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土八朝生4

110423

  • 土八会を土曜日8時に戻す「根性で起きろ」
  • 出欠をわかりやすく「来るのか来ないのか」
  • 出欠用メーリングリストをつくる?
  • メーリングリストには「出欠」「次回の本」「気になる本」を書く
  • 4/28 1830飲み会 桜橋口 高速バスチケット売り場前

110423
酒楼にて/非攻 魯迅 光文社

おくの
未読

■いまむら
訳が読みやすかった。中国語だったからか自然
非攻はまさに中国古典って感じだった。

よみやすい 8
おもしろい 7
ためになる6

魯迅、教科書でその名前を聞いただけで全く読もうなどとは思わなかったが読んでみると面白い。短編なのが導入としてはよかったのかもしれない。中国文学というと何となくいかめしく荒っぽい感じがしていたが意外に繊細であった。
「祝福」は冒頭から女に「死後の世界はあると思うか?」と問われるので、一瞬哲学的なテーマかと思いつつ適当にごまかして答える主人公。そして女はそのまま死んだ。主人公は少し心を痛めるがまあいいやというその展開、中国の閉塞感に絶望した。

■かわず
中国!て感じではなかった
得した気分に。よい小説だった。
酒を呑むと図々しくなる

よみやすい 9
おもしろい 10
ためになる 6

魯迅は賢い、批判的な精神の持ち主である。歴史の思想的変化の中にありながら熱することのできなかった人物という印象を受ける。加熱した社会から若者から、また、一方そういったものからさめ日常を暮らす故郷の人たちから、すべてから醒めている。その上で変わらない人間の姿というものを淡々としかし熱を込めて書き続ける、まさに小説家である。本策は古典から、運動もの厭世ものと、あらゆるジャンルをカヴァーしている。一人旅にポケットに入れておきたい一冊。


× ハーレーダビッドソンジャンパン

○ ハーレーダビッドソンジャパン

アンダーテイカー

いわせ

よみやすい 7
おもしろい 7
ためになる6


酒楼にて/非攻

一言でいうと、サクマドロップスのような短編集。短編集といえば、「珠玉の」といいたくなるが、小粒でまるくて、甘い。レモンありいちごありメロンあり、だ。君がきらいなハッカのひとつもはいっているだろう。表題作の、やさぐれた人間描写がシブい「酒楼にて」。軽妙なタッチがたのしい「非攻」もいいが、おすすめなら、卓抜な想像力と物語の構成すばらしい「鋳剣」。休日の電車で読もう。



「問題プロジェクトの火消し術」長尾 清一


110409

愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える (光文社古典新訳文庫

知識人たちのパズルだった推理小説を
過激で暴力的なものにした書
血が出たりするが現代ではそんなに「痛さ」感じない。
バイオレンス小説。不条理感も。
いま読んだらこのぐらいの暴力シーンは普通。

解説にもある通り行動主義の小説だ。主人公や登場人物の心理は描写されることがなく、行動の連続によってシーンが描写される。
場合によっては不可解な行動もあり、その一見不可解な行動から登場人物たちの深い心理まで読み取れる、ようなことが本書の解説に書いてあるが私の読解力不足でそこまで読み取ることはできなかった。過激なシーンの連続だが若干かっこいい、というかオシャレな雰囲気もあり、ぜひ映画化して見てみたいと思える小説だ。

よみやすい8
おもしろい5
やくに立つ4

ピストルを撃って薬莢が床にこぼれるシーンを映画で初めて描いたのは北野武が最初だという。「愚者がでてくる城塞が見える」はいわゆるハードボイルドながら、静かな恐怖と狂気が感じられる作品。「タケシの映画みたい!」っていえばわかってもらえるだろうか。ブツ切りの訳がしびれる。いつも訳の話ばっかり書いているが、これは日本の小説家にはなかなか書けない文体で新鮮味がある。銃弾を腹にぶちこまれてうめく描写や乱闘シーンも初期の村上龍みたいでかっこいい!こういうテキストを書いてみたいものだ。

よみやすい8
おもしろい8
やくに立つ8

次回は
酒楼にて/非攻/魯迅/藤井省三 訳/光文社
http://www.amazon.co.jp/dp/4334752152

映画 イントゥザワイルド
   荒野へ

セックスと嘘とビデオテープ
部屋とワイシャツと私(直列)
酒と涙と男と女(並列)
空と海と大地と呪われし姫君
ジョゼと虎と魚たち
ハチミツとクローバー
ぐりとぐら
ありときりぎりす


