サプライズサプライズ2
修学旅行でクラスのお調子者が何かをやらかして中止になることはたまにある話だろう。ただ、私達の場合はそうはいない気がする。
ホテル
澪「ほら唯、もう起きないと」ユサユサ
唯「ん・・・んん~」ゴロ
澪「流石に今日みんなと合流しないと・・・・」
唯「そうだった!」ガバッ
澪「ほら、早く支度して」
唯「あっ澪ちゃん」
澪「どうした?」
唯「おはようのちゅーして?」
澪「///・・・・歯を磨いてこい」
唯「あ~ん。いけず~」
私と唯は恋人である。まあ、女の子同士可笑しいかも知れないけど誰が誰に恋をしたり好きになったりするのは自由だと思う。
きっかけはこの修学旅行であり、唯の天然な性格であちこち連れ回された。
最初は勘弁してくれって思っていた。けれど、その時の唯はいつもの軽い感じの謝罪じゃ無くて、唯自身も結構罪悪感を感じていたらしく普段の唯から見れない気弱な唯だった。
このまま唯は消えてしまう。そんな感じで私に放っておけなかったし、恋しかった。
きっかけはこの修学旅行であり、唯の天然な性格であちこち連れ回された。
最初は勘弁してくれって思っていた。けれど、その時の唯はいつもの軽い感じの謝罪じゃ無くて、唯自身も結構罪悪感を感じていたらしく普段の唯から見れない気弱な唯だった。
このまま唯は消えてしまう。そんな感じで私に放っておけなかったし、恋しかった。
唯「どうだ!」
澪「うん。早く行くよ」
唯「あっ澪ちゃん待った」
今日の唯は結構待ったをかけるな。何なんだ全く・・・。
にぎっ
唯「澪ちゃんが迷子になっちゃいけないので手を繋ぎましょう」ギュー
澪「それは私の台詞だ。唯が迷子になるだろ」ギュー
唯「えへへ~」
京都駅
澪「嵐山に行くぞ」
唯「どうやって行くの?」
澪「地下鉄だな。律達の現在地を聞いてみる」カチカチ
律にメールを打ってみる。とは言っても現在地の確認なのだが・・・ただ、打ってる途中ずっと唯が私のメール内容を不機嫌そうに眺めていた。
澪「どっどうした?」
唯「・・・別に~」ムスー
理由はわからないが唯が拗ねた。頬っぺたに空気を入れて拗ねる唯の顔は可愛い。思わずキスしたくなった。でも、流石にこんな人混みの中で女の子同士のキスはまずい・・・・。そもそも何で拗ねてるのかがわからない。
澪「唯、怒ってないか?」
唯「怒ってないですよ~」ムー
澪「うーん?」
和に聞けば原因解るのかな?
それよりも今は律達と合流しないといけない。簡単にGoogle大先生を使って調べたら烏丸線で四条で阪急に乗り替えれば良いらしい。まずは合流だ。
それよりも今は律達と合流しないといけない。簡単にGoogle大先生を使って調べたら烏丸線で四条で阪急に乗り替えれば良いらしい。まずは合流だ。
澪「ほら唯、行くよ」
唯「ん」ギュッ
唯が私の手を握ってきた。昨日の教訓なのか、結構ぎっちり握られていて離せない。別に離すつもりはない。
嵐山
律「いよっ!」
澪「待っててくれたのか」
紬「これでやっとみんな揃ったわね」
唯「そうだね」
なんとか1日ぶりに律とムギな会うことが出来た。今度は絶対にアクシデントは起こらないだろう。
ただ、問題が1つ出来た。唯の機嫌が中々良くならない。一層悪くなるばかりである。
ただ、問題が1つ出来た。唯の機嫌が中々良くならない。一層悪くなるばかりである。
喫茶店
律「ふぅ。いっぱい買ってしまった」
紬「私も~」
唯「良いなぁ~」
澪「仕方ないだろ」
律「まあ、ここは私とムギが出してやろう」
紬「カードが使えれば唯ちゃん達のも出せたんだけどね」
唯「もうやけ食いだよ!ここからここまで」
澪「食べきれないだろ」コツン
と、思っていたが唯は食べきった。唖然としていたのは私達だけでなく、お店の人の方がもっと拍子抜けした感じだった。
ただ律は唯にキャメルクラッチをかけてたからローキックした。
ただ律は唯にキャメルクラッチをかけてたからローキックした。
律「・・・・・」
紬「・・・」
澪「・・・・・」
唯「・・・・」
律「・・・・迷った」
澪「・・・・・」カチカチ
澪「・・・こっち」スタスタ
唯「さっすが澪ちゃん!」スタスタ
