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  • 〆(弐)

〆(弐)

最終更新:2009年02月20日 01:41

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だれでも歓迎! 編集

〆(弐)◆tu4bghlMIw



【三大イベント・②-1 豪華客船】
85話「希望の船、絶望の城」
178話「君らしく 愛らしく 笑ってよ」
――――――――――――――――再生開始――――――――――――――――――――


『船内におられます、お客様方各位に申し上げます。
 本日はご乗船頂きまして、真にありがとうございます。
 私――案内役を勤めさせて頂く、高遠遙一と申します……』


希望の船出を扇動する地獄の案内人、高遠遙一の計画はまさに大胆不敵の一言だった。
脱出を人参としてぶら下げ、螺旋王に反感を持つ人間を一隻の"豪華客船"に集める。
そして、自身にとって最高の芸術――殺人――を成す為の空間を作り上げる。

表の仮面は光り輝く「希望の城」、だがその本当の姿は絶壁のように聳え立つ「絶望の城」だ。
そして、彼の最大の関心事である弱者に対する"殺人示唆"は滞りなく遂行される。


▽ナレーション▽
【少女の音なき慟哭は火花を散らす暖炉の炎の熱に溶けて行ってしまいそうだった。
 高遠遙一の言葉はゆっくりと人形の少女の心へと浸透していく。
 それはいわば暗闇そのもの。深き深遠から、人の心の欲望を、願いを呼び覚ます"闇の声"だった】


「ティアナ・ランスター。ようこそ――殺人者の世界へ」


高遠は愉悦混じりの微笑を浮かべた。
笑った。
にまりと、背筋が凍りつくような口元の歪みと共に。
罪状を被告人に言い渡す裁判官のように、一番残酷な結末をティアナへ放り投げる。

「私なりの結論を申し上げましょう。
 キャロ君を殺してしまったのはジェット・ブラックなどではない。
 あなたは逃げていたのです。自らが犯してしまった罪から……ね。
 そう、キャロ君を殺したのはあなたです。とっくの昔に――ティアナ君は人殺しだったのですよ」
「――――――――――――――――ッ!!!!!!」


▽ナレーション▽
【そして、その日、一人の少女が――闇に飲まれた】


「悪い人間を殺すこと――それが、私の償いだから」

ティアナは疑問に満ちた眼で剣持を見た。蒼い瞳が怪しく煌く。

「俺が……悪い人間、だと? お前さん、まさか……高遠に騙されて――」
「何を、言っているの? 彼は立派な人間、善人よ。だってこの船に人間を集めて、弱者を守ろうとしているんだもの。
 そして、私はここに紛れ込んだ危険人物を排除するの。彼の……代わりに」


――――――――――――――――再生終了――――――――――――――――――――

 ▽

【参加者インタビュー③】
●ティアナ・ランスター(時空管理局本局 古代遺物管理部機動六課スターズ分隊所属二等陸士・十六歳)

――メイド服の着心地は。

いきなり、その質問ってのもどうかと思うけど。 
ま、いいわ。答えてあげる。上々よそれなりに、ね。
特に息苦しかったり、サイズがキツイなんて事はないわ。まるでオーダーメイドみたいにピッタリよ。コレで満足?
……へ、そのメイド服を私に持って来たのは高遠さんじゃないのかって?

………………あれ。

――闇メイド化したティアナさんは妙にエロいと評判だったが。

ま、また反応に困る質問を…………い、いいじゃない、そんなの。
メイド服を着てようが、着てまいがどっちも私。
大して変わったりなんてしてないわ。そう、どっちも……私なの。

――ぶっちゃけ、高遠遙一さんとの関係はどのような感じなのでしょうか。

うっさいわね……べ、別に高遠さんとは何もないわよ。
色々な事が一度にあって、もの凄い速さで状況だけが変わって……。
私、そんなに簡単に自分の周りのことを整理出来たりしないわ。
ただ、ね。キャロが死んで、エリオが死んで、スバルが死んで……何もかも分からなくなった時、そこにいたのが高遠さんだったの。
あ、愛だの恋だの……多分、錯覚よ。まだ何も、始まってもいなかったの。
そういう可能性もあった、ぐらいじゃない? 現実的には。きっとそう。

――生き残っている方に一言頂きたいのですが。

……わざわざ私の所に来た理由はソレなんでしょうね。いいわ、要望通りにしてあげる――クロスミラージュ!
なによ、アンタ。妙に活躍してるじゃない。
マスターより長生きして、しかも囚われのお姫様ポジションなんて……ったく、生意気。
って、あーもう私何言ってんだろ。アンタに愚痴なんか溢しても意味ないのにね。
ごめんね、クロスミラージュ。私、情けないマスターでさ。
あの時、アンタの言葉にもう少し耳を傾けていれば何かが変わった……のかも。
だってさ、何気に私達のペアって結構なレベルだと思うし……。

っ――と、とにかく! 本来なら、私からアンタに言ってあげられることなんて特にないのよ。
ただ…………ね。一応インテリジェントデバイスとはいえ機械だもんね、クロスミラージュって。
変な話だと思うけど、コレだけは頭に入れといて。

気合、入れなさい。
どんな劣勢も、心掛け一つで簡単に変わったりするんだから。
アンタがそんな所にいるうちは何も始まらないのよ。分かった?

