「聞いた風な口叩くなよ、オッサン。あんただって昔はヤンチャしてたんだろうが」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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発言者:[[アイザック・フォレスト]]
対象者:[[トシロー・カシマ]]
アンヌ√、[[アンヌ>アンヌ・ポートマン]]の想いの強さを見抜けず、受け止められず。
傷つき独り自分の前から飛び出していった彼女が、せめて自分のいなくなった後も穏やかな日々を過ごせるようにと、
[[『裁定者』]]とその親である[[カーマイン]]を滅ぼすべく、&bold(){残りの命を燃やし奮戦するトシロー}。
だが、共闘を持ち掛けてきた[[バイロン>ジョージ・ゴードン・バイロン]]の突然の裏切りに遭い、深い傷を負わされ死の闇に墜ちるかに思われた。
&size(14){&color(#cc0000){&bold(){「おまえを拾ったのは俺なんだぜ? 命の恩人って奴だ。感謝しろよな」}}}
そんな窮地に陥った彼を救ったのは、&bold(){&ruby(トライフィンガー){[[三本指]]}}……&bold(){その[[“影”>ここから始まるんだぜ、俺とおまえの物語は───]]にして、親友でもあったアイザック}。
&size(14){&color(#040414){&bold(){「どういうつもりだ」}}}
&size(14){&color(#cc0000){&bold(){「おまえに用がある。それを果たしてもらうまでは、勝手に死んでもらっちゃ困るんだ」}}}
その用とは……
&size(16){&color(#cc0000){&bold(){「俺と&ruby(や){殺}り合ってくれ。&ruby(トライフィンガー){三本指}の名を賭けてな」}}}
&size(13){&color(#040414){&bold(){「………」}}}
&size(13){&color(#cc0000){&bold(){「おいおいスルーか? 決め台詞だぜ。格好がつかないじゃないか」}}}
&size(13){&color(#040414){&bold(){「馬鹿げている」}}}
&color(#cc0000){『&bold(){理由ならある}』}…そう告げたアイザックは紫煙を燻らせながら、トシローに向け
己こそ&bold(){&ruby(真の三本指){過去のお前}の所業}、それを知る生き証人であると語り、
&size(13){&color(#cc0000){&bold(){「状況証拠が揃っても、俺は迷い続けていた……俺の記憶にある&ruby(やつ){残像}と、目の前の&ruby(おまえ){実像}とがどうしても重ならなくてな……」}}}
&size(13){&color(#cc0000){&bold(){「だから、&ruby(・・・){お試し}で始めてみたのさ……ブラフって奴だ」}}}
&size(13){&color(#cc0000){&bold(){「この街で最初の事件が起こった時&size(12){&italic(){――}}おまえの雰囲気は明らかに変わった……}}}&size(13){&color(#cc0000){&bold(){俺の知る&ruby(トライフィンガー){三本指}と見事に重なった。大当たりさ」}}}
認めざるを得なくなった彼に、模倣事件を起こしてまで追い続けた真の理由をアイザックは明かす……
それは&bold(){殺された仲間の仇討ち}などでは欠片もなく、
&color(#dd0000){&bold(){「仲間を鏖殺した時の、超越者としてのおまえの姿に惹かれたから」}}だと、微笑みさえ浮かべて告げる。
&size(12){&color(#cc0000){「そういう心理を理屈で説明できるなら、この世界はここまで&ruby(カオス){混沌}に満ちちゃいないと思うぜ」}}
&size(12){&color(#cc0000){&italic(){「ただ俺が考えるに、そいつは単純に質量の問題だろう――&bold(){引力は&ruby(・・){質量}に比例するのさ。星がそうであるように、人間もきっとそうなんだ}」}}}
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理解できないという態度を示す友に、&color(#cc0000){&bold(){&ruby(ちょうせん){求愛}したい}}と語るアイザックの貌は、
ただの友人としての間柄では見る事の無かった&bold(){至福の色に満ちており……}
&size(13){&color(#cc0000){&bold(){「その無言を受諾と受け取るぜ。口数の少ないのがおまえの良い所だったな……」}}}
その穏やかな語り口に秘められた[[妄執の深さ>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/1103.html]]を悟ったトシローは、
過去の影と対峙することを決心……自らに焦がれたという&ruby(ファン){狂信者}に、&color(#260026){&bold(){“三本指”}} の起源を語り聞かせる。
&color(#040414){かつて、[[夜に生きる>縛血者]]しかなくなった[[愛しい女>美影]]の為、彼女と同じ&ruby(もの){[[存在>縛血者]]}となり生きる道を選んだ事。}
&color(#040414){しかしその愛に[[己の全てを擲った>いいのだ……これで俺は、お前を生涯離さずにいられるのだから]]結果、[[その喪失>吸血鬼だと……化物だと…………許さん、許さんぞぉォ――――ッ!!]]に耐えきれず、[[血族に責任を転嫁し凶行に奔った事。>この三本指に賭けて誓おう……この世の全ての吸血鬼を墓の下に埋め尽くすと……]]}
&color(#040414){そして、「安息」という逃げ場を求め、身を焦がすような憎悪と共に駆け抜けた果てには、}
