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麻酔科 2008年度


  • p211
問4 解答c.d→d,e
c.TOF70%以上で呼吸筋は筋弛緩から回復しており、75%で自発呼吸あり。90%以上で筋弛緩薬の効果が消失していると考えられている。30%では筋弛緩が見られると考えられるので抜管は出来ません。(参考:標準麻酔科5版p76、STEP)

d.非脱分極性筋弛緩薬が効果を発揮するには受容体の80%が非脱分極性筋弛緩薬と結合していなくてはならない。
重症筋無力症では抗Ach受容体抗体によるAch受容体の賦活化によって、もともと機能しているAch受容体の数が減少している状態である。
よって重症筋無力症では非脱分極性筋弛緩薬に対する感受性が高くなる。
(参考:TEXT麻酔科第2版 p106、307)

e.ネオスチグミンは抗ChEであり副交感神経を刺激しますが、交感神経も刺激します。
ACh受容体にはニコチン受容体とムスカリン受容体に分けられます。ニコチン受容体は交感刺激症状を示し、ムスカリン受容体は、気道分泌物増加等の副交感神経刺激症状等を示します。
アトロピンはムスカリン作用を遮断しニコチン作用のみをのみを引き出すために投与されます。
(参考:STEPp45、p76)


さらに訂正★
教授に質問しました!「ごめん、問題まちがえたんだよね~。正解は1つだよ」
とのことです。
で、解答はdです。

♪まこ&さいこ♪

  • p212
問5
選択肢(1)質液→質液

問7 解答 ce→be
解説c.× b.○
解説の内容はそのままです。

  • p.213
【問題 12】
「悪性高熱の治療で全身冷却に続いて行うべき治療」
1) リドカインの投与
3) 透析療法
について。
2006年度問題集、訂正ページには「(出題者の先生に伺ったところ、)悪性高熱症にリドカインは原則禁忌、ただ場合による、と言われました。それ以上は聞けませんでした。」とありました。今年度の共通見解がどうなるかは分かりませんが、参考にはなると思われます。
類題:2007年度 p.204[問題16]、2006年度 p.307[問題16]

さらに訂正★
教授に質問しました!
まず、必要な治療を選んでください★そもそも、不整脈の原因は何なの??電解質を補正してあげれば、治まる不整脈だよね。ということで、解答はe(3,4,5)です★

♪まこ&さいこ♪


  • p215 
15)OPCABの麻酔管理
【解答】d,e ⇒ c,d
【解説】
e:OPCABでは人工心肺を用いないため、低体温にしない。
c:OPCABでの循環管理で注意すべき点は、心臓の転位や冠動脈遮断時などに循環動態が不安定になり、心拍出量低下、血圧低下が生じること。血圧低下に対しては、
  • Trendelenburg体位、頭低位
  • 輸液負荷=容量(前)負荷
  • 薬物(PGEⅢ阻害薬、Noradrenarineなど)
  • 心房ペーシング
で対処するそうです。
以前の解説(特にc)、理解が足りてなくてすみません…。変更をお願い致します。

16)循環モニターの問題
【解答】b,c ⇒ c,e
【解説】
Bの波形について、解説文には拡張期に上昇とありますが、心電図上R波~P波の収縮期に上昇しています。すみません。
それと、Dは右房圧でよいと思うのですが、Bが右室圧だとしたら、拡張期圧がDと一致する圧まで低下しているはずです。
しかし、Bでは拡張期圧が右房圧よりも上昇しており、Bは右室圧ではなく肺動脈圧であると思われます。
したがって、Bからカテを進め、バルーンを膨らませると、Cの肺動脈楔入圧になります。
A:Aラインの圧波形
B:肺動脈圧
C:肺動脈楔入圧
D:右房圧

選択肢の解説も上記と合わせて各自変更をお願い致します。


  • p.216
20)について、選択肢の病態はすべてSpO2低下をきたすものです。
(1)低換気は、EtCO2上昇をきたす。
(2)気腹のために吹き込まれたガスが、組織の弱い部分を通って腹腔内から縦隔や胸腔内に回り込み、縦隔気腫や気胸を生じる場合がある。
(5)二酸化炭素による気腹では、高二酸化炭素血症を呈し、EtCO2は上昇するが、ガス塞栓が発生すると、肺血流が著しく減少するためEtCO2は急激に低下する。
【出典】標準麻酔科学
しかし、気胸・無気肺・気管支挿管とEtCO2との明確な関係はまだ検索中ですので、解答を変えるに至るかは未定です。ご意見のある方、もしくは勉強会などで結論が出ている方々ご教授お願いします。

訂正★
解答はd(2,3,4)です。
5のガス塞栓はETCO2が下がるはずです★
教授&他の麻酔科の先生にも同じように解答いただきました!

