相手方から出される反論と、その反論に対する対処方法、最終的にどの方向に持っていけば慶應側が勝てるのかをまとめたマニュアルです。
想定反論1.
残高確認を財務部から相手に求めるのは、業務上のコストが大きく、通常業務とは言えないのではないか。
→Y社のライバル会社はダブルチェック・トリプルチェックの内部統制システムが構築されており、このような体制をY社も構築すべきであった。
→残高確認はダブルチェック・トリプルチェック体制でも見つけ出せなかったのでは?見つけ出せる根拠があるのか。
→経理規定を遵守してさえいれば見つけ出すことが出来た。
→従業員側が遵守していなかっただけであって、取締役の責任ではない。
→ただし、最低限でもその為の体制(セミナー開催など。ダスキンの4水準)を整える必要があったと考える。
→もしセミナー開催などをしていても、従業員が従わなければ意味がないのでは。
→必要十分条件の必要条件は最低でも整える必要あり。
必勝法:ダスキン事件で示された水準に触れることで、相手方の反論を抑えられる可能性あり。
想定反論2.
今回の偽装は通常想定される偽装ではないのでは。
→仮に今回の偽装が巧妙であったとしても、規定を守っている限りは防止することが出来る。
→(その後は想定反論1の流れに)
想定反論3.
営業部長の述べた理由は合理的なものであり、予見出来なかったのでは。
→何をもって「合理的」と述べるのか。
→今回の取引が大学が顧客という特殊なケースだから。
→GAKUEN事業全般が大学等の教育機関を顧客としており、特殊なケースとは言えないのでは。また、特殊なケースであったと仮定しても、それら特殊なケースを想定して経理規定が構築されているはずで、その規定はいついかなる場合も遵守する必要があるのでは。
必勝法:「経理規定遵守が最優先だ!」というところに持っていければ、反論を抑えられる可能性あり。
最終更新:2010年07月07日 23:48