中華民国

目次



概要

国旗
国の標語 一心一徳 貫徹始終
国歌 三民主義
国花
公用語 国語(北平語)
首都 南京
最大都市 上海
元首 蒋介石総統
首相 陳誠行政院院長
政府 党国体制
面積 約1300万平方km(世界一位)
総人口 約16億人(世界一位)
GDP(自国通貨表示)  
GDP(MER)  
建国 悠久五千年
通貨


国名

 華人全体による、自由平等の民主共和国の意。

地理



歴史


 世界四大文明の一つ、黄河文明発祥の地であり、炎黄(黄帝と神農)以来悠久五千年、始皇帝による中原統一以来、二千年以上の歴史を有し、常に統一を基本としてきた。辛亥革命によって三千年以上続いた封建制度は崩壊し、共和制が開始されたが、王朝の支配から離れた軍閥が各地に割拠し、さながら戦国時代の様相を呈した。
 南京政府の北伐により中国は統一されたかのように見えたが、北伐達成を目前にして、それまで共闘関係にあった共産党が将来政府を転覆することを憂いた蒋介石は、先に共産党を消滅させることを決定、上海にて戒厳をしき、多数の共産党員を逮捕、労働者のデモ隊と戒厳部隊が衝突した。難を逃れた共産党は西域に割拠、さらに南方の国民党桂派(広西軍閥)も南京政府に対し反旗を翻し(両広の乱)、北伐以前となんら変化なく内戦は依然として継続された。
 広西軍閥のフランスにおけるテロ行為が世界各国から広西軍閥の武力攻撃を招き、外国勢力が主体となっての広東広西占領が植民地化へと繋がることを憂いた南京政府は南伐を声明、結果として外国勢力による中国分割を阻止することと、広東広西両省を南京政府の施政下に置くことに成功、ここに国民党諸派の統一を実現した。
 国民党軍の軍事力に自信を持った蒋介石総統は続いて西伐を声明、ここに国共戦争が勃発した。
戦闘は常に国民党軍の圧倒的優勢下に進められ、中国共産党軍は降伏、南京国民党政府による全中国の統一が完成したが、依然として共産ゲリラが各地で活動を継続しており、戒厳は継続されている。

  • 関連する歴史項目
南伐戦争
国共戦争


地域・行政区画


代表的な都市


南京

 歴史上六つの王朝の都が置かれた、古色蒼然たる中華民国首都。市街地の中心には風光明媚な玄武湖があり、東には紫金山、その南に荘厳な中山凌(国父孫文墳墓)が聳えている。

上海

 江蘇省の東南端に位置する新興経済金融都市。上海は経済中心であると同時にまた、国内各党派暗躍の地でもある。秘密警察と共産党地下党員の抗争が絶えることがない。

北平

 華北の中心都市であり、中国の文化的中心都市。北平大学と精華大学を始めとし、多数の名門大学がある。

広州
重慶
成都
西安
長春
大連
台北

中華民国憲法

     中華民國憲法
     第一章 總綱

     第一條
     中華民國は三民主義に基づいた,民の為,民治民享を有する民主共和國である。
     第二條 中華民國の主權は國民全體に屬する。
     第三條 中華民國國籍を有する者を中華民國國民と為す。
     第四條 中華民國領土は,其の固有の疆域に依り,國民大會之決議を経ずに,これを變更するを得ない。
     第五條 中華民國各民族は一律平等である。
     第六條 中華民國國旗を紅地,左上角に青天白日と定める。
     

