あたしの愛じゃダメなんだ! 忠誠じゃなきゃ、あいつ……一歩も進めないんだよ!

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あたしの愛じゃダメなんだ! 忠誠じゃなきゃ、あいつ……一歩も進めないんだよ!」を以下のとおり復元します。
発言者:[[シェリル・マクレガー]]
対象者:[[ニナ・オルロック]]


&big(){&color(#9932cc){&bold(){「あたしはあたしの役目を果たしただけ&italic(){───}悩んで沈みがちなあんたの背を押す、自分の役目を……さ」}}}

男は自分では立ち入れない世界に生きている、と理解した後も……

&big(){&color(#9932cc){&bold(){「OK。なら、あたしはいつも通り。&ruby(・・){相棒}として、要らぬお節介を焼かせてもらうわ。地獄の底まで付いてくわよ」}}}

&size(14){&color(#E9F7E8){&s(){おい、ちゃんと聞いてるのかそこの自称無粋者の黒コート}}}


[[エレコーゼ>ヴァン・エレコーゼ]]の派閥に属する&ruby(ブルーブラッド){[[藍血貴]]}殺しに始まった、[[フォギィボトム]]での陰謀劇。
疑いをかけられた公子ニナの剣、トシロー・カシマは[[夜警]]の任を罷免され……
身動きの取れなくなってゆくニナを尻目に、北米西部[[鎖輪]]の中枢では、勢力を伸ばす暴君[[バイロン>ジョージ・ゴードン・バイロン]]と、
バイロンの[[『柩の娘』]]を奪い取り公子の座も奪わんと欲する[[ヴァネッサ>ヴァネッサ・クラリモンド]]とヴァンらが毎夜暗闘を繰り広げ、反動勢力駆逐の名の元、統制の利かぬ暴力が街を支配し始めた。
そして、陰で&ruby(トライフィンガー){[[三本指]]}を名乗る謎の男は、その権力争いすらも利用し自身の宿願を果たさんと猛る………。


―――ホテル・カルパチア。
ニナ・オルロックはこの&ruby(まち){鎖輪}が、父ベラから託された遺産が、
野心と暴力によって荒れてゆく光景を見せつけられ、
それに何の手だても取ることが出来ず、本当にただの“お飾り”となった己の未熟さ、無力さを前にして憔悴しきっていた。
&size(13){&color(silver){&bold(){それでも自分は公子なのだ、と。}}}
少女は一人でも、&size(13){&color(silver){&bold(){あの完全無欠の父のように……[[誇り高き夜族としての責務を果たさねばならぬと。>あの方が信じた私を貫くしか、仔として報いる選択肢(みち)はないのよ]]}}}
&size(13){&bold(){弱音を吐く事も、逃避する事も拒絶し、必死に己にとって出来ることを、僅かな可能性を求め続けた。}}

それが、己の魂を縛り付けるものだと理解しながらも、自分にとって信じられる誇らしさの証である故に捨てられず。
ニナの&ruby(ココロ){精神}は、高潔な理想と苛酷な現実の狭間で遂に限界寸前まで引き裂かれんとしていた。

―――ただ、心の中で彼女は、[[自分の力となって欲しい>お願い。私の味方でいて。 あなただけは、私だけの拠り所で]]と願いながら、無力さゆえに切り捨ててしまった男へ祈りを捧げる。


&size(14){&color(silver){お願い。助けて―――}}

&size(14){&color(silver){私は強く在りたいの。強く在らねばならないの。}}

&size(14){&color(silver){お父様から受け継いだものを、守り抜いていたいの。}}

&size(14){&color(silver){だから、お願い。手放しておきながら、なんて身勝手。}}
&size(14){&color(silver){だけど私には、心から信じられる剣は……あなただけしかいないから。}}


&size(15){&color(silver){&bold(){「トシロー……」}}}


その名に、僅かに[[ゴドフリ>エルンスト・ゴドフリ]]は不快気に目を細めつつも……
彼は、次の公子としての任を淡々と主に伝え、ニナも憂いを帯びた表情でそれに応じようとし―――