――それでは本日のインタビューはここまでになります。お時間、ありがとうございます。

意外とこっちも楽しかったわ。他の人への取材も頑張って。


 ▽

【三大イベント・②-2 豪華客船】
195話「刑事と婦人と不死の少年は三人の奇人を前に沈黙する」
217話「グッドナイト、スイートハーツ」
224話「希望の船?絶望の城?」
――――――――――――――――再生開始――――――――――――――――――――


《豪華客船殺人事件》


◇登場人物紹介


ガッシュ・ベル………………魔界の子。優しい王様になるのが目標。現魔王の実子(5※人間換算)
チェスワフ・メイエル………不死者。錬金術師。身体は子供、心は大人(220※おおよその値)
ジェット・ブラック…………筋骨隆々の髭面禿頭の男。元刑事(36)
アレンビー・ビアズリー……ネオ・スウェーデン代表のガンダムファイター。天真爛漫な性格(17)
高遠遙一………………………【希望の船】の船長。殺人マニア(23)
ティアナ・ランスター………【希望の船】のメイド。元時空管理局所属の魔法使い(16)

ビシャス………………………銀髪、黒衣の男(27)
結城奈緒………………………通りすがりの不良少女(14)


 ▽ナレーション▽
【信じる者、演ずる者、使命に燃える者。舞台に上がった演者達はそれぞれの思うがままに行動する。
 その裏側にある真実とは? 結末とは? 盤上の人間は誰一人としてその結末を知らない――】


 『お帰りなさいませ。ご主人さま♪』

                     『じゃあ探そうよ! 希望を捨てちゃいけない!』

            『……最初から猫被って、殺すチャンスを狙ってたわけか?』

『高遠! ティアナ! 大変なのだ! どこを探しても剣持がおらぬ!』

            『……じゃあお兄さんも僕と約束して。ジェットさん達を……ううん、みんなを危険な目に合わせないって』

        『アイザックは私を置いて死んじゃったりしないよ。絶対。どんなピンチになっても、百丁拳銃でのりきっちゃうんだから!』

                            『もし約束を破ったら……僕、お兄さんのこと、絶対に許さないから』

 『誰かが死ぬとしたら……今夜ほど、おあつらえ向きな夜は無い。そうは思いませんか?』  

 ▽ナレーション▽
【そして明かされるいくつもの驚愕の真実――】


  『殺人犯だなんて思われちゃたまらん! 俺はただ、『幼女の死体で遊んでただけ』だってのによぉ!』

      『ヨーイチは、アイザックと同じポロロッカ星人だったんだよ~!』

                   『まさか、高遠はゾフィスのように人の心を操る能力を持っておるのか!?』

『実は私は、螺旋王、いえポロロッカ王に命じられ派遣された、諜報員なのです』

    『唆されたんだろうよ。あの高遠って男にな』

                     『落ち着いてください、ガッシュ君。敵は床から現れたりしませんよ』

                          『船上で炎のように燃え上がる恋だね! ファイヤーパーティーだね!』

 『ミリアさん。愛している。アイザック王子ではなく、この高遠遙一と結婚して欲しい!』


 ▽ナレーション▽
【響き渡る叫び声――】


    『……………………へ、ええええええええええええええー!?』

『う……おおおおおおおおおおおおお!!』

                          『う……うああああああああ!』

      『黙れええええええええええええええええ!!』

『……クク、ククククク……はははっ、あーはっははは……アー……クソ! クソッ! クソォ!』

                               『うそう、そうそうそ、う、そう、そう、そうそ、うそ、うそ』

    『ヌゥオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!』


 ▽ナレーション▽
【夜は永い。思う存分に憎しみ合い、罵り合い、信じ合い、愛し合い、語り合い、騙し合えばいい。
 その結末が一本の糸で括られるまで思う存分】


  『さて、やってくれたな若造』

              『違う……高遠さんは、私を導いてくれただけ……そんな、そんな風に悪く言わないで……』

 『だから、死んで楽になりたい。ふん。死ねばいいじゃないか。ううん、むしろ死ねよ人形』

           『何だかわかんないけど挫けちゃ駄目、要は気合よ!』

   『それでも周りのみんながいい奴だって言えば、いい奴になるんだよ。つまり……その場のノリだね!』                                                                
         『私は……やさしい王様になる! ここでもそれは変わらん! 皆を悲しませる螺旋王を倒し、私が代わりに王様となる!』


