このページは?
ここはWoTに置ける防御のテクニックの基礎や応用を解説し、生存時間の向上を目指すページです。
試合中長く生きれば生きるほど攻撃のチャンスは増え、結果として火力も上がりスコアも伸びます。
とはいえ、生き残るだけならベースの後ろの茂みに篭ってれば誰でも長生きできます……
なので、ここでは前線で戦いながら生き残る為の秘訣を勉強していきましょう。
撃ち合いの基本は昼飯の角度
攻撃テクニック色々の項目でも軽く触れましたが、こちらのページで本格的に取り扱います。
「避弾経始」というものをご存知でしょうか?
理論的なことはWikipediaで調べていただけると助かります。要は装甲を傾斜させ、砲弾のエネルギーを分散させ弾き返すという概念です。
その概念に則り、
敵の砲撃に対して装甲を傾けることで防御力を向上させることを「昼飯の角度を取る(昼飯する)」といいます。
さて、やり方ですがとてもシンプル!
敵車(攻撃される方向)に対して、車体を11時か1時の方向に向けるだけです!
これが「昼飯」という名前の由来ですね。
厳密にはこの角度は車両毎に最適な角度が異なります。
この画像を見てみましょう。
一見すると正面装甲にかなりの角度をつけることで防御力が上がっているように思えます……
ですがこれが罠!車体を傾けすぎて
傾斜が甘くなった貧弱な側面装甲が撃たれてしまいます!
車体側面にも十分な装甲があるソ連のKVシリーズや、ドイツのEシリーズ重戦車なら弾ける可能性もあります。
このように
障害物や曲がり角を使うことで、きつい角度をつけた正面を晒しながら側面は撃たせないポジショニングができます。
都合、ここでは角昼飯と呼んでおきます。これが顔出しの基本!
画像ではM4A3E8というバランスの取れたデザインの車両ですが、
砲塔が極端に前にある車両なら更に角度をつけながら撃てます。
システム的なお話をもう一つ。とても重要なので我慢して覚えてください!
それは一定以上の衝突角(70度)以上で被弾した場合、砲撃を必ず弾くことができるということです。
あまりにも敵車の砲性能に対し、装甲が貧弱な場合はそれでも貫通してしまいますが……そんな場面は少ないです。
これは後ほど説明する豚飯の角度において重要なファクターになります。
昼飯の応用サンダードリフト走行!
これは別に正式名称やそういうあだ名があるわけではありませんよ……
敵車両に対して、真正面ではなく軽く車体を傾けたほうがいいことは理解できたはず。
これを敵車両に接近する際に応用して見ましょう。
もはやなんなのかわからない画像ですがお許しください。イメージだけ掴めれば十分なので……
はい、敵車両に接近する際、真正面にまっすぐ向かっていくと当然ボコスカ撃たれてしまいます。
そこで比較的緩い角度で蛇行しながら移動しましょう。
こうすることで、昼飯の角度を取りつつ前進することができます。
(この際、砲塔も相手の方角を見ておくことで砲塔側面への被弾を防ぎ、HPを残したり弾薬庫を守ることができます。)
自車の速度が早い場合はこれによる回避効果もいくらか期待できるでしょう。
敵車が見えない場合や陣地転換の場合も、敵がいる場所を予想し、その方向に対し昼飯の角度を取れるように移動しましょう。
一見基本のように思えますが、このような細かい技術の連続が生存時間を高めます。
無意識でもできるように練習しましょう。
裏メニュー豚飯の角度!
さて、昼飯の角度とその有用性、そして弱点は理解できたでしょうか?
実はもう一つ!「豚式昼飯(豚飯の角度)」という技術があります。
この技術は初心者の内は必要ありませんが、上級者ならば誰もが知るまさに裏メニューのようなテクニック!
ちなみに海外では「Side-Scrape」と呼ばれます。
これは「角昼飯の逆で、
きつい傾斜をつけながらバックし、正面を隠しながら側面を晒して攻撃を誘う」という技術です。
「側面は柔らかいからダメなんじゃ?」と思った貴方は半分正解です。
ですがこの画像を見てください。
※素晴らしい画像は2ch有志の方の作成です。管理人とのセンスの違いが泣けてきますね……いっぱいかなしい。
このように極めて浅い角度で被弾するように晒すことで、実装甲厚の1.5~3倍、あるいは強制跳弾の角度に持ち込めます!
