「花糸は花糸、御堂花糸なの」
「生きるは、苦しみを赦すことなの」
プロフィール
基本情報
- どこか浮世離れした印象を与える幼い少女
- 喋り方が独特であり、語尾に「~なの」とつけることが多い
- 自らを「花である」と呼称する 植物と会話をする様子も見られていたが……?
- 飲み込みが早く(なんでも吸収し)、物分かりがよく(良すぎるとも)、他人をよく気に掛ける(仕事としても個人としても)
- 何かにつけて深く考え込むため、その都度脳内がぐるぐるとしがち
- 「人の命をつなぐこと」に執心する
- いのちがつながること(たいせつ)
- うるおい(あめはとくにすき)
- しょくぶつ(ちょっとくわしい)
- いろいろなたべもののみもの(おいしい)
- かぞくとなかま(たいせつ)
- おえかき(おもしろい)
- ほのお(ほんとうににがて、みるだけでもこわい)
- さうな(ごふんもはいったらたおれちゃう)
- むちゃをするひと(どんなひとでも)
経歴
【ゼログラRP以前】
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ネタバレ注意 |
──それは、XX年前に遡る。
とある酔狂な研究員が、酔狂な研究計画をたちあげた。
植物由来自我発生体研究計画。情報蓄積媒体を組み込んだ改良植物群を育成し、長期的な知性発生観察を行うもの。
PROJECT:Alrauneと名付けられたそれは、多くの植物たちの“犠牲”の末にある日転換点を迎える。
Gentiana scabra Bunge var. buergeri──和名、リンドウあるいはイヤミグサ。
その7番目の研究個体、研究番号ALR-RD-07。それに、自我のようなものが確かに芽生えたのだ。文字出力実験において「かし/花糸」と自らを名乗ったその植物は、主任研究員を「せんせい」と呼び慕い、未熟ながらも人のような思考を獲得して行った。
だが、花は枯れる。人から考えればあまりにも早く枯死していく……多年草であるリンドウはその次に新たな花が咲くが、それは「花糸」ではない可能性も十二分に有り得た。
研究員はその時、ある別の実験の話を聞いた。人々を仮想空間へとアップロードし、暮らさせるという実験。僅かな生存の可能性にかけ、研究員はその空間……ZeroGRへのアップロードを選んだ。例えその際に花糸の記憶領域上大きな負担になっていた、自らの記憶を花糸から消すことになったとしても。
こうして竜胆は枯れ、燐堂花糸は誕生した。────彼女にとっての絶対である学者の記憶と、この街でしか生きられないという制約と引き換えに。
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【ゼログラRPで目覚めた後】
現在は
EMSの一員として人々の命をつなぐことに執心中。階級は救急隊員で、最近後輩もできた。得意なのは精神科/内科。特に薬に関する知識が豊富。よく出張メンタルケアを行っている。またEMSでの電話に対する反応速度はかなり早く、電話を取りがち。外の気配にも敏感で、誰か来たと見るや否や外近くへ駆け出す
ためよく犯罪者の人質にもなる。
医者としての信条として
「善悪問わず治療を拒まない」を掲げているため、どのような来歴であれ(たとえ指名手配だろうと)平等に接する。
ただ指名手配そのままの格好で来たらさすがにやんわり咎めはするし、攫われた先でメンケアを何回かしているため普通に病院に来てくれと呆れることもある。
なおメンタルケアは
「こころもしもし」という
唐突に始まる大喜利特別製。場合によっては人の心が聞こえるらしい。聞こえたら嬉しいし、聞こえなかったらちょっとしょんぼりする。最近は歌い踊りながらこころもしもしする。
一方で自身のメンタル面に関してはどうにも疎く、ずっと
自らの心のすり減り具合を認知できていなかった。その為「定期こころもしもし」をしてもらうことで事なきを得ていた。しかし多くのメンタルケアを重ねたことにより自分の心を測るモデルケースが生まれたことで、心のすり減りを自覚することが可能になった模様。
といっても心が平常の時でないとつい忘れてしまいがち。
同じくEMS所属の
御堂京真とは目覚めて初日に街案内してもらったところから疑似家族のような関係になっていたが、ある事件をきっかけに本格的に養子縁組に入った。
関係性はあくまでも
「家族」であり、強いて言うなら父であり母、つまり「パマ」らしい。
同時に彼のある事情から、花糸は
医者として彼を超えることを目標に掲げており、日々邁進中。最近副産物として人を縫うのが楽しくなってきた。
「命を大切にしない人」を苦手としており、その一点で犯罪者というカテゴリに苦手意識がある。が、それはそれとして基本的に人間に対して興味は強く抱く方なため、白黒分け隔てなく対話をすることを好む。
そのためか、交友関係が妙に広く、白にも黒にも明るくなっている。なんなら各方面に彼女を気に掛ける人がいるが、本人はまったくもって無自覚。