110326
動物農場/オーウェル

次回は
愚者が出てくる、/マンシェット/中条省平 訳/光文社
http://www.amazon.co.jp/dp/4334751741

okn
あらゆる権力は腐る
P106

ロシア革命は、スターリンという継母によって盗まれてしまったという意見がある。レーニンと違ってスターリンはマルクス主義者でも革命家でもなく、ただの権力欲の塊だったからだ。この本に出てくる豚のナポレオンは、革命後すぐに子犬を育てている。秘密警察での大テロルの可能性をすでに予期しているのか、少なくとも彼の中に当初から「あらゆる動物は平等である」というテーゼがなかったことは明白だろう。それは他の2匹の豚についても同じだ。能力に差があるとすれば、富を平等に分配することは「不平等」になるということもまた言える。そしてその能力の差が生まれてついてのものだとしたら……。

よみやすい 10
おもしろい 10
ためになる 9

goo
未読です。。


cab
物語のチカラというのはこういうことだ。現実を題材としながらも、それを興味をそそるようによみやすくあまねく多くのひとに、本質をすくいあげてみせる。
オーウェルにはむこうの物語世界でパズルをくみたてるように現実のピースがはまっていくのだろう。また他の訳ともくらべてみたが、岩波版は訳がすばらしくよくなっていた。
デズマスがよけいにシニカルなテキストとマッチしていたように感じられた。

よみやすい 8
おもしろい 9
ためになる 7

kwz
映画あり

道具を使い出し、詩人が現れ、勲章が授けられ、野次が起こり、私的軍隊が所有される。そして一頭の豚が競争状態から解き放たれたとき、法律は書き換えられ、他者意見の排除が起こり、仮想敵がつくられ、全面戦争が起こり、巨大建造物が作られ、記念碑が立つ。とても自然なな牧場史。覚えておいて損はない歴史概略である。

よみやすい 8
おもしろい 9
ためになる 8 

10305 死に至る病/現代の批判

漫画で読破を買った二人

現代への批判 いきいきいきれない時代 批評家化 広告
しなない時代 かえって自殺
人間の増え方が微生物化
なんのためにいきてんのか

キルケゴール人生
「あれかこれか」 バカにされる
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%82%E3%82%8C%E3%81%8B%E3%80%81%E3%81%93%E3%82%8C%E3%81%8B

自分探しゲーム
死ななくなったから始まった。
いきのびること=自己実現
坂本竜馬 信長の自分探し
自分探しの世界史
自分探史大学
バックパッカーにかわる 新しい自分さがしの方法
方法がみつかれば、自分がみつかったも同然

亜細亜大学
http://www.sun.ac.jp/

株式会社自分さがし
サービス
100万円ぐらい
http://www.shinga.com/?gclid=CMKXt425tqcCFYlypAod4C5bAA
結婚と同じぐらい


自分探し 文学
中島敦→沢木耕太郎
スターが必要

「自分さがし」の果てに、世界との格闘の末に、死んでいったキルケゴール。
「あれか、これか」を書いたら、近所の子供にまでバカにされたキルケゴール。
 処女と恋に落ちながら、童貞のまま、自費出版するだけの人生を選んだキルケゴール。
 本当に「自分として生きる」ということを身をもって示してくれた勇者よ、ありがとう!
読みやすい4
おもしろい8
やくに立つ8

川津
 キリスト教を通して自己と他者、そしてその”関係”という3者の存在こそが自己だ。
という認識、関係を、対象としてとらえるという発想はここにも見られる。西洋哲学的な思考というものはやはり神との関係によって煮詰められてきた学問だなあと再認識しました。二ーチェのアンチキリストという発想もこの後に出てくるんだなぁと思うとなおさらそう感じます。日本的な宗教の思想が日本の土壌でどのように自己存在に迫っていっているのか興味がわきました。
読みやすい3
おもしろい7
やくに立つ5

まとめ。死にいたる病=「絶望」。「絶望」=自己が自己である責任を放棄してしまうこと。この絶望状態が人間の自己の死につながる。恐ろしいのは肉体の死ではなく精神の死。
そのためには「感性的な生き方」ではなく「倫理的な生き方」が必要。
弁証法的に自己を改革し続け、信仰によって自己を開くことがゴール。
自分探しゲームという最高の遊びを開発してくれてありがとう!(拍手)
読みやすい7
おもしろい7
やくに立つ10



110218


葉隠入門/三島由紀夫

享保元年頃(1716年)=8代将軍徳川吉宗
出版1967年、自決1970年

■岩瀬
逆説的な思考を打ち出した
享保年間(吉宗)に出てる本、完成された世の中

「こら!ヤマモトくん会議中にあくびをするんじゃない」新米武士である山本常朝はなぜか2011年にトリップし先輩OLの緑さんに叱られていた。なんて進んだ社会なんだ!これは拙者の時代にも通づるものがござる。「だからTODOリストは前日に整理しときなさいっていつもいってるでしょ!」これは師、一鼎にも教えてやらねばならぬ。切腹するたびタイムとリップできる常朝は、さっそく腹を切って江戸時代へ再びもどって本書を口述させたのだった。

