各車種の特徴と役割

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ここではゲームの始め方を読み終え、Tier2~3に到達した方を対象に、各車種の特徴とその役割を解説していきます。
WoTにはLT(軽戦車)MT(中戦車)HT(重戦車)TD(駆逐戦車)SPG(自走砲:通称Arty)の五つの車種があります。
これらは他のゲームで言うところの職業や役割、即ちロールのことでもあります。
それぞれ得意とするシーンが全く異なるので、このページで軽く理解しておきましょう。

LT(軽戦車)


Light Tank縮めてLTです。
この車両は小柄で高隠蔽長視界の車両が多いのが特徴。
隠れた特徴として、この車種だけは移動中にも隠蔽率が下がらず他車種に比べ発見されにくいという特性を持っています。
その分、他の車種に比べ低装甲低火力と、主戦力としては心もとない車種です。
二次大戦初期には大型戦車が存在せず、必然Tier1~3ぐらいまではLTが主戦力となりますが、Tier4以降は役割が変わっていきます。

LTの役割

低Tierでは戦力として扱われますが、上記の通りTierが上がるに連れてLTは戦力として扱われなくなります。(一部例外有)
全車種中最低のHP、最低の装甲、最弱の砲性能で主戦場を支えるのはとてもじゃありませんが無理です。
回りこんで側面や背面を突くならともかく、正面から貫通しない豆鉄砲を撃ち続けるLTはゴミです!チームの汚点です!

そこでLTはその小柄な体格と優秀な隠蔽率、長視界を活かして「偵察」の役割をこなしていきます。
このゲームにおける偵察とは敵チームの位置を探り味方に知らせることで、スカウトとも呼ばれます。
視界に乏しく、一方的に攻撃されがちな重戦車や駆逐戦車にとっての「目」となる仕事です。
自分から攻撃して敵車を破壊する快感が欲しい?そのような方はどうぞ、重戦車や駆逐戦車へ!

具体的には、前線付近や視界がよく通る茂みに入り込み、後からやってきた敵車を発見する「置き偵察」
最前線付近を自慢の快足で走り回り、敵の前衛を発見する「走り偵察」
敵の手薄な所を見つけ、後方に突入し自走砲や駆逐戦車を始末する「Arty狩り」
の三つに専念することになります。詳しい解説は別項にて。

これら三つの仕事はいずれも「マップ知識」「敵配置のセオリー」「実戦経験」そして「高度な読み」が必要となります。
つまり、弱点狙撃等の戦闘技術の要求は無いものの、ゲームに対する深い知識がなければ勤まらない役割ということです!
ゲーム中、最も簡単で、最も難しい役割と言えるでしょう!スケベ野郎のピーピング・トムも大変なのです。

MT(中戦車)


Medium Tank縮めてMTです。
中戦車の名が示す通り、全てに置いて中くらいの性能を持つ、特徴がないのが特徴の車種です。
こう書くと微妙に思われがちですが、それなりの戦力をどこにでも持っていけるその性能は、戦場の何でも屋といえるでしょう。
低Tierにおいては一部英国車両しか存在しないものの、Tier4以降の主戦力となります。

MTの役割

前述の通り特徴が無いのが特徴の中戦車。
単純に戦闘では重戦車に及ばず、火力では駆逐戦車に劣る車種ではありますが、WoTは正面戦闘だけで勝てるゲームではありません!
迅速な陣地転換や側面攻撃を常に意識し、戦場のワンシーンを常に有利に運べるようにすることがMTの役割です。

非発見の車両の動向が見れないことを活かし、前線付近の稜線や茂みに潜み、主戦力同士の睨み合いを側面から荒らしましょう。
手薄な前線を維持することもできますが、防御力はあまり頼りにならないので、常に人数差や地形を利用した戦いを心がけましょう。
敵チームの的を絞らせず、嫌な奴と思われるような動きこそがMTの在るべき姿です。
バランスの取れた走・攻・守を活かし、LTの役割でも挙げた「Arty狩り」を狙うのもグッド!

いずれにせよ、機動力と残りHPの使い方がMTの肝になることを覚えておきましょう。
全車種中最も応用力が問われる車両、上達を実感出来る車両と言えるでしょう。合言葉は常に卑怯であれ!

