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  • 最後には幸せな結末を(前編)

最後には幸せな結末を(前編)

最終更新:2023年07月03日 07:02

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最後には幸せな結末を(前編) ◆EA1tgeYbP.



「ええい、まぎらわしい!」
 図書館にあった装置を使って転移してからしばらく、ドモンはようやく自らが飛ばされたのが最北のエリアの一つ、ショッピングモールであったことを理解した。
「はじめからコンテナ置き場とでも書いておけ!」
 ショッピングモールという名前に惑わされコンテナだらけの空間を走り回り、川の流れから自らの位置を確かめるまでに要した時間がたまらなく惜しい。

「……こうしている間にもニアに危険が迫っているかもしれんというのに!」
 現在位置を確認し、ドモンは駆ける。
 今の彼が目指すべきはただ一つ―――言うまでもなく図書館だ。

 一度は不調を疑った転移装置の再利用。
 その方針に迷いはない。
 もちろん、他にニアを、そしてシータを探す手段がないというのはある。
 だが、それ以上にドモンが転移を失敗した原因と考えるのは―――自分自身だ。
 装置に関しては転移した当初こそ不調を疑いもしたが、
 螺旋王の目的―――殺し合いという舞台においての転移が可能な装置という利便性を考えれば、装置の不調という事態は可能性が低い。
 ならば、問題となるのは―――

(……そう、問題は己の未熟ッ!)
 ドモンが考える転移失敗の―――いや、ショッピングモールへと自分が飛ばされた原因。
 それは、師匠東方不敗とシータの二人のことを考えていたからではないかということであった。
 ……東方不敗とシータの二人がいた地点が違えば当然転移先は二つ。
 だが、ドモンの体は一つしかない以上、その双方の地点への転移はかなわない。
 ドモンが双方へと転移する―――ドモンの体が真っ二つなどという展開は殺し合いを目的とする螺旋王からすれば馬鹿馬鹿しいことこの上ないだろう。
 では、どうなるのか?
 おそらく、最後に二人が立ち寄った地点、もしくは二人の現在地点の中間そのいずれかへの転移という結果があのショッピングモールへの転移となった。ドモンはそう考えた。


 ……無論、実際はそうではない。
 ドモンが転移したショッピングモールには転移のまさに直前まで東方不敗は存在していたし、転移装置にもドモンの考えるような融通性は存在してはいない。
 閑話休題。


 図書館を目指し、走り続けるドモン。

 だが、一路目的地を目指すはずだったその足が図書館まで後西に1エリアというところ、少し前はニアと二人で渡った橋にたどり着こうかというところまで来て止まる。

「……む、あれは?」

 ドモンが“それ”を見つけたのは二つの要因によるものだった。
 一つ、ドモンが流派東方不敗の格闘家として、ガンダムファイターとして、常人をはるかに超えた視力を有していたこと。
 そうしてもう一つ、先のシータとの戦いから、ロボットの光線兵器と無数の刀を射出する技。
 この二つの長距離攻撃を警戒するためにより遠方に注意を向けていたこと。
 その二つが合わさった結果、ドモンはやや南よりの東の方角に、一つの影を見つけていた。
 だいたい距離にして2エリアといったところだろうか。
 人を軽く上回るその大きさにして、人間と似たフォルム。
 それを見てドモンの脳裏によぎるものはただひとつ。

(ひょっとしてあれは、ガンダム!?)