読みやすい9
おもしろい9
やくに立つ10

■奥野
どうせみんな死ぬのだから死刑にしなくてもいいんじゃないか
景気のいいこといえない悲しい時代
反合理、反理性こそ人のこころをうつものだ
エリートが強いとかはあまり
日本版聖書
パラダイムシフト
最近のビジネス書にかいてある
人間性を捨てることによって人間らしくなる
そうはいえ、平和な世なかなかかたづかない、もどかしさ

山本さんは怒っている。ファッションばかり気にして男らしさを失ってしまった若者に、損得勘定ばかりでソウルがない太平の世の武士に。そして、早く死ぬ方に片付こうとしながら、生きながらえている自分自身の姿に。この自己矛盾、理想と現実のギャップに悩みつつも、公務員であり、殿様の信頼も厚く部下に慕われる山本さんは、粛々と自分の仕事をする。何か違う、自分は武士なのに、なぜ9時5時で働いているんだろう? 常識人である彼は、死に狂うことがいけないことだとわかっている。そんなことをしても何にもならないと。でも彼の魂はそんな「もし戦国時代だったら」の引力から逃れられない。その忸怩たる思いがこの本を読み応えのあるものにしている。

読みやすい9
おもしろい10
やくに立つ8

■今村
「できないことをやるのが道徳である」
武士のライフハック
内面よりも人からどう見られるかが重要

「葉隠」読む前は過激なことばかり書いてあると思っていたが、
蓋を開けてみると意外と日々の処世術的なものも多く、いまは平和な世の中の武士の処世術&「それでも押さえておくべき思想書」という印象を受けた。
日々の平和な世の中でうまくやりつつも武士の精神は忘れてはならぬという常朝の並々ならぬ危機感を感じた。
三島もそれに共鳴したのではないだろうか。

読みやすい7
おもしろい10
やくに立つ10

★死に至る病、現代の批判/キルケゴール/中公クラシック


110212

新年会の写真は http://30d.jp


中内功


曲がる電子ペーパー
http://www.nn-japan.com/news/57



■トムは真夜中の庭で

柱時計。おじさんの不気味なアパートの家。
狂った柱時計から13時を打って異世界に。
あちら側の世界。
それぞれの人間が時を持っている
おばあさんの伏線





「私たちはみんな自分の中に子供を持っているのだ」というのは作者の言葉だ。確かに、私たちは、素直で酒も煙草もネットもやらない人だったし、人を陥れたりすることもなかったわけで、どうも成長というものにはある種の毒が含まれているようだ。児童文学はそんな懐かしい感覚を思い出させてくれるし、まっすぐにメッセージが届く。大人が読みたい児童文学50選、といった企画を思いついた。が、ああ、こういう考え方自体が、子供か遠く離れているなあ、という気がする。もっと自分の関心と自分の感受性だけで生きていきたいものだ。

よみやすい8
おもしろい?
ためになる7

途中まで読みました。異世界への扉は時計の音が13回なってからまで、、
主人公のトムは結構理屈っぽくて、でも素直なところもあり預けられたおじさんにやり込められてしまいます。読んでいてもっとがんばれ!トム。と思ってしまいました。

よみやすい8
おもしろい5
ためになる6

小学生のときつまらなくてなきながら「クオレ」を読んだ。課題図書の児童文学ってどうしてもそういうものだと思う。装丁、挿絵、訳、どれをとっても憂鬱な気分になってしまう。「トムは真夜中の庭で」も外見はそういう感じです。ただ、大人になって読書というものに余裕ができるとそのへんは適当に流せるわけです。(でも装丁、挿絵、訳はなんとかしてほしい)古い柱時計だから数を打ち間違える→あるはずのない13時を打つ→異世界へというギミックは非常に自然でよくできています。そして柱時計を大事にしている不気味なおばあさんがラストで劇的に伏線回収されるのであなどれません。

よみやすい6
おもしろい7
ためになる5

次回は 葉隠入門/三島/新潮文庫

==========================

110205 愛の渇き


この時代感はコーフンできない

未亡人=悦子

市原悦子が悪い

あまり話題にならない

1950年のエロさ

25歳の作品

愛の渇き、悦子、未亡人、舅、庭師、弥吉……あまりにも現代人のシンパシーが及ばない言葉の連続に、切り立った崖に登らされるような気分になる。夫に先立たれた未亡人の体がうずいてうずいて仕方ないというのは当時としては、ものすごい淫靡(この言葉もそそらないなあ)だけど、「悦子」だしなあ……。はっきりいって黄色い歯のオバサンが腹の肉を揺らしながら悦んでいる(おお!)姿ばかり想像してしまって、ページをめくる手が動かない。三島さん、すいません。