画像の車両では砲塔が後ろについているので、攻撃を弾きながらこちらから攻撃することもできます。
「じゃあ、砲塔が前に付いている車両は豚飯しても意味ないの?」はい…攻防一体、という意味ではないです……
ですが!きつい傾斜のついた側面装甲で攻撃を弾けるのは事実です!
とりあえず豚飯で相手を釣って「先に攻撃させ、無力化してから砲塔を出して攻撃する。」という択に使えます。
市街地じゃなくてもこんな感じで……
敵を釘付けにする遅滞戦術との相性も◎!
「じゃあ豚飯最強じゃないか!やったぜ!」うーん……悲しい事実をお知らせしなくてはいけません……
豚飯にもいくつかの弱点があります。
それは
・物陰から大きく離れて姿を晒す為、自走砲の攻撃が当たりやすい
・曲がり角を使う場合、通路を封鎖してしまい味方の邪魔になる=味方の援護を受けにくい
・傾斜角度はHE(榴弾)に対して効果が薄く、実装甲が薄い側面には強制跳弾の角度以下だと結局大なり小なりダメージを受ける
という三つの点です。
これらのリスクを考えた上で、快適な豚飯ライフを楽しみましょう!
パリィ!パリィ!パリィ!
昼飯と豚飯を覚えたことで、貴方の防御力はおおよそ3割増!
ですが、そもそも装甲が薄い弱点を狙われたら生存力は3割減です……
そこで重要な技術、フェイントで弱点狙いの狙撃を逸らしてしまいましょう!
ちなみに管理人はパリングと言ってますが、僕以外で言ってる人は見たことありません……だって呼び方ないんですよこのテク……
さてどんなテクニックかというと「相手のリロードタイミングを予測して車体や砲塔を動かし、弱点狙撃を逸らす」というもの。
このゲームは絞り込みの時間は完全に静止していないといけない為、棒立ちで睨み合う初心者をよく見かけます。
完全に静止している目標に対しては(距離が近ければ)ほぼ確実にキューポラや車体下部に叩きこまれてしまいます。
この昼飯の角度だと正面の機銃口以外は抜けません。オラッ!
赤丸は弱点の機銃口です。ほぼストレートに突き刺さっていることがわかるはず。
そこで、なにもやらないよりやったほうがマシの根性で、とにかく車体や砲塔を動かしましょう!
どう動かすかは自分の車両次第ですが、
車体の弱点(機銃口等)を隠す場合は昼飯の角度を往復する形で不規則に旋回します。
発射直前に(パンター視点で左に)旋回されたことで狙いが逸れました。俺のAPCRを弾いただと!?
赤丸は機銃口です。対して青丸は実際の着弾地点です。ほんの少し振られることで弾かれました。
車体下部を撃たれないようにする為には、車体を昼飯の角度、即ち敵車に対して斜めにしてから前後にフェイントをかけましょう。
キューポラ狙撃を回避する場合も同じく斜めに前後移動するか、砲塔を細かく左右に振って狙いを絞らせないようにするとグッド!
リロード中はもちろん、あえて先制を放棄して車体(砲塔)を動かし、敵の先制攻撃を弾いてから後の先を取るというのもアリ!
改良型射撃装置(ガンレイ)や砲垂直安定装置(スタビ)を積んでいると、弾き終わった後のカウンターの精度が多少上がります。
敵のリロードタイミングがわからなくても、なにもしないよりは動いていたほうが弾く可能性は上がります。
(大きく動かしすぎて、側面に撃ち込まれないよう注意しながら)ブンブン振り回してやりましょう!
相手の狙いを逆手に取って防御力を水増しできるようになったら撃ち合い初心者卒業です!
攻防一体ハルダウン
「ハルダウン(英語ではHulldown)」というテクニックをご存知でしょうか。
※画像は
海外WoTWikiのものです。
Hullとは船体、即ち車体のことで、要は
「車体を落として隠しながら、砲塔だけを出す」というテクニックです!