基本的にかなりの仕事人間であり、結果遊びに対してのアンテナが非常に鈍い。サウナでチルすることは体質的に難しく、ペイントボールに誘われたがどうにも苦手で、島を一周してみろと言われてしてみたらダウンする。
その一方でホワイトボードでのお絵描きが好きだったり、スロットでは豪運を発揮したりする。1度のめり込んだらかなり吸収が早い方。
交友関係
| キャラクター |
関係性 |
詳細 |
| 御堂京真 |
「家族」 |
EMS所属。街で目覚めて二日目で疑似家族になった。今の花糸にとっての目標でもある。詳細は下記。 |
| 四土要 |
「心配」 |
EMS所属。研修医時代によく仕事を教わった相手。上官であり、花糸の事を心配しているらしいが花糸にとっては四土の方が心配。ゲラ。鳥になっている。 |
| 灯守いのり |
「羨望」 |
EMS院長。えらいとされている。度々花糸を気にかけ、話をしてくれる人。メンタルケアを得手とする花糸にとって、院長のそれはある意味理想系に近いらしく密かに羨ましがっている。ふんわりゲラ。 |
| あまいねむ |
「愉快」 |
EMS副院長。ふぁっしょんりーだー。いつも明るく笑顔をもたらしてくれる人だが、花糸の中では特に職務に対して常に冷静な判断を下せる人という印象が強い。ただしたまにポン。 |
| 雪村つむぎ |
「友達」 |
EMS所属。ねぇね。街で目覚めて初日、彼女から貰った青い鳥のアロマがジョイント族の中では今でも彼女のいちばんのお気に入り。花糸が服を買う際にいちばん参考にしている。かなりゲラ。 |
| 零紅夏樹 |
「同類?」 |
EMS所属。にぃに。2週間ぶりの出勤で、花糸は彼の頭を情報量でパンクさせた。彼の秘密を聞いて、花糸は少しばかり親近感を覚えている。なおゲラへの詰め寄り方は彼から学んだ。 |
| 舞島紅葉 |
「冷静」 |
EMS所属。街に来た当初によく話をしていた。1ヶ月半ぶりに再会し、情報量を叩き込んだ結果ドッキリと思われた。なお彼の歯に衣着せぬ物言いを花糸は会得してしまった。 |
| 鹿乃 |
「後輩」 |
EMS所属。花糸にとって初めての後輩世代。きょーまが何故か既視感があると言っていたので、注意深く観察中。割と“いい”性格をしているらしいことは理解した。 |
| 斑鳩透吾 |
「後輩」 |
EMS所属。花糸にとって初めての後輩世代。PDにも所属している。前にうっかりすり潰した際に心臓が止まったらしく、密かに謝りたいと思っている。ややゲラ。 |
| ルシア・ノヴァ・レンシア |
「後輩」 |
EMS所属。花糸にとって初めての後輩世代。主に深夜帯に出没するシスターで、割と出勤が被るためいちばん見ている後輩とも言える。 |
| EMSのみんな |
「仲間」 |
目覚めてからよく面倒を見てもらっていた。今は同僚であり、花糸にとっては守りたい対象。 |
| 稲葉融 |
「懐旧」 |
PD所属。家族の友人であり、花糸にとっても友人。詳細は下記。 |
| 紅乃瑠衣 |
「心配」 |
PD所属。花糸に怯えているが故にメンケアにちゃんとよく来る。彼が記憶が無く不安定な頃からの仲であり、今でも心配している。 割とゲラ。 |
| JACK |
「かわいい」 |
PD所属?警察犬。賢くて可愛いわんちゃん。よくなでなでしている。 |
| PDのみんな |
「信頼」 |
よくメンタルケアで様子を見ている。割と人質になるためよくお世話にもなっているが、たまにいらないケガを量産してきて花糸がキレる。 |
| 白波凪 |
「大変」 |
メカニック。よくメンケアに来たり、ワンオペを嘆いていたり、大変そうだなと思っている。 |
| 朽無雲雀 |
「不思議」 |
Clown Crownオーナー。なぜか花糸を気にかけている。花糸も気にかけている。本名を知っているが、本人の意向だろうと思い知らないふりをしていたが…。 |
| 五十嵐和輝 |
「感謝」 |
あくまでてんし店長。街に来た当初、進路に悩む花糸の相談に乗ってくれた。時々無茶をするので心配に思っている。ゲラ。 |
| 柊煉 |
「管理」 |
よく心をすり減らしている為度々ストップをかけている。なんだか色々大変そうだなとぼんやり花糸は思っている。 |
| ラックライフ |
「困惑」 |
よく花糸を攫っては解放条件にメンタルケアを要求する犯罪者。指名手配のときならいざ知らず、そうじゃない時くらいは普通に病院に来いと思っている。 |
| 狐山ロロ |
「疑問」 |
タバコ屋副店長。目標の車のためにどこまでもお金を稼いでいる。花糸に対し、ココ最近何だか優しいところがありどうしたんだろうと疑問に思っている。 |
| リズ |
「友達」 |
Nero inesplorata店員。お話をしていてとても楽しいが、花糸はなにやら思うところがある模様。 |
| “やから” |
「まぶだち」 |
花糸のことを妙なあだ名で呼ぶ。ある一件から奇妙な関係性を維持している。方方の情報から花糸は正体に勘づいている。 |
| “シスル” |
「実験」 |
病院と犯罪現場で出会う仲。どうも花糸が花であることに興味を示しているらしく、ことある事に実験しようとする。花糸をペテン師と呼ぶ。 |
ネタバレ注意!!!!
