醜い――貴様に薔薇の心臓は不似合いだ

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醜い――貴様に薔薇の心臓は不似合いだ」を以下のとおり復元します。
発言者:[[《伯爵》]]
対象者:“三本指”の「贋作」の「&ruby(デッドコピー){偽物}」


フォギィボトムに「再来」した&ruby(トライフィンガー){[[三本指]]}。
その犯行を知った、反逆も、掟に従うことも何ら行動を起こさず、
ただ不平不満を述べ立てていた卑小な性根の縛血者は、&color(#072B07){&bold(){ただ目立ちたい}}という理由で、彼の犯行の空白をついて模倣犯となった。
さらにその人間相手の犯行が大きく街を賑わしたことに気をよくした男は、忘却されることを恐れ、
さらなる&ruby(じゃくしゃ){犠牲者}を求め裕福そうな人間の家に押し入り……&bold(){[[一人の少女>アンヌ・ポートマン]]の家族を[[惨殺、放火した。>――どこに、かえればいいの?]]}

&color(#5744EA){&bold(){街では再び、大々的に自分の行ったことを取り上げ、人間も縛血者も無視できぬ騒ぎとなっている……}}
夜の闇の中、男はその自尊心が大いに満たされるのを感じ、
&color(#5744EA){&bold(){“模倣した三本指と比しても、自分の方ががより凄まじいことをやったのだ”}}という驕りさえ抱き始めていた。


だがそんな縛血者の元に、圧倒的な威圧感を纏った“王”が現われる。
&color(#330033,#FBFDFC){&bold(){────醜い。}}
王はそう呟き、男が成した行為──他者を喰らい貪る──そのものは血族としては特別に異なる事ではないとし、
その上で、&color(#330033,#FBFDFC){&bold(){“なぜその誇りや栄光と自らのものにしようと望みながら、まだ本物に縋っているのか”}}と、その内心を言い当てた。

&color(#330033,#FBFDFC){&bold(){才も志もなきその小さき器を砕き、真に変革を欲するならば、全存在をかけてその&ruby(ほんもの){家屋}ごと喰らうべきであろう。}}
&color(#330033,#FBFDFC){&bold(){しかし、貴様の真実は……自分が成した行為の報いを恐れ、そこに向き合わぬまま}}
&bold(){“これは自分がやったのではない、&ruby(三本指){これ}は自分ではない”}&color(darkslateblue){&bold(){という逃げ道で悦に入るだけの、醜い存在でしかない。}}
&size(13){&color(#330033,#FBFDFC){&bold(){そう、おまえは───醜い白蟻でしかない。}}}


本能が、魂が、王の落胆は真実だと激しく訴えかける。
彼からは逃げられない───絶対不可避の事実を前に、
&color(#072B07){&bold(){“醜い”男は押し潰された心を投げ出し、王の命じるままに頭を上げ、跪き……}}


&size(21){&color(#330033,#FBFDFC){&bold(){「散華せよ───貴様に薔薇の心臓は不似合いだ」}}}


&size(14){&color(#443042){&bold(){音もなく心臓が抉り出され}───&bold(){絶対者の判決は、下された。}}}


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