ベスティア・ファミリー
——合衆国の裏に巣食う、黒より暗い闇。
概要
アメリカ合衆国・シカゴを拠点とするマフィア。
他のファミリー同様にシチリアの流れを汲み、メンバーにはイタリア系が多いものの、その本質は出自・性別・思想を問わない混沌の坩堝。
現ボスによる改革に際して魔術組織としての側面を獲得し、驚異的な速度で裏社会への基盤を完成させた。
経歴
本来は合衆国の五大ファミリーに跪き、狡い仕事で存続する小規模な組織。
組織自体も腐敗が進み、利益の還元されない下部構成員は、禁じられている売春や賭博にも隠れて手を出さざるを得ない状況下にあった。
この状態においても所謂「魔術師崩れ」が所属していたが、どの家系も基本的に「貴種として振舞えなくなった没落者」である。
三年前、当時の副首領の一人娘であった
フレデリカ・ロペスが突如クーデターを実行。
彼女に賛同した構成員や直属の部下、外部から招き入れたとされる魔術師らを率いて組織を「洗浄」した。
突然の台頭に狼狽する他ファミリーを他所に、その勢いのまま幾つかの魔術組織を併合、或いは協力関係を結ぶ。
加えて幹部以上の数名が政界とのコネを有する事もあり、彼らのビジネスは事実上の黙認状態にある。
性質
基本方針は「裏社会におけるビジネス」の一つ。
『青き血の掟』と呼ばれる構成員間での法が存在し、関係者の全てが絶対遵守を命じられている。
組織や勢力圏の秩序を維持するための絶対的な法は、例え幹部以上の役職であろうと逸脱すれば処罰の対象となる。
ファミリー加入時に血印を以て兄弟の契りとし、この法に対してギアスのような契約を結ぶ。
他の魔術組織と毛色の異なるマフィアとしての在り方の証左であり、ファミリーとしての結束の強さを担保する一要素である。
上下関係が完全に確立されているが、マフィアの本懐である「名誉ある者たち」という傾向は高い。
『青き血の掟』という善意以上のシステムにより組織運営が成り立っている以上、上層部のみで利益を占有することは不可能に近い。
加えて、ボスの方針として「組織内での不和を可能な限り削減する」ことを掲げており、問題の解消以上に重要な意味を持つ。
そのため、構成員同士の関係性は比較的良好な場合が多い。
「スクラディオ・ファミリーの再来」とまで噂されるが、魔術協会との関係性は終始ビジネスライクなものに留まる。
これはベスティアの有するとある商品が協会、特に時計塔にとって有益であるため。
結果として、スクラディオという先例がありながら対処に後れを取った協会は、影響力をビジネスに還元する現方針へと転換した。
目下、ベスティア・ファミリーは各地の亜種聖杯戦争について調査するような方針を取っている。
主に自身、或いは他の魔術師が召喚したサーヴァントのデータを収集し、それを一定層と取引する事が目的のようだ。
その為、聖杯の扱いについては基本的に一任されており、ファミリーの不利益になる願いでなければ自由な使用を許される。
組織名簿
首領 -Boss-(1人)
副首領 -Underboss-(1人)
幹部 -Caporegime-(10人)
構成員 -Soldier-(任意)
関連性のある人物
関連SS
関連設定
ベスティア・ファミリーにおける絶対の法。普遍的なマフィアの誓約である「血の掟」に対し、魔術組織としての
誓約。
加入時に魔術儀式を踏むことで作用し、身体の何処かに「
動物の形状を模した、タトゥーのような青い痣」が浮かび上がる。
形状、場所は人によって異なるが、
制約術式の考案者曰く、各々の性質に似た動物の形状が顕れるという。
本人の意思で色を消して肌と同化させることは可能だが、その場合でも完全には消せず、痕は必ず残る。
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青き血の掟 |
内容
- ファミリーの仲間の家族に手を出してはいけない。
- ファミリー以外の組織に属してはならない。
- ファミリーの管轄外にあるバーや社交クラブに入り浸ってはいけない。
- どんな時でも、ファミリーの為に働けるよう準備をしておかなくてはならない。
- 約束は絶対的に遵守しなければならない。
- 売春と賭博に手を出してはならない。
- 家族を尊重しなければならない。
- 神秘に関する秘匿は徹底しなければならない。
- 何かを知るために呼ばれたときは、必ず真実を語らなくてはならない。
- ファミリーの仲間、およびその家族の金を横取りしてはならない。
- 警察、軍関係者、ファミリーに対する背信者、素行不良者、道徳の欠如した者は兄弟の契りを交わさないものとする。
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最終更新:2020年11月27日 01:53