♪まこ&さいこ♪

  • p.217
問題2 解答:C→A
問題4 解答:D→A

こちらから、2008年度のこの範囲の解答と今年の予想問題がダウンロードできます。
【管理者 注】2006年度卒試問題集、麻酔科訂正ページの「直接リンクは危険なのでやめましょう」という記述に従い、リンクを外させていただきました。ご了承ください。
大学病院→麻酔科→リンク→H田先生HP、とのことです。

  • P.223
問題5 解答:cd→bc
b○:オピオイドの副作用として、多幸症、嘔気、嘔吐、鎮静、掻痒感、薬物耐性、身体および精神的依存性、呼吸抑制、尿閉、便秘などがあります。【TEXT 麻酔・蘇生学 第2版 p.453】 
c○:WHO方式癌疼痛治療にもあるように、弱オピオイドには天井効果があるために、さらに強い疼痛には強オピオイドを使用します。【TEXT 麻酔・蘇生学 第3版 p.482】
【adについて先生からのご返事】
a:これは、体力という表現が曖昧なので誤解を与えるかも知れませんが、オピオイドの使用により全身状態が悪化することはないと言うことを意図したもので、解答としては×となります。
d:これは、ご指摘の通り、医療用麻薬として疼痛管理に用いる場合には習慣性は生じません。従ってこれも解答としては×となります。
以上の2点は医療従事者であっても、誤解を生じているポイントでありまして、そのような観点から問題にさせていただきました。

とのことです。p.180 2007(5)もあわせて訂正お願いします。
2009/10/5 am9:30
ご意見・ご指摘、本当にありがとうございました!!!

問題 6 解答:a→ac
c○:Journal of the American College of Surgeons2007;205(2):319-321 に「40を超える医療専門家組織の支持を受けている手術部位、手術手技、手術患者の取り違え防止ユニバーサルプロトコールには、術前の確認プロセス、不滅(消えない)マーカーによる手術部位のマーキング、手技開始直前の小休止に関する項目が含まれている」との記述ありました。この中の 「消えないマーカーによる手術部位のマーキング」が "surgical site marking" にあたります。
d×:タイムショックはタイムアウトの当て馬だと私も思います。
2009/10/3 pm9:00(訂正したはずが、ページ保存されていませんでした。以後気をつけます。) 
ご意見ありがとうございました。編集させていただきました。

問題7 解説の訂正のみ
解説c. コリンエステラーゼで分解されるのはサクシニルコリン(スキサメトニウム)。(解説はリバースについてなので消しといてください。)

問題8 答えab→b 以下をかわりにはっつけてください。
【解答】b
【解説】
筋弛緩効果を拮抗(リバース)させるには、抗ChE薬並びにアトロピン(抗ChE薬の副作用防止のため)を静注。抗ChE薬によって、Achの分解が阻害され、神経筋接合部のAch濃度が上昇し、受容体と結合している筋弛緩薬が追い出される。投与は筋弛緩モニターによる回復又は自発呼吸の発現を確認後。
【参考】
TOF(連続4回刺激法)は非脱分極性筋弛緩薬投与時、筋弛緩の程度を評価する目的で運動神経に刺激を与え、その支配筋の誘発反応をみるための方法。最初の反応(T1)の高さと4回目の反応(T4)の高さの比(T4/T1)が四連反応比(train-of-four ratio;TOFR)と呼ばれる。
非脱分極性筋弛緩時には筋弛緩の程度が強くなるに従ってTOFRは小さくなり、臨床的に安全な筋弛緩の回復目安は比>0.9。【今日の診療】TOFC(train-of-four count)が2以上に回復してから抗ChE薬投与すると早い回復が得られる。【2007年解説】

a.○: ボツリヌス毒素は、Ach小胞からAchが開口分泌により遊離する部分を阻害する。よってリバースできない。
b.×: 上記より、早ければ早いほどいいというものではない。
c.○: 上記より、ムスカリン様作用を拮抗させるために必ず硫酸アトロピンを投与する。
d.○: サクシニルコリンは脱分極性筋弛緩薬であり、Achと同様の働きをするので筋膜の興奮性が回復すれば短時間のうちに筋弛緩も回復する。拮抗薬はない。【TEXT麻酔・蘇生学p.106】

  • p.225
問題15
解答 ?