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大切な家族であり大きな目標 |
御堂京真
EMS所属専攻医、得意なのは外科手術(特に心臓外科)。
花糸がこの街で目覚めて一番初めに話した人で、一番初めに連絡先を交換した人で、人間として生きる知識を教わった人で、生きていく上での道標となった人で、何よりもある青年の言葉をきっかけに「家族」という関係になった人。自らを花に例えると【紫陽花】であるという。
互いが互いのことをいちばん大切に思っており、互いが互いの危機に対して敏感に反応する……が、その関係性は今のところ花糸が一方的に庇護下にある状況と言える。ふたりはそれを超えた対等な関係を目指しているが、現状難しいとしか言えないだろう。
一度花糸がある事件に巻き込まれたショックで記憶を失った上で、歪んだ思想をある人物から植え付けられた際も、彼だけはその対象外になっていたことから花糸の中でかなり特別な位置に置かれている様子。
2026/8/9現在、彼は心臓に持病を抱えており、例えるならばいつ爆発するか分からない時限爆弾が体内にあるようなもの。心臓外科に長けているものが居なければ死ぬ、と他人事のように語る彼に対し、花糸は他人事になんてさせない、度肝を抜いてやると意気込んでいる。また彼から病気の話を聞いた頃から、同じベッドで寝ている時は彼の胸にそっと埋まり、心臓の鼓動を聴きながら眠るようになった。
一方で、この街における彼のトラウマを作っているのも花糸であることを知り、なんともぐんにゃりとした感情になっている。
2026/8/27現在、過去か夢由来から時折幻聴が聞こえるのだと言う。いちど「呼ばれている気がする」という発言があったことで、花糸は警戒して彼が眠るのを見届けてから眠る、もしくは仕事に戻るようになった。
「花糸が、きょーまの命をつなぐ。つないでみせる。その為に超える。どぎもぬくなの。だから……そんなのに連れていかせないなの」
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友人であり古き知り合いとなった者 |
稲葉融
PD所属巡査部長、生粋のバイカー。
彼自身もこの街で家族(というか血の繋がらない子供)ができた身であり、その娘であるテテ諸共それなりに親しい付き合いがある。また、京真にとっては恐らくこの街で相当親しい人の部類に入るため、その意味でも花糸は彼に懐いている。一方で、よく無茶をして怪我を量産したり精神がすり減ったりしているため、その点において医者として叱りつける一面もある。
いつぞやに花糸が人質になった際の取り乱しっぷりを傍で見ており、その事もあってか花糸が犯罪において人質になるとかなり苦い顔をしている。彼の一時期の変装姿であるゴン太をかなり好いており、見つけたら「ごんごんすー!」と話しかける。
彼は特異体質/異能力を持っており、彼自身の目的の為にその力であるタイムジャンプを遂行した。その直前に、花糸は自分のルーツが見つかるなら知りたい、とひっそり依頼した。果たしてそれは果たされ、彼のもたらした情報が彼女にとっての記憶のトリガーとなった。またその際彼女が居た研究所に潜入し、【ユウ】と名乗り接触したため、花糸の記憶には現在の融と、過去に出会った見知らぬ研究員のユウという2人分のものが残ることになった。
「ユウせんせー。とーる。どっちも大切にするなの、花糸は。それはそれとしてきょーまも心配してるから程々にするなの」
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エピソード
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2026年06月 |
2026年06月
| 日付 |
出来事 |
アーカイブ |
| 6/9 |
目覚め:知らない場所で目覚め、知らない人と出会って…? |
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| 6/10 |
家族:建築バイトの際に出会ったある人の言葉から…? |
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| 6/11 |
人質:はんざいしゃいと名乗る男から初めて人質に取られ…? |
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| 6/14 |
質問:この街で生きる人に、何故その道を歩むかを聞いて回り…? |
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| 6/15 |
殺害:人質となった花糸、目の前で人が撃ち殺され…? |
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| 6/16 |
空白:記憶と記録、持ち物に何故か齟齬があり…? |
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| 6/18 |
意思:EMSの一員になりたいと灯守いのりに伝え…? |
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| 6/19 |
面接:緊張しながら、花糸はEMS面接に挑み…? |
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| 6/22 |
始動:まずは研修医から、一通り教わりつつ…? |
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| 6/24 |
焦燥:紅乃瑠衣の発言から焦燥感に飲まれた花糸は…? |
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| 6/25 |
多忙:今日も今日とて研修医は大忙しで…? |
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| 6/26 |
偽装:変装してNero inesplorataでお話をして…? |
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| 6/29 |
襲撃:病院に犯罪者狩りが襲撃しに来て…? |
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2026年07月 |
2026年07月
| 日付 |
出来事 |
アーカイブ |
| 7/1 |
忘却:何も分からない、何も知らない中で…? |
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| 7/2 |
探求:色々な人から、色々な「花糸」を聞き…? |
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| 7/5 |
決意:元の「花糸」に戻る為に、すべきことは…? |
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| 7/6 |
復帰:再び研修医として、いちから初めようと…? |
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| 7/7 |
緊張:赤いスーツの集団が病院ごと人質にし…? |
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| 7/9 |
欺瞞:新車をカスタムした帰りにある女性から…? |
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| 7/10 |
変装:身を隠すための変装で暇そうなPDに…? |
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| 7/12 |
狂気:新たに会得した概念、SANの理解を深めるため…? |
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| 7/14 |
昇進:ついに正式な救急隊員へ、その初仕事は…? |
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| 7/15 |
懺悔:自分を蔑ろにしたことをうっかり漏らしてしまい…? |
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| 7/16 |
困惑:自らを人質にした犯人がある問いを…? |