&size(16){突如、ローター音と共にカルパチアに謎のヘリが来襲した。}
&size(16){そして、そこから強風の中、ニナに呼びかける女が一人………}


&size(26){&color(#9932cc){&bold(){「お嬢ぉぉぉ────!」}}}


&size(24){&color(#9C9C9C){&bold(){「……シェリル!?」}}}



&size(16){&color(#9932cc){見知った“彼”の相棒である女性、シェリルが叫ぶ。}}
&size(16){&color(#9932cc){喉が枯れても構わない、止まった肺腑に気合いを入れ、彼女は自分の精一杯の言葉を乗せてゆく。}}



&size(25){&color(#9932cc){&bold(){「聞いてやって、あいつの想い!}}}
&size(25){&color(#9932cc){&bold(){あんたにずっと求めていた、不器用なバカ野郎の&ruby(ラヴコール){宣誓}……ッ!」}}}


&size(16){張り上げた声は風に千切られ、何を伝えたいのか判らない。}


&size(26){&color(#9932cc){&bold(){「あたしの愛じゃダメなんだ!}}}
&size(26){&color(#9932cc){&bold(){忠誠じゃなきゃ、あいつ……一歩も進めないんだよ!」}}}


&size(16){けれどシェリルの必死な表情こそが、ニナの心を突き刺した。}


&size(26){&color(#9932cc){&bold(){「ねぇ、気づいてよ!}}}
&size(26){&color(#9932cc){&bold(){救われてたのは、お嬢だけじゃない。}}}
&size(26){&color(#9932cc){&bold(){互いに足らない理想を、相手の姿に見てたんだって───ッ!」}}}


&size(17){&color(silver){&bold(){愛し、信じられる相手を求めていた。それは自分だけだと思っていた。}}}
&size(17){&color(#99ccff){&bold(){それは違う、想い合っていた。求めあっていたのだと告げられた。}}}



&color(#040414){&size(19){―――そして、その証拠たる一つの影がニナの目の前に到着する。}}


&color(#040414){&size(16){くたびれた漆黒のコート、その手には鉄の刃を携えている。}}
&color(#040414){&size(16){衣服に付着している血は避けられぬ手傷から。幽鬼を連想させる蒼白い風貌が、顔を上げた。}}


&size(23){&color(#9C9C9C){&bold(){「あ&size(21){&italic(){────}}ぁ、ぁ…………っ……!」}}}


&size(17){&color(#99ccff){……驚愕と、歓喜。抱いてはならない安堵がニナの胸に生じる。}}



&size(23){&color(#040414){&bold(){「&size(21){&italic(){───}}トシロー・カシマ、困窮する主君の下へ、今馳せ参じた」}}}



&size(25){&color(#040414){「……遅くなったな、ニナ」}}



&color(#040414){&size(19){侵入者……トシロー・カシマは小さく笑みを浮かべてそう告げた。}}
&color(#040414){&size(19){不器用で、不慣れな、苦笑したかにも見える拙い笑顔で。}}



