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唯澪!!第04回「夏フェス!(ケンカの後篇)」

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唯澪!!第04回「夏フェス!(ケンカの後篇)」


唯澪!!「夏フェス(後篇)」の続きです
アニメ本編と内容が異なりますが、フィクションですのでご了承ください

ケンカから仲直りした唯と澪、そしてお互いの要求を満たすという澪の考えとは…

「こんなに離れても聞こえるんだねー」
「あぁ」
「ここなら食べながら聴けるね!」
「あぁ」

二人がいるのは、スタンディングエリアの後方にあるエリア
ここでは座ったり横になるなど、それぞれの自由に過ごすことのできる場所
そこで唯と澪は腰掛け、お互いの好きなものを食べながら歌を聴いている

「ねぇ、澪ちゃんの一口ちょーだい」
「いいぞ、ほら」
「ありがとー…うんっ、おいしー!じゃあ私のソフトクリームどうぞ」
「(んっ?!唯の食べかけのソフトクリーム、これって…間接キス…いや、歯形までついて…間接ディープキスッ!)あ、ありがと」ドキドキ
「あ!やっぱ私が全部食べるーっ」パクッ
「あっ!…あぁ…あぁ」ガックリ
「わわっ!ごめーん、新しいの買ってくるね」
「いや、良いんだ…」

貰うはずだったソフトクリームを唯が食べてしまい、期待を抱いたががっかりする澪
さっきまでのケンカが嘘のように、仲良く楽しむ二人

「あいつらイチャイチャしやがってー」
「こ、この光景をしっかり目に焼き付けとかなきゃ!」
「ムギ先輩…カメラどうしたんですか?」
「実はね…入場口の手荷物検査で没収されちゃったの…」ショボン
「あぁ…コンサートは録画録音禁止ですからね」

後方で二人の様子を見守る三人


―――――――――――ポツッ、ポッ、ポツ

「あっ、雨が降ってきた」

夏の山は天気が変わり易く、突然降りだした雨

「ホントだ…えっと、雨具は…」ゴソゴソ
「えへへー。澪ちゃん、私良いモノ持ってますよ」

そう言って唯がとりだしたのは一枚のカッパ

「カッパか…でも一枚だけじゃ」
「えへへ、こうやって使うんだよ!澪ちゃん、こっち寄って!」
「う、うん…」
「そうそう!じゃあ、いくよ!」バサッ

唯は、二人を覆うようにカッパをかぶせる

「わっ!…これ、おっきいな」
「そうだよ!二人ではいれるようにおっきめなの買ったんだ!」

得意げに言う唯

「そうか…これなら、二人一緒にいれるな」
「えへへー、ナイスアイデアでしょ!」
「うん!凄いぞ、唯」

突然の雨も、唯のアイディアで楽しく過ごせた二人

そしてあっという間に時間が過ぎ…


「暗くなってもやってるんだねー」
「あぁ」
「風が気持ちいいねー」
「あぁ」

長かった一日も夜を迎え、夏フェス1日目も終わりに近づいていた

「今日、初めてケンカしちゃったね」
「そうだな…でもすぐに仲直りできた」

今日のケンカを振り返る

「澪ちゃん、せっかく計画立ててくれたのにワガママ言ってごめんね」
「…私の方こそ、唯が食べるもの調べてたのに、言うこときかずに…ごめん」

改めて謝り合う唯と澪

「でも、ムギちゃんたちが教えてくれなかったら、知ることできなかったんだよね…」
「あぁ…みんなには感謝しないとな」

そして、軽音部の仲間たちに感謝する二人

「…これが、二人で初めてのお出かけだね」
「そうだな…」
「これから、色んなとこいっぱい…いっぱーい、行こうね」
「あぁ…まずは、映画だな」
「そうだね!…じゃあ、それが二人の初デートだね!」
「あぁ!」