紬「頼りになる~」スタスタ
律「」ポツーン
その頃
和「迷った」
グループの1人「・・・」カチカチ
グループの1人「こっち」スタスタ
和「流石Googleマップね」スタスタ
高校修学旅行で初めて旅館に泊まって美味しい料理を食べて温泉入って寝る・・・はずだったのだが・・・・。
さわ子「ギャーギャー」ガミガミ
唯「・・・・・」
澪「・・・・・」
まあ、昨日のツケが回って来たわけでふわふわ時間じゃなくて説教時間が続く。しかも、ホテル代出してくれなかった。
結局、美味しい料理は食べれなかったがまかないを貰えた。
結局、美味しい料理は食べれなかったがまかないを貰えた。
部屋
さわ子「ほんと参っちゃうよねー」ポリポリ
律「わかった。さわちゃん頑張ってるのはわかった。だからそろそろ出てってな?」
紬「電気消しまーす」パチン
やっぱりみんなと一緒に布団で寝るものは良いものだ。
と、寝ていたら訪問者が来た。
と、寝ていたら訪問者が来た。
唯「澪ちゃん・・」
澪「ん?どうした?」
唯「一緒に寝て良い?」
澪「良いよ」
小さい声のやり取りのすえ、唯を招き入れた。入ると直ぐに唯は私を逃がさないように抱き付いて胸に顔を埋めた。頭しか見えない唯の頭を撫でる。
そう言えば今日の唯はずっと不機嫌だったな。何でだろう。
そう言えば今日の唯はずっと不機嫌だったな。何でだろう。
※以下ひそひそ声のやり取り
澪「なあ唯」
澪「なあ唯」
唯「・・・・・」ギュー
澪「今日ずっと不機嫌だったけど・・・」
唯「・・・・」ギュー
澪「何で機嫌悪かったんだ?」
暫くあらゆる角度から質問をしたが唯の黙秘権が続いた。もちろんその間ずっとガッチリ唯に捕まっていたので寝返りも出来なかった。
唯「・・・・」モゾモゾ
唯「ぷはぁっ!」
唯がひょっこり顔を出した。9割の理由が酸欠だと思う。顔を出した唯の顔は暗くて全く見えない。ただ、顔が真っ赤なのは分かる。
澪「なぁ唯、何で機嫌悪かったんだ?」
唯「・・・りっちゃんばっかり」
痺れを切らして喋ったと思ったら今度は律の名前が出てきた。全く話がわからない。
澪「律がどうしたんだよ?」
唯「澪ちゃん今日ほとんどりっちゃんと喋ってたよね」
澪「そうか?」
唯「そうだよ」
澪「それがどうかしたのか?」
唯「・・・・・」
澪「唯?」
唯「もういい」モゾモゾ
布団の中に潜ってしまった。
唯にわかって私にわからないことは憂ちゃんの事くらいだ。だから、考えてみる。何故唯が拗ねているのか。
……意外と答えは呆気なかった。唯と私は昨日恋人になった。それで今日は唯よりもずっと律の話し相手をやっていた。もう答えは明白だった。唯は私と話すに律に嫉妬して私に構って欲しくて無愛想でいたのだ。
唯にわかって私にわからないことは憂ちゃんの事くらいだ。だから、考えてみる。何故唯が拗ねているのか。
……意外と答えは呆気なかった。唯と私は昨日恋人になった。それで今日は唯よりもずっと律の話し相手をやっていた。もう答えは明白だった。唯は私と話すに律に嫉妬して私に構って欲しくて無愛想でいたのだ。
澪「唯ゴメン。律ばっかり相手しててごめんな。付き合い出して2日目で律の方が話してたら嫉妬するもんな」
唯「・・・・」モゾモゾ
澪「許してくれないか?」
唯「・・・昨日は私のせいだからおあいこだよ」
澪「そっか。ありがとう」
唯「でも、次はやだよ」
澪「唯も無闇に梓に抱き付くなよ」
唯「代わりに澪ちゃんに抱き付くもん」ギュー
澪「そうじゃないと困る」ギュー
唯「ふふふ。澪ちゃん大好き!」
澪「私も大好きだ」
終わり。
律[・・・・・]
紬[・・・・・]
さわ子[・・・・・]
律[どうするんだよ?]←以下テレパシー
紬[どうするってねぇ]←以下テレパシー
さわ子[これは予想してなかったでござる]←以下テレパシー
律[私の澪が取られたんだが]
紬[知らないでやんす]
さわ子[どうしよう?寝てる振りがこんなに辛いの初めて]
律[私も]
紬[ビデオに収めたい]
唯「みっ澪ちゃんだめだよ」
澪「みんな寝てるから大丈夫だよ」
律[幼馴染みがレズってるけど質問ある?]