&color(#040414){&bold(){&ruby(かいぶつ){吸血鬼}など何処にもいない、[[人間しかいない>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/97.html]]という現実が横たわっているだけだった。}}
決して誇ることのできない&ruby(きず){過去}とその結末を伝えたトシローは、
無駄だとは知りながらも、確かな友誼を交わした男を失う事を惜しみ、過ちを犯した「先人」として語りかける。
&size(16){&color(#040414){&bold(){「アイザック。俺を斃した所で……俺に斃された所で、[[手に入るものなど何もないぞ>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/1115.html]]」}}}
それに対し──アイザックは友の心を見透かすように、&ruby(わら){微笑}っていた。
&size(20){&color(#dd0000){「&ruby(・・){大人}ってのは、いつも自分を棚上げしなきゃやってられねえモンだよなァ……}}
&size(20){&color(#dd0000){判るぜ、トシロー。この場合、おまえは&ruby(・・・・){そういう}役回りだ」}}
&size(22){&color(#dd0000){「だったら俺は&ruby(・・){ガキ}として、こう言うべきだろう&size(21){&italic(){───}}}}
&size(22){&color(#dd0000){&bold(){“聞いた風な口叩くなよ、オッサン。あんただって昔はヤンチャしてたんだろうが”} 」}}
かつて、そんな「只人」として守るべき秩序や、常識などを知ってなお踏み拉き、
[[あらゆる声に耳を塞ぎ、盲目的に渇望へと身を委ねた>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/1124.html]]己が、諭すべき領域にはないと……
&bold(){笑みを浮かべた朋友を前に思い知らされ、トシローはただ天を仰ぐしかなかった。}
&size(23){&color(#040414){&bold(){&italic(){「そうなる……な」}}}}
&size(23){&color(#dd0000){&bold(){&italic(){「ああ。そうなる」}}}}
&bold(){&color(#990707){この先、もはや互いにぶつかり合うしか道はないと……}}
親友だった二人の男は言葉もなく、&bold(){命を喰らい合う決着の舞台へと足を進めようとしていた}。
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- あれ?そういやトシローさんとアイザックってどっちが年上だっけ? -- 名無しさん (2019-01-20 14:31:07)
- ↑ここでいう「オッサン」ってそういう意味(年齢)じゃないと思う -- 名無しさん (2019-01-20 15:00:21)
- そういやアイザックって作中現在では準藍血貴クラスなのか? -- 名無しさん (2019-01-20 15:14:12)
- 初見でアリヤに見切られてたように、素のスペック自体はごく平凡でそこまで強くなかったはず。憧れた三本指の残像を反芻することでイメージにある狂気的な強さを「再現」してるっていう理屈だったような -- 名無しさん (2019-01-20 16:25:39)
- アイザックの年齢に関しては正直分からん。初めて三本指見たとき縛血者としての能力的には自分以下みたいに言ってるけどそもそもあの時のトシローさんが年代的には実質藍血貴だけど銀弾で弱体化してるし -- 名無しさん (2019-01-20 23:28:31)
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発言者:[[アイザック・フォレスト]]
対象者:[[トシロー・カシマ]]
アンヌ√、[[アンヌ>アンヌ・ポートマン]]の想いの強さを見抜けず、受け止められず。
傷つき独り自分の前から飛び出していった彼女が、せめて自分のいなくなった後も穏やかな日々を過ごせるようにと、
[[『裁定者』]]とその親である[[カーマイン]]を滅ぼすべく、&bold(){残りの命を燃やし奮戦するトシロー}。
だが、共闘を持ち掛けてきた[[バイロン>ジョージ・ゴードン・バイロン]]の突然の裏切りに遭い、深い傷を負わされ死の闇に墜ちるかに思われた。
&size(14){&color(#cc0000){&bold(){「おまえを拾ったのは俺なんだぜ? 命の恩人って奴だ。感謝しろよな」}}}
そんな窮地に陥った彼を救ったのは、&bold(){&ruby(トライフィンガー){[[三本指]]}}……&bold(){その[[“影”>ここから始まるんだぜ、俺とおまえの物語は───]]にして、親友でもあったアイザック}。
&size(14){&color(#040414){&bold(){「どういうつもりだ」}}}
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その用とは……
&size(16){&color(#cc0000){&bold(){「俺と&ruby(や){殺}り合ってくれ。&ruby(トライフィンガー){三本指}の名を賭けてな」}}}
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&size(13){&color(#cc0000){&bold(){「おいおいスルーか? 決め台詞だぜ。格好がつかないじゃないか」}}}
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&color(#cc0000){『&bold(){理由ならある}』}…そう告げたアイザックは紫煙を燻らせながら、トシローに向け