読みやすい6
おもしろい3
やくに立つ4

悦子である。義父である。園丁である。このテキストは今では、これでもかというほどのステロタイプになっている。それをある意味ポジティブにとらえようではないか。熟成の過程なのだと。この文体はどうだ。何を言うにしてもいちいち修飾がついてくる。が、これも博物館的にとらえようではないか。
なんとなく、小説の豊作不作は運だと感じる。万全をきしても秋になってみないとわからない。

読みやすい7
おもしろい5
やくに立つ4

次回 トムは真夜中の庭




101225 服従の心理 スタンレー・ミルグラム

■おくの
空気の研究を思い出した
訳者が有名「新教養主義宣言」
アイヒマン
狂ったリーダーを選ばない
悪徳セールスはエージェント状態か
個人的な利益を公共の利益にすり替え
俺はやりたくないんだけどな的なシチュエーション

有名なアイヒマン実験の本をついに読んだぞてきな感想。人間はどこまで悪になれるか、は大戦を通じて突きつけられた命題だったが、この本はひとつの説得力のある説を打ち出せている。思い起こせば、暴力脱獄で悪びれる看守などは、確実にこの実験へのオマージュだろう。アーレントの言った「悪の凡庸さ」は今でも組織犯罪のたびに必ず引き合いに出されれている。人間は、どんな悪でもなすことができる。そのかわり、想像以上の善をなすこともある。そのあたりの矛盾が面白いなあ、と僕なんかは思ってしまうのだ。

よみやすい10
おもしろい8
やくにたつ9

■いまむら
実験部分が丁寧
戦争における人殺しの心理学
オウム真理教
今じゃできない問題
言い訳する実験者に冷たいミルグラム
はしごを外されなければ、、

人は自分の行為が自分の責任範囲の外になると強い。日々仕事をしていてそう感じる。
結局、人は本当に重要な判断は他人に任せるのが楽だと思っているのかもしれない。そう考えてしまう内容の本だ。
この本で書かれていることは道徳と権威がぶつかったとき、どちらが勝つかだ。
みんな道徳だと思った。でもやってみると権威だった。それでみんな慌ててしまった。
じゃあ負けたのは道徳なのか、何なんだろうかと迷い中。
(事後追記)
本実験で大学教授(権威者)は、罰則や暴力行為などの強制力を持っていないのに被験者はみんな指示に従ってしまった。
そう考えると奥野さんが空気の研究を思い出したという通り、
権威というより実験というその空気に従ったんじゃないだろうかという考えにいたりました。


よみやすい7
おもしろい8
やくにたつ9

101218

■難解な本を読む技術 光文社新書

  • 奥野
エクリ、壊滅的な難解さ
哲学者は名前からして難しそう
山登ってなんかするわけではない。趣味的

パナン/コリュエ=ベス 訳:南真早比古

「難解な本を読む技術」だからドストエフスキーとかかなと思ったらドゥルーズとかガタリとかデリダとかが大挙して襲ってきて腰をぬかしそうになった。これら難解な本を読むときには、この本のような「壊滅的に難しい」「8000メートル峰の垂直の氷壁にしがみつくような」といった言葉の数々が、心の支えになってくれるのかもしれない。それにしても哲学や思想というのは不思議な魅力を持っているもので、自分が読んでいる本の中に、ウィトゲンシュタインとかレヴィストロースといった単語が出てくるだけで何か高尚なことをしているような気がしていいものだ。そう言う意味では、この本は、珍獣図鑑ならぬ「難しい本図鑑」として、たまの休日に、ワイン片手に眺め、amazonレビューを見たりしてみるといった使い方が正しいのだろう。

よみやすい 10
おもしろい 9
やくにたつ 7

  • 岩瀬

ボドニー『断片ーノードの変換』
思声社 養田壮介+北岡平治(訳)

スート『透明性』
法陽出版 富口恵子(訳)

スピノザの『エチカ』。その、つまり、いいにくいのだが、「クソゲー」なのではないだろうか。難解なものに人は魅了される。『襞』を壁に投げつけて、しおりの紐をひっこぬいた人もおおいのではないだろうか。
本書はいかにクソゲーを攻略するか、という攻略本である。私なんか「スペランカー」をもう30年以上やっているし、やればやるほど一度クリアしただけではわからない部分や、新たな発見があるんだよね。という感じである。自分でノートをつくって攻略サイトを運営しているし。
難解な本は何回読んでも難解である。そしてなんかいいのである。

よみやすい 8
おもしろい 7
やくにたつ 7

  • 今村
原著じゃなくてOKだよやっぱり
コルテコ 参与の方 訳:後藤一

本書はターゲットを思想・哲学書に絞っているが、どの本にも応用できる読み方だろう。
ここまで読み込んでも理解できる気がしない、というのが思想・哲学書の恐ろしいところだ。
1ページ20分以上かけて読むなどどいうことは、もはや本に書いてあることを理解するということと何か違うような気がするがどうなんだろうか。
要約すると著者は登山好きだと思われます。

よみやすい 6
おもしろい 6
やくにたつ 5

  • 河津

動的線分現象学
クロツトフ 訳 山川秀雄

著者は本好きだろう
悪本についてのこき下ろしっぷり
この本は哲学書を読んで完成?