紬[友達がレズってるけど質問ある?]
さわ子[生徒がレズってるけど質問ある?]
律[それよりどうするよ?]
紬[ちょっと寝言しまーす]
さわ子[そろそろ見回りの先生来るかも]
律[これでアウトじゃん]
紬[でも見たいなぁ]
さわ子[私拉致されちゃう]
律[さわちゃん早く帰れよ]
紬[帰れよ。これから十代の時間]
さわ子[うるさいわね。帰りたくても無理でしょ]
律[まあね]
澪「ゆっ唯、そんなところ汚いよ」
律紬さわ子[!!!!!]
律[唯ェ・・・]
紬[あ・・・ヤバい興奮してきた]
さわ子[私も。やっぱりこの歳になると敏感肌になるわぁ]
律[つか、唯と澪は何やってんだよ!]
紬[考えなくても分かるでしょ!]
さわ子[ヤダ濡れてきた]
律[独女乙]
さわ子[黙れ180度!]
紬[テメェ等!唯澪の会話聞けねーだろゴラァァ!]
律[ゴメンねゴメンねー]
さわ子[りっちゃん彼等はもう終コンに近いわ]
律[だな]
唯「澪ちゃんの味がする」
澪「唯も唯の味がするよ」
律[おーい!私も言ってみたい!]
紬[これはもしやあい・・・]
さわ子[ムギちゃんアウトー]
律[今のはダメだな]
紬[うん。ゴメンね]
さわ子[・・・・・あのさ]
律[どしたの?]
さわ子[眠くなってきたんだけど]
律[寝て良いよ]
紬[もう先生来ないでしょ]
さわ子[いや、これ下手したら私くびちょんぱされちゃう]
律[つか、トイレ行きたい]
紬[私も]
さわ子[ムギちゃんはトイレで抜きたいの間違い]
紬[ダウト。マジで漏れる]
律[それだけは辞めて。ムギちゃん]
紬[寝る前に私、コーヒー牛乳飲むのが夢だったの~ってがぶ飲みするんじゃなかった]
さわ子[ムギちゃん。それは私も勘弁。梓ちゃん達がここ泊まれなくなるから]
紬[でもそんなの・・・はぅ!]
律[おいムギ!]
さわ子[嘘でしょ?]
紬[・・・・・]
紬[あの、北島康介選手の名言行きます]
律[うわああああああああああ!!!!!ムギィィィィィ!!!]
紬[超気持ち良い]
さわ子[うわぁ・・・]
律[やっちまった]
紬[なーんてうっそぴょーん!]
さわ子[・・・・]
律[・・・]
次の日の新幹線
唯「あれりっちゃん達は?」
澪「さあ?」
唯「はい澪ちゃんあーん」スッ
澪「はっ恥ずかしいよ///」
唯「むぅ~・・・はむっ!」パクッ
唯「むっ・・・///」チュー
澪「///」
唯「ぷはぁっ///どう?///」
澪「唯の味だよ///」ダキッ
唯「もうっ///」
いっちゃいっちゃ
律「・・・・・」
紬「・・・・・」
さわ子「・・・・・」
紬「昨日はごめんなさい」
律「いや、いいよ」
さわ子「うん」
紬「まさか、嘘が本当になるなんて」
律「ムギのせいじゃないよ」
さわ子「あの先生のせいよ」
紬「でも、事実は変わらないわ」
律「・・・・・忘れよう」
さわ子「そう。忘れましょう。唯ちゃんと澪ちゃんの夜の営みのように・・・」
END