解説(長くなります)
TCIとはtargrt controlled infusionのことで、全静脈麻酔=TIVA(Total Intra Venous Anesthesia)(吸入麻酔薬を使わない麻酔法)をするさいに使うコンピューターシステムのことです。TIVAでは全身麻酔に要求される鎮静催眠をプロポフォールで、鎮痛を麻薬製鎮痛薬で、筋弛緩を筋弛緩薬で得ます。TIVAの施行を容易にするために、設定脳内濃度を決めれば後はコンピューターで勝手に持続注入してくれるシステムがありそれがTCIです。今のところ、プロポフォールとフェンタニルはTCIシステムで管理できます。薬剤の血中濃度を実測するのではなくて、患者の年齢・体重・効果部位(脳)設定濃度を入力するだけコンピューターで勝手に持続注入してくれます。
あるサイトには『静脈麻酔薬の血中濃度をリアルタイムでモニターし、その結果に基づいて投与量を刻々と調節しつつ、一定の薬物血液濃度を維持し、それにより一定の薬効を期待する麻酔法は理にかなっているように思える。しかし臨床の場では、薬物濃度のリアルタイムフィードバックは技術的に困難であり、少なくとも現時点では不可能に近い。』と書いてありました。TCIならば効果部位の薬物濃度を意識した麻酔がかけられる利点があるそうです。

選択肢
a.スペルの間違いに気付ければ大丈夫。TCIとはtargrt controlledinfusionです。→×
b.解説にもあるように薬物の血中濃度は実測しません。予測しています。→×
c.解説にもあるように、今のところ、プロポフォールとフェンタニルはTCIシステムで管理できます。→×
d.TCIはTIVAに使うものなのでセボフルランは使用しません。→×

で、答えがないので謎です。
p.183,2007年度(15)に似た設問があります。参照ください。


訂正★
畠山先生によると、、、aはスペルを単純に間違えただけです。targrt controlled infusionで正解となります。問題文を書き換えておいてください。
ということで、解答はaです★
 ♪まこ&さいこ♪

  • p.226
【問題 16】
解答 a.b. → b.?
a. 水痘・帯状疱疹ウイルスはVaricella-zoster virus(VZV)(標準微生物学9版p.522、yn H-68)。問題文ではHerpes Zoster Virus。ただ、VZVがヘルペスウイルス科なのは間違いなく、単なる表記・表現上の問題、という気もします。細かすぎる指摘かもしれません。

文責:内御堂
指摘ありがとうございます。正直僕も解答作成の際に悩みましたが、指摘してくれた方と同じように考えて、○にしてしまいました。引っかけなのかただの表記ミスなのかは判断つきかねます。p.183,2007年度(16)に似た設問があります。参照ください。H山先生はスペルで間違い選択し作る傾向があるので、aは×かも知れません。


訂正★
畠山先生に直接伺いました!
VZVはいっぱんにHerpes Zoster Virusとも言います。なので、aは○です。
よって、解答はa,bとなります★

♪まこ&さいこ♪
p229
問題11
術中輸液に関して、出題者の先生に質問しました。
  • 心不全でもNaの投与をすることがある。
  • 腎不全でもKの入った乳酸リンゲルを投与することがある。
  • 肝硬変でも乳酸リンゲルを投与することがある。
  • 代用血漿を大量投与すると、それ自体に凝固阻害作用があるため、出血傾向となる。
  • ブドウ糖は脳虚血を悪化させる。
とのことなので、問題11は(1)(5)のみが正しいこととなります。
その他過去問も上記を参考にして下さい。

  • p.230
問題13
解答:(2)(3)さらに(5)?→選択肢なし?不適切問題?
(4)肺コンプライアンスは低下する。(p.185 2007年度問題3の解説によれば50ml/cmH2O以下)
(5)初期には過換気によって呼吸性アルカローシスとなるが、肺胞が萎縮や呼吸筋の疲労が強くなれば、肺胞低換気となって、PaCO2は上昇に転じる。
とステップ④腎・呼吸器に記載がありました。
以上より、
(4)はARDSに合致すると考えます。
(5)については、ARDS初期なら合致せず、後期なら合致すると思います。
いかがでしょうか?
ご意見のある方、または勉強会などで結論が出ている方は是非書き込みお願いします。

  • p.233
【問題1】
解答:c.d
選択肢bは○です。
解説:
脂肪組織自体が活発な代謝を行っており、肥満患者ではより多くの酸素を必要とし、多くの二酸化炭素を排出しなければならない。このため呼吸仕事量が大きくなる。
(標準麻酔科学p381)