哲学書のハイキング案内書。
実感とこだわりとをを交え、親しみのある文体で、登山にたとえて本の読み方を解説してくれている。
この山は眺めがいいぞ、と目録を見ているとつい登りたく(読みたく)なるがそんな装備で大丈夫か?
→「いいから読め。」

よみやすい 10
おもしろい 6
やくにたつ 10






次回以降本

今村
2「服従の心理」スタンレー ミルグラム ▲
4「沈黙 (新潮文庫)」遠藤周作■
5「愛の渇き (新潮文庫) 」三島由紀夫☆

カワズ
8トムは真夜中の庭で (岩波少年文庫 (041))★

おくの
11葉隠入門/三島/新潮文庫■
13死に至る病、現代の批判/キルケゴール/中公クラシック▲
14動物農場/オーウェル/岩波文庫 

いわせ
17愚者が出てくる、/マンシェット/中条省平 訳/光文社★
19酒楼にて/非攻/魯迅/藤井省三 訳/光文社

復活1
▲★1「問題プロジェクトの火消し術」長尾 清一☆■
▲☆12ルバイヤート/ハイヤーム/岩波文庫 ★■

復活2
■■★7網野善彦「増補 無縁・公界・楽」 (平凡社選書)☆▲
▲☆☆15現代語訳古事記/福永/河出文庫☆★


落選1□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
3「自省録 (岩波文庫)」マルクスアウレーリウス☆★■▲
6権利のための闘争 イェーリング 岩波☆★▲
16宝島/スティーヴンスン/村上博基 訳/光文社★■▲

落選2==========================
9村崎百郎の本 [単行本] アスペクト (編集) ☆■
■10ロボット 岩波★▲
18猫とともに去りぬ/ロダーリ/関口英子 訳/光文社☆■
★20チェーホフ集 結末のない話 /チェーホフ (著), 松下 裕 (翻訳)/ちくま文庫☆▲



今回の本の選び方は…

一人5冊選んだ。
4人×5冊で20冊。
ここから3ヶ月=12冊選ぶため、8冊「読みたくない本」を選んだ。
ここから決選投票で敗者復活した。
結果、下記の13冊選ばれた。

2010年12月25日 「服従の心理」スタンレー ミルグラム 訳山形 浩生 ▲
2010年1月8日 「沈黙 (新潮文庫)」遠藤周作■
2010年1月15日 「愛の渇き (新潮文庫) 」三島由紀夫☆
2010年1月22日 トムは真夜中の庭で (岩波少年文庫 (041))★
2010年1月29日 葉隠入門/三島/新潮文庫■
2010年2月5日 死に至る病、現代の批判/キルケゴール/中公クラシック▲
2010年2月12日 動物農場/オーウェル/岩波文庫 
2010年2月19日 愚者が出てくる、/マンシェット/中条省平 訳/光文社★
2010年2月26日 酒楼にて/非攻/魯迅/藤井省三 訳/光文社
2010年3月5日 「問題プロジェクトの火消し術」長尾 清一☆■
2010年3月12日 ルバイヤート/ハイヤーム/岩波文庫 ★■
2010年3月19日 網野善彦「増補 無縁・公界・楽」 (平凡社選書)☆▲
2010年3月26日 現代語訳古事記/福永/河出文庫☆★



101203 飛ぶ教室

海老蔵事件はロマンがある

■cab
  • テキストの雰囲気、ギムナジウム
  • 漂流教室を思い出すタイトル
  • 登場人物が区別できない
  • 顔が一緒 http://www.patisserie-straycats.com/character.html
  • 対応はライ麦畑だとおもう
  • 子供時代を懐かしめる大人が読むと◎
  • 先生二人がカッコイイ
  • よくこの設定で書けるなあ

鉛色の空と校舎にまっしろな雪がまって、小さな足あとがついていく。そんな情景がありありとうかぶ描写がすばらしい。舞台装置と人物設定が「かっこいい」。日本の小説でかっこよさを表現できるのはなかなかないのでこの感覚は貴重。訳もケストナー調にあらためられ「ですます」から端的でスピード感あるものに。ジュブナイル小説は大人になってから読むのが楽しいと思う。個人的にはこのジャンルではナンバーワン。
よみやすい 10
おもしろい 10
やくにたつ 8