 ▽ナレーション▽
【そして、饗宴は鮮血の結末を迎える――】




               『皆殺しだ』





 ▽ナレーション▽
【慟哭は、願いは、総て血の海の中へと消えていく。少女は少年は彼は彼女は、一体何を思ったのだろう。何を感じたのだろう。
 ただ煌くは銀色の瞬き。肉に抉りこむを鉛弾。硝煙の香り。爆ぜる火薬】 


       『頑張ってね、応援してるから!そうだ。ドモンに、ドモンに会ったら――!』

『貴様あああああああああああああああああああああああああああああああああああ!! あああああああああああああああああああ!!!』

     『だから、もう笑ってもいいんだよ!』

                           『……ごめんね、みんな』

 『何でこんな話をするのかって? 意味はねぇ。ただ、お前さんが殺しちまったのはそういう女だったってだけの話だ。
  青臭ぇか?青臭ぇよなぁ?  だがな、今はどうしようもなくそういうことを言いたいんだよ!俺はなぁ!!』

                               『ぬぅおおおおおおおおおおおおおおお!!』

           『それでは、Good Luck』


 ▽ナレーション▽
【結局、この地に探偵は現れなかった。訪れたモノは、一瞬の希望と――永久の絶望だけ】 


「ポロロッカというものをご存知ですか?」 


全てが夢だったのだろうか。
野良猫のような少女が耳にしたその言葉は真夜中の白昼夢だったのかもしれない。
触れば糸を引いて指に纏わりつく飴色の幻想だったのかもしれない。

目の前で嗤う亡者は、最期の瞬間にどんな顔をしていたのだろう。
ふと頭に過ぎった想いが胸の奥を素通りして行った。

あたしには、関係ない。
この希望も絶望もあたしとは無縁の出来事だ。

だから、言ってやった。


「関係ないわよ。だって、あんたもう死んでんじゃん」


 ▽ナレーション▽
【全ての結末は、闇に葬られ、やがて野に伏す――その金属の匣が棺として海へ沈み行くまで】


――――――――――――――――再生終了――――――――――――――――――――

【参加者インタビュー④】
●ビシャス(チャイニーズ・マフィア「レッドドラゴン」幹部・二十七歳)


――希望の船での大虐殺は衝撃を呼んだが。

…………………………………………………………………………。

――当初は空気的な扱いをされていただけに、あの活躍には度肝を抜かれた人も多かったと思うがどうか。

…………………………………………………………………………。

――あの……え、映画館なんかでの良い意味でのKYな行動も……その。

…………………………………………………………………………。

――ビ、ビシャスさん? あの、何か……。

…………………………………………………………………………。

――そ、その……ですね。

…………………………………………………………………………。

(ここで『も、もうやだ、この人怖い! 帰る!』とインタビュアーに泣きが入る。
 逃げ出そうとするインタビュアーに対して取材スタッフ一同による説得が開始される)  

……………………………………………………………………――ク。

――ふぇ……え、え?

……………………………………………………………――スパイク。

――ス、スパイクさんですか!? あ、は、はいっ! それでは長くなりましたがメッセージをどうぞ!

……………奴が……俺以外の人間に……殺されるとは……思えん。
牙を無くした獣だと……思っていたが……それでも奴は……獣だ。
……く、くく、く……スパイク・スピーゲル……く、くくく…………。
ハ、ハ、ハハ………………く、く、く………………………………………………。

――は、はいっ、ビ、ビ、ビビビビシャスさんでしたっ! あ、あ、ありがとうございます! 

……………………………………………………………………………。


 ▽


「…………………………ぐずっ」
「……杏ちゃん?」
「…………………………っ…………たの」 
「…………?」

ことみは小さく首を傾げた。
豪華客船でのVTRが終わり、ビシャスのインタビューが始まった辺りで急に杏が俯いてしまったのだ。

「……杏ちゃん。黙っていたら……分からないの。わたし達は、喋るのがお仕事」
「こ………………」
「こ?」
「ああああああ、もう鈍いわね! 怖かったのよ、あのビシャスって奴が!」

半べその杏が髪を振り乱しながら、ことみに食って掛かる。
ついに訪れた爆発だった。

ちなみに、ことみがインタビュアーではなくナレーターをやっているのには理由がある。
それは、モロトフ荘へインタビューに行くに当たって数名絶対に会いたくない人間がいたからだ。
なのでことみはナレーターという、中の人的に見てもピッタリな仕事に収まっている。