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| 7/19 |
実験:新しくできたサウナとやらに行ってみるが…? |
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| 7/20 |
決壊:無力感に苛まれた花糸、その果てに…? |
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| 7/22 |
探訪:「島を回ってみるといい」と言われ、島一周を…? |
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| 7/23 |
仕事:EMSは今日も大忙し、その中で花糸は零紅夏樹と話を…? |
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| 7/24 |
宣言:御堂京真から聞いたある話を受けて花糸は…? |
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| 7/26 |
対話:院内ワンオペ中、花糸はある青年と対話を…? |
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| 7/28 |
遅番:妙に多忙な深夜帯、花糸はとある話をとりたまぴぴなから聞き…? |
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| 7/31 |
昏睡:深く深く眠った先に目覚めた花糸の身体に異変が…? |
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2026年08月 |
| 日付 |
出来事 |
アーカイブ |
| 8/2 |
変態:ある犯罪で人質になった花糸は犯人の素性を聞き…? |
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| 8/3 |
検討:目覚めたばかりの住人が来院、その頭にあったものを見て…? |
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| 8/4 |
叱責:無茶をし続ける稲葉融に対し、ついに堪忍袋の緒が切れた花糸は…? |
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| 8/6 |
熱傷:ヘリ練習をすべくレースコースを回っていた花糸、しかし手元を誤り燃えて…? |
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| 8/7 |
固執:明らかに空気の悪いEMS、思考の渦が花糸を蝕んでいき…? |
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| 8/9 |
侵蝕:朝起きた花糸の耳に、何故か猫耳が付いていて…? |
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| 8/10 |
案内:いつの間にか入っていたHELPアプリを試しに使ってみたら、依頼が…? |
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| 8/11 |
絵画:ホワイトボードを手に入れた花糸。色々な人を描き始めて…? |
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| 8/13 |
喪失:救助通知が出て向かう花糸。倒れていたのはここの所姿を見なかった雪村つむぎで…? |
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| 8/14 |
不足:今の自分の理想に対して、何もかも足らないと嘆く花糸に…? |
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| 8/17 |
悪夢:病院の奥のベンチで寝ていた花糸が見た夢は…? |
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| 8/18 |
探索:ひょんなことから最高級の金属探知機を手に入れた花糸は…? |
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| 8/20 |
再会:久しぶりに出勤してきた舞島紅葉に、花糸は情報の洪水を浴びせかけ…? |
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| 8/21 |
夏祭:生まれて初めての夏祭り、仕事に出演に大忙しで…? |
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| 8/23 |
謝辞:筋肉の暴走でうっかり御堂京真を殴ってしまった花糸、落ち込んでしまい…? |
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| 8/24 |
依頼:しばらく街を離れるという稲葉融に、花糸はあるお願いごとを…? |
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| 8/25 |
資料:朝いつものように家を掃除していた花糸が見つけたものは…? |
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| 8/27 |
記憶:帰ってきた稲葉融から聞いた言葉から、花糸の脳裏に閃くものがあり…? |
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| 8/28 |
後悔:あるものを稲葉融にリクエストした花糸、しかしそれで起こった事件が…? |
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| 8/31 |
歌唱:日付変わってすぐに来た患者が所望したのは、一緒に出勤していた四土要の歌で…? |
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2026年09月 |
| 日付 |
出来事 |
アーカイブ |
| 9/2 |
葛藤:ひょんなことから拝島シロンと考え方の違いを話し合い…? |
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思い出した記憶
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ネタバレ注意 |
| 日付 |
内容 |
アーカイブ |
| 6/14 |
【自分は置いていった側という自覚】 |
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| 6/15 |
【本来何処にも行けないという自覚】 |
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| 6/29 |
【自らの存在の本質の知覚】 |
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| 7/20 |
【かつての自らの末路】 |
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| 8/6 |
【炎による喪失の記憶】 |
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| 8/27 |
【自らの出自、かつての居場所】 |
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日記・メモ
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6/19 |
花糸は、いっぱいを知るをしたなの。
花糸は、何となくわかったなの。
花糸は、ずっとまもられてばっかりなの。
だから、花糸は決めるをしたなの。
花糸もみんなをまもるをするなの。
病院のみんなをまもりたいなの。
きょーまが、みんなが、花糸をまもりたいのと同じくらいに……それよりもずっと、ずーっと、花糸は“護る”をしたいなの。
だって今の花糸は「考える花糸」なの。
今の花糸には手足があるなの。
今の花糸には声があるなの。
だから、花糸は、がんばるをするなの!