HT(重戦車)


Heavy Tank縮めてHTです。
名が全てを示しており、他車種に比べとにかく、重く、硬く、強い車両が多いです。
同格の中戦車や格下車両の攻撃を尽く弾き返し、強力な砲とタフなHPを押し付けて制圧前進あるのみ。
その恵まれた体格は主戦場を支える屋台骨となります。

うーん、ここまで書くと最強の車種のように見えます……ですが、現実は甘くありません!
重戦車は殆どの場合、隠蔽率が最低クラスであり、視界も短く、機動力も鈍ガメのある意味で最低野郎のボトムズなのです。

HTの役割

前述の通り、恵まれた装甲とHP、強力な主砲のプレッシャーで主戦場を押し上げるのが主な役割です。
最高峰の各性能を持ってすれば容易い……仕事ではなく、劣悪な機動性とクソのような隠蔽率が足を引っ張ります。
要は「逃げることも怪しい鈍重な足と、常に先手を取られる短視界低隠蔽率で矢面に立つ」ということです。

うーん、第一印象が一転して不安になってきました……ですが、大丈夫!強力な主砲や分厚い装甲は決して嘘をつきません!
とどのつまり、味方の軽戦車が視界を取り、中戦車が脇を固める前線に向かえばいいのです。
もちろん、チームメイトも屋台骨のない前線には行きたがらないので、そこは共生関係のようなものです。
正面を貴方が受け持ち、抑えた相手や回りこんできた相手を中戦車や後方の駆逐戦車がフォローする、というのが主戦場の主な形ですから。

さぁ、前線を構築してしまえばこちらのものです。
正面からの攻撃を容易く弾き返し……弾き……弾けねぇ!?
そうです、重戦車にはまだまだ弱点があります。
それは「重戦車を正面から貫通し得る駆逐戦車」と「鈍足な貴方に逃れられない死を約束する自走砲」です。
前者はその高い隠蔽率を活かし、見えない状態から一方的に最高峰の性能の砲で狙撃してきます。
後者はその射程距離と暴力的なまでの威力で、直撃すれば即死or瀕死、かすり傷でも重傷の砲撃を仕掛けてきます。

どちらの敵も「逃げたり、フェイントをかける機動力に乏しく、見つけやすい相手」を得意としています……そう、貴方のことです。
これらの悪意から逃れるため、遅いながらもリロード中や援軍待ちの間は常に動き続けましょう。
また、自走砲や駆逐戦車の狙いにくい市街地での戦いに注力するのも良いでしょう。

弱点ばかりを述べましたが、逆に言えばそれさえフォローできれば最高峰の性能であることは間違いありません。
脆弱な敵車を踏み潰すその快感は重戦車でなければ味わえませんよ!

TD(駆逐戦車)


Tank Destroyer縮めてTDです。
この戦車は同格の他車種に比べて、高い隠蔽率と強力な砲を持つのが最大の特徴です。
基本的には軽装甲な車種ですが、Tier7から優秀な傾斜装甲を手に入れ、Tier8を境に重装甲大口径砲へと転身していきます。
また(一部米車両を除き)回転砲塔を持たず、戦闘室に直接大型の砲を搭載しているので砲塔旋回ができません。
その為、機動戦や不意の遭遇戦に弱く、待ち伏せや通路の封鎖に適した超攻撃特化の戦場のスナイパーです。

TDの役割

前述の通り、待ち伏せや味方の視界を貰って長距離から狙撃することが主な役割です。
精度や絞り込み、貫徹力に加え高ダメージの車両が多く、開幕大ダメージで敵車の役割を破壊したり、体力を残して下がっていった車両のとどめを刺すことで試合運びに抜群の決定力を持ちます。
反面、高Tierになるにつれリロード時間もどんどん長くなるので、撃ち漏らしたミリ残りの敵を止めるのが苦手です。
周囲の味方を確認し、「味方車両では貫通できない(貫通しにくい)車両や、敵のキーとなる車両」に優先して撃ちこむべきです。