 デビル、いやアルティメットガンダムさえこの会場内に隠されていたのだ。
 ゴッドガンダムやマスターガンダム、あるいは他のシャッフル同盟の仲間達の愛機がこの会場内のどこかに隠されていたとしても、
 そして、それを他の参加者が見つけ出していたとしてもおかしくはない。

「……よし!」

 少しの間迷った後、ドモンは進路を変更した。
 目指すは東。
 謎の機体がある方向だ。

 確かに今のドモンにガンダムがあれば東方不敗や傷面の男などの殺し合いに乗った参加者達を無力化できるだろう。
 東方不敗を除けば生き残りの参加者の中でガンダムファイトの経験があるのは自分ただ一人。
 唯一の例外東方不敗を相手取っても、決して劣りはしないという自負もある。
 ただし、今のドモンにはそうした考えはあくまでも二の次、三の次だ。
 殺し合いを止める事が楽になるからといっても、元々己の肉体のみでそれを成し遂げるつもりであったのだ。
 決して、ニアより優先させるべき事柄ではない。

 ではなぜ、ドモンは進路を変更したのか。
 それは機体の動きの不自然さを見咎めたからに他ならない。

 それが指し示すのはおそらくは戦闘行為。
 では、その相手はいったいどこに?

(そう、あの機体は明らかに己よりはるかに小さな相手と戦っている!)

 傷面の男や言峰綺礼、そしてギルガメッシュ。
 この殺し合いの舞台においてドモンは幾人もの優れた達人と出会っている。
 だが、ガンダムを相手取り生身で渡り合えるほどの猛者ともなればドモンの脳内に残る名前はたった二つに絞られる。
 一人は言うまでもなく東方不敗。
 そしてもう一人がシータである。
 厳密に言えばシータのほうは生身でガンダムと戦えるというわけではない。しかし、彼女の命に従うロボットならば十分に可能だろう。

(そして、仮に戦っているのが師匠ならばすでに決着がついていてもおかしくはない!)

 東方不敗の技量はドモンが一番よく知っている。
 ガンダムファイトに不慣れな他の参加者が操るガンダムなど、ドモンが知る東方不敗であればたちどころに撃破する。
 ならば今戦っているのは―――

 ニアの転移した先など決まっている。
 あの争いに巻き込まれて何時まで無事でいてくれるかもわからない。
(無事でいてくれ、ニア!)
 ドモンは再び駆け出した。


◇


「さて、じゃあまずは……」
「じゃあ、まずは……」
 ねねねとスカー、そして王ドロボウ、ジン。未だに小屋の中にいるガッシュ・ベルを除いた三者の会談は、
 ねねねとジン二人同時に放たれたほとんど同じ言葉からその幕を開けた。

「……」
「ははは……」

 お約束というにはあまりにべた過ぎる展開にねねねはやや不機嫌そうな表情を浮かべ、ジンはそれを見て苦笑する。
 とはいえ、お互いに無駄にしている時間はないことはわかっている。
 ジンは苦笑を収めるとねねねに向かって一応尋ねておかなければならないことを聞いておくことにした。

「お互い聞きたいことは山ほどあるみたいだけど、こちらは卑しい王ドロボウ。残念ながら僅かな量でも貰える物を貰わないとうまく舌さえ回りません」
「あー、なるほど。で、何を聞きたいわけ?」
「話が早くて助かるよ。おねーさん」

 では、とジンは笑顔で言葉を続ける。

「ドロボウと仲がいい不真面目賞金稼ぎ(ハンター)が言うことには、
 そちらのおにーさんも昔はかなりのやんちゃをしていたみたいだけれども、おねーさんはどのくらい知っているのかな?」

 ジンもねねねを、そしてねねねが信頼している傷の男のことをそれほど疑っているわけではない。  
 スパイクから警戒対象と聞かされていた相手ではあるが、おそらく今は殺し合いに乗ってはいないとは判断しているし、
 殺し合いから彼が降りた細かい経過まで根掘り葉掘り聞き出す気はない。 

 だから確認しておかなくてはならないのはただ一つ。

 スカーがねねねに対してどれほど己の罪を話しているかだ。
 スパイクの話によればスカーはすでに二人以上の人間を殺してきている。
 ねねねがその事を知らずに、スパイクの口から聞かされた時にはそれが火種になりかねない。

