通常攻撃が円卓でデミサーヴァントの妹は好きですか? ◆0zvBiGoI0k
「知ってる?家族は、この世の何物よりも強い絆で結ばれてるんだよ」
黒い空間の中で、ソレはそう言った。
「父には父の役割があり。
母には母の役割がある。
親は子を守り、兄や姉は下の兄弟を守る。
何があっても。命を賭けて。
それが家族の絆だ。決して引き裂けない本物の結びつきだ」
母には母の役割がある。
親は子を守り、兄や姉は下の兄弟を守る。
何があっても。命を賭けて。
それが家族の絆だ。決して引き裂けない本物の結びつきだ」
空に昇り始めた太陽の光も、辺りを照らす照明も届かない闇。
「君はどうだい?自分の役割をわかってる?
僕は、自分の役割を理解してない奴は生きてる価値がないと思ってる」
僕は、自分の役割を理解してない奴は生きてる価値がないと思ってる」
周囲に光源の欠片はない。
見えるものは何もない。
深い感情を宿らせた、童ほどの声だけが伝わっていく。
見えるものは何もない。
深い感情を宿らせた、童ほどの声だけが伝わっていく。
「あなたは――――――なにを」
……いや。
二人には見えていた。少年と少女は精確に捉えていた。
目の前にいる人物の表情も。二人だけしかいない静謐な部屋の間取りも、全て把握できている。
少年は夜闇に住まい人を喰らう十二鬼月に数えられる鬼であるがため。
少女は人の身にそぐわぬ英霊を宿したデミ・サーヴァントであるがため。
二人には見えていた。少年と少女は精確に捉えていた。
目の前にいる人物の表情も。二人だけしかいない静謐な部屋の間取りも、全て把握できている。
少年は夜闇に住まい人を喰らう十二鬼月に数えられる鬼であるがため。
少女は人の身にそぐわぬ英霊を宿したデミ・サーヴァントであるがため。
「君の役割は、僕達家族の一員になること。
母でも、姉でも構わない。あの方に鬼にしてもらい、顔も同じように変える。ああ今は妹でもいいな。最近は欲しいと思ってたんだ。
そうして母を作り、父を作り、僕達は幸せに暮らす。君と兄さんは僕を守り、邪魔する奴をみんな殺す。家族だから」
母でも、姉でも構わない。あの方に鬼にしてもらい、顔も同じように変える。ああ今は妹でもいいな。最近は欲しいと思ってたんだ。
そうして母を作り、父を作り、僕達は幸せに暮らす。君と兄さんは僕を守り、邪魔する奴をみんな殺す。家族だから」
だから少女―――マシュ・キリエライトは、少年の顔を見ていた。
真白の肌。蜘蛛の眼の紋様。前髪に隠れた瞳に刻まれる文字。
真白の肌。蜘蛛の眼の紋様。前髪に隠れた瞳に刻まれる文字。
少年―――累は、少女の顔を見ていた。
薄紫色の髪。見慣れぬ風の鎧。前髪に隠れた煌びやかな瞳。
薄紫色の髪。見慣れぬ風の鎧。前髪に隠れた煌びやかな瞳。
マシュが累について知ってる情報は少ない。
鬼という種族であること。日の出る時刻は出歩けないこと。
兄、と呼ばれた自分を騙した少年は人間であること。
鬼という種族であること。日の出る時刻は出歩けないこと。
兄、と呼ばれた自分を騙した少年は人間であること。
鬼という種は知っている。
摩なるもの。人でなく、人を喰らうもの。
カルデアに所属する英霊の中にも同様の種族はいるが、人に仇なす場合の方が圧倒的に多いものだと。
だが出会ったばかりの相手を自分の家族と呼び、強制して決めつける。
マシュの脳裏には幾つかの英霊が浮かんだが、それと比しても累の提案は理解を超えていた。
理解が叶わない。それはただ少年の理屈が狂気めいてるだけではなく―――
摩なるもの。人でなく、人を喰らうもの。
カルデアに所属する英霊の中にも同様の種族はいるが、人に仇なす場合の方が圧倒的に多いものだと。
だが出会ったばかりの相手を自分の家族と呼び、強制して決めつける。
マシュの脳裏には幾つかの英霊が浮かんだが、それと比しても累の提案は理解を超えていた。
理解が叶わない。それはただ少年の理屈が狂気めいてるだけではなく―――