■okn
  • ギムナジウムとサナトリウムとバカロレア
  • ○○教室

■goo
  • 未読

■218
  • 目次が面白い
  • 朝そうめんのようなさっぱり感
  • ザ・児童文学な感じ
  • いいお話を書きました、な感じ
  • クロイツカム先生が濃い

さわやかな学園青春マンガのお手本と言うような作品。上品をも突き抜けるぐらいのシンプルな学園もの。素直に見れば、先は見える、しかし(僕などは)子供を使った、ひねくれた事件や何らかの批判精神を予測してしまうのでコレがきもちいいぐらいに裏切られる。この素直さが読者をあきさせないのは、作者の小さな観察眼や情景への細やかな描写のほかをおいてない。ふと手をとめて読むのにお勧めの一冊。

よみやすい 10
おもしろい 7
やくにたつ 4

次回は……難解な本と読む技術
http://www.amazon.co.jp/dp/4334035086

■本選びのルール
一人5冊えらぶ
読みたいランキング点数をつけて 合算
20冊から12冊選ぶ
文庫新書から
新刊でかえること
エクセルで表を

葉隠れ入門
ルバイヤート
死に至る病
ミニヤコンカ
どうぶつ農場

101120 星界の報告 ガリレオ

奥野
  • 1610年 400年前
  • 宗教改革1500年代
  • イタリア
  • このころのイタリアはいけていた
  • プトレマイオス
ガリレオガリレイはかなり日本ではメジャーな科学者だと思う。コペルニクスよりはずっと有名だ。初めて地動説を唱えたのはコペルニクスだが、今や地動説と言えばガリレオになっている。探査衛星の名前はガリレオでコペルニクスではない。自分のネタを相手に奪われたコペルニクスの胸中は如何。「おっはー」を香取慎吾にパクられた山寺宏一のようなものだろうか。「それでも地球は回っている」という名言の残し方も効いているだろう。文章や言葉選びのセンスというのは大事なものだなあと思う。

岩瀬
  • 論文のような感じ、ひたすら書いている
  • 木星の衛星の話
  • 木星の輪っか
  • めがね→月の観察→オリオン→ひたすら木星観察
  • 衛星はどうやら回っているようだ、ということに気づく
  • 地動説は明確には書いていない
星界の報告
月と太陽が丸いのだから、地球も丸いに決まってる。まあこれはわかるだろう。月も太陽も山の端から昇って山の端に沈んでゆくのだから、地球の周りをまわっておるのだ。という当時の常識派に対してガリレオは気づいてしまった。オランダで望遠鏡作った人がいたから俺もつくってみて、月のデコボコとか見て、木星の衛星を「メディチ星」となづけたりして楽しんでただけなのに。どうしよう。これはまずいものをみてしまった。
徐々に核心に迫っていくドキドキがもどかしい一冊。
よみやすい 5
おもしろい 5
やくにたつ 6

今村
  • ニュートンは1643年〜
  • 江戸時代1603年〜

未読。ガリレオが地動説で最初に裁判にかかったのは1610年、印象ではもっと昔の話だと思っていた。
科学的な内容が含まれる史実は案外、他も印象より新しいのだろう。
しかし西洋は宗教→科学→発見→宗教にダメージ、という流れが面白い

1609年 5月オランダの望遠鏡の噂を聞き、自分で製作。以後天体観測を行う。
1610年 木星の衛星を発見、「メディチ家(トスカーナ大公家のこと)の星」と名づける。これを『星界の報告』として出版、発表する。この頃から、地動説へ言及することが多くなる。
1616年 第1回異端審問所審査で、ローマ教皇庁検邪聖省から、以後、地動説を唱えないよう、注意を受ける。


紀元前3世紀ごろのアポロニウスあるいは紀元前2世紀のヒッパルコスは、惑星が単に円運動を描くのではなく、円の上に乗った小さな円の上を動くと考えた。この小さな円を周転円、周転円が乗っている大きな円を従円と 呼ぶ。感覚的には、遊園地の乗り物のコーヒーカップがこれに近い。コーヒーカップの取っ手を中心から見ると、2種類以上の円運動が合成されて、進む方向や 速さが変化するように見える。これによって惑星の接近による明るさの変化、巡行と逆行の速度の差を大雑把に説明できた。


101113 菊と刀

■今村
日本に一回も行ってないのに書いているのがすごい。元祖日本オタク。
日本のプロパガンダ映画は外人が見たら反戦映画
野球:戦中敵国のスポーツ、というところで虐げられるところを軍隊教育によいということでカバー
精神論でカバー、今も脈々と続いているのがすごい
地獄のミサワのこれ
http://jigokuno.com/?cid=38

