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発言者:[[ヴィクトル・シュヴァンクマイエル・クラウス]] 対象者:[[トシロー・カシマ]] &size(18){&color(darkslategray){&bold(){「思ったよりも早く現れたな───&italic(){我が積年の汚点よ……トシロー・カシマ}」}}} &size(18){&color(#040414){&bold(){&italic(){「ヴィクトル・シュヴァンクマイエル・クラウス───&ruby(ホワイト・パイル){白木の杭}」}}}} &size(15){&color(darkslategray){&bold(){「貴様らが老いぬというのは、知識としては知っている……&br()だがこうして現実に見れば、実に不条理を感じざるを得んな」}}} &size(16){&color(darkslategray){&bold(){「俺のこの50年を嘲笑うかの如き、変わらぬままのその姿……}}} &size(16){&color(darkslategray){&bold(){この世から、俺の前から消し去る以外に、この憤懣を晴らす術はない」}}} &size(16){&color(#040414){&bold(){「その為に老骨に鞭打って出てきたか。業深き男よ……}}} &size(16){&color(#040414){&bold(){老いては、心穏やかに墓へと入るのを待つのが人の道ではないのか」}}} &size(18){&color(darkslategray){&bold(){「ほざけ。この&ruby(ひとつめ){独眼}に貴様の断末魔を焼き付けずして、何の安らかな死よ」}}} シェリル、アンヌ√共通部…… &bold(){弟子である[[アリヤ>アリヤ・タカジョウ]]の窮地に姿を現し、瞬く間に[[アルフライラ>アルフライラ・ワ・ライラ]]ら叛徒を[[殲滅した>折れたのならば、何度であろうと立ち直ればよい。諦めぬ限り、人間にはそれが可能なのだから]]先代ホワイト・パイル}。 &bold(){そんな彼の次なる標的となった[[アンヌ>アンヌ・ポートマン]]の元に駆けつけたトシロー}。 &bold(){最強の&ruby(イェーガー){狩人}と}、&bold(){異端の&ruby(ブラインド){縛血者}}。 &bold(){共に常道より外れた存在。因縁深き二人の怪物は、半世紀を経て此処に激突の瞬間を迎えようとしていた}。 研ぎ澄まされた刀と、常人が扱うには余りに巨大すぎる白木の杭。 技量は互いに達人の域。己の持つ長所と短所を冷徹に見極めながら、歴戦の戦士らは敵手の命を刈り取るべく絶技を繰り出し続ける。 その中で、クラウスは闘争の中で欠け歪み、老いを極めてなお諦めきれぬ望み――&bold(){取り逃したたった一体の縛血者の討伐}―― それを叫びながら、改めて意志の力を奮い立たせる。 彼が信奉する、夜の闇の誘惑に屈さぬ人類の心の強さ。 &bold(){それを守り抜き次代へと受け継いでゆくために、己にとってこの一戦は、避け得ない過去の試練であると。} 敵手の過去を越えようとする姿を前に、トシローは運命に抗おうとし……果たせず、 この再会と激突が示すように、未だ過去の鎖に縛られ続ける無様な己を自嘲する。 ならばと、&bold(){&color(#040414){同じ道を繰り返す愚者として因縁が導く激情に身を焦がすのみ}}と、&bold(){[[かつて大切な者を奪った>吸血鬼だと……化物だと…………許さん、許さんぞぉォ――――ッ!!]]仇に対し、白刃を振り翳す。} &size(18){&color(#040414){&bold(){「貴様は一つ、忘れている────俺から奪ったもの……その重さを」}}} &size(18){&color(darkslategray){&bold(){「憶えてはおらんな。そのような有象無象などは」}}} &size(13){&color(#040414){&bold(){その答えは予想していた。腐った懺悔など今更聞くには値しない。}}} &size(13){&color(#040414){&bold(){闘志を鈍らせるだけのそんなものは、この期に及んで必要とはしていない。}}} &size(13){&color(#040414){&bold(){この一刀に乗せる、憎悪と怒り……それを掻き立ててくれるだけでいい。}}} &size(19){&color(#040414){&bold(){「ならば、その忘却を罪と知れ。貴様が殺した女の名は[[美影]]」}}} &size(20){&color(#040414){&bold(){「俺が守ると誓った……最愛の&ruby(・・){人間}だった」}}} &size(19){&color(darkslategray){&bold(){「貴様ら墓無き亡者が、人間を名乗るか……! その冒涜、断じて許さん───ッ!」}}} ****本編より &size(17){&color(#295B42){「&size(15){────}望んでいたのは凡百の老人と大差ない」}} &size(17){&color(#295B42){「人生の収支を決算し、ただ最後の時を待つ……だが、果たせなんだ。俺には悟りなど不可能だと知った」}} &size(17){&color(#295B42){「嗤うがいい。齢七十を越えて我執に突き動かされるとは、無様なものよ……}} &size(17){&color(#295B42){我が生涯に唯一の汚点を残す事を、どうしても許せなくなった」}} &size(18){&color(#040414){&bold(){「嗤いはしない。現在とは過去が導く必然の結果だ。全ての人間は、過去の奴隷に過ぎぬかもしれん&size(18){」}}}} &size(21){&color(darkslategray){&bold(){「}――&bold(){だが、俺は諦めぬ」}}} &size(22){&color(darkslategray){&bold(){「貴様を討ち滅ぼし、積年の汚点を払拭する……}}} &size(22){&color(darkslategray){&bold(){その時こそ俺は、未来へ託す資格を真にこの手に得るのだ」}}} &size(24){&color(darkslategray){&bold(){「己の過去を……運命を打倒するのだ!}}} &size(24){&color(darkslategray){&bold(){それこそ、人間としてこの世に生を享けた意味に他ならぬ!」}}} ---- #comment