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  • anko4383 飼いゆっくりになった子まりさ

ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー

anko4383 飼いゆっくりになった子まりさ

最終更新:2012年12月25日 07:01

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『飼いゆっくりになった子まりさ』 32KB
観察 思いやり 愛情 日常模様 野良ゆ 現代 野良が頑張ります

かすがあきです。

注意
  • 「」はゆっくりの発言です。
  • 『』は人間の発言です。
  • ぬるいです。
  • 善良なゆっくりが酷い目にあいます。


飼いゆっくりになった子まりさ


人気の無い河川敷に、1つの汚いダンボールがある。
ダンボールの中で、1匹の子まりさがタオルにくるまっている。
「ゆぴぃ~……ゆぴぃ~……ゆぴぃ~……」
子まりさは気持ちよさそうに、そして幸せそうに眠っている。
この寝顔を見れば、虐待派・愛護派ともに意味は違えど笑顔になるだろう。


「ただいまだよ。かわいい おちびちゃん。」
ゆっくりとした足取りで、母親である れいむがダンボールハウスの中にはいってきた。
外の冷たい空気と、大好きな母親の声で子まりさは目を醒ます。
「ゆっくり おかえりなさいなのぜ!おかーさん!」
「おちびちゃん、あいたかったよ。ごめんね、ひとりにさせて。
 ぺーろぺーろ……すーりすーり……」
れいむは惜しみない愛情をもって子まりさの顔を舐め、頬擦りをする。

「ゆっきゃぁ……おかーさんん、く、くすぐったいのぜ……
 や、やめるのぜ、まりさはもう、あかちゃんじゃないのぜ!?」
止める様に言う子まりさだが、その顔は笑顔で、内心この行為を喜んでいることがわかる。
幼児語が抜けたばかりで、まだまだ母親に甘えたい年頃である。
「だめだよ。おちびちゃんが いやでも おかーさんが したいんだよ!
 だって、おかーさんは おちびちゃんが だいだいだいっすきだからね!!」
れいむは笑顔でそう言うと、子まりさに ぺーろぺーろと すーりすーりを続ける。

厳しい野良生活で、母娘が ゆっくりできる貴重な一時である。


「さぁ、おちびちゃん、ごはんさんに しよーね。きょうは ごちそうさんだよ。」
れいむは頭に載せたプラスチックトレーを降ろし、蓋をあける。
トレーの中には、雑草と道で拾うことがでたアンパンの欠片が入っている。
「あ、あんぱんさんなのぜ!すっごいのぜ!すっごい ごちそうさんなのぜ!」
「ゆぷぷ。さ、この あんぱんさんは おちびちゃんが たべてね。」
喜ぶ子まりさを見て、微笑むれいむである。
「ありがとうなのぜ!でもそのまえに、おかーさん これを みてほしいのぜ!」

まりさは帽子をとり、中を見せる。
「ゆ?お、おちびちゃん!?こ、これは!?この おはなさん、どうしたの?」
帽子の中には、コバルトブルーの小さな花-大犬陰嚢(別名 星の瞳)-が沢山入っている。
「ゆっへん!きょう、まりさは ひとりで かりを したのぜ!
 かせんじきさんを ゆっくりあるいていると、たべれそうな おはなさんを みつけたのぜ!
 おかーさん、まりさの はじめての かりの せいっか なのぜ!おかーさんに たべてもらいたいのぜ!」
胸(?)をはり、子まりさは狩りの成果を自慢する。
「ゆーん!さっすが、れいむと まりさの おちびちゃんだね!
 おちびちゃんは すっごいよ!おとーさんににて かりの てんっさいだね!
 おそらの ゆっくりぷれいすにいる おとーさんも よろこんでるよ!」
「ゆへへ。それほどでも あるのぜ!」
2月中旬の河川敷を歩けば、誰でも見つけることができる花だが、
子まりさにとって初めての狩りの成果だけあって、2匹は大喜びだ。

「でもね、おちびちゃん。よく きいてね。」
笑顔だった れいむが、真剣な顔に変わる。
「おそとは あぶないんだよ。
 こわい にんげんさんに みつかったら えいえいんに ゆっくりさせられちゃうから きを つけるんだよ。
 おそとで あそぶときは、ゆっくり ちゅうい してね。おかーさんとの やくっそくさん だよ。
 それと、かせんじきさんの なかなら たぶん だいじょうぶ だけど、
 かだんさんや にんげんさんの おうちに ある おはなさんは ぜったいに とったら だめ だからね。
 おかーさんが がんばるから、むりして かりを しなくても いいからね。ゆっくりりかいしてね。」
「ゆっくりりかいしたよ……
 でも、まりさは おかーさんに すこしでも ゆっくりして もらいたかったんだよ……」
「おかーさんは おちびちゃんが いてくれるだけで ゆっくりできるよ。
 でも ありがとうだよ。おかーさん、とっても うれしいよ。
 さ、いっしょに ごはんさんを たべようね。
 おかーさんは、おちびちゃんが とってきてくれた おはなさんを たべるよ。」