 もっともそれは杞憂だろうともジンは考えていた。
 だから、

「―――知っている」
 ねねねがそう告げること自体は驚かなかった。
 だが

「こいつ、スカーが一度は殺し合いに乗ったことも、温泉で糸色望と…………読子・リードマン。センセを殺したことは聞いている」
 ねねねがこの舞台に上げられる前からの知り合いを、スカーに殺されていたことはさすがにジンにも想定外ではあった。
 そしてねねねは言葉を続ける。

「言っとくけど、あたしはスカーが犯した罪を許すわけじゃない。けど、私はこいつを許す!」
 それはこの舞台における二回目の菫川ねねねの宣言だった。

「ジン、言った通りだ。あんたのお仲間スパイク・スピーゲルがこいつのことをなんと言おうが、この私がこいつを許した。文句は言わせない」

 敵わないね、というのがジンの率直な感想だった。
 ニアといいねねねといい、このパーティの女性客は心の強さが折り紙付きだ。
 そしてジンにはすでにスカーを疑う気持ちはない。
 少なくともねねねが生きている限り、この男が自らの手を徒に血で染めるようなことはないだろう。

「オーケー。ま、こっちの仲間にも少しだけこの血なまぐさいパーティーを楽しんじゃった奴もいる。
 女の子なら許しても、男だったら許さない。オレはそういうことを言う気はないよ」
「……一度は殺し合いに乗った奴? ひょっとして鴇羽舞衣か小早川ゆたかがあんたらの仲間にいるのか?」

 ジンの軽口を聞いた途端表情を変えたねねねが口にした二つの名前。
 それはどちらもジンの仲間の名前であり、同時に一度は他者の命を奪ってしまったものの名前でもあった。

「……さっきのスパイクのことといい、おねーさんは魔法の杖でも待っているのかい? ぜひともこの王ドロボウめにその魔法を見せて欲しいんだけど」
「生憎とどこぞの悪ガキに魔法の杖は盗られてね。一緒に気難しい王様の宝物までもってかれたんで、腕の立つどっかの泥棒に取り返してきてもらいたいんだ」
「なるほどね、詳しい話を聞かせてもらえるかい?」

 ギルガメッシュと会う前にまずは情報交換を。
 そう了解し合った両者にこれまで沈黙を守っていたスカーが声をかける。

「いつゲームに乗った参加者がここを通りかかるかわからん。話が長くなるようなら見張りを己れがしておくから小屋の中にでも入っておけ。それに―――」
「それに? なんだい……ええと、スカーでいいのかな? おにーさん」
 ジンの質問、呼び名がスカーであるということを軽く首肯し、彼は言葉を続ける。
「それにいいかげん小屋の中の死者を弔ってやれ。仲間が弔ってやったほうが死者も喜ぶ」
 ボソリ、とつぶやくスカーの言葉。

 イシュヴァールの虐殺において、数多くの同胞達をまともに埋葬することさえできなかった彼の言葉には、その事情をよく知らないジン達をも動かすだけの重みがあった。

「……そうだね、王ドロボウ改め、埋葬屋一仕事させてもらいに行きますか。ところで、清麿はどこだい? おねーさん」


◇


「うぬう……何を話しておるのだ?」
 ねねねとジンが小屋の外で話し始めてから少し後、清麿との別れを済ませてねねねとスカーが待つ外へ出ようとしたガッシュは、
 ねねねが誰かと話しているのを聞いて少し外へ出るのをためらっていた。
 多少大きな声を出してはいるもののねねねの声は落ち着いており、おそらくは危険はない。
 にもかかわらずガッシュが表へ出ようとしない理由はただ一つ。

「清麿……ねねねが怖いのだ……」
 いかにガッシュが強い心を待ち、魔物との戦いを恐れない強さがあるとしても、まだまだ彼は子供である。どうしようもなく苦手なものは存在する。
 そしてガッシュにとってもっとも苦手なもの、それは天敵であるナオミちゃんやうっかりと怒らせてしまった時のティオのような怖い女の子である。
 ドア越しとはいえ、伝わってくるねねねの気迫はそれらの女の子を髣髴とさせる。

(ガッシュ、頑張れ! 負けるんじゃない)

 だが、ねねねの気迫に怯えドアから離れようとしたガッシュの足が止まる。
 そう、今の自分は清麿の思いも背負っている。例えドアの前にいるのがねねねではなくナオミちゃんであったとしても負けるわけにはいかないのだ。

「見ていてくれ清麿! 私は負けぬ!」
 自分でもわからないがなぜかひどく大事なものを無駄遣いしている気がしながらも、ガッシュは勇気を出すとドアへと進み、

 ゴンッッ!!