これが当時のベストセラーになってしまうというのがまさに日本人気質なんだろう。
戦中の天皇マンセーの価値観等、今には残っていない(別の形として残っている?)ものもあるが、精神で疲れなどいいくらでもカバーできる、という思想は今でも脈々と日本人に受けつがれている気がする。
個人的には徳川幕府の治世がまさに日本人気質をよく見抜いた巧妙な仕組みなのが驚きだった。

よみやすい 8
おもしろい 8
やくにたつ8

■奥野
イメージよりも新しい時代の本だった。明治ぐらいだと思った。
戦争の諜報→人類学者 アメリカ的
されにそれが教養書として読まれている
中国人は中国人とは何かはよまない
日本人とは何か?日本人は他人に聞きたがる
社会ではなく世間
大きなテーマで「日本」を描ききれている
ユダヤ人の追い詰められるからこその優越性を日本人はよく理解できる
征夷大将軍

なんで日本人というのはこんなに日本人論が大好きなのだろう。菊と刀をマクラに日本人論、歴史論の話をするなら何時間でも続けられるだろう。
『菊と刀』は読む前までは「アメリカ人に日本人の何がわかる」と思っていたが、違った。ここまで敵のことを、それも現地調査をせずに分析できるということは驚嘆すべきことであって、しかも徹底して合理的で透徹したまなざしをもっていることにはため息をつくしかない。
日本が戦争に負けた理由がよくわかる。

よみやすい 8
おもしろい 9
やくにたつ 10



らすとさむらい 忍者xサムライ
中華 東夷...→東洋の概念は日本だけ
ヨーロッパアメリカ x 日本中国

■岩瀬
アメリカ人が読むより日本人が読んだ方が面白いの
日本全体のことが論じられているのがすごい
文体の魅力も高い
完全にこれが消失しているわけではない
旧約聖書の日本人バージョン

誤解してた。「菊と刀」を。完全に読まず嫌いでした。これほど日本人が読んでおもしろい日本人論はないし、在りし日の日本、日本人が期待する日本、世界が思う日本がこれなんだ。シュールなボケ感に静かにコーフンする一冊。

よみやすい 8
おもしろい 8
やくにたつ 6

■蛙
日本のスポコン
http://yaplog.jp/k-n-hassy/archive/96

菊と日本刀、どこか見に覚えがある話ばかりである。どこか心地良いが面倒くささの方が先にたって持ち出してきたくないものだ。祖母の世代に、イッチョ前のできた人といわれているうのがこれだだろう。最近では出来る人の意味がこれではなくなっているなぁ。価値観が変わってきたせいだろうか求められるものが変わってきたからだろうか。


よみやすい 9
おもしろい 9
やくにたつ 7

101009 戦争体験の戦後史


遺稿集わだつみ インテリの主張
戦没農民兵士の手紙 非インテリ
対立

わだつみ会 第一次 第二次分裂
わだつみ像破壊

世代間の断絶、継承も断絶
戦争体験=アドバンテージ→くやしい

「國之盾」 小早川秋声
http://takioto.tumblr.com/post/543811099


明治維新ー敗戦ー現在


中学生の頃ちょっとぼけっとしている和田君という生徒がいて、同級生でサッカー部の越智君は、彼のことを「おい、わだつみ!」と呼んで椅子をけったりしだした。「わだつみの声」なんかが映画化された頃だった。僕は、なんて酷いあだ名なんだろうと思うと同時に、越智君の不謹慎さを極めるセンスに脱帽した。

よみやすい 6
おもしろい 8
やくにたつ6


1945 敗戦、1950戦後、1960安保、1970ベ平連、1980戦争責任、1990つくる会。つながっているようで断絶しているが、やはり今日までつながっている。日本人の世代間、というか父と子の闘争の歴史である。戦争体験はトラウマのようにその後の日本人を悩ませた。聖なるもののようで、俗っぽいイデオロギーの対立に依存していく。戦争に執拗にこわわりつづける日本人のこころの歴史。

よみやすい 7
おもしろい 9
やくにたつ6

戦中派は戦前派に対して知識人ぶってといい、戦前派は戦中派に対して無教養ぶりを蔑視する。
その戦中派は後に戦後団塊世代が出てくると同じことをし、
そして今団塊の世代はどうかと考えると。思想の変化というのが表層にしか思えなくなってくる。
がそれはさておき、この戦争体験というのは、それでも虚無主義やニヒリズムといった特殊な出方をしてるように思え、
以上体験であったことは確かであるように思われる。しかし、その体験の処理の仕方は人間は変わらないという具合にみえる。
自我肯定である以上仕方のないことかも知れない。