「な、な、な、何であんな奴の所にあたしが行かなくちゃいけなかったのよ!」
「無茶ぶりなの……そりゃあ、ビシャスさん抜きでアニロワ2ndは語れないの。何しろトップマーダー」
「分かってる、分かってるわよ、そりゃあ……でも…………」
「……気持ちは分かるの。わたしなら同じ部屋に入れられた瞬間、逃げ出してるの。サーチアンドエスケープなの」

全然威張れない事でむん、とことみが胸を張った。
だが、なにしろ相手は中国系マフィアの幹部である。常識的に考えて怖いに決まっている。
ことみとしては死に物狂いでコメントを取って来た杏に賞賛の拍手を送りたいくらいだった。

「…………とにかく。豪華客船の顛末はみなさん、もう一度見直して欲しい部分」
「てかさ。何か、かなり意図的な編集がされていたような気がするんだけど」
「それは…………まぁ否定しないの」
「結末があまりに衝撃的だったせいで、あんな事言ってたなんて完璧に忘れてたわ、あたし」
「……わたしもVTRを作っていて驚きの連続だったの」
「特に……まだ本編が最新話まで見終わってない人、かな。
 この総集編を読んで最終回に挑もうとしている人には絶対色々誤解されたわ」

杏が眉を顰める。
先程の再現VTRの中にお見苦しい映像が含まれていた訳ではないのだが、問題発言は複数あった。
このままではアニロワ2ndが変なロワだと思われてしまうかもしれないと彼女は考えたのだ。

「まあいい――――なの(キリッ」
「全然良くないわよ!」
「…………怒られたの」

しゅん、としょげ返ることみ。
だがこんなやり取りも既に数回目。杏の方も今回の「ノリ」というものを把握しつつあった。

「はいはい、凹んでる司会者は放っておいて次に行くわよ。
 さてさて次の舞台は映画館! バッカーノ《馬鹿騒ぎ》の名に相応しい大波乱の幕開けだったわ!
 じゃあちょっと映像を見てみましょう」


【三大イベント・③ 映画館】
213話「あなたに贈る物語」
225話「エミヤ」
231話「BACCANO -前哨編-/-集合編-/-そしてバカ騒ぎ-」
236話「やろうぜ、バトルロワイアル!/PINCESS WALTZ of『Valkyja』」
――――――――――――――――再生開始――――――――――――――――――――


【士郎ハード】

仲間へ鍋(水炊き)を作る為に一人買出しへと出掛ける衛宮士郎。
だが、それは東方不敗の巧妙な罠だった。

「小僧の"勝利すべき黄金の剣"《カリバーン》はワシに見破られる為に投影されて来たようだのぉ」
「"無限の剣製"《アンリミテッド・ブレイド・ワークス》が使えれば……こんな爺さんなんかに……!」
「よかったのぉ、セイバールートのせいに出来て」
「んんんんんんんっ」
「カーッカッカ! のぉ、ラッド・ルッソ。小僧の命が惜しくば、他の仲間が何処に行ったか素直に話すがいい!」
「ラッド、俺のことはいい! 耐えるんだ…!! 今は耐えるしかない…!!」
「あー。なるほど、人質って訳ね。それでエミヤは生きてたわけだ納得納得……すまん、エミヤ。見捨てるわお前の事」
「な、何でそうなる!」

(ラッド、東方不敗に襲い掛かる)

「ぐ……っ!?」

僅かに走る鋭い痛みに眉を潜ます東方不敗。
その目に、銃口をこちらに向けながら駆けだすラッドの姿が映った。
その足を止めるべく、東方不敗は片腕に握った衛宮士郎を振りかぶり、ラッドめがけて全力で投げつけた。
弾丸の如く飛来する士郎。

「オラァ!」

それを、邪魔だとばかりにラッドは横殴りに靴の裏で蹴っ飛ばす。
標的を逸れた士郎の体は、そのまま固定椅子を二、三吹き飛ばしながら客席に突撃した。

「……うぅ、っぅうん」

(目覚めた士郎、色々あった末、ラッドのために剣を投影する)

「士郎の生カリバーンゲ~ット」
「いけない……! もう魔力がなくなってるのを悟られたら……!」
「生小僧の生"全て遠き理想郷"《アヴァロン》を拝見してもいいかのぉ?」

(東方不敗、石破天驚拳を放つ)

「こんな奴に……くやしい……! でも……投影しないと!」(ビクッビクッ
「おっと、妖精郷に遮断されてしまったか。だがいつまでも展開してはおれんだろう?」


それから二人は後から集合してきたギルガメッシュらによって馬鹿騒ぎに巻き込まれた。


――――――――――――――――再生終了?――――――――――――――――――――


「……………………………………は?」

メインモニターの前で口をあんぐりと開け、杏は驚愕に眼を見開いた。
画面に映し出されたのは何とR18指定されてもおかしくないような謎の映像だった。

おかしい、こんな筈じゃなかったのに。
杏はカメラが回っているにも関わらず、さり気なくセットの陰に置いてあった台本を開いた。
そう、確かこの映画館パートは引用を中心とした普通のパートだったはず……!