「私は―――――――」
「うん」
「……私には、はじめから私には家族と呼べる人はいませんでした」
「――――――?」
「うん」
「……私には、はじめから私には家族と呼べる人はいませんでした」
「――――――?」
そう。マシュには両親との記憶がない。
家族と過ごした経験を持たない。
デザイナーベビー。科学が産み落とした忌むんだ生。
その中でも彼女は特異中の得意。魔術と科学を組み合わせ、英霊の触媒になるべき調整を施された特別体。
デミサーヴァントと呼ばれる、人道を無視して出来たたったひとつの成功例。成果物。
家族と過ごした経験を持たない。
デザイナーベビー。科学が産み落とした忌むんだ生。
その中でも彼女は特異中の得意。魔術と科学を組み合わせ、英霊の触媒になるべき調整を施された特別体。
デミサーヴァントと呼ばれる、人道を無視して出来たたったひとつの成功例。成果物。
「お母さんや、お父さんと、当たり前に呼べる人がいないまま育ちました。
だから家族というものが、どんなものかよくわからない。あなたに具体的に言い表すことはできません」
だから家族というものが、どんなものかよくわからない。あなたに具体的に言い表すことはできません」
ガラス張りの部屋。
活動全てが筒抜けにされる視線。
痛みを伴う管理。
四半生にも満たない寿命。
活動全てが筒抜けにされる視線。
痛みを伴う管理。
四半生にも満たない寿命。
それがかつてのマシュの人生だった。
そうして生きている自己に、不満も、疑問も持ってこなかった。
そこに家族、と名されるものに含まれる暖かな感触などない。
知識はあれどその肖像に実感を持てなかった。
そうして生きている自己に、不満も、疑問も持ってこなかった。
そこに家族、と名されるものに含まれる暖かな感触などない。
知識はあれどその肖像に実感を持てなかった。
けれど―――――――――。
いまのマシュは、知っている。
家族の姿を、知っている。
いまのマシュは、知っている。
家族の姿を、知っている。
巡る特異点の旅で。
共に過ごす英霊の日々で。
隣り合う人々のやりとりで。
マシユはもう、知っていた。
共に過ごす英霊の日々で。
隣り合う人々のやりとりで。
マシユはもう、知っていた。
「ですが――――これは、違う。違うと思います。
あなたが人でないとしても、こんな――――縛りつけて、脅しつけて得るような形のものを絆とはいいません。
たとえ血が繋がっていなくても……互いを思い合い、時に助け合う。
私が見てきた家族は、暖かな営みがある、そんな人達でした」
あなたが人でないとしても、こんな――――縛りつけて、脅しつけて得るような形のものを絆とはいいません。
たとえ血が繋がっていなくても……互いを思い合い、時に助け合う。
私が見てきた家族は、暖かな営みがある、そんな人達でした」
マシュの全身には、累から伸びた糸がくまなく絡みついていた。
霊基外骨格の上から、肌に食い込むほど強く。
累の鬼としての異能。蜘蛛の糸はマシュを捕らえて離さない。
自由の利かない体で、それでもマシュは視線を眼前の鬼に向ける。
敵意を込めるわけではない。尋ねるような。どこか憐れむような視線で。
恐ろしい怪物であるはずの存在が、人に仇なす鬼であるのに。
今はもう、哀しげな子供のように見えて仕方がなかったから。
霊基外骨格の上から、肌に食い込むほど強く。
累の鬼としての異能。蜘蛛の糸はマシュを捕らえて離さない。
自由の利かない体で、それでもマシュは視線を眼前の鬼に向ける。
敵意を込めるわけではない。尋ねるような。どこか憐れむような視線で。
恐ろしい怪物であるはずの存在が、人に仇なす鬼であるのに。
今はもう、哀しげな子供のように見えて仕方がなかったから。
「あなたは――――――いったいなにが欲しいのですか。
あなたの求めるものは、形だけの家族なのですか……?
本当はもっと違う、別の――――――ッ」
あなたの求めるものは、形だけの家族なのですか……?
