2000系は、東部中央鉄道が1989年に導入した近郊型車両である。
概要
東部中央鉄道2000系電車 | |
基本情報 | |
運用者 | 東部中央鉄道 |
製造所 | 船橋重工業/北海製輌所 |
製造年 | 1988〜92年 |
製造両数 | 238両 |
運用開始 | 1989年3月16日 |
主要諸元 | |
軌間 | 1,067mm |
電気方式 | 直流1500V(架空電車線方式) |
最高運転速度 | 120km/h |
設計最高速度 | 120km/h |
起動加速度 | 2.3km/h/s |
減速度 | 3.1km/h/s(常用) 3.8km/h/s(非常) |
車両定員 | 本文参照 |
全長 | 20,000mm |
自重 | Mc1車,Mc3車:36.8t M2車:35.2t Tc2車:25.6t Tc4車:27.0t T車:24.8t |
全幅 | 2,980mm |
全高 | 4,050mm |
床面高さ | 1,140mm |
台車 | ボルスタレス式空気ばね台車 FHI-MB86/FHI-TB86 |
主電動機 | 直流直巻電動機 FEI-M80E2 |
主電動機出力 | 150kw |
駆動方式 | TD継手式中実軸平行カルダン方式 |
歯車比 | 87:16(5.44) |
制御装置 | 界磁添加励磁制御 |
制動装置 | 回生併用電気指令式空気ブレーキ |
保安装置 | 本文参照 |
サービス向上及び旧型車の置き換えを目的として1988年から導入された。MMユニットで主に4連を組む2000系と1M完結型で2連を組む2500系に大別される。2000系は4両44本,2500系は2両31本の合計75本238両が製造された。基本的にはMc1-M2-T-Tc2,及びMc3-Tc4の編成を組むが,T車を抜いた3両編成にも対応している。
車体
軽量ステンレス車体。拡幅車体となっており,裾部分は絞られている。
内装
近郊型車両であるため,車内はボックスシートとロングシートを組み合わせたセミクロスシートの形を取っている。Tc車にトイレ(当初は和式であったが,増備途中から洋式に)が設置されており,長距離の運用にも対応している。
機器
当時すでにVVVFインバータ制御は実用化されていたが,まだまだ高価であったことと加減速を頻繁に行わない近郊型車両では起動抵抗の削減が重要視されなかったこともあり,制御装置は界磁添加励磁制御が採用されている。
近況
2008年よりリニューアル工事が実施されており,車椅子スペースの拡大やトイレの大型化などバリアフリー対応が進んでいる。外装面では種別・行先表示機が一部編成でフルカラーLEDに換装されている。一方で運用政策の見直しから一部編成は恒久的に3両を組むようになり,余剰T車は休車(部品取り状態)となっている。なお,2041編成(4連)と2519編成(2連)は2008年に車庫内で衝突事故を起こし,修理不可能と判断されそのまま廃車となっている。
置き換え
車齢30年に達する当形式の置き換え計画はあるが,まだ具体的な案が出ていないためしばらくは現状維持が続く。