝】
【八雲藍】
[状態]やや疲労
[装備]天狗の団扇
[道具]支給品一式×2、不明アイテム(1~5)中身は確認済み
[思考・状況]紫様の式として、ゲームを潰すために動く。紫様や橙と合流したいところ
[行動方針]永琳およびその関係者から情報を手に入れる

56:第一回放送 時系列順 57:巧詐不如拙誠
50:黒と白の境界 投下順 52:二択
35:盗まれた夢/Theft of Dreams 霧雨魔理沙 59:覚めない魔女の夢
39:紫の式は遅れて輝く 八雲藍 59:覚めない魔女の夢


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最終更新:2014年05月31日 18:30
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