己こそ&bold(){&ruby(真の三本指){過去のお前}の所業}、それを知る生き証人であると語り、
&size(13){&color(#cc0000){&bold(){「状況証拠が揃っても、俺は迷い続けていた……俺の記憶にある&ruby(やつ){残像}と、目の前の&ruby(おまえ){実像}とがどうしても重ならなくてな……」}}}
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認めざるを得なくなった彼に、模倣事件を起こしてまで追い続けた真の理由をアイザックは明かす……
それは&bold(){殺された仲間の仇討ち}などでは欠片もなく、
&color(#dd0000){&bold(){「仲間を鏖殺した時の、超越者としてのおまえの姿に惹かれたから」}}だと、微笑みさえ浮かべて告げる。
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&size(12){&color(#cc0000){&italic(){「ただ俺が考えるに、そいつは単純に質量の問題だろう――&bold(){引力は&ruby(・・){質量}に比例するのさ。星がそうであるように、人間もきっとそうなんだ}」}}}
&size(14){&color(#cc0000){&italic(){&bold(){「おまえは存在が&ruby(・・・・){濃すぎた}。反して俺は、&ruby(・・・・){薄すぎた}。俺は、おまえという&ruby(ほし){巨星}の引力に掴まれた星屑みたいなもんさ……}}}}
&size(14){&color(#cc0000){&italic(){&bold(){あとは突っ込んでいって、&ruby(・・・・・・・・・){ブチ当たるしかねえ}&size(12){&italic(){───}}どっちが砕け散るにしても、な」}}}}
理解できないという態度を示す友に、&color(#cc0000){&bold(){&ruby(ちょうせん){求愛}したい}}と語るアイザックの貌は、
ただの友人としての間柄では見る事の無かった&bold(){至福の色に満ちており……}
&size(13){&color(#cc0000){&bold(){「その無言を受諾と受け取るぜ。口数の少ないのがおまえの良い所だったな……」}}}
その穏やかな語り口に秘められた[[妄執の深さ>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/1103.html]]を悟ったトシローは、
過去の影と対峙することを決心……自らに焦がれたという&ruby(ファン){狂信者}に、&color(#260026){&bold(){“三本指”}} の起源を語り聞かせる。
&color(#040414){かつて、[[夜に生きる>縛血者]]しかなくなった[[愛しい女>美影]]の為、彼女と同じ&ruby(もの){[[存在>縛血者]]}となり生きる道を選んだ事。}
&color(#040414){しかしその愛に[[己の全てを擲った>いいのだ……これで俺は、お前を生涯離さずにいられるのだから]]結果、[[その喪失>吸血鬼だと……化物だと…………許さん、許さんぞぉォ――――ッ!!]]に耐えきれず、[[血族に責任を転嫁し凶行に奔った事。>この三本指に賭けて誓おう……この世の全ての吸血鬼を墓の下に埋め尽くすと……]]}
&color(#040414){そして、「安息」という逃げ場を求め、身を焦がすような憎悪と共に駆け抜けた果てには、}
&color(#040414){&bold(){&ruby(かいぶつ){吸血鬼}など何処にもいない、[[人間しかいない>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/97.html]]という現実が横たわっているだけだった。}}
決して誇ることのできない&ruby(きず){過去}とその結末を伝えたトシローは、
無駄だとは知りながらも、確かな友誼を交わした男を失う事を惜しみ、過ちを犯した「先人」として語りかける。
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かつて、そんな「只人」として守るべき秩序や、常識などを知ってなお踏み拉き、
[[あらゆる声に耳を塞ぎ、盲目的に渇望へと身を委ねた>https://w.atwiki.jp/vermili/pages/1124.html]]己が、諭すべき領域にはないと……
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親友だった二人の男は言葉もなく、&bold(){命を喰らい合う決着の舞台へと足を進めようとしていた}。
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- あれ?そういやトシローさんとアイザックってどっちが年上だっけ? -- 名無しさん (2019-01-20 14:31:07)
- ↑ここでいう「オッサン」ってそういう意味(年齢)じゃないと思う -- 名無しさん (2019-01-20 15:00:21)
- そういやアイザックって作中現在では準藍血貴クラスなのか? -- 名無しさん (2019-01-20 15:14:12)
- 初見でアリヤに見切られてたように、素のスペック自体はごく平凡でそこまで強くなかったはず。憧れた三本指の残像を反芻することでイメージにある狂気的な強さを「再現」してるっていう理屈だったような -- 名無しさん (2019-01-20 16:25:39)
- アイザックの年齢に関しては正直分からん。初めて三本指見たとき縛血者としての能力的には自分以下みたいに言ってるけどそもそもあの時のトシローさんが年代的には実質藍血貴だけど銀弾で弱体化してるし -- 名無しさん (2019-01-20 23:28:31)
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