   第二章 人民之權利與義務

     第七條
     中華民國人民は,男女,宗教,種族,階級,黨派を分かたず,法律の上において一律に平等である。
     第八條 人民身體の自由は保障されるべし。現行犯之逮捕が法律で他に定められている外を除き,司法或いは警察機關の法定順序を経ずに,逮捕拘禁するを得ない。法院法定順序によらず,審問處罰するを得ない。非依法定程序之逮捕,拘禁,審問,處罰は之を拒絶するを得。
     人民は犯罪嫌疑に因り逮捕拘禁される時,其の逮捕拘禁機關は逮捕拘禁原因を,書面を以て本人及其本人指定之親友に通知せねばならず,あわせて遅くとも二十四時間内に所管法院に移送し審問せねばならない。本人或いは他人は亦所管法院に,二十四時間内に逮捕之機關に向け審判を聲請するを得る。
     法院は前項の聲請に対し,拒絶するを得ない。
     第九條 人民は現役軍人を除く外,軍事審判を受けない。
     第十條 人民は居住及遷徙之自由を有する。
     第十一條 人民は言論,講學,著作及出版之自由を有する。
     第十二條 人民は秘密通訊之自由を有する。
     第十三條 人民は宗教信仰之自由を有する。
     第十四條 人民は集會及結社之自由を有する。
     第十五條 人民之生存權,工作權及財産權は,保障されるべし。
     第十六條 人民は請願,訴願及訴訟之權を有する。
     第十七條 人民は選舉,罷免,創制及複決之權を有する。
     第十八條 人民は試験に応じ公職に服する權を有する。
     第十九條 人民は法律に依り納税之義務を有する。
     第二十條 人民は法律に依り兵役に服する之義務を有する。
     第二十一條 人民は國民教育を受ける之權利と義務を有する。
     第二十二條 凡そ人民之其他自由及權利は,社會秩序公共利益を破壊しない者が,均しく憲法之保障を受ける。
     第二十三條 以上各條列舉之自由權利,他人の自由侵害を防止する為,緊急危難を避けるため,社會秩序維持のため,或いは公共利益促進に必要と認められる者以外,法律による制限を受けるを得ない。
     第二十四條
     凡そ違法に人民之自由或權利を侵害せし公務員は,法律により懲戒を受ける外,刑事及民事責任を負うべし。人民への被害は其損害を受けるところに依り,あわせて法律に依り國家に向け賠償請求するを得。


     第四章 總統

     第三十五條
     總統を國家元首と為し,對外的に中華民國を代表する。
     第三十六條 總統は全國陸海空軍を總率する。
     第三十七條 總統は法によって法律を公布し,命令を發布するに,行政院院長之副署,或いは行政院院長及有關部會首長之副署を経ねばならない。
     第三十八條 總統は本憲法之規定により,條約締結及宣戰媾和之權を行使する。
     第三十九條 總統は法により戒嚴を宣言する,但し立法院之通過或追認を要する。立法院が必要と認める時,決議によって總統に解嚴を求めるを得。
     第四十條 總統は法により大赦,特赦,減刑及復權之權を行使する。
     第四十一條 總統は法により文武官員を任命する。
     第四十二條 總統は法により榮典を授与する。


     第十章 中央と地方之權限

     第一百零七條
     左記の事項は,中央が之を立法並び執行する:
     一 外交。
     二 國防と國防軍事。
     三 國籍法,及刑事民事商事之法律。
     四 司法制度。
     五 航空,國道,國有鐵路,航政,郵政及電政。
     六 中央財政と國税。
     七 國税と省税縣税之劃分。
     八 國營經濟事業。
     九 幣制及國家銀行。
     十 度量衡。
     十一 國際貿易政策。
     十二 税外之財政經濟事項。
     十三 其他本憲法の定むる所に依る中央に関する事項。
     第一百零八條 左記の事項は,中央が之を立法並執行或いは省縣に之を執行せしむ:
     一 省縣自治通則。
     二 行政區劃。
     三 森林,工礦及商業。
     四 教育制度。
     五 銀行及交易所制度。
     六 航業及海洋漁業。
     七 公用税事業。
     八 合作事業。
     九 二省以上之水陸交通運輸。
     十 二省以上之水利,河道及農牧事業。
     十一 中央及地方官吏之銓敘,任用,糾察及保障。
     十二 土地法。
     十三 勞動法及其他社會立法。
     十四 公用收。
     十五 全國戸籍調査及統計。
     十六 移民及墾殖。
     十七 警察制度。
     十八 公共衛生。
     十九 賑濟,寄付及失業救濟。
     二十 文化に関する古籍,古物及古蹟之保存。
     前項各款は,省は國家法律に抵触しない範囲内で,單行法規を制定するを得る。
     第一百零九條 左記の事項は,省が之を立法並執行,或いは縣にこれを執行せしむ:
     一 省教育,衛生,實業及交通。
     二 省財税之經營及處分。
     三 省市政。
     四 省公營事業。
     五 省合作事業。
     六 省農林,水利,漁牧及工程。
     七 省財政及省税。
     八 省債。
     九 省銀行。
     十 省警政之實施。
     十一 省慈善及公益事項。
     十二 其他國家法律が権限を付与する事項。


