拡張パーツの選び方

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「勝ちたかったら拡張パーツもしっかり積め」とはベテランの言。
確かに拡張パーツは戦車の性能を地味ながらも確実に引き上げてくれます。
とはいえ種類も多く、お値段的にも初心者は気軽に手を出しにくいのも事実。
ここで拡張パーツ選びに失敗しないよう、お勉強していきましょう。

そもそも拡張パーツって?

文字通り「戦車の性能を拡張するパーツ群」です。
各車両により搭載できるものは微妙に異なりますが、どの車両も三つまで装備することができます。
同一のパーツを複数装備することはできないので注意!
また、一部パーツを除き、取り外しにはGoldがかかります。付け間違えんなよな!
パーツには様々な種類があり、ここで一つ一つ説明していきます。

工具箱(Tool Box)

破壊されたモジュールの修理速度が25%上昇します。
修理速度が早まるだけで、修理後はあくまでも損傷状態なので修理キットの代用品にはなりません。
修理スキルと組み合わせることで約3秒で履帯が修理できるので、地味に役に立ちます!
頻繁に履帯を破壊される重戦車や重駆逐戦車なら採用も考えられるかも。
加えて、このパーツは取り外し可能です。

双眼鏡(Binocular Telescope)

通称カニメガネ。
車体を完全に停止させた状態で3秒後に発動し、視界範囲を25%延長します。
この「停止させた状態」とは車体のことであり、砲塔を旋回・発砲しても効果は途切れません。
機能しているかどうかは画面下部の弾薬・消耗品欄の中の双眼鏡アイコンが緑色に点灯していることで確認できます。

視界延長効果は搭載する車両に依存するものの効果は大きく、様々な用途で役に立ちます。
  • 単純に発見距離が伸びるので、偵察能力が上がる
  • 視界が伸びることで、茂みに隠れた敵を発見できる距離も若干伸びる
  • 短視界の重戦車や駆逐戦車が装備し、中戦車等に一方的に攻撃される場面を減らす
などが挙げられます。

この視界延長効果はレンズ皮膜とは重複しません。停車時は双眼鏡が、移動時はレンズ皮膜が機能します。
加えて、このパーツは取り外し可能です。

迷彩ネット(Camouflage Net)

通称カモネット。
車体を完全に停止させた状態で3秒後に発動し、隠蔽率が上昇します。
隠蔽率の増加は車両が発見される確率を下げ、車種によっては一方的に攻撃することもできます。
増加する隠蔽率は
HT:0.05 MT:0.1 LT:0.1 TD:0.15 SPG:0.15の固定数値です。
加えて、このパーツは取り外し可能です。

内貼り装甲(Spall Liner)

通称スポール。
HE(榴弾)とHESH(粘着榴弾)の非貫通時の爆風ダメージと衝突時のダメージを軽減します。
それらの砲弾が貫通した場合、ダメージは軽減されません。
効果量と重量は搭載車両の車種により変化します。
名称 重量(kg) 効果(%) 車種
内張り装甲(小) 250 +20% 軽戦車用
内張り装甲(中) 500 +25% 中戦車用
内張り装甲(大) 1,000 +30% 重戦車
内張り装甲(特大) 1,500 +50% 超重戦車
超重戦車とは車重が70t後半以上のクソデブ車両のことです。
詳しいリストは日本語Wikiや公式へどうぞ。

このパーツは主に大口径榴弾砲が蔓延るTier5~6の重戦車や、敵自走砲からのダメージ軽減が目的です。
効果はそれなりですが、AP弾やAPCR弾、HEAT弾に対しては無力なことに加え、パーツ重量が重いです。
軽戦車や中戦車はそもそも榴弾が貫通したり、自走砲の砲撃が貫通するので、機動力のペナルティを背負ってまで積む意味は薄いです。

サイクロン・フィルター(Cyclone Filter)

この拡張パーツはソ連・中国車両専用です。
エンジンの耐久力を50%上昇させます。
エンジン損傷は機動力を大幅に低下させますが、そもそもエンジン自体が(一部車両を覗いて)正面戦闘を徹底していれば被弾しません。
消耗品(という名目のソ連専用装備)の速度制限の解除をより長時間作動させることができますが、現状そこまでの価値はありません。

湿式弾薬庫(Wet Ammo Rack)

