―――なんだ……これ?

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発言者:[[神代 直>神代直]] &bold(){『終章}・&bold(){ひとり』}より……… &color(#381830){&bold(){神代直の、あまりにも理不尽で受け入れがたい[[世界>古雅幸]]の変貌について漏らした言葉。}} 夕暮れの屋上で、真っ直ぐな[[幸>古雅幸]]の告白を直は受け入れ……… &color(blue){荒んでいた彼の心には穏やかさが戻り、隣の大切な&ruby(ひと){女性}に恥じないようにと、奮起して自分の生活を改め始めた。} 身体も通わせ……生まれ変わった彼は、未だ見えない未来も、 &bold(){彼女に名付けられたような&ruby(サチ){幸福}を、この人と一緒に掴みたいと誓った。} 出会いの夏が過ぎ、秋、冬、そして幸が卒業する春へ。 &bold(){季節は流れても、二人のこの関係はずっと続いていく―――そう、直は信じて疑わなかった。} ――それは、十一月のことだった。 ――幸が、市営バスの火災事故に巻き込まれたと知らされ、直は彼女がいる病院へと駆けつけた。 ――彼女は大惨事の中でも、一命を取り留めていた…… その話を知った直は安堵し、手術を終えた彼女の病室へと向かったが……… #region(だが、そこで彼が見たものは────) &size(31){&color(black){&bold(){&tt(){「───なんだ……&ruby(・・){これ}?」}}}} &size(15){&bold(){目にした光景に対して初め、彼が抱いた感情は、戸惑い。}} &size(15){&bold(){彼の目には、&color(#42001B){良く知る人間の&ruby(カタチ){輪郭}さえ保っていない、奇怪な&ruby(オブジェ){物体}}だけが、映っていたから。}} &size(16){&color(#44041B){&bold(){ベットの上には、何本もの管と人工呼吸器に繋がれた&ruby(・・){もの}があった。}}} &size(16){&color(#44041B){&bold(){全体が包帯で巻かれ顔は見えず、その隙間からは膿汁と津液が滲み焼け爛れた皮膚が覗く。}}} &size(16){&color(#44041B){&bold(){そして、&ruby(・・){それ}にはまともに手足が生えていなかった。}}} &size(16){&color(#44041B){&bold(){左手を除き、付け根近くからの部分は火傷が深く、炭化にまで至っていたため切断されたのだ。}}} &size(14){&color(black){&bold(){あの美しかった幸先輩がいない}―――&color(#44041B){&bold(){だが、此処にいるのは&ruby(・・・・・・・・・){幸先輩以外にいない}。}}}} 目を背けたくなる現実を理解してしまった直は意識を投げ出して暴れ……鎮静剤を打たれ抑えられた。 &bold(){しかし、その後目覚めて、専門家から聞かされた幸の現状を前に、直は言葉を失った―――} &size(20){&color(#002E47){&bold(){&tt(){彼女の目は、高熱に炙られ続けた結果、&br()眼球と視神経が壊滅、もはや光を映さない。}}}} &size(20){&color(#002E47){&bold(){&tt(){彼女の耳は、爆発時発生した衝撃波で蝸牛器官が損壊、&br()聴覚を永久に奪われていた。}}}} &size(20){&color(#002E47){&bold(){&tt(){彼女の声は、焼けた空気により、&br()気道に加え声帯を焼かれたことで、その機能を成すことはない。}}}} &size(23){&color(#002E47){&bold(){&tt(){外界の情報を見聞きすることも出来ず、&br()誰とも会話することも出来なくなった&ruby(・・){廃人}。}}}} &size(23){&color(#002E47){&bold(){&tt(){奇跡的に命を取り留めた&ruby(・・・){だけの}、&br()自力で移動も食事も排泄も不可能な&ruby(・・・・・){不具の身体}。