防御面は低Tierでは貧弱~並程度の車両が多く、それなりの機動力活かしたポジショニングからの長距離狙撃で補っていきます。
Tierが上がるに連れて、駆逐戦車は同格重戦車以上の正面装甲を持ちますが、前述の通り回転砲塔を持たないので最前線での運用は高度な状況判断が要求されます……
味方の重戦車が消耗した際の前衛代理や、発見された中戦車のカバーに上手に使っていきましょう!
また、忘れがちですが装甲厚の割にHPが少ないので、自車の装甲を貫通し得る車両、状況には常に気を配ってください
持ち前の高火力を心理的な壁として使い、前線から一歩引いたぐらいポジションから味方前衛を支援すると正面装甲を活かせるはず。
無論言うまでもありませんが、回転砲塔を持たないということは背面を取られた場合は死亡確定となるので、ポジショニングと敵軽戦車、中戦車の動向には最も気を配ってください!

独特の扱いにくい挙動から初心者は敬遠しがちですが、圧倒的攻撃性能はまさに駆逐者と呼ぶに相応しいものです!さぁ重戦車を駆逐せよ!
敵として相対する時も非常に厄介なので、ぜひ!一度は使って傾向や対策を自分なりに考えましょう。

SPG(自走砲:通称Arty)

(ここに適当なSPG画像)
Self-propelled Gun縮めてSPGです。
この車両だけは他車種と大きな違いがあり、別ゲーとも呼ばれます。
車体は極めて低いHP、Tierに対して意味を成さないレベルの装甲、大型砲からくる劣悪な機動力(一部例外有)と散々たる性能です。
ですが、最大の特徴は搭載した迫撃砲(厳密には異なりますが……)の超長距離砲撃にあります!

自走砲による砲撃は大きな弧を描き、長いものではマップの端から端まで到達します。
その威力は戦車砲の比ではなく、直撃すれば一撃で敵車を瀕死に追い込みます。
とはいえ、超長距離を砲撃するので着弾までのタイムラグが大きく、精度も劣悪そのものです。リロード時間も戦車砲の比ではないため、思ったように当たらず試合中まったくダメージが出ないことも……

SPGの役割

自走砲はその超長距離での高威力砲撃を活かし、膠着した前線をデカい一撃で崩すのが主な役割です。
自分の視界は全くアテにならない為、味方の前衛やスカウトの視界を頼りに彼らを支援しましょう!

基本的には膠着した前線で睨み合っている敵車や、スカウトが発見した車両に不意打ちを狙うといいでしょう。
中でも敵重戦車はその強力な装甲から前線の負担となるので、見つけ次第優先して狙いましょう。遅いので狙いやすいです!
前述の着弾ラグと劣悪な精度が枷となり、機動戦を繰り広げている敵車に対して砲撃は殆ど当たらないと言っていいでしょう。

実際に使ってみると、絞り込みの時間が長く、発見した敵車に必殺の一撃を放つのが難しいと感じるはず。
そこで、マップ毎の主戦場となるエリアを覚えておき、予めそこに狙いを定めておくか、偵察に向かった軽戦車や中戦車の視界を意識しながら彼らの移動先をトレースして狙うのがおすすめです。
また、敵車の移動先を計算して砲撃を「置く」ことも必須テクニックになります。

射線がよく通り、尚且つ敵チームに見つからないポジショニングが必要な為、自走砲はやや上級者向けと言えます……
他車種でプレイしている時に、味方の自走砲の位置を覚えておき事前に予習しておきましょう。
ですが、WoTにおいてWoTではない自走砲は貴方の戦車ライフに新しい風を吹き込んでくれるはず!
マップ知識がある程度ついてきたら、徐々に慣れていきましょう!
最も肌に合わない、という方も多いですが……

最後に

ここまで読んでくださってありがとうございます。
どうですか?貴方にグッとくる車種はありましたか?ビビっとくる車種は?
Tier2~3に到達した貴方のWoTの世界はグッと広がったはず。
最初に乗っていたTier1の発展形だけでなく、様々な車種に挑戦してみましょう!
特に相対して厄介な重戦車や駆逐戦車は自ら触れることでその強さと弱点を体で覚えることが大切です。
最終更新:2013年09月23日 05:22