車両により異なりますが、一般的に戦車は
砲塔正面に防盾があり、最も装甲が厚い箇所となっています。
攻撃テクニック色々の項目で弱点を色々説明していますが、砲塔にはせいぜいキューポラ程度の弱点しかありませんね。
建物の窓枠や崩れた土砂、なだらかな稜線等の地形を活用し、
相手に対して弱い場所を見せない、究極の防御行動とも言えます。
図解では二次元ですが、実際は三次元で上手く稜線を活用しましょう。
↑の画像は砂の川南のハルダウンのテンプレートの内の一つ。
奥行きも上手く使って車体を隠した状態で……
このように狙い撃ちます。
このマップは家を破壊しないと積極的に撃ちこむことはできませんが、画像ではIS-6とST-Iが勝手に押してきました。
厳密には「稜線を使って車体を隠す」というものですが、WoTでは「障害物や土砂を使って砲塔だけを出す」という意味でも使われます。
また、ハルダウンは敵車に対して
自車の投影面積を最低限にするという効果もあります。
硬い場所を晒して防御力を上げているだけでなく、
的を小さくすることで回避力も上げているわけです。
これはかなり極端な例。
赤枠が投影面積、青丸が実質の弱点です。
うーん……中距離以遠の砲撃戦では打つ手がありません……
(ここにハルダウンしている相手の画像)
この画像を見てください。お手法のような綺麗なハルダウンの体勢を取っていますね!
こうなってしまうと、キューポラを狙撃するか、味方の自走砲の援護を待つしか打つ手がありません……
(大口径のHEがあれば、爆風を車体や砲身に当てて僅かながら削り、モジュールを破壊することもできますが……)
さて、テキストの赤文字っぷりからハルダウンのスゴさがわかってもらえたと思います。
ですが、そんな強力なハルダウン。いくつかの条件と弱点があります。
条件
・何もない平地ではできない
当然、車体を隠す為のファクターがなにかしら必要になります。
主になだらかな稜線・建物の窓枠・小さな岩・敵味方の死体の四つの内のどれかが必要です。
重要なのは死体で、マップによってハルダウン出来る・出来ないポイントがありますが、死体はその試合毎のアドリブで使っていけます。
・砲俯角
「俯角」というのは
主砲がどれだけ下方向を向けるか、というステータスです。
この俯角の値が大きいほど砲は下を向くことができます。
ハルダウンの項目、一番上の画像を見てみましょう!
この図では稜線を使ったハルダウンを行っていますね。
下り坂に車体を沈めるということは、
砲塔も傾斜の分だけ上方向に向いてしまいます。
この時、正面の敵を狙う為に「俯角」が必要になってきます。
ドイツ車両やソ連・中国車両のような可動範囲の狭い砲の場合、天を仰ぐだけで何も生み出せません……
話が逸れますが、アメリカの車両はゲーム中でも特に優秀な俯角と砲塔の正面装甲を持っていることが多く「アメ車と言えばハルダウン」というのもここから来ています。悪名高きT29のハルダウンは強烈の一言!
弱点
・ポジショニングが読まれやすく、無視されやすい
先ほど「ハルダウンはマップによって出来るポイント出来ないポイントがある」と書きました。
つまり、慣れているプレイヤーは敵味方のハルダウンポジションを熟知しています。
ハルダウンは地形を使った「待ち」に特化したテクニックです。
なので、向かってくる相手がいない場合や、迂回して回り込まれる場合には効果が薄くなります。
モチロン硬いことには変わりありません。一本道や主戦場の真ん中でハルダウンできれば無視されることはありませんよ!
・自走砲や榴弾砲に弱い
先程ハルダウンは待ち特化のテクニック、と言いましたね。
このゲームにはボー……っと突っ立ってるマヌケに無慈悲な制裁を加える車種があります!
そう、自走砲です。
彼らの砲撃は遥か彼方から大きな弧を描き、上空から着弾します。
この「上空から」というのがミソで、
ハルダウンは平面上の相手に対しての防御力は圧倒的ですが、上空への効果は一切ありません。
また、
稜線を使うハルダウンは周りに障害物があることが少なく、障害物を使う場合は周りに退避のスペースがあることが少ないです。
ほげえええぇぇぇ!?
どちらにせよ、発見された状態で静止して待つことが多いハルダウンにとって、自走砲は天敵となります。
つまり?
ハルダウンは強力なテクニック!活用できる場面、活用できる車両ならばどんどん使いましょう!
特に要所要所での前線維持や遅滞戦術を取る時は特に有効!
多くの車両に乗って、多くの稜線に触れてみて、各マップとその強ポジへの理解を深めましょう!他人のリプレイを見るのもグッド!
でも自走砲だけは勘弁な!マッチングリストを開幕にしっかり確認し、迂回してきそうな車両や自走砲がいる場合は注意しましょう!
最終更新:2013年09月04日 15:18