本当はもっと違う、別の――――――ッ」
首の頸動脈を締めつける糸の圧迫が、それ以上の言葉を封じ込めた。
「苛つくね」
纏わりつく糸が、血でない赤に染まる。
身動きの出来ないマシュに、累の殺気を表すかのように死の線が赤く幾重にも交差する。
身動きの出来ないマシュに、累の殺気を表すかのように死の線が赤く幾重にも交差する。
「ここに来る前の子も、君と似たようことを言ってたね。
なんなの?どうしてこうも僕の気を煩わしくさせるんだ――――――ああ、もういいや。どうせ代わりは幾らでもいるんだ。
少し疲れたし、君はここで刻んで、餌にする」
なんなの?どうしてこうも僕の気を煩わしくさせるんだ――――――ああ、もういいや。どうせ代わりは幾らでもいるんだ。
少し疲れたし、君はここで刻んで、餌にする」
刻む。文字通りに。
十二鬼月の生成した糸の刃、人の体なぞ肉も骨も問わずサイコロ状に寸断してのける。
そうするだけの殺意があり、それだけの殺傷力があった。
十二鬼月の生成した糸の刃、人の体なぞ肉も骨も問わずサイコロ状に寸断してのける。
そうするだけの殺意があり、それだけの殺傷力があった。
にも関わらず。
「硬いね」
「……!」
「……!」
未だ形を保ってるマシュを、怪訝そうに累は見つめる。
顔は断続する苦痛に歪ませて、糸が触れた素肌からは複数の血筋が生まれている。
鬼狩りの剣士でも受ければ必死の糸を喰らっていながら、その程度で済んでいる事自体が規格の枠の外だ。
外見と結果が釣り合ってない。判別出来ない材質の鎧はともかく、首や素肌が直接触れている箇所すら切れないのはどういう理屈か。
顔は断続する苦痛に歪ませて、糸が触れた素肌からは複数の血筋が生まれている。
鬼狩りの剣士でも受ければ必死の糸を喰らっていながら、その程度で済んでいる事自体が規格の枠の外だ。
外見と結果が釣り合ってない。判別出来ない材質の鎧はともかく、首や素肌が直接触れている箇所すら切れないのはどういう理屈か。
「君、ほんとに人間?さっきまでもかなり硬くしてたけど、これでも切れないなんて。
この硬度で拘束するのでさえ骨なのに殺されてさえくれないなんて、どこまでも手間を――――――?」
この硬度で拘束するのでさえ骨なのに殺されてさえくれないなんて、どこまでも手間を――――――?」
このまま力を込め続ければいずれ切れるのか。
それだけやって消耗する力と釣り合うのかと苛々した思考を、鼻腔を煽る芳香がかき乱した。
マシュを拘束する糸のうち一本を手元に戻す。
血鬼術による強化ではない、流されたばかりの鮮血に濡れた糸を頭上に垂らし、垂れ落ちる一滴を舌に乗せる。
瞬間、舌を刺す味の衝撃。脳髄を侵掠する芳醇。酩酊しかかる思考。
これまで食べてきた人肉とは一線を画する美味。
それだけやって消耗する力と釣り合うのかと苛々した思考を、鼻腔を煽る芳香がかき乱した。
マシュを拘束する糸のうち一本を手元に戻す。
血鬼術による強化ではない、流されたばかりの鮮血に濡れた糸を頭上に垂らし、垂れ落ちる一滴を舌に乗せる。
瞬間、舌を刺す味の衝撃。脳髄を侵掠する芳醇。酩酊しかかる思考。
これまで食べてきた人肉とは一線を画する美味。
「この匂い、味に栄養価……。
君、ひょっとして稀血?」
君、ひょっとして稀血?」
問われた言葉に、マシュも困惑する他ない。
稀血。それは鬼にとっての馳走。
50人100人の人を喰らうに相当する、希少なる血。
全てに合致するわけではないだろう。しかし彼女はデザイナーベビー。英霊の憑依体。デミサーヴァント。体質にまで及んだ霊的加護。
高い質に近似する条件は、十分当てはまっている。
稀血。それは鬼にとっての馳走。
50人100人の人を喰らうに相当する、希少なる血。
全てに合致するわけではないだろう。しかし彼女はデザイナーベビー。英霊の憑依体。デミサーヴァント。体質にまで及んだ霊的加護。
高い質に近似する条件は、十分当てはまっている。
「気が変わった。君は、あの方に捧げよう」
打って変わって、上機嫌に累はそう言った。
「今は生かしておいてあげるよ。どの道鬼になるにはあのお方の許しを貰わなければならないんだ。