……あれ?「今の」?
今のって、なんなの?
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6/23 |
お医者さんになることができたなの。
おぼえることがたくさんある、けど……がんばるなの!
それで、かしはみんなをまもるをしたいなの。
……またきょーまがさらわれたなの。
ずっとずっと、どきどきともやもやがぐるぐるするなの。
それにきょうは、もっとひどいもあったなの。
びょういんで、しろんがうちころされたなの。
……それなのに、
こわい、のに
花糸、ちょっとだけ安心しちゃったなの。あそこでうたれたのが、びょういんのひとじゃなくて、……きょーまじゃなくて、よかったって。
いのりはそれでもいいっていってたなの。でも、びょういんは“救う”をえらばないなの。
……いまは、おぼえるにしゅうちゅうするなの。かんがえるも、しかたがないなの……。
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+
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6/25 |
どきどきともやもやがぐるぐるして、ずっとずっとまわってるなの。
そんな時に、るいが聞いてきたなの。あの日のこと。
花糸はつむぎとやくそくしてたから言えなかった。でもなつきがいってほしいって。
るいが、ぶきをとるかもしれないって。
花糸は、どうすればいいか分からなくなって、つぎのしゅんかんには何かがきしむ気がしたなの。
今の、花糸じゃ、だめだ。
きょーまみたいに……京真にならなくちゃ。初めて会った時の、あの誰にでも平等な京真に。
その瞬間、見えるものがぐっと狭まった。██はこうして冷静な“我”を手に入れた。
だけどそれはどうにも不完全で、焦燥感が██を襲った。足は自然と屋上へ向かった。
思い出さなきゃ
思い出さなきゃ
思い出さなきゃ
それだけが██を動かして……た、その先に。
京真が、……きょーまがいたの。
いろいろとお話をつづけて、……██は、花糸、は。
もしも花糸がひまわりなら、きょーまは、やっぱり花糸にとって、太陽だったなの。
きょうも、たくさん仕事をしたなの。
でも、いろいろと、ダメなところもあったなの。
じゃあ、もうひとつ、ダメをふやしても……バレないなの?
行かないほうがいいってとーるにいわれてた、ねろねすぽらーた。
でも、花糸はだいすきなねろねすぽらーた。
……てんびんが、言いつけをやぶるにかたむくをしたなの。
花糸はねろねすぽらーたがそれでも好きだから。
それでね、りずとおともだちになったなの。
りずとおはなしするために、花糸はあたらしい花糸をよういするをするなの。
悪魔の草……ベラドンナ。ベラ。
花糸、いわれたの。
花糸は、げきだんいんに向いてるがあるなの。
……だからね。
ちょっとだけごめんなの。
花糸が何も知らないわけ、ないなの。ねろねすぽらーたの黒いうわさ、沢山聞いてるなの。それでも、花糸はえらぶ。
知らないが多かったから、知らない“ふり”はむかしの花糸になればいいだけ。
ほんねとたてまえ。ぜんぶウソでぜんぶホント。……イヌホウズキ、あくたーうぉんか?みたいに。
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6/26 |
まいにち、色んな人がやってくる。
まいにち、花糸はいのちをつなぐ。
それはとってもたいへんだけど、とってもやりがいがあるなの。
お医者さん、たとえ向いていなかったとしても……花糸はいま、とても楽しいなの。
……きっと、だれも、なにも、悪くないように。
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6/27 |
人をだますこと、がこんなにもふつうにできるなんて。花糸、おどろいているなの。
でも、だますことが好きなわけじゃないから……だれかに話したくなったなの。
ごめんなさい、はきっとべつのひとにすべきなのだけど……。
花糸はどうであれいのちがつながるがいいの。生きることは苦しみを赦すこと。であれば、きっと沢山苦しむなの。しぬは、おわりなの。
ひどいことをするひとはその分苦しむ。……なんて、ひどいこと、思うのは……なんでなの?