だが――杏の淡い期待はすぐさま裏切られた。
彼女が手にした台本にはト書きの台詞ではなく、何故か42×17の体裁で謎の小説が記されていたのである。


タイトルは――『剣と拳』


〝東方不敗のマスタークロスによって全身を拘束された士郎。
 赤らんだ頬、熱い吐息。
 身体に食い込んだ腰布が彼の細身ながら鍛え上げられた筋肉のラインを浮かび上がらせていた。

 老人の舐めるような視線が士郎の身体を這いずり回る。
 無様な自分自身が情けないのか、彼は時折苦しげな唸り声と共に駆を捩った。
 しかし東方不敗は「敗者」である彼に屈辱の道を迫る。
 つまり――人質という行為。
 いや、そんな単純な言葉では言い表せないだろう。
 士郎は「老人に所有された」のである。

 恨みがましく東方不敗を見上げる士郎の眼は羞恥の感情で濡れていた。
 どうして、こんな事に。
 負けた。確かに俺は負けた。だからって、それは俺とあの爺さんの話だ。
 皆は関係ない。皆にまで被害が及ぶなんて、そんな事考えてもいなかった。
 奴は俺をダシにして明智さんやイリヤを皆殺しにするつもりなんだ。
 あの人達は本当にいい人達ばかりだ。
 もし、俺がこんな拘束された状態で連行されていったら抵抗なんて出来ないだろう。
 だから、そうだ。耐える。今は、耐えるしかないんだ。
 あの爺さんも言っていたじゃないか。

『無駄な抵抗は止めることだ。自殺など考えるでないぞ?
 最期まで、貴様が大人しくしていたら――気が変わって、一人くらい生かしてやるかもしれん』

 俺が耐えれば、いいんだ。
 何をされたとしても、どんな辱めに遭ったとしても。
 自分だけで戦って、仲間の命を危険に晒している――――なんて、無様。
 これで本当に、正義の味方に憧れているなんて、言えるのかよ……っ!

『むぅ? 小僧よ。威勢がいいな。どうやらまだまだ元気が余っておるようだな』 
『く……っ……や、やめろ……ぁ……!』
『大人しくしていれば悪いようにはせん――――分かるな?』
『……ぐ…………っ……ハ……ッ……ァ……!』

 東方不敗の無骨な手が拘束布越しに士郎の身体に触れた。
 思わず漏れてしまう声をどう塞き止めればいいのだろうか。
 士郎は戸惑っていた。
 何だ、この感覚は。魔術詠唱とも違う。投影や鞘の感覚でもない。
 それでは。
 それでは、何だ。
 この熱くて狂ってしまいそうな衝動は何なのだ。
 ふつふつと沸き上がるこの感情の波。激しく絶崖を削る打ち潮のような昂ぶりはいったい――――〟

「……な、な、ななななななななな!!」
「杏ちゃん」

顔面を真っ赤に染め、プルプルと身体を戦慄かせていた杏の肩をことみがチョンチョンと突く。

「それ……台本じゃなくてアンソロ本なの」
「アン…………ソロ…………?」

三点リーダーを幾つも並べて、杏は聞いた言葉をそのまま返す。

「そう。よく本屋さんにも並んでいる例のアレなの。
 その表紙は……『アニロワ2nd オムニバス②:かえして!カリバーン』とみたの。
 このシリーズは匿名作家さんからのオリジナル小説を収めた力作なの。
 ちなみに巻末に幻となっていた『聖なる夜のカミナァッー! ~LAST X'mas~』も収録。
 第一巻の『アニロワ2nd オムニバス①:もってけ!エクスカリバー』共々ベストセラーになっているのはあまりにも有名」
「知らないわよっっ!!! そもそも何でこんなモノがスタジオの中にあるのよ!? っていうかそれ以前に何よ、さっきのVTRは!?」
「うっ…………」

杏の怒鳴り声がスタジオの中に響き渡る。
そしてすぐさま、彼女は眼を剥いて隣の少女を睨めつけた。

「……ヒューッ…………ヒューッ……!」
「ことみ。口笛、全然吹けてないわよ」
「キラッ☆」
「もう、全然似合わない事やらないの」
「杏ちゃん……微妙に酷いの」

杏の指摘に、明後日の方向を見ながらこの場を乗り切ろうとしていたことみがしぶしぶと振り返った。
その顔には明らかに焦りの色が覗いている。
VTRの編集は全てことみの役割だ。彼女がこの内容に関係していない訳がない。