聞きたいことも出来たし、兄さんが移動の手段を見つけてくるまでの時間つぶしには丁度いい。
この硬さの糸を形成し続けるのは疲れるけど、君の血があれば問題なく体力も回復できる」
聞きたいことも出来たし、兄さんが移動の手段を見つけてくるまでの時間つぶしには丁度いい。
この硬さの糸を形成し続けるのは疲れるけど、君の血があれば問題なく体力も回復できる」
だがそれはマシュの解放を意味しない。むしろさらなる責め苦の続行に他ならない。
糸の切断に耐えきれるといっても、あくまで現時点での話だ。
このまま絶え間なく責め続けられ、マシュの体力が落ちていけば、それだけ生死の天秤は傾いていく。
結果は変わらないのだ。何もしない限りは。
糸の切断に耐えきれるといっても、あくまで現時点での話だ。
このまま絶え間なく責め続けられ、マシュの体力が落ちていけば、それだけ生死の天秤は傾いていく。
結果は変わらないのだ。何もしない限りは。
拘束を抜け出せないでいるのは、オルテナウスの出力を基底状態にまで落としてるからだ。
薬で眠らせられている間に雁字搦めにされて以降は一度も出力を上昇させてはいない。
霊基を覚醒させ戦闘状態に移行すれば、突破の可能性は残されている。
だがマシュはそれを選べない、今するわけにはいかない。
主武装の盾を奪われているが、単独でなら脱出する程度の余力はあるはずだ。
あの包帯の少年を置き去りにしていくことになるのを除けば。
薬で眠らせられている間に雁字搦めにされて以降は一度も出力を上昇させてはいない。
霊基を覚醒させ戦闘状態に移行すれば、突破の可能性は残されている。
だがマシュはそれを選べない、今するわけにはいかない。
主武装の盾を奪われているが、単独でなら脱出する程度の余力はあるはずだ。
あの包帯の少年を置き去りにしていくことになるのを除けば。
今もってマシュは少年の事情を知らない。
累とはここで初めて会ったばかりで、人間であることは確かだ。
だから彼を、累に強要されて家族を演じているものと考えるのは自然だった。
我が身可愛さに、放置して見捨てることは出来ない。
逃げるだけならまだしも、累になんらかの制裁を負わせられてしまう危険すらありえるのだ。
外に出ている少年はマシュにとって、障害のみならず人質としての機能も持っていた。意図しているかはさておき。
累とはここで初めて会ったばかりで、人間であることは確かだ。
だから彼を、累に強要されて家族を演じているものと考えるのは自然だった。
我が身可愛さに、放置して見捨てることは出来ない。
逃げるだけならまだしも、累になんらかの制裁を負わせられてしまう危険すらありえるのだ。
外に出ている少年はマシュにとって、障害のみならず人質としての機能も持っていた。意図しているかはさておき。
「だから、ちゃんと考えておいてね。
喰われて死ぬか、鬼になるか。どちらを選ぶかなんて考えるまでもないけどね」
喰われて死ぬか、鬼になるか。どちらを選ぶかなんて考えるまでもないけどね」
語りかけてくる言葉も今は遠い。
必死になってマシュは考える。この鬼を無力化し、少年を救い出し、この場を脱出する方策を。
ここにマスターはいない。他の英霊も、後方からサポートしてくれるカルデアの面々との通信も届かない。
必死になってマシュは考える。この鬼を無力化し、少年を救い出し、この場を脱出する方策を。
ここにマスターはいない。他の英霊も、後方からサポートしてくれるカルデアの面々との通信も届かない。
そうだ、ひとりだ。
ひとりなんだ。
ひとりぼっちだ。
私はいま、ひとりだけなんだ。
ひとりなんだ。
ひとりぼっちだ。
私はいま、ひとりだけなんだ。
その事実に、今更になって気づいた。
どうしようもなく気づいた寂しさが心を震わせた。
どうしようもなく気づいた寂しさが心を震わせた。
「―――――――――――――せん、ぱい」
寂しさを食い縛って、名を零す。
折れるな。挫けるな。心の盾を強く掲げる、立ち上がれと強く叱咤する。
守られてばかりの時間はとっくに過ぎている。
何も出来ないと嘆く暇などありはしない。
この窮地を乗り越えなければいけない。たとえマシュひとりでも。
