概要
戦闘に至るまでの背景
国境を巡って一触即発だった両国だが、1251年ついに本格抗争に突入する。
その直後に
クレアムーンの
神威巫女となった
月風麻耶は、
ラグライナ帝国を侵略者と糾弾し、解放という大義名分のもと、電光石火の進軍で
バライを陥落させ、そこを橋頭堡に帝国への進軍を考えていた。
だが、
ラグライナ帝国は、
エルを総指揮官とした軍勢を派遣、ウルグレイの地にて両軍は激突する。
両軍の戦力
戦闘経緯
月風麻耶は、周囲に人家のない場所で、川を背に布陣した。
民衆に被害を出さず、その上であえて自分たちの退路を奪って兵の士気を高めるはずのものであった。
だが、
クレアムーン軍の進軍速度と、
月風麻耶の性格を読み取った
エルは、ここが決戦の地になると数日前から予知し、密かに
ラディスを派遣して、川の水の半分を止めていた。
そして、
月風麻耶が川を背に布陣した直後に堰を切って水攻めを実行、これによって
クレアムーン軍は、一戦も交えることなく敗北した。
戦いの結末
この戦いにより、
ラグライナ帝国ではそれまで半信半疑だった
エルの実力が認められ、軍師として信頼を勝ち取る。
その一方で、
クレアムーンでは
月風麻耶と神官の不仲を決定付けることとなるが、
月風麻耶は、それに対抗するべくより一層強硬な体制を作り上げ、この戦いでは連れていくことが反対された彼女の派閥の人材が、これ以後次々と前線に立つこととなる。
疑問点
- ウルグレイの戦いは、古戦場と呼ばれる場所(当時、ウルグレイと呼ばれていたのがどこなのか)が未だに断定されない。
- この戦いでエルは軍師として周囲に認められたというが、認められていなかった者が、このような重要な戦いで総指揮官に任命されるのか?
以上のことから、この戦いは後世の創作、あるいは単なる国境の小競り合いを肥大化したものではないか、という指摘もある。
疑問に対する反論
- この時代の資料はあまり残っておらず、まだまだ未発掘な部分が多い、ウルグレイが特定できないのもそれほど珍しいことではない。
- エルの実力を見抜いていたセルレディカが、この戦いが終われば誰もが納得すると、皇帝の権限において周囲の反対を無視して総指揮官に任命した。
- たとえエルは総指揮官ではなかったとしても、参戦将軍の一人として参戦し、戦場で手柄をあげた。それを「物語」で総指揮官にしただけで、戦いそのものは存在した。
最終更新:2024年06月29日 05:02