「…………ぶっちゃけると、」
「ぶっちゃけると?」
「この辺りは複雑過ぎて……もうどうにもならなかったの……」
「だからってアレはないでしょ、アレは! 後半とか完全に意味が分からないわよ! 何よ、生カリバーンって!」
「いや……その……多分、本編もこんな感じだったはずなの……。お、思わずため息が出るほど精巧な再現VTRなの……」
「そんな訳ないでしょ! 死にかける度に士郎がビクッビクッしてたら、追加であと何十回原作で悶えなきゃいけなくなるのよ!」
「う、ううっ……杏ちゃんがいじめるの……」

胸元で両手の人差し指をツンツンと突合せながら、ことみは唇をキュッと結ぶ。

「あーもうっ! そりゃあ、ここは厄介な部分でしょうけど……」
「登場人物とかパートが多過ぎて如何ともし難いの。許してほしいの……というか、」
「というか?」

伏せていた目線を上げつつ、ことみが小さく一度、パチクリと瞬きをした。
一瞬の闇と、すぐさま復帰する光。杏はことみの思わせぶりな態度に思わず息を呑んだ。


「ひたすら、引用の嵐じゃ視聴者の皆さんが飽きてしまうんじゃないか……とも思ったの」
「あっ――!」

あまりに、衝撃的な一言。
実際ことみに言われるまで完全に失念していた事項だった。
まるでどこかの地球特捜戦隊のように思わず口元を抑える杏。

しかし、普段の緩慢な動作と喋り方が嘘のような機敏な口調でことみは言葉を続ける。

「少なくとも……ある程度のポイントまで、総集編は話の流れを無視出来ないの。
 だけど、それはあまりにも…………退屈。
 どっかの機動兵器の二期みたいに……そもそも総集編は製作側のスケジュールの都合で作られるケースがほとんどなの」
「まぁ、うん。確かに……そうね」

うんうん、ともたらされた説明に杏は相槌を打った。
考えてみれば、面白い総集編という奴に出会った覚えがほとんどない。
なれば、そもそもこの企画自体が相当にハードルの高いモノだったのではないだろうか。
この状況を打破するためには過激なネタも必要なのかもしれない。

……む?

「ねぇ、ことみ」
「…………?」
「でも、なんでそこでこう……その、『ビクッビクッ』的なネタが――」
「もちろん映画館のVTR自体は用意してあるの。今度は時を吹っ飛ばしたりはしないから安心して欲しいの」
「ちょ、ま――こ、ことみ!?」

そうして杏の言葉を無視して――無理やり、映像の再生が始まった。
投げ出された質問は永久の闇の中に葬り去られるだろう。
そう。
そこに「理由」を求める事はマナーに反するのだ。
ふんだんなBLネタとも調和する柔軟性がアニロワ2ndには土壌として元々存在するのである。


【三大イベント・③ 映画館】
231話『BACCANO -前哨編-/-集合編-/-そしてバカ騒ぎ-』
236話『やろうぜ、バトルロワイアル!/PINCESS WALTZ of「Valkyja」』
238話『ディナータイムの時間だよ(食前)/(食後)』
――――――――――――――――再生開始――――――――――――――――――――

愛は祈りだ。そして誰もが祈る。
誰もが好きな人たちに幸せになってほしいし、それぞれの願いが叶って欲しいと思っている。
暖かい場所で、あるいは涼しい場所でとにかく心地良い場所で、好きな人たちに囲まれて幸せに暮らして欲しいと思っている。

だけど、それは無理だった。
この殺し合いというシステムは非常に残酷なものだ。
こんな殺戮の舞台に駒として組み込まれてしまった時点で、自らに容易く安息が訪れる訳がないことなど誰もが悟っている。

空から降り注ぐのは最大の幸福などではなく、最強最悪の厄災。
どれだけ足掻こうとも、抗うことの出来ない宿命の下、誰もが命を振り絞る。
そして、クルクルと回りヒラヒラと堕ちていく。
そう、まるで円舞曲――ワルツ――を踊っているかのように。