マシュただひとりの戦いが、人知れず、始まろうとしていた。
折れるな。挫けるな。心の盾を強く掲げる、立ち上がれと強く叱咤する。
守られてばかりの時間はとっくに過ぎている。
何も出来ないと嘆く暇などありはしない。
この窮地を乗り越えなければいけない。たとえマシュひとりでも。
マシュただひとりの戦いが、人知れず、始まろうとしていた。
◆ ◆
「どうなるかな、あの子」
マシュ・キリエライトと名乗った少女の行く末を神居クロオは想像してみる。
このまま物言わぬ骸と果て人外の餌と運ばれるか。それともクロオと同じように鬼として生きる道を選ぶのか。
ないだろうなと、己の中で結論づける。
自分のような外れた側より、愛月しのや、恋陽みむらのように、陽の側に属する側だ。
だからといって、どうするでもないが。
このまま物言わぬ骸と果て人外の餌と運ばれるか。それともクロオと同じように鬼として生きる道を選ぶのか。
ないだろうなと、己の中で結論づける。
自分のような外れた側より、愛月しのや、恋陽みむらのように、陽の側に属する側だ。
だからといって、どうするでもないが。
クロオは今、地図上に名付けられた施設のひとつにある教会にいた。
正確に言えば、その跡地だ。荘厳たる神の家は既に世界の滅びの日の如く崩れ落ちた。
正確に言えば、その跡地だ。荘厳たる神の家は既に世界の滅びの日の如く崩れ落ちた。
元は累が『あのお方の気配がする』と言って赴いた場所だ。
生憎肝心の主とやらとお目通り叶わなかったが、地下室という鬼に都合のいい潜伏場所を見つけられたのだから結果オーライいうやつだろう。
崩落する危険も鬼にはたいした問題にならない。クロオにとっては一大事だが。
生憎肝心の主とやらとお目通り叶わなかったが、地下室という鬼に都合のいい潜伏場所を見つけられたのだから結果オーライいうやつだろう。
崩落する危険も鬼にはたいした問題にならない。クロオにとっては一大事だが。
彼女と一緒にいた学生服の男(高校生にしても大人びてたように見えたが)は追ってきてるだろうか。
移動は累の糸で固定したマシュとクロオごと引っ張っていくという荒っぽい手段だ。
その分速度はクロオの全力疾走の比でないから、簡単に辿り着けはしないだろう。
移動は累の糸で固定したマシュとクロオごと引っ張っていくという荒っぽい手段だ。
その分速度はクロオの全力疾走の比でないから、簡単に辿り着けはしないだろう。
首尾良く拠点を得て落ち着いたところで、クロオは地上を出て辺りを探索している。
累になくクロオにのみある強みは、言うまでもなく日の下を自由に歩きまわれる点だ。このアドバンテージを活かさない手はない。
あと半日もここで日が暮れるのを待っているのも余りに非効率だ。
鬼の累にとっては時間の感覚など気にしないのかもしれないが、人であるクロオはそのロスを深刻に捉えていた。
累になくクロオにのみある強みは、言うまでもなく日の下を自由に歩きまわれる点だ。このアドバンテージを活かさない手はない。
あと半日もここで日が暮れるのを待っているのも余りに非効率だ。
鬼の累にとっては時間の感覚など気にしないのかもしれないが、人であるクロオはそのロスを深刻に捉えていた。
なので、何かしら太陽に身を晒さないまま移動できる手段がないか模索しているところだ。
自動車を操縦した経験なんて当然クロオには無い。せいぜいリヤカーがいいとこだろう。
そう、例えば。あの男が使ったファウストの移動装置なんかが丁度いい。
もしマシュを奪いにこちらに来ているとしたらなお好都合だ。迎え撃つにもおあつらえむきだ。
自動車を操縦した経験なんて当然クロオには無い。せいぜいリヤカーがいいとこだろう。
そう、例えば。あの男が使ったファウストの移動装置なんかが丁度いい。
もしマシュを奪いにこちらに来ているとしたらなお好都合だ。迎え撃つにもおあつらえむきだ。
これは累の指示ではない。クロオが自ら申し出た案だ。
兄として弟を気遣うのは当たり前と言ったのに、勘繰るような目で睨まれてしまった。
兄として弟を気遣うのは当たり前と言ったのに、勘繰るような目で睨まれてしまった。
「荷物ごと丸ごと渡すなんて、逃げれるものなら逃げてみろってことかな?