 一瞬目の前が真っ暗になるほどの一撃を頭に受けたのであった。

「ありゃ、失敬。先客がいるとはおもわなかったよ」
「ガッシュ、その……大丈夫か?」
 ガッシュの頭に一撃を与えた加害者と思しき少年と、連れだって入ってきたねねねは頭を押さえてうずくまるガッシュにやや気まずげに声をかけた。
 大丈夫か、その言葉がガッシュの頭のことを言っているのか、心のことを言っているのかはねねねのみが知っている。

「だ……大丈夫なのだ」
「ガッシュ? そうか君が清麿が言っていた頼りになるパートナー」
 頭を押さえるガッシュにねねねに続いてジンも声をかける。
 目の前でうずくまる少年の風貌は1日前に別れたきり再会できなかった清麿から聞かされていたものと同じであった。

(悪いね、清麿。少しだけ間に合わなかったみたいだ)

 心の中で清麿に謝罪する。
 他にも清麿からの依頼で果たせなかったものは数多い。
 できる限り他の参加者を助けるといったところで、つい先ほどだけでもニアや柊かがみ、結城奈緒。三人もの参加者の命は彼の手をすり抜けていった。
 彼にとっても仲間だったラッド・ルッソはとうの昔に柊かがみの手によってその命を落とした。
 首輪に関してもどうにかできそうな技術者は見つからない。

(せめて主催者のイスぐらい盗んで見せなきゃ、あの世の清麿やラッドやヨーコ達に笑われちまう。王ドロボウの名にかけてってね)

「うぬう……おぬしは」
 目の前の少年、とは言っても明らかにガッシュよりは年上ではあるのだが、彼の風貌をガッシュはすでに聞いていた。
 今となってははるか以前のことのようにも思えるこの舞台での一日目、ガッシュの前に最初に現れた仲間の一羽、キールが言っていた頼れる仲間。

「ああ、自己紹介が遅れたね。オレはしがない……」
「おぬしがジンなのか!?」

 ジンの自己紹介は途中でさえぎられ、あまりにも的確なそのタイミングにジンは苦笑を浮かべた。

「あらら、オレの名前もホント人に知られてきたもんだ。ドロボウには暮らしにくい世の中です」

「って言うか、ガッシュ。あんたもジンを知っていたのか?」
「うむ! キールの相棒なのだ!」
「あれ? ねねねとガッシュってばお仲間じゃなかったの?」
 疑問の声を上げるねねねにガッシュが答え、その問答を聞いたジンがさらに疑問を浮かべる。
 ねねねとガッシュが仲間らしいことは短いやり取りでも想像がつくが、そうなるとガッシュのもつ情報をねねねが把握していないことが信じられない。
 先のスカーの一件からもわかるようにこの殺し合いにおいて、情報力の大小は生命を左右する要素の一つだ。
 その収集をねねねが怠るとは考えられない。

「あー、仲間は仲間だがついさっき知り合ったばかりでね。お互いの事はまだほとんど知らない」
 そんな疑問を浮かべたジンにねねねは正直に告げる。

「それに、だ」
 そしてさらにねねねは視線を小屋の奥へと向ける。
 つられたジンがそちらを見ると、そこに横たわっていたのは高嶺清麿の遺体だ。
「……なるほど」
 さすがにジンも理解する。
 この状況で情け容赦なくガッシュから情報を搾り取る、そういう外道な真似はジンの趣味ではなかった。 