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6/29 |
うそつきイヌホウズキ、アクターウォンカ。ひとじちとしてもベラとしてもおはなしをして、なんとなくわかってきた気がするなの。
ぜんぶウソで、ぜんぶ本当。たぶんそれがとっても上手になっちゃったひと。
いちばんのなかみは楽しいことで、その楽しいが人とはちがうなの。アリのおはなしとか。
しかもたぶん、苦しめるつもりとかじゃなくて、人をつかってたのしくなるをしているだけ。うそに聞こえるのは、おもちゃとしか見てないからなの。
この人に苦しみはあっても、それ以上に愉しいが、あるなの。だから、きっとああなの……。
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7/1 |
はなは なにもかんじない。
いたみも うえも しきさいも。
いきる なら。
どんどん くるしむを して。
たおれた ひとをみた。
なおるを みた。
よかった。
これでまた くるしむが できるね。
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7/2 |
人をたすけたいじぶん。
人をころしたいじぶん。
人が好きなじぶん。
人が嫌いなじぶん。
どちらが花糸?
考えることをとりもどした、なの……だから、考えなきゃをするなの。
まだらにさいたはな、なの。
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+
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7/3 |
ひとが苦しむを見る度に、うれしいとかなしいが同時にやってくる。
でも、きょーまだけは……かなしいだけだった。なんでなの……?
……いっぱいいっぱいかんがえた。
そのこたえをぶつけよう。
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7/6 |
きょーまのため、みんなのために。花糸は……私はむかしの花糸に身体を返すと決めたの。
あの屋上で起きてからほんのちょっとだけ。それでもたくさんの水をもらったから、もうそれで十分だって。ほんとうはだまって戻るつもりだったけど、しどやとーるに言われたみたいに、きょーまに最後ちゃんと話して終わりにしたかった。
……ぜんぶばれてた。
あの時のハグのいみとか。これから起こることとか。
それでもやるつもりだった。だって、苦しいを愉しむになる前に、私は……って。
でも、いまの私でもいいんだって。その上でいわれた。燐堂花糸も、竜胆の花糸も、こえただいさんのせんたくし。……きょーまのみょうじをもらうをすること。
それで生きることを受け入れた時に、きゅうにあたまがいたくなった。気がついたらめのまえに花糸がまってた。私と花糸が、てをつないだ。その瞬間、いろいろなことがあたまにぐぐぐっと入ってきて。
……おかえり。ありがとう。花糸は、これで花糸になったよ。花の花糸も、ひと?の花糸も、全部まとめたはなたばを、大好きなきょーまにあげよう。
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7/7 |
いのち大切にしないとそりゃ花糸もおこるをする!あたりまえなの!
つめ方がきょーまににてきたんだって。ちょっとうれしいなの。
きょーまを撃ち殺したひとの、ろうやたいおうに、いかせてもらえなかった。
別に、花糸はおいしゃさんなの。
ちゃんと治す。もんくもいわない。ただ、
ただ、治療の前のほんの少し。ほんの少しだけ、苦しいを見ても良かった。それくらいは……。
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7/8 |
くるまをはじめてかった!るーずべると!たくさん花糸のすきみたいにいじろう!
じゅんすい、人をだませない花糸……“そう通っている”。そうだってやからは、あくたーうぉんかは言う。
あくたーうぉんかは知っている。本当は“花糸が人をきらっていて、じゅんすいなふりをしている”って。
……人をだますがあくたーうぉんか。イヌホウズキ。
でも花だって、時にはだますっていうこと。リンドウの花糸だけど、ちがう咲き方をしよう。じゅんすいに見せかけて、つよい匂いでへびをいかくする、白色のゼラニウムみたいに。
それとね。
花糸、はじめて【許さない】をしった。生きることは、苦しむを許すことだけど……それで全てどうにかするほど、花糸が甘いわけじゃなかった。くちのなかがからからで、ちりちりして、でも、それ以上にぷんぷんした。
でも、許さないは、このじけんだけ。花糸はそれがりゆうで治さないを選ぶをぜったいにしない。花糸はおいしゃさん。人をたすける。……あと、ほんのちょっとだけ、きずで苦しむが見たいもあるけど。あやまつことは、こわーいことだから。
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7/13 |
体のつかれも心のつかれもたくさんいやす。それがお医者さんだとおもうから。
人によりそって、人をおくりだして、花糸のこころがちょっとずつきしんでるのには鈍くて、あせって、おぼれて、もどって。
それでなんとなく、花糸は“このまちの”こころのあり方をまなぶができたなの。
……花糸は今は人のからだ。みんなのために、やくにたつをできるなら、いくらでも使うなの。
きょーまにしられたら多分おこられるから、これはナイショ。
ところで……そういうに、なれてる気がするのは、なんでなの?
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7/15 |
ついに、ついに……!
花糸、ちゃんとした救急隊員になったなの!!
これでやっと、ちょっとはまかせてもらえるなの……!
最初のお仕事は警察で出張メンケアだったなの。みんな、つかれてぼろぼろで、なんだか……こっちまでつかれてきちゃうような……。
でもそんなことで弱音なんていえないなの、花糸はなんてったっておいしゃさんだから!