そんなつもりなんて、はじめからないのにね」
そんなつもりなんて、はじめからないのにね」
「ま、笑ったら刻まれそうだけど。
兄弟なら、くだらない失敗談に花を咲かせて笑い合うものだろうにね」
兄弟なら、くだらない失敗談に花を咲かせて笑い合うものだろうにね」
誰に記聞かせるでもない、空虚な所感だ。
ひとまず瓦礫に腰かけて、もうじき訪れる放送を待つ。
その中で流される時間内に出た死者の情報。
内容によっては、クロオの今後を決めるかもしれないなと、静かに待ち続けていた。
ひとまず瓦礫に腰かけて、もうじき訪れる放送を待つ。
その中で流される時間内に出た死者の情報。
内容によっては、クロオの今後を決めるかもしれないなと、静かに待ち続けていた。
【E-3 教会跡・地下室/1日目・早朝】
【累@鬼滅の刃】
[状態]:殴られた頬が妙に痛い
[装備]:なし
[道具]:食料(人肉)
[思考・状況]
基本方針:家族を、作ろう
1:父と母と姉と無惨様を探す
2:家族にならなそうな人間は殺害
[備考]
※参戦時期は首を切られたその瞬間ぐらい
[状態]:殴られた頬が妙に痛い
[装備]:なし
[道具]:食料(人肉)
[思考・状況]
基本方針:家族を、作ろう
1:父と母と姉と無惨様を探す
2:家族にならなそうな人間は殺害
[備考]
※参戦時期は首を切られたその瞬間ぐらい
【マシュ・キリエライト@Fate/Grand Order】
[状態]:健康、縛られている
[道具]:基本支給品一式、霊基外骨格@Fate/Grand Order、トンプソン・コンテンダー@Fate/Grand Order、救急箱@現実、22口径ロングライフル弾(29/30発)
[思考・状況]
基本方針:殺し合いを止める
1:ここから脱出したい。けどあの少年を放ってもおけない
2:酒呑童子を止めたい
3:先輩(藤丸立香)と合流したい
[備考]
※未定。少なくとも酒呑童子およびBBと面識あり
※円卓が没収されているため、宝具が使用できません。
※霊基外骨格は霊衣として取り込んだため、以降自分の意志で着脱可能です。
※鬼滅世界における稀血、それに相当する栄養価のようです。
[状態]:健康、縛られている
[道具]:基本支給品一式、霊基外骨格@Fate/Grand Order、トンプソン・コンテンダー@Fate/Grand Order、救急箱@現実、22口径ロングライフル弾(29/30発)
[思考・状況]
基本方針:殺し合いを止める
1:ここから脱出したい。けどあの少年を放ってもおけない
2:酒呑童子を止めたい
3:先輩(藤丸立香)と合流したい
[備考]
※未定。少なくとも酒呑童子およびBBと面識あり
※円卓が没収されているため、宝具が使用できません。
※霊基外骨格は霊衣として取り込んだため、以降自分の意志で着脱可能です。
※鬼滅世界における稀血、それに相当する栄養価のようです。
【E-3 教会跡/1日目・早朝】
【神居クロオ@ラブデスター】
[状態]:全身に裂傷、打傷。学生服ズタボロ
[装備]:悪刀『鐚』@刀語、二乃の睡眠薬@五等分の花嫁
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2 、基本支給品一式(食料除く)、ランダム支給品0~2(累のもの、未確認)
[思考・状況]
基本方針:家族を、作ろう
1:放送を待つ
2:父と母と姉とあの方を探す
3:ミクニに会いたい
4:昼でも累が移動できる手段を探す
[備考]
※参戦時期は死亡後
【神居クロオ@ラブデスター】
[状態]:全身に裂傷、打傷。学生服ズタボロ
[装備]:悪刀『鐚』@刀語、二乃の睡眠薬@五等分の花嫁
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2 、基本支給品一式(食料除く)、ランダム支給品0~2(累のもの、未確認)
[思考・状況]
基本方針:家族を、作ろう
1:放送を待つ
2:父と母と姉とあの方を探す
3:ミクニに会いたい
4:昼でも累が移動できる手段を探す
[備考]
※参戦時期は死亡後
| 前話 | お名前 | 次話 |
| 母さんを拉致しよう/姉、ちゃんとしようよ | 累 | 第二回放送 |
| マシュ・キリエライト | 君のこと思い出して | |
| 神居クロオ |