弾薬庫の耐久力を50%上昇させます。
弾薬庫の損傷は自車の火力を大幅に下げ、破壊された場合は即死してしまいます。
一部の車両はモジュール配置の都合、非常によく弾薬庫に被弾することがあるので、そういった車両には有効です。
一個上のサイクロン・ゴミよりはよっぽど使い勝手のいいパーツですが、一線級ではないこともまた確か。

CO2充填式燃料タンク(Fill Tanks with CO2)

燃料槽の耐久力を50%上昇させます。
火災のダメージは自車の最大HPの割合で減っていき、モジュールにもダメージを与える為、非常に危険です。
このパーツでは燃料槽破壊の火災対策にはなりますが、エンジン被弾の確率炎上には一切効果はありません。
有用に見えて実はゴミに片足突っ込んでます。

強化サスペンション(Enhanced Spring etc...)

通称トーションバー。
履帯の積載量を10%底上げし、履帯耐久力を30%上昇させます。
この装備は履帯未開発の車両で、改良砲や砲塔を装備させたい場合に役立ちます。
高Tierの車両で履帯に2万も3万もフリーxpを投入できない時等にどうぞ。
完全に開発完了した車両にはさして装備する理由はありません。
履帯耐久力向上効果はおまけそのもので、もともとモジュールHPの少ない履帯では砲撃された場合は大体二発以内に壊れます。
この装備は効果は一緒ですが、車種によって装備できるタイプが異なります。買い間違えに注意!

改良型射撃装置(Enhanced Gun Laying Drive)

通称ガンレイ。
この装備は照準時間を10%短縮させます。
この照準時間とは、停車時にレティクルの絞り込みの速度が早くなる、ということです。
機動戦をしている場合や砲塔を振り回してフリックショットを狙う場合は後述の砲垂直安定装置(スタビ)のほうが有効です。
両方を併用することで命中率は上がりますが、ガンレイ自体は元々絞り込みの長い自走砲や、大型砲で待ち伏せる駆逐、重戦車向け。

レンズ皮膜(Coated Optics)

通称皮膜。
視界範囲を10%延長します。
前述のカニメガネに比べると効果量は僅かですが、移動中にも常に発動し続けます。
軽戦車の偵察力向上はもちろん、前線で動きながら戦う中、重戦車にオススメ!
偵察力だけでなく、視界が伸びることで見えない敵に先制され続けることを多少防げるので防御力向上にも繋がります。
カニメガネと併用した場合の注意点は前述の通り。移動中は皮膜が、停車中はカニメが機能します。

戦車砲用装填棒(Rammer)

通称ラマー。
装填時間を10%短縮します。超重要拡張パーツ!
砲撃戦ではこの10%が生死を分けることも多いです。
リロードの短縮は時間帯火力の向上にも繋がり、結果として稼ぎも良くなります。
特に大口径砲や自走砲等、もともとリロードがアホほど遅い車両には効果的
搭載できる車両には絶対に積むべきですが、自動装填装置を搭載した車両には装備できません。

改良型換気装置(Improved Ventilation)

乗員のスキルを5%上昇させます。
この装備も車種によって多少種類が異なるので注意しましょう。
ここでいうスキルとは、乗員ステータスのプライマリスキルの値とセカンダリスキルの戦友以外の共通スキルの値です。
プライマリスキルの5%は実際の車両の能力に置換すると約2~3%であり、効果量自体は非常に少ないです。
とはいえ全ての能力(装甲厚や砲威力以外)を満遍なくあげるので、装備枠の空きにとりあえず挿すという方も多いです。
換気装置の必要がないオープントップ車両には装備できません。

追加グローサー(Additional Grousers)

この装備は一部ドイツ車両専用パーツです。
軟弱地での(履帯)性能を10%上昇、通常路面での(履帯)性能を5%上昇させます。
この効果は、悪路での速度低下の軽減と加速力の向上のことです。
対象となる車両も少なく、パーツ自体がアホほど重いので逆効果になる場合もあります。
史実補完の為だけのパーツといっても差し付けないゴミです。

砲垂直安定装置(Vertical Stabilizer)

移動、車体・砲塔旋回による照準の拡散を20%軽減します。
この効果は文字通り、移動した場合は砲塔を回した場合のレティクルの広がりを抑える効果です。
前述のガンレイとは趣が異なりますが、結果的に絞り込みが早くなり、命中率が上昇するパーツです
機動戦を積極的に仕掛ける場合や、市街地での曲がり角の躍進射撃には効果的!
この装備は軽・中・重戦車の三車種専用であり、低Tier車両には搭載できません。
主にTier8以降の車両で搭載可能ですが、イギリスはTier7、アメリカ中戦車はTier6から使えます。

結局何を装備すればいいのさ

はい、ここでは管理人の独断と偏見が混じりますが、これだけは言わせてください……

ラマー装備できる車両(軽戦車以外)は、絶対にラマーを積め!!