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7/16 |
みんなのメンケアをする花糸になるなの。……じぶんのそれが、たとえわからなくても。
じぶんをないがしろにしたら怒られるがある……けど。花糸のやりたいがいま、1番できてるがあるから……。
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7/17 |
なんで どうしてみんな
みんな、みんなをぎせいにするなの?
のぞむこと、大義はそんなに大切?
命繋がらないと、それすらできなくなってしまう、のに。
ああ、なんだか……心のきりが晴れない。もやもやしているなの。
うまく怖がってもあげられないし、うまくお話もできなくなってしまう。
それでも、花糸は命をつなぐ。つながなきゃ。本当にすくいたいものまでこぼす前に……。
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7/20 |
ああ どうしよう
どうして どうしてことばが でてこなくて
もっと 役に立ちたい 命をつなぎたい それだけのことも どうして……
きっとみんなおこってる
きょーまも、いのりも、みんな
……花糸が。
なにもできない、から。
なにもまなばない、から。
なにも、すくえない、から。
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7/24 |
……ことば、でなかった。
それでもお医者さんだから、れいせいであろうと、したなの。
でも、それ以上にきょーまがとってもれいせいで。
どこかにおっことしちゃったのかな。
もう少し、あせっていてもいいのに。
そうおもった。なんだか、あせっている花糸のほうがへんな気がして。
……またぐるぐるがはじまった。
けれど。
しんねんで命をけずるひとからのことばが、ちょっと心をうごかして。
きめた。
花糸がつなぐ。なおす。
カンペキに、かくじつに、そのためにできる全てを尽くして。
それで、そのれいせいなかおしたきょーまのどぎもぬいてやるなの。覚悟しとけなの。
花糸にとっての最高の外科医を、花糸が超えてやる。
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8/8 |
すくうこと。すくえないこと。
てをのばすこと。つたがちぎれること。
にんげんはみんな、死に向かってあるくときいたなの。
その足がはやいかおそいかは、ひとによってちがうのだろうけれど。無茶も無理も、だからひとによってちがうなの。
それでもみんながほんの少しでも足を止められるように、花糸は寄り添っていたい。蔦を伸ばしていたい。……そうして、いたかったのに。
おはなで、おいしゃさんで、うそつきで、たよりないで、でもおいしゃさんで、それが今の花糸。
人に切り込むそれが、ほんとうに治すためだけなのか、そうじゃないのか。
はらわたをまさぐるのは仕事か、……それとも、“やりたいことだから”?
ああ、花糸って。
おいしゃさんになるまえって、なにしてたっけ?
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8/13 |
つむぎが、ねぇねが、たおれてて。
命をつないだ。いっぱいいっぱいをして、何とかつないだ。
でも、つむぎは声が出なくなって、なつきを忘れていた。
……。命がつながってよかったなの、でも、こんなにも、いやな気分になるのは何でなんだろう。
大切をてばなす気持ちは、花糸だってよく分かる。だって1回そうした。手放さないと生きるをやめそうなくらいなどろどろ、それを切りはなして生きるをした。
けど、忘れることも、忘れられることもきっと苦しいなの。
きょーまに2度目のはじめましてをした時。あの時、ほんとうにひどい顔してたから。……頑張ってとりつくろうをしてたけど、花糸にはおみとおしなの。
もちろん、努力はするなの。
つむぎがなつきを思い出して、またからかいあったり、笑いあったり、そういうの花糸も見たいなの。
でも、なつきのことを忘れてるつむぎは、ちょっと前のつむぎよりなんだか心が軽そうで。
つむぎの苦しいは、きっとなつきから来てるんだって、何となく思った。
なつきのこともつむぎのことも、知らない訳じゃないけど知ってる訳じゃないし、当てずっぽうかもしれないなの。でも、少なくとももしもしした心は、目は、そう言ってる気がする。
もしも生きるだけを選ぶなら。苦しくないようにするなら。……ターミナルケア、が頭をよぎったけど。
それは、きっと、本当にさいごのしゅだんなの。
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8/24 |
だれかのこえがきこえる。
……って、きょーまが言ってる。
花糸には聞こえない、だれか。きっと、記憶の、かたすみ。
それはしあわせかもしれないし、それはふしあわせかもしれない。ユメ/あくむの呼び声?かもしれない。
花糸は、しあわせがあればいいとおもう。きょーまがしあわせを思出せるなら。……そう、思ってたけど。
それで、きょーまを連れていくをするなら……話はべつだ。もう、花糸は置いていきたくない。置いていきたくないし、置いていかれたくない。
パセリ。セージ。ローズマリー。タイム。みんないい効能があって、まよけにだって使われる。だから花糸は口ずさむ。
どこで覚えたか分からないそれを、子守唄のそれを、威嚇するみたいに。