     第十三章 基本國策

     第一節 國防
     第一百三十七條 中華民國之國防は,國家安全を防衛し,世界和平を維持するを以て目的とする。國防之組織は,法律を以て之を定。
     第一百三十八條 全國陸海空軍は,個人,地域及黨派關係を超えて,國家に忠誠を尽くし,人民を愛護するを要す。
     第一百三十九條 如何なる黨派及個人も武裝力量を以て政爭之具と為すを得ない。
     第一百四十條 現役軍人は文官を兼任するを得ない。

     第二節 外交
     第一百四十一條 中華民國之外交は,獨立自主之精神を本に,平等互惠之原則,敦睦邦交,僑民權益保護,國際合作を促進し,國際正義を提唱し,世界和平を確保せねばならない。




政治

 中華民国は三民主義を国是とし、国歌も三民主義についての国父孫文の遺訓が歌詞となっている。
 政治信条の自由が憲法上認められてはいるが、党国体制理論が採用され(中華民国即ち中国国民党、中国国民党即ち中華民国)、共産主義と国土分裂の主張が禁止され、またそれらの嫌疑者に対しては、白色テロ行為が横行、裁判を経ずに処分が下されるなど、憲法諸規定は事実上効力を停止されている。
 なお中華民国の憲法規定上、司法,立法,行政,監察と試験を、それぞれ独立した権力としている。

国歌


三民主義 吾黨所宗
(三民主義は我が党の根本精神であり、)
以建民國 以進大同
(以て民主国家を建設し、以て世界の平和を促進する。)
咨爾多士 為民前鋒
(思えば、あれほど多くの革命烈士が、我々の美しい国を建設する為の魁となった)
夙夜匪懈 主義是從
(昼夜わかたず努力を惜しむことなく、三民主義の理想によって)
矢勤矢勇 必信必忠
(勤め、勇を振るうを誓い、必ず信と忠を重んじ)
一心一德 貫徹始終
(二心無く、永遠に貫徹する。)


軍事


中華民国国軍七大軍区


瀋陽軍區
司令:(省略)
管轄範囲:(省略)

北平軍區
司令:(省略)
管轄範囲:(省略)

蘭州軍區
司令:(省略)
管轄範囲:(省略)

済南軍區
司令:(省略)
管轄範囲:(省略)

南京軍區
司令:(省略)
管轄範囲:(省略)

廣州軍區
司令:陸栄廷(廣東省主席兼任)
管轄範囲:湖北、湖南、廣東、廣西以上四省

成都軍區
司令:龍雲(雲南省主席兼任)
管轄範囲:四川、雲南、貴州、西藏、西康以上五省


外交

 アジア太平洋国家との連帯を基本政策としている。

大使級外交関係を有する国家


  • 所属組織・締結条約

経済

主要工業は、家電、繊維、鉄鋼。その他、台湾はアジアのシリコンバレーと称されている。


交通




民族

 中国国内には人口の9割以上を占める漢族の他にも多種多様な民族が存在し、それぞれ自己の言語と文化を有しており、国父孫文は「五族(漢・満・西蔵・ウイグル・蒙古)共和」を掲げ、これを「中華民族」として定義した。憲法上、各民族は国民大会に各民族代表を派遣することが定められているが、西蔵とウイグルは中国共産党支配化にあるため、改選が行われない。