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- いい男なんだけど凄まじい地雷だよなぁ……  -- 名無しさん  (2018-02-23 17:22:31)
- 「自分の愛じゃダメ」とわかっても、トシローの幸せを願うシェリルさん、マジ良い女  -- 名無しさん  (2018-02-23 17:33:39)
- 基本的にトシローさんがマジ面倒くせえ男なので、周囲の女性は大概出来た人になるのである(ヤンデレ狩人除く) ちなみに男側が極端に出来た人物である448の周囲には、実に面倒くさい女性が集ってくるのだ。  -- 名無しさん  (2018-02-25 01:44:31)
- ↑晶「.........」  -- 名無しさん  (2018-02-25 01:49:01)
- ↑2『マジ面倒くせえ男なので、周囲の女性は大概出来た人になるのである(ヤンデレ狩人除く)』…まんまこれゼファーさんやんけ!  -- 名無しさん  (2018-02-25 21:29:48)
- ↑ゼファーさんの周り魔星関連のヤバイ奴ばかりじゃないですかヤダー  -- 名無しさん  (2018-02-25 22:17:29)
- light主人公面倒くさい男グランプリを開けば、おそらく2強となるであろうゼファーさんとトシローさん。逆によく出来た男グランプリの優勝候補は448とアッシュかね。  -- 名無しさん  (2018-02-25 23:12:47)
- 凌駕さんは一番普通な男やね。  -- 名無しさん  (2018-02-26 00:02:50)
- むしろ一番出来ていて気持ち悪ッ!ってなるのが凌駕さんな気がする  -- 名無しさん  (2018-02-26 00:08:28)
- 日常で接する分には、よほど密接な関係にあるか勘が良くなければ、凌駕は普通の好青年に見えると思うぞ。同じく覚者に近い存在である四四八みたいに圧倒的優等生という訳でもないし。なお非日常に放り込まれた場合  -- 名無しさん  (2018-02-26 00:22:57)
- 覇吐は良い意味で普通な感じ。恋人と仲間とそれ以外の人達でもバランス良く付き合えて、突き抜けた異常さは感じない。求道神だから一般人というわけではないんだけど。  -- 名無しさん  (2018-02-26 00:50:32)
- 本当、覇吐はlight主人公で一番普通のやつな気はするな。ネアカだし空気読めるし。付き合っててストレス感じなそう。生まれとしては一番異常な境遇と言ってもいいはずなのだけどね。  -- 名無しさん  (2018-02-26 01:17:24)
- パシリさんは性欲旺盛過ぎて性犯罪者一歩手前なくらいであとはまぁ割と普通の感性してるからな。でも性犯罪者一歩手前はやっぱりアレなので、アッシュが一番だと思うわ  -- 名無しさん  (2018-02-26 01:30:39)
- (波旬に)取り付いてる、(ヘリオスに)取り憑かれてるコンビ・・・あかん常時おふざけ状態のケルベロスがついてるようなもんだ  -- 名無しさん  (2018-02-26 03:05:45)
- れ、練炭だって深い付き合いじゃなきゃ普通っぽいし……ライルは生きている環境が悪すぎるからこの手の話題では話しにくいな  -- 名無しさん  (2018-02-26 09:46:12)
- なんだかんだで中身が一番普通っぽいのがゼファーさんという戦慄。アッシュはどちらかというと「俗人」というより、良い意味での「普通」だし。  -- 名無しさん  (2018-02-26 09:53:13)
- でもゼファーさんほど卑屈で面倒臭いのはあれはあれで普通じゃないとは思うの  -- 名無しさん  (2018-02-26 10:31:13)
- そもそも普通とは一体……………?(歴代のlight主人公達を見ながら)  -- 名無しさん  (2018-02-26 14:39:10)
- ↑「普通」っていったらあれだよ。運命の出会いなど何一つなく、ただ日々に埋もれながら機械的に過ごし、社会の歯車として他者に貢献することを是として生きる「主人公以外の特別な力を持たないその他大勢」をいうんだよ。あれ、なんか涙出てきたぞ?(涙)  -- 名無しさん  (2018-02-26 16:01:07)
- トシローさんの周りからも嫌われるの納得な駄目人間っぷりと、ヒロインたちから好かれる理由は分かる行動の数々は割といいバランスだと思う。  -- 名無しさん  (2018-02-26 16:14:43)
- 良い男なんだけど、これだけ周りの良い女達に尽くされて尚前に進めないのは傍から見たらイラつくのも分かるわな…wそれこそ、どうしてお前なんだよって言いたくなる人もいるでしょう  -- 名無しさん  (2018-02-26 21:32:03)
- ↑9 覇吐はアイツ竜胆さんと一線超えるまでDT疑惑のあるなんちゃって遊び人だぞ。性癖もどノーマルだし、たぶん性犯罪とか走れないタイプだと思うわ。いつももノリでセクハラして受け入れられちゃったら「いやいやいやマズいだろ止めろって!!」と逆に停める側に回っちゃうタイプ。  -- 名無しさん  (2018-02-27 01:07:04)
- 「light主人公」で普通の良い奴・常識人って考えるならはじめとか嘉人くんとか色々いるだろ!(レギュレーション違反思考)  -- 名無しさん  (2018-02-27 13:48:50)
- light作品という括りなら司やイチヒコとかも混ぜてやれ  -- 名無しさん  (2018-03-04 21:36:36)
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