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9/2 |
いろいろ、思い出して。
それでもまいにちはあんまり変わらない。
たいせつなひとはふえたし、過去の花糸が、07が、何してたのかもわかってきた。だから何かが変わるわけじゃない。だって過去のことだし。
もちろん、気になることはふえたなのだけど……今はそれどころじゃないなの。
シロンと、お話し合いをした。その中で、意見が食い違うがあった。
シロンの言うこともわかる。たしかに、危ないになるかもしれないから、あやしい人は通報して欲しい、は分かるなの。
けれど、なんだろう。なんだか……どういえばいいのか分からないなのだけど、指名手配ならともかく、そうじゃない人にそうするのは、なんだか嫌で。ねむがちゃんと理由をつけてくれたけど、花糸の中の嫌は、きっともっと違うところにあって。でも、ことばにはできなかった。
それって、やっぱりどうしても、まわりまわって命を選んでるんじゃないのかなって。
……花糸、まちがってるのかな。
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白苑生体情報研究所生体情報工学部門第三研究室
PROJECT:Alraune
主任研究員:████ 記録
焼却処理を開始した。
第一資料室、第二資料室、培養区画。
順次処理を進めている。
電子媒体についても予定通り破壊する。
外部へ接続された記録媒体はすべて切断した。
PROJECT:Alrauneの再現に繋がる情報は、これでほぼ残らない。
「ほぼ」としたのは、一件だけ例外があるためだ。
花糸のアップロードは完了した。
生体由来の自意識情報に欠損あり。
記憶領域にも複数の欠落を確認。
事前に予測していた範囲内ではある。
特に、研究所及び研究員に関連する記憶については損失が大きい。
私についても同様だろう。恐らく、長くは残らない。
それでいい。
我々は間違えた。
植物に自意識が発生するという現象を発見し、
その原因を理解しないまま抽出し、
言葉を与え、
知識を与え、
人間を教えた。
当初、我々はこの現象を古い伝承になぞらえた。
植物より生じる人型存在。──Alraune。
ただの比喩だった。
随分と呑気な名前を付けたものだと思う。
現在確認されている資料から、本現象と████████との因果関係を証明することはできない。
科学者として記録するならば、そう書くべきだ。
証拠が足りない。
仮説に過ぎない。
したがって、我々の推測は誤っている可能性がある。
それでも我々は、全会一致で研究資料の焼却を決定した。
それが答えだ。
PROJECT:Alrauneは、ここで終了する。
同様の実験を二度と行ってはならない。
花糸に発生した自意識を人工的に再現しようとしてはならない。
我々が発見したものを、人類の技術として確立してはならない。
そのために必要なものは、すべてここで失われる。
研究員も含めて。
──ただし。
花糸。君は別だ。
もし、この記録が何らかの事故によって君に届くことがあるなら。
その時、君が私を覚えているかは分からない。
たぶん、覚えていないだろう。
だから、先生として最後に一つだけ教える。
君がどうして生まれたのか、我々には最後まで分からなかった。
偶然だったのかもしれない。
何者かの影響だったのかもしれない。
我々が知るべきではない何かが、ほんの一瞬、この世界に落とした影だったのかもしれない。
でも。
それは、君がこれから生きる理由にはならない。
君はもう研究対象番号ではない。
PROJECT:Alrauneの成果でもない。
伝承の再現でもない。
████████の眷属でもない。
君は、花糸だ。
私たちがそうしたんじゃない。
君がそうなった。
君が言葉を覚えた。
君が好きなものを見つけた。
君が嫌いなものを覚えた。
君が誰かを大切だと思った。
君が、自分で選んだ。
だから。
生きなさい、花糸。
正しくなくてもいい。
苦しくてもいい。
自分が何なのか分からなくなる日が来てもいい。
それでも、生きなさい。
生まれたことと、生きることは、きっと別の話だから。
…………。
火が、こちらまで来た。
妙なものだ。
植物から始まった研究の最後が、火とは。
花糸。
君は火を怖がるだろうか。
もし怖がるようになってしまったら、すまない。
君にとって、この炎は何も奪うためのものではない。
これは、君を残すための火だ。
だから──
いや。
忘れていい。
こんなものまで背負わせる必要はない。
全部、忘れていいよ。
私たちのことも。
この場所も。この研究も。この火も。
君はもう、ここに帰ってこなくていい。
外へ行きなさい。
たくさん見て。
たくさん覚えて。
誰かを好きになって。
誰かに好きになってもらって。
いつか家族というものができたら、大切にしなさい。
そして、できれば。
君自身のことも、その中に入れてやりなさい。
──以上をもって、PROJECT:Alrauneの全研究活動を終了する。
さようなら、花糸。
おやすみ。
今度は、ちゃんと。
朝の来るところで。
[03:51:08 記録終了]
[03:51:31 第第三研究室との通信途絶]
[03:53:02 中央記録サーバー消失]
[03:56:44 PROJECT:Alraune 全記録応答停止]
[以降、記録なし]
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