最後に立っているのは誰だろう。最後に嗤っているのは誰だろう。
誰も知らない。だが、後戻りはもう出来ない。そして、今、この瞬間――賽は投げられた。


▽ナレーション▽
【開幕の合図は戦火を離れし、二人の王の他愛のない会話――】


 〝格闘王――ドモン・カッシュ〟
 『永遠は、ないな。少なくとも、ここにはない』

         &

 〝王ドロボウ――ジン〟
 『腹の底から大笑い出来るような、馬鹿騒ぎ《バッカーノ》かもしれない』         


▽ナレーション▽
【それは狂気と英気の交わりへと至り――】


 〝狂人――ラッド・ルッソ〟
 『フ、ヘヘッ……フハハ、ハッハッハッハ!
  …… 殺してやる。殺してやるよ。ブッ殺してやる。即殺す。今殺す。すぐ殺す。死んでも殺す。死ぬまで殺す。
  完膚なきまでに殺す。徹底的に殺す。大々的に殺す。芸術的に殺す。殺してからまた殺す。死んでからも殺して殺して殺し続けてやるよ。
  ヒャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!』

         VS    

 〝英雄王――ギルガメッシュ〟
 『はっ。吠えるな狂犬、耳が穢れる』


▽ナレーション▽
【もしくは、素直になれない少女が浮かべた精一杯の強がりと太陽へと近づきたいという意志を照らす。
 そして喰らいつく狂人の殺意の牙】


 〝蜘蛛――結城奈緒〟
 『だから言ってんでしょ! アンタを通すつもりはない。あたしはここでアンタと戦うって!』

         VS  

 〝狂人――ラッド・ルッソ〟
 『お前よ、死ぬぜ』

▽ナレーション▽
【拳と射撃。二つの技術を極限まで高めた達人達の死闘を眺める一匹の大蛇。
 そして、蛇姫は道化師の懇願に黙って首を横に振った】


 〝拳王――東方不敗〟
 『そのような気概でこの東方不敗マスターアジアが止められるかどうか、試してみるがいいっ!!』

         VS

 〝蛇――藤乃静留〟
 『ほな、そろそろうちらも参りましょか』

         &

 〝射撃王――ヴァッシュ・ザ・スタンピード〟 
 『そうだね。僕達一人ひとりの実力じゃアナタを止めることは出来ないかもしれない。
  でも……力を合わせれば不可能なんてない。僕達の育まれた絆はあなたの闘志にも迫る勢いなのさ』


▽ナレーション▽
【死を運ぶ聖職者に不死の少女。二人の相容れない存在が二度目の拳を交える時、そこには惨劇だけが広がっている。
 本当の殺し合いにまやかしが入り込む余地はない。幻想は――すぐさま、殺される】


 〝牧師――ニコラス・D・ウルフウッド〟
 『っとに……タフなやっちゃ。これだけ痛めつけても何度だって立ち上がる。おどれはゾンビかい』

         VS

 〝不死者――柊かがみ〟         
 『伊達に、……グッ……《不死身の柊かがみ》は名乗ってないもの』        


▽ナレーション▽
【真白い少女の真摯な願いは、愛するあの人に届くのだろうか。
 ゆっくりと鎌首を擡げるのは毒々しい笑みを浮かべた蛇の巫女。天に伸ばした手は空を切り、大地へ――】


 〝聖杯――イリヤスフィール・フォン・アインツベルン〟
 『決まってるわ!! 私はシロウの所に行きたいだけっ!!』

         VS 

 〝蛇――藤乃静留〟
 『はい、おおきに。お嬢ちゃんに恨みはあらへんけど――堪忍な』


▽ナレーション▽
【そして這い寄る銀の悪魔――】


 〝死神――ビシャス〟 
 『…………………………………………』

▽ナレーション▽
【王達の饗宴は続く。この世のありとあらゆる〝才〟を掻き集めたとしても、足りないような絢爛豪華な〝暴〟の嵐。
 ただ一人、場違いな魔術師だけが焦燥を募らせる】


 〝射撃王――ヴァッシュ・ザ・スタンピード〟 
 『止めるんだギルガメッシュ! 僕は君を撃ちたくない!』

         &

 〝魔術師――衛宮士郎〟
 『ギルガメッシュ!! お前はこんな所でも……!!』         

         VS

 〝英雄王――ギルガメッシュ〟
 『……足りんわ。贋作者(フェイカー)程度では我の相手には露ぞ値せん。さぁ立て、三人纏めて相手になってやろう』        

         VS

 〝拳王――東方不敗〟
 『ククク……四者入り混じっての乱戦か。悪くない、悪くないぞぉぉおおおお!!!』         



▽ナレーション▽
【荒野のガンマンは胸に抱いた理想のため全てを投げ出す。そこには微塵の戸惑いも躊躇いも存在しない。合言葉は一つ。
 ――――地には平和を、そして慈しみを(ラブ・アンド・ピース)】        


 〝ALL――戦う意志を持つ総ての相手〟

         VS

 〝射撃王――ヴァッシュ・ザ・スタンピード〟
 『とりあえずさ。殺すとか殺さないとか、そいういう物騒な話はヤメにしない?』


▽ナレーション▽
【だが、そんな彼の願いと真っ向から衝突する男が好き勝手に喚き散らす。   
 ぶち上げるは闘争の狼煙。殺意だけが支配する空間への誘い。『これから皆さんに殺し合いをしてもらいます』】