(軽戦車の場合はそもそも積極的な攻撃を放棄して、偵察に特化するという選択肢がある為)

拡張パーツの値段は高く、低Tierの内では中々手が出ないのも確か、その気持ちは十分理解しております。
ですが多少きついことを言うと、パーツを装備してない分際でミカタガーだのカテナイーだの言う資格は一切無いです。
パーツは確かに高いですがゲーム内のクレジットで購入でき、「確実に」車両の性能を上昇させます。
低Tierの内はお財布の事情もあるので仕方ありませんが、Tier5~6ぐらいからはよく使う車両には最低限ラマーだけでも装備させましょう。

さて、怖いこと言った後ですが、いくつかオススメの装備パターンをご紹介致します。

偵察特化

皮膜/カニメガネ/カモネット
攻撃性能や防御性能を切り捨て、視認距離と隠蔽率上昇に重きを置いたタイプ。
いずれかを切ってラマーや換気扇を装備するのも有効ですが、ここではサンプルパターンとして特化しております。
この装備パターンは主に偵察に特化した軽戦車に用いられます。
カニメガネとカモネットは取り外し可能な装備品なので、資産が無い内に使いまわせるのもグッド!

中・重戦車汎用

ラマー/皮膜/換気扇
取り回しの良さを重視した構成。
特化した部分は無いものの、満遍なく能力が上がるので扱いやすいです。
皮膜装置で偵察力や自衛能力を上げている所がミソ。
後述のスタビ・ガンレイ搭載型と組み替えてみましょう

中・重戦車命中

ラマー/スタビ/ガンレイ(or換気扇)
攻撃力と命中率を重視した構成。
機動戦や躍進射撃の命中率を上げるためにスタビを採用しているので、前線で動き続け、戦い続ける車両向け
偵察力を上げたい場合は皮膜、隠蔽率をカバーしたい場合はカモネットを三枠目に挿すのもアリ!
前述の汎用と組み合わせて自分のスタイルを探しましょう。

重戦車

ラマー/スポール/なにか
頻繁に105mm榴弾を喰らうKV-1やT-150(AT 2)や自走砲の被害を抑えたい鈍重戦車向け。
スポールは非貫通の榴弾のダメージを抑える為、装甲自慢の車両ならばAP弾の逆択の榴弾を防ぐことができます。
ver8.6以降、自走砲の数が減少したのでスポールの効果も相対的に下がってしまいました……
履帯を頻繁に切られる場合、工具箱も地味ながら効果はあります。(あまり人気はありませんが……)

駆逐戦車

ラマー/ガンレイ/カモネット
攻撃力を特化しつつ、遠距離からバレないように狙撃する為の構成。
駆逐戦車はその特性から停車を要求するカニメガネやカモネットと相性がいいです。
とはいえ(一部車両を除き)視界が全体的に短い車両が多く、索敵はハナから諦めて味方に任せる場合が多いのでカモネットを。
駆逐戦車の装備としては特に卒のない仕上がりですが、あまりにも隠蔽が低い重駆逐戦車の場合はカモネットを何か前衛向けの装備に変えましょう。

自走砲

ラマー/ガンレイ/換気扇orカモネット
自走砲はとにかく長いリロード時間、絞り込み時間をカバーする為にこの構成。
三枠目は換気扇が装備出来る場合は換気扇、無理な場合はカモネットを装備しましょう。
換気扇は効果は小さいですがリロード時間や絞り込みを更に上昇させ、カモネットは不意のスポットから(多少)身を守れます。

色々オススメの構成を書き連ねましたが、拡張パーツは最終的には貴方の好みです!
軽戦車にスポール、自走砲に工具箱等の意味わからんことをしない程度に自分なりに模索していきましょう!
最終更新:2013年09月02日 20:06