}}}} &size(26){&color(#191223){&bold(){&tt(){&italic(){それこそが、&ruby(・・・・・・){現実の古雅幸}の姿だったのである。}}}}} #endregion ---- - ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーー -- 名無しさん (2018-11-20 19:03:27) - 嘘だ! -- 名無しさん (2018-11-20 21:14:11) - 隣の波旬大歓喜の身体である -- 名無しさん (2018-11-20 23:16:36) - ※男性向け美少女ゲームのワンシーンです -- 名無しさん (2018-11-21 01:45:57) - この、鬼がァァァッッ!! -- 名無しさん (2018-11-21 08:31:42) - 男性向けゲーでは割りとよくある光景だと思うが……? -- 名無しさん (2018-11-21 11:22:40) - 指文字のやり取りは乱歩の芋虫を連想した -- 名無しさん (2018-11-21 13:33:58) - メタヲさんが言っていた「長年グロ絵描いていた自分でもこれはきつい絵がある」って加護のカニバリズムじゃなくてこれのことだろうね。 -- 名無しさん (2018-11-28 10:55:58) - ↑いや生放送で代表が加護のやつだって言ってたよ -- 名無しさん (2018-11-28 21:55:55) - ↑4確かにヒロインが見る影もない位ズタズタに・・・ってのは暗いエロゲー(特に二昔前)なら稀によく見る展開だが、絶対数自体は少ないから! -- 名無しさん (2018-12-29 11:10:47) - というかこんな展開がメジャーであってたまるか!(慟哭) -- 名無しさん (2018-12-29 19:55:37) - (゚∀。)y─┛ヴァルゼライド閣下なら出来たぞ -- 名無しさん (2019-01-18 23:19:13) - ヴァルゼライド閣下なら左腕触角で判断して戦うとか出来そうだけど乗り越えられるだけで苦しくないわけじゃないんでヴァルゼライド閣下並の強さがあっても救いにはなっても慰めにはならんというか地獄である事にはかわりないというか、あの人基本血反吐はくような努力して寿命削ってあれなんで… -- 名無しさん (2019-01-19 20:03:38) - ヴァルゼライド閣下でも流石に出来ないぞ……閃奏に覚醒でもすれば別だろうが -- 名無しさん (2019-06-22 00:55:23) - ヴァルゼライド閣下でも流石に出来ない、はずなんだけど、あの人ルシードの道連れ地下落下をくらって、骨も肉も内蔵も潰れて血袋と化した、とか言われてるのにその後普通に剣を抜いてゼファーさんに斬りかかってるからなぁ。ダメージ描写があてにならんのよな。理屈とか無しに、「この男なら仕方ない」という話なのだろうけど。 -- 名無しさん (2019-08-04 10:33:25) - まりちゃんがたすけてくれる… -- 名無しさん (2019-08-05 11:18:40) - 頭と心臓があれば永久機関埋め込んでなんとかなるわね -- 名無しさん (2019-10-16 19:54:17) - エスペラントは自己回復もあるしヴァルゼライド閣下ならワンチャン復帰できそうで怖い -- 名無しさん (2020-05-22 00:37:48) - 最悪魔星の素体にするって手もある -- 名無しさん (2020-06-02 13:09:44) #comment
発言者:[[神代直]] &bold(){『終章}・&bold(){ひとり』}より……&color(#381830){&bold(){あまりにも理不尽で受け入れがたい[[世界>古雅幸]]の変貌について神代直が漏らした言葉。}} 夕暮れの屋上で、真っ直ぐな[[幸>古雅幸]]の告白を直は受け入れ……… &color(blue){荒んでいた彼の心には穏やかさが戻り、隣の大切な&ruby(ひと){女性}に恥じないようにと、奮起して自分の生活を改め始めた。} 身体も通わせ……生まれ変わった彼は、未だ見えない未来も、 &bold(){彼女に名付けられたような&ruby(サチ){幸福}を、[[この人と一緒に掴みたいと誓った。>ありがとう。二人で一緒に幸せになりたいね]]} 出会いの夏が過ぎ、秋、冬、そして幸が卒業する春へ。 &bold(){季節は流れても、二人のこの関係はずっと続いていく―――そう、直は信じて疑わなかった。} ――それは、十一月のことだった。 ――幸が、市営バスの火災事故に巻き込まれたと知らされ、直は彼女がいる病院へと駆けつけた。 ――彼女は大惨事の中でも、一命を取り留めていた…… その話を知った直は安堵し、手術を終えた彼女の病室へと向かったが……… #region(だが、そこで彼が見たものは────) &size(31){&color(black){&bold(){&tt(){「───なんだ……&ruby(・・){これ}?」}}}} &size(15){&bold(){目にした光景に対して初め、彼が抱いた感情は、戸惑い。}} &size(15){&bold(){彼の目には、&color(#42001B){良く知る人間の&ruby(カタチ){輪郭}さえ保っていない奇怪な&ruby(オブジェ){物体}}だけが、映っていたから。}} &size(16){&color(#44041B){&bold(){ベットの上には、何本もの管と人工呼吸器に繋がれた&ruby(・・){もの}があった。}}} &size(16){&color(#44041B){&bold(){全体が包帯で巻かれ顔は見えず、その隙間からは膿汁と津液が滲み焼け爛れた皮膚が覗く。}}} &size(16){&color(#44041B){&bold(){そして、&ruby(・・){それ}にはまともに手足が生えていなかった。}}} &size(16){&color(#44041B){&bold(){左手を除き、付け根近くからの部分は火傷が深く、炭化にまで至っていたため切断されたのだ。}}} &size(14){&color(black){&bold(){あの美しかった幸先輩がいない}―――&color(#44041B){&bold(){だが、此処にいるのは&ruby(・・・・・・・・・){幸先輩以外にいない}。}}}} 目を背けたくなる現実を理解してしまった直は意識を投げ出して暴れ……鎮静剤を打たれ抑えられた。 &bold(){しかし、その後目覚めて、専門家から聞かされた幸の現状を前に、直は言葉を失った―――} &size(20){&color(#002E47){&bold(){&tt(){彼女の目は、高熱に炙られ続けた結果、&br()眼球と視神経が壊滅、もはや光を映さない。}}}} &size(20){&color(#002E47){&bold(){&tt(){彼女の耳は、爆発時発生した衝撃波で蝸牛器官が損壊、&br()聴覚を永久に奪われていた。}}}} &size(20){&color(#002E47){&bold(){&tt(){彼女の声は、焼けた空気により、&br()気道に加え声帯を焼かれたことで、その機能を成すことはない。}}}} &size(23){&color(#002E47){&bold(){&tt(){外界の情報を見聞きすることも出来ず、&br()誰とも会話することも出来なくなった&ruby(・・){廃人}。}}}} &size(23){&color(#002E47){&bold(){&tt(){奇跡的に命を取り留めた&ruby(・・・){だけの}、&br()自力で移動も食事も排泄も不可能な&ruby(・・・・・){不具の身体}。}}}} &size(26){&color(#191223){&bold(){&tt(){&italic(){それこそが、&ruby(・・・・・・){現実の古雅幸}の姿だったのである。}}}}} #endregion ---- - ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーー -- 名無しさん (2018-11-20 19:03:27) - 嘘だ! -- 名無しさん (2018-11-20 21:14:11) - 隣の波旬大歓喜の身体である -- 名無しさん (2018-11-20 23:16:36) - ※男性向け美少女ゲームのワンシーンです -- 名無しさん (2018-11-21 01:45:57) - この、鬼がァァァッッ!! -- 名無しさん (2018-11-21 08:31:42) - 男性向けゲーでは割りとよくある光景だと思うが……? -- 名無しさん (2018-11-21 11:22:40) - 指文字のやり取りは乱歩の芋虫を連想した -- 名無しさん (2018-11-21 13:33:58) - メタヲさんが言っていた「長年グロ絵描いていた自分でもこれはきつい絵がある」って加護のカニバリズムじゃなくてこれのことだろうね。 -- 名無しさん (2018-11-28 10:55:58) - ↑いや生放送で代表が加護のやつだって言ってたよ -- 名無しさん (2018-11-28 21:55:55) - ↑4確かにヒロインが見る影もない位ズタズタに・・・ってのは暗いエロゲー(特に二昔前)なら稀によく見る展開だが、絶対数自体は少ないから! -- 名無しさん (2018-12-29 11:10:47) - というかこんな展開がメジャーであってたまるか!(慟哭) -- 名無しさん (2018-12-29 19:55:37) - (゚∀。)y─┛ヴァルゼライド閣下なら出来たぞ -- 名無しさん (2019-01-18 23:19:13) - ヴァルゼライド閣下なら左腕触角で判断して戦うとか出来そうだけど乗り越えられるだけで苦しくないわけじゃないんでヴァルゼライド閣下並の強さがあっても救いにはなっても慰めにはならんというか地獄である事にはかわりないというか、あの人基本血反吐はくような努力して寿命削ってあれなんで… -- 名無しさん (2019-01-19 20:03:38) - ヴァルゼライド閣下でも流石に出来ないぞ……閃奏に覚醒でもすれば別だろうが -- 名無しさん (2019-06-22 00:55:23) - ヴァルゼライド閣下でも流石に出来ない、はずなんだけど、あの人ルシードの道連れ地下落下をくらって、骨も肉も内蔵も潰れて血袋と化した、とか言われてるのにその後普通に剣を抜いてゼファーさんに斬りかかってるからなぁ。ダメージ描写があてにならんのよな。理屈とか無しに、「この男なら仕方ない」という話なのだろうけど。 -- 名無しさん (2019-08-04 10:33:25) - まりちゃんがたすけてくれる… -- 名無しさん (2019-08-05 11:18:40) - 頭と心臓があれば永久機関埋め込んでなんとかなるわね -- 名無しさん (2019-10-16 19:54:17) - エスペラントは自己回復もあるしヴァルゼライド閣下ならワンチャン復帰できそうで怖い -- 名無しさん (2020-05-22 00:37:48) - 最悪魔星の素体にするって手もある -- 名無しさん (2020-06-02 13:09:44) - ↑魔星の素体は才能が必要だからヘリオスに頼んで治してもらおう -- 名無しさん (2020-06-17 01:12:15) - 英雄閣下ならあんな状態からでも復活出来るけど、流石の彼でもそんな状態になってしまった人間を復活させる事は出来ないだろうな。 -- 名無しさん (2020-09-10 22:29:06) - ↑ヘリオスの烈奏なら先輩に光の奴隷並の根性あれば完全復活できるよ -- 名無しさん (2020-09-10 22:31:02) - でも幸先輩が取るに足りぬわ片腹痛し、とか詠唱し始めても嫌だろう -- 名無しさん (2020-09-10 22:37:42) - 彼女の目は、高熱に炙られ続けた結果、 眼球と視神経が壊滅、もはや光を映さない。 彼女の耳は、爆発時発生した衝撃波で蝸牛器官が損壊、 聴覚を永久に奪われていた。 彼女の声は、焼けた空気により、 気道に加え声帯を焼かれたことで、その機能を成すことはない。 外界の情報を見聞きすることも出来ず、 誰とも会話することも出来なくなった廃人。 奇跡的に命を取り留めただけの、 自力で移動も食事も排泄も不可能な不具の身体。 それこそが、現実の古雅幸の姿だったのである。ーーーだからこそ、まだだ -- 名無しさん (2020-09-10 22:45:51) - 現実の火災の傷もこうなるんか…… -- 名無しさん (2020-09-10 22:48:19) - てか幸先輩不幸だけどよくあそこから生還できたなレベル -- 名無しさん (2020-09-10 22:49:05) #comment

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