言語

 主に漢西蔵語族に属する漢語(中文)が使用されており、そのなかでも国語と定められている北平語の他、南京や上海周辺で使用されている呉方言、福建台湾両省で使用されている閩南方言、主に福建広東台湾等で使用されている客家方言、主に広東省で使用されている粵方言を以て、五大方言区とされている。この五大方言区の中でも様々な方言があり、特に呉方言区に属する温州語は、中国方言の中でももっともわかる人が少ないとされているほか、広東方言話者の話す国語は「天も地も怖くないが、広東人の話す国語が怖い」と揶揄されるほど訛が強いといわれている等、各地域ごとに特色がある。
 そのほかにも西蔵、蒙古、ウイグル、満州を始めとし、様々な少数民族言語が存在する。

宗教

道教

 東漢に興った中国固有の宗教であり、「道」を宇宙万物の本源とする老荘思想が源流である(ただし老荘思想の道学は宗教ではない)。道教は多神教であり、中国古代の日月、星辰、川海山岳及び祖先亡霊など、森羅万象を奉る信仰習慣を受け継ぎ、天神,地祗と人間を含む複雑な神霊系統を形成しており、偶像の主要表現として、神仙がある。道教は無極、元極、中庸を「道」とする教理を提唱しており、すなわち中庸の道である。

仏教

 古代インドに発祥し、東漢明帝永平十年に中国に伝わる。
 仏教は世界三大宗教の中で最も悠久の歴史を有する宗教であり、伝来以来千年以上の間最も中国人民に信仰される宗教としての地位を有し、仏典の翻訳から中国語の語彙が三万五千語増加した他、文法に革命的な変化をもたらすなど、大中華文明の発展に大いに貢献した。

イスラム教

 発生後間もない、唐代に中国に伝わる。



文化



 大中華文明は、世界四大文明中唯一、今に至るまで断絶していない古代文明である。
 約五千年前、中原黄河流域の炎黄時代(それぞれ部落の首領)に大中華文明の源流を発し、夏、商、周時期に成熟し、長江文明ならび北方草原文明と融合して、大中華文明の範囲は漸次拡大されていった。


儒教

 その思想源流は遥か夏,商,周王朝に遡り、漢代以来二千年以上歴代王朝の『国教』とされ続けた中華伝統文化の核心であり、朝鮮,越南と日本の思想にも大きな影響を与え、朝鮮と越南では永く『国教』とされ、日本でも江戸時代に寛政異学の禁により、一時期国教とされるなどした。
 儒教が宗教か否かは今でも論議の的となっている。神と霊の存在は儒教に於いて否定されていないが、孔子が「君子怪力乱神を語らず」との言葉を残しているように、それらの存在は眼中外におかれ、現実世界に目線が向けられており、その強烈な社会性は政治,倫理と道徳と密接に結びつき、政治,教育,道徳の規範とされた。「天、地、君、親、師」を崇拝対象とし、「奉天法祖、君權神授、天人成應」は儒教の基本教義となった。

尊皇攘夷

 蛮夷の民も大中華文明を受け入れれば、中華民族の中に迎え入れ、この種の種族血統ではなく文化儀礼を規準とする観念は、中華民族の統一と強大化を推し進めた。

中国画と書法

 水墨画と山水画に代表される。文字を芸術とする書法は、漢字特有のものである。

科挙

 隋朝に始まり、唐朝に発展成熟した、門地にとらわれない官吏試験制度であり、現在の公務員制度の原型。清末に廃止されるまで、1600年間続いた。現在でも中華民国考試院として、その名残をとどめている。科挙制度の大中華文明に与えた影響は大きく、東アジアの学歴偏重風潮と、密接な関係を持っている。

外部リンク


工事中

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最終更新:2009年05月21日 17:48
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