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おもしろい7
やくにたつ5

菊と刀 ベネディクト 光文社新訳



2010/10/02 文明の生態史観

okn
こういう大きなジャンル研究はいまない
登山=測量 ハイソな趣味
京都大学 学閥 ーなのに→ とっちらかり
民族博物館のとっちらかり
クマグス的なスケール
「クラゲは好きでも嫌いでもないです」
「仕事だから」
学者のはったりノウハウを公開(知的生産の技術)
アンチ衒学的な文章 ロック!
こまけえことはいいんだよ がインテリの仕事
ひとことでまとめるチカラ
図は単純でなければ伝わらない
255「通過される地域」 = 出版不可


歴史や文明をザックリ語るというのは男のロマンの一つだ。トインビーの文明論や、数年前に流行った文明の衝突などがベストセラーになっていることでもわかる。さて、この文明と史観が合体した梅棹先生の傑作はどうだ。独自の言語と言ってもいいひらがなだらけの梅棹文に梅棹論に梅棹史観! 余計なものは「乾燥地帯」「通過する場所」と言って切り捨てる知の覇気! これだけの抽象的に思考できる日本人がいたのだなあ、そして、この人を生み出したのが戦前の教育だったということを忘れてはなるまい。

よみやすい8
おもしろい8
やくにたつ7

cab
1950年代、戦後すぐ
ノーベル賞もたまたまその人がやっていたミクロな研究
労働と仕事の違い
仕事と金を結びつけたのは犯罪的
間違っていても言い切って問題提示しないと前に進まない
インドは名古屋だから

模式図について考えてみる。世界は完全に円と線と矢印で表現することができる。論文を書くときに模式図は危険だからやめとけと教授にいわれた記憶がある。便宜図。あくまで便宜的なものだ。「いくつかの」不具合はあるだろう。物体を落下させて、重力と速度の公式を考えたとしても、空気抵抗もあるだろう。しかし、ものごとは便宜的にいかなければ新しい見地にたどりつけぬばあいもあるだろう。反駁を飲み込むようなシンプルな考えのモデルを提示することが重要だ。
「インドはアジアではない」というのがこの本の論旨である。

よみやすい8
おもしろい6
やくにたつ7

河津
最近、ゆるキャラだとか、地方の再発見にかんしての話がちらほらある。東京大阪の間にも地方があるよ。この本は、ざっくりと西東とつながれた我々の意識の中の点と線に新しく中洋というポイントを追加する異議申し立てであった…という感じである。ざっくりとした論展開が魅力である。人の意見を聞く話を聞くということは、こういう事であろうかというザクバランな感じが魅力である。ぶっちゃけ話である。そのぶっちゃけっぷりが心地よい。

よみやすい 9
おもしろい 9
やくにたつ 6

次回!
戦争体験の戦後史  福間 中公新書


100910 化学の歴史/アシモフ/ちくま


モデルの撮影

■おくの
錬金術に一生をついやした人
化学が趣味な人(アントワーヌ・ラヴォアジエ)

■いわせ
固い内容
途中まで全然進まぬ化学の歴史
みんな間違いながら進んでいくのが面白い
○つけるかつけないか
錬金術ができないとわかるまで凄い時間がかかった


チェスが弱いやつもいれば、肉体派の人間も、色男も。さまざまな人がいただろう。化学というひとつの道をふりかえってみれば、すさまじい人間の数と時間の上に成立しているのがわかる。そしてほとんどの科学者は何かを「間違って」いる。間違ってても進歩する。次の人が直す。
一人の人間の成果は科学史の一行かもしれない。見えないものをみたり、つくれないものをつくろうとしたり。そういうものは人間だけがもちうるの想像力だし、アシモフ先生も小説をかいたりして人間の想像力に魅せられた人だったんだろうなあ。

読みやすさ 7
おもしろさ 6
やくに立つ6

■イマムラ
1800年ごろまで(この本の2/3)は高校三年生の科学
中世はまったく進まぬ暗黒時代
1800年ごろから
原子は直接観察派はしんじない
思考実験は天才しかできない
できるとわからないとみんなできない
ロウソクの科学より面白い!

「化学の歴史」はタイトル通り本だ。その歴史を見ると何も分からないところから新たな法則を導き出すのはとても難しい事が分かる。
天才的な頭脳だけではだめで、偶然も必要になる。くだらないと思われていた事が真実だったりもする。個人的には活版印刷の誕生がやはり重要な役割を果たしているのが面白かった。くだらないと思われるものも世に出して行かないと駄目だ。

読みやすさ 6
おもしろさ 8
やくに立つ8

次回は『文明の生態史観』中公文庫
最終更新:2011年04月23日 12:25
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