二人が恋人同士となるきっかけとなった演芸大会の賞品、映画のペアチケットを使っての初デートを約束し合う

「…あれ、音止まったね」
「あぁ…メインはもうラストだからな」

さきほどまで聞こえていた音楽は止まり、その代わり…

――――――――――――ヒュー…ドーンッ、バーンッ、パンパンッ…ヒュー、ヒュー…ドドーンッ、パラパラパラ、ドーンバーンッ

「うわぁー、花火だー!」
「おぉっ!…綺麗だな」

大輪の花火が、夜空に彩りを加える
それは、今日1日のクライマックスを告げるものだった

「んーっ、夏ですなー」
「たーまやーってやつだな」
「そうだね…たーまやーっ!」

夏の風物詩を楽しむ二人

「…花火見てると、アレ思い出すな」
「あれって、何?」
「ほら、1年の合宿の時、唯が花火をバックに演奏しただろ」
「あーっ、あれかーっ!」

澪が思い出したのは、1年の合宿で唯が披露した演奏だった

「あのときの唯、すっごくキラキラしてて…綺麗だったな」
「やだなー、照れるよー」

顔を赤くし、照れる唯

「…思えば、あの時から唯を意識してたのかもな」
「えっ、そうなの?…私、澪ちゃんに聴いてもらいたいって思って、アレやったんだよね。だから、私もそうかも」
「でもあれから2年かかったな」
「そうだねー」
「そして今こうして、3年合宿は両想いで迎えることができた」
「うん!なんかこれって運命だね!」
「はは、そうかもな」

両想いになるまでを思い返す二人そして…

―――――――――――シーン

空を彩り、周りを賑やかせた花火が止み、この日初めての静寂の時がやってくる

「あっ…」
「花火…終わったな」

静かで真っ暗な空間で、見つめ合ったまま動かない二人

「…澪…ちゃん」
「…唯」

ゆっくりと、お互いの顔を近づける二人…
段々と二人の距離が近づく…


「おーいっ、軽音部の合宿だってこと忘れるなよー!」
「そうです、私たちのこと忘れないでくださいっ!」
「私は、別にずっとイチャイチャしてもらって構わないんだけど」

そう言いながら、三人が二人に割って入る

「うっひゃあぁぁ!」
「うおっっ!」

突然の乱入にすごく驚く二人

「なんだよー、オバケが出たみたいに驚きやがってー」
「そうですよ、ひどいです」
「ごめんね、お邪魔しちゃって」
「い…いや…真っ暗なとこからいきなり出たから…」
「わ、忘れてなんかないよー」

と言いながら、心臓の鼓動が速くなる二人
突然現れたことに加え、二人の世界にはいっていたために突然現実に戻され、二重の驚きが襲った

「さてと、これからは軽音部の時間だな」
「あぁ、そうだな…今日は唯と二人でゆっくりできたし」
「そうだね!…あっ!みんな、今日はありがと」
「私も、ありがと…みんなに迷惑かけちゃって、悪かったな」

改めて三人に感謝する二人

「いいって!部長として当然のことしただけだ」
「まぁ…お二人が仲悪いままだったら、私たちが困りますから」
「ふふ、これからもっといいもの見せてもらわなきゃね」

それぞれの反応を見せる三人。ただ、二人には仲良くいてほしい、というのが共通の願いだった

「まぁでも、明日のご飯くらいはおごってもらってもいいかな!」
「確かに、それくらいはしてもらってもいいかもです!」
「なら私、焼きそばがいい!」
「…まぁ、それくらいしてもいいよな」
「う、うん…あんま高いモノは、止めてね」

こうして、お詫びとして三人におごることとなった二人

そしてその後、一晩中今日のこと、これまでの、そしてこれからの軽音部のことなどについて語り合った五人
ただ、顧問のさわこは…

「うぅー、体中が痛いー…」

ワイワイガヤガヤ、キャッキャッ

「ちょっとあななたち、静かにしてよねー」

朝同様、ダウンしていた

翌日も唯と澪、二人で行動しそれぞれの好きな音楽を聴き好きなものを食べ、目一杯楽しんだ
こうしてケンカはあったが、二人っきりで多くの時間を過ごすことができた


そして次回、「初デート」
二人の初デートが、やってくる

以上です

初出:1->>817


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