 〝狂人――ラッド・ルッソ〟
 『っつーわけで、宣言するぜぇえええ!! さあさあさあさあさあ!! やろうぜ、"バトルロワイアル"!!!」

         VS

 〝ALL――バッカーノ《馬鹿騒ぎ》に参加する全ての人間〟      

▽ナレーション▽
【そして、舞台は流れ、目覚めの時――】


 〝不死者――ラッド・ルッソ〟          
『……だったらよ。割り切って死神でもなってみるか?
 自分は絶対死なねーんだけど、人間に死を齎す神様によ――って、冗談じゃねぇ!
 俺は……、俺は……、俺は……、俺は――……』

         VS

 〝不死者――柊かがみ〟 
『こんなわたしだけど……わたしは辿り着いてみせるわ。わたしの願いが叶うところまで。
 なれるもんなら神様にだってなってやる。神様になってぜんぶ! ぜんぶ! ぜんぶ――取り戻す!
 螺旋王を喰って! わたしは――……』



――――――――――――――――再生終了――――――――――――――――――――

【参加者インタビュー⑤】
●ヴァッシュ・ザ・スタンピード(人間台風《ヒューマノイド・タイフーン》/自立種・推定年齢百五十歳以上)

――本日はよろしくお願いします。

あ、いやいや。こちらこそよろしくお願いします。

(ヴァッシュ、ペコペコと馬鹿丁寧にお辞儀。インタビュアーも釣られてお辞儀)

――結局、エンジェルアームは発射されませんでした。

あぁー、そ、それはですねぇ。うん、まぁ仰るとおりなんだけど……。
でも……そうだね。やっぱりプラントの力は禁じられた力なんだ。
あの力を使って、もしかして誰か他の人が命を落とす事になったかもしれない。
そう考えるとボクは少しだけ辛い気持ちになるなぁ。

でもね、同時にこの力を僕が使うのを躊躇ったせいで命を落とした人がいるのも事実なんだ。
だから、うん……そうだな。難しい問題なのかもしれない。
やっぱり、そうだね。とにかく僕の力不足だよ。
一人でも多くの人を救う。それが僕がやらなければならない事だったのに。

――ギルガメッシュとの関係は中々愉快だったと思うのですが。

こんな事言うと笑われるかもしれないけど……僕、彼は結構いい奴だと思うんだよね。

だってね、見た目で相手を判断する人は沢山いる。
性別、人種、格好、肌の色、眼の色、喋り方……僕だって何度、酷い目にあった事かって話さ。
うん、今となっては普通に笑い事なんだけどね。仕方ない事だとも思うし。

でも、ギルガメッシュには分かるんだ。
相手がどんな人間なのか、見た瞬間にね。
アイツはある一面では、間違った事は絶対に言わないって考えられるかもしれない。
ほら、そのね。あの傲岸不遜な性格とか奇行とか、問題点は山積みなんだけど。

――ヴァッシュさんを語るに当たって、やはりウルフウッド氏との関係は欠かせないと思うのですが。

うん、そうだろうね。
ウルフウッドはまだ生きているんだろ? ここでは見ないものね。
僕達は友達さ。だけど、そうだね……普通で言うような「友達」とはちょっと違うと思うんだ。
そりゃあ、友達が悪の道に走ったら止めたいと思うよ。
何とかして元に戻して、それでもバカな事をするんなら殴ってでも眼を覚まさせたいとも思う。
だけど、僕達の関係は少しだけ違う訳で……。

……やっぱり、難しいな。ゴメンね、全然碌な事喋れなくて。

――それでは最後に一言お願いします。

ウルフウッド。
君に言いたい事は山ほどあるし、語り合いたい事も沢山ある。
だけど、僕達が話をする……って事はさ。つまり、そういう事じゃないか。

(ここでヴァッシュ、室内を見回す)

だからきっと、僕達はもう会えない方がいいんだと思う。
そりゃあ、君のやっている事が正しいなんて言わないよ。
いや、それ以前に君自身がまだ整理出来ていない部分もあるんじゃないかな。

でも――

絶対に。絶対に、だ。死ぬんじゃないぞ、ウルフウッド。
そして絶対にもう誰も殺しちゃダメだ。

こんな事を僕が言ったら、君はまた怒るんだろうね。
「ワイを舐め腐りおってからに!」……とかね。

うん、でも……知っての通り、僕はこんな奴だからさ。
だから、何度でも言うよ。
「今そこで人が死のうとしてる。僕にはその方が重い」ってね。



 ▽


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