(……まあ、ギルガメッシュやラッドなら平気でそういうこともしそうだけれど)

 そんな事を考えつつ、ジンはガッシュを見る。
 おそらくつい先ほどまで泣き腫らしていたのか、目は真っ赤に充血している。
 目の端に未だに残っている涙は、おそらくはまあ、自分のせいか。
 しかし、今その赤い両目に宿っているのは強い意志を示す光。
 今のガッシュならばいろいろなことを落ち着いて話してくれる。
 そう、ジンは判断した。

「さてと、それじゃあ自分の知っている情報の整理をしようか」


 この島で一日と約半日あまり、対主催を志して動いてきたが、お互いに出会う事はなかった三人。
 残りの参加者が限られてきた今、お互いの知識を合わせればおそらく、必要な情報のほとんどが手に入るだろう。

 ―――果たして、一番手持ちの情報が少ないであろうガッシュからでさえ、いくつかの興味深い情報を得る事ができた。
 図書館に隠されているというガッシュが言うところの「急に別の場所へと移動させる」装置。
 その内容をガッシュはほとんど理解していないとはいえ、東方不敗が語ったという螺旋力に関する仮説。
 ガッシュの仲間のカミナという参加者が持っているクロスミラージュというデバイスならば、その内容を完全に理解しているらしい。
 またそのクロスミラージュというアイテムは他にもいろいろな考察を持っている「清麿と同じくらい頭のいいデバイスなのだ!」とのことらしい。

「……なるほどね」
 ジンはガッシュの精神力に感心していた。
 キール達との出会いに始まったガッシュの一日。
 出会った仲間達との死別に、新しく出会った仲間達とも離れ離れになり、さらには彼が一番出会いたかったであろうパートナーとの死別。
 そこまでの苦難に出会ってなお、ガッシュの瞳は力を失っていない。
 いかに幼いとはいえ、さすがにあの高嶺清麿が心強いパートナーと言っていただけのことはある。

「さて、お次は俺が話す番かな?」
「ん、じゃあ頼む」
 ガッシュからの情報開示が終わり、そう切り出したジンにねねねが頷いた瞬間だった。

「……」
 やおら表情を真剣なものに切り替えたジンが人差し指を一本、自分の口の前に持ってくる。
 それが指し示すのは「静かに」のサイン。
 それを見たガッシュはとっさに自分の口を手で覆い、ねねねはジンにいぶかしげな視線を向ける。

(……どうしたんだ)
 小声で尋ねてくるねねねにジンは静かに言葉を返す。
(今、ドアの外で見張りをしているスカーの気配がドアの前から急に立ち去った……ひょっとして別のお客が訪ねて来たのかもしれないね)
 スカーが裏切ったかもしれない、という考えはジンにはなかった。 
 スカーが一言も中にいるこちらに声をかけずに動いたのは、おそらく来訪者に中に人がいることを気取らせぬためだろう。

(……どうするんだ?)
 ねねねの質問にジンは小さく笑みを浮かべると、ガッシュとねねねの二人には待っていろとのジェスチャーを見せ、自分はドアへと近づいていく。

 確かに今の自分達4人の中で一番戦闘能力に秀でているのはスカーだ。
 そして彼はねねね達を守る気でいる。
 故に、来訪者の気配を察した彼が一人迎撃に出るのは一見、正しいようにも見える。
 しかし、同時に今の自分達4人の中で唯一悪名を持っているのもまたスカーなのだ。
 多少腕が立つ程度の相手ならばスカーも相手も傷つかずに相手を無力化することもできるだろうが、
 来た相手がスパイクや舞衣、ギルガメッシュだったりしたら、まず間違いなく殺し合いに発展する。

(……さてさて、鬼が来るのか蛇が来たかっと)
 ジンを見守るねねねとガッシュの視線を背に受け、王ドロボウは慎重にドアの外の様子をうかがった。



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