  • p.234
【問題3】
解答:c→a,c
2006年度解説、2007年度解説によると、尺骨動脈解放後15秒以内に赤化が見られない状態を「陽性」と表現するか「陰性」と表現するか文献によりまちまちらしいです。具体的な文献は調べていませんが、過去問の解答の組み合わせ的には、アレンテスト陽性→観血的動脈圧ライン不適切ということになるのではないでしょか。

文責の岡本です。ご指摘ありがとうございます。
解答:a.c
解説:
授業プリント(11/22 2限 スライドNo.11)に記載がありました。
尺骨動脈の圧迫をとって、5秒以内に手掌の血流が戻ることを視覚的に確認できるのが正常で、これをアレンテスト陰性という。よって陽性の場合には観血的動脈圧ラインは不適応となる。

  • p.235
解答:c,d→d?
(c)心房細動の際には有効な心房収縮が見られないので、心拍出量はおよそ20-30%減少する。(標準麻酔科学第5版p.188)
文責者さんが第何版で調べられたか分かりませんが、今のところ第5版では同様の記述は見つけられませんでした。少なくとも、心拍出量は低下するが、危険な状態ではないということでしょうか。2006年度・2007年度解説でも、(c)と同じ内容の選択肢は正しいことになっています。

↑文責者です。確認しました。訂正ありがとうございました。

P.236
問題11
解答:多分d
出題者の先生に確認したところ、「こんな問題にしたっけ?」とのこと。
明らかに間違いの選択肢を作る予定だったのに、いじってるうちにこうなっちゃったらしいです。
敢えて言うなら、dかな。胸管が合流してるから合併症が多いので、ということ。
ちなみに、今年はこの問題は出てないよ♪と言われました。

♪まこ&さいこ♪

  • p.241
【問題 6-1】
解説の内容と○×の表記が異なっています。解説の内容が正しいようなので、○×は以下のようになるのでしょうか。

a. ○
b. ×→○
c. ×
d. ×→○
e. ○

【問題 6-3】
こちらも、解説文が正しいと判断します。

a. ○
b. ○→×
c. ×
d. ○→×
e. ○

 6-1と6-3の○×が逆になっているようですね。

(個人的な意見なのですが、症例に「衝突時のことは覚えていない」とあり、頭部CTを×にしてよいか迷っています。)


どうもご指摘ありがとうございます◎
メーリスでは散々偉そうなこと言ってて自分の解答はまともに作れないなんて・・・死んだほうがいいですね、私(笑)
皆様本当にごめんなさい!!!!!!!!!!!

さて。
問題6-1については、ご指摘のとおり答えはcの誰とどこで食べたか?だけが無関係なので、これが答えになると思います。
誰と食べても同じモン食べたら異内容物は同じだろーが(^^;)
b、dについては解説はそのままで×→○にしてください。

問題6-3については・・・とりあえず、解答のeだけ、というのは間違いです・・・ごめんなさい・・・
少なくとも、aのX線とeの血ガス測定は不可欠だと思います!(SpO2が低下しているので、呼吸器系の検査は必要かと。)
dの頭部CTですが・・・ご指摘のようにdも○でもいいような気がします。というか私も最初は○にしてました。BSTのときも、X線撮った後にCT室へ直行・・・ということが多かったのではないでしょうか?
bの胸部CTについては解説のようにX線撮影後に追加、cの腹部CTについては解説のように、この時点では内臓損症時にみられる腹部膨瘤や腹部の疼痛や出血性ショックの病態がみられないので不必要かと考えました。

ということで、答えはa,e,dというのはいかがでしょうか?
特にdについて、ご意見のある方お願いします!

.240
問題6-3
佐々木先生に確認してきました。
先生はa~e全てのつもりで、作成されたそうです。
衝突時のことは覚えていないので、頭部CTは必要。
運転時の事故なので、ハンドル外傷を考えて、腹部CTも必要。
ちなみに、今回はこの問題はないよ♪だそうです。

★まこ&さいこ★


解答作成者の12番です。質問に行ってくださってありがとうございます!
そうかあ~全部かあ~(^^;)
確かに、BSTの時のことを思い出すと全部撮ってた気がします◎
私たちの講義の時は、外傷の担当はS木先生じゃなかった(M先生でした!!)ので、どんな出題になるのかちょっとドキドキですね・・・(@。@;)



麻酔科 2007年度


  • p.203
【問題 14】
「腹部大動脈人工血管置換術中に生じた不整脈について」

解説 心室細動 → 心室性頻拍(VT) ではないかと。(RRが整、wideQRS、HR200より)
類題:2006年度p.306[問題14]

麻酔科 2006年度

  • p.326
問題10
解説(5)高体温ではMACは低下する。→高体温ではMACは上昇する。


最終更新:2009年10月05日 16:07