れいむは舌で花をとり、床に置く。
「ゆっくり いただきますよだ。おちびちゃん。」
微笑む れいむに、子まりさも笑顔になって元気よく言う。
「ゆっくり いただきますなのぜ!」

「むーしゃむーしゃ……ごっくん……しあわせー!」×2
「ゆーん!さっすが おちびちゃんだよ!ちゃんと のみこんでから しあわせーを いえたね!
 これなら きっと、やさしい にんげんさんと であえて、りっぱな かいゆっくりに なれるよ!
 がんばって かいゆっくりに なってね!やくそくだよ!
 おちびちゃんが かいゆっくりに なれる ひまで、おかーさんは がんっばるよ!」
「ゆへへ。まりさ、がんばるのぜ!
 がんばって かいゆっくりに なるのぜ!」
2匹は行儀良く、そして幸せな食事を続ける。

この2匹、食事のマナーを知っているが、生粋の野良である。
れいむはかつて、近くの公園に存在した群れに所属していた。(一斉駆除で群れは崩壊している。)
群れにいた元金バッチのぱちゅりーから、飼いゆっくりの生活を聞いており、その存在に憧れている。

偶々恋人(恋ゆ?)の まりさとピクニックに出かけ、一斉駆除を逃れることができた。
その後、まりさの勧めもあって河川敷で結婚し、暮らすようになった。
子供もたくさん生まれたが、残ったのは子まりさ1匹だけ。
そして、番であった まりさも、狩りに行ったきり、帰らなくなった。
恐らく、人間に潰されたのだろうと れいむは考えている。

れいむは、残った子まりさを何としても飼いゆっくりにしたかった。
飼いゆっくりになれば、食住は保証され、人間からの脅威もなくなるのだから。

そのため、子まりさに将来飼いゆっくりになるよう言い聞かせている。
そして、かつて ぱちゅりーから聞いた話から、飼いゆっくりになるために必要なことを、自分流に解釈し、教育を施している。
つまり、身なりが綺麗で、食事のマナーとトイレを守れること、決して喚かないことである。


「さ、おちびちゃん。ばんごはんさんが おわったから、おかーさんが おうたを うたって あげるね。」
「やったのぜ!おかーさんの おうたは とっても ゆっくりできるのぜ!!」
「ゆふふ。
 まったりのひ~♪ゆっくりのひ~♪すっきりのひ~♪♪」
れいむの歌声を聞きながら、子まりさは目を閉じる。
「ゆぅ……おきゃーしゃんの……おうたは とっても ゆっくりできるのじぇ………」
やがて、子まりさは眠ってしまった。

「ゆぷぷ。おちびちゃんの ねがおさんは とっても ゆっくりできるよ。
 ほんっとうに えんじぇるさんだね。ぺーろぺーろ……ぺーろぺーろ……」
れいむは子まりさに ぺーろぺーろをした後、慈愛に満ちた笑顔から真剣な顔になった。

「おちびちゃん、ゆっくり ねんねしていね。すぐに もどってくるからね。」
れいむは小さな声でそう言うと、ダンボールハウスから外にでる。
外は暗く、捕食種に襲われる危険が高い時間だ。
れいむは怖いという感情を必死に抑え、歩き始める。


------


れいむは人通りの少ない小さな路地を急いで歩く。
「……ゆ!…よかった まだいたよ。」
れいむの視線の先には、一匹の ゆっくりが、亜成体の ありすがいる。
ありすは街頭の下でポツンと1匹でおり、時々左右に首をふっている。
れいむが昼頃この道を通った時も あの ありすは、全く同じ場所にいた。

「あの ありす、きっと にんげんさんに すてられちゃったんだね。
 こんな くらい じかんさんまで いるってことは まちがいないよ。」
れいむは自分の考えを口にした。
そして、れいむの考えは当たっている。
ありすは飼い主に捨てられた ゆっくりである。

「ゆぅー……それにしても さむく なってきたわ……
 おねえさんの とかいはな ごようじは まだおわらないのかしら?」
現在、すでに9時を回っている。立春とはいえ、夜はまだ寒く、ありすは夜風に震えている。
自分が捨てられたことに気が付いていない ありすは、飼い主の『ちょっとまっててね』という指示を律儀に守っている。
「ちょこばっとさんも あと2ほんだけだし………」
幸いお姉さんから渡されたチョコバット(ビニール袋に入っている)があるので、空腹ではない。
しかし、これほどの長時間を外で1匹でいることが初めての ありすは不安な顔をしている。


「ありす……」
声をかけられた ありすは笑顔で声のほうを向く。
飼い主であるお姉さんが帰ってきたと ありすは考えたのだ。

「おねえさ……ゆべっ!!」

振り向いた ありすに衝撃が襲う。れいむが体当たりをしたのだ。
弾き飛ばされた ありすは街灯に叩きつけられる。

「……ゆぐ?な、なんなの??」
痛みに耐えながら辺りを見る ありす。ありすの瞳に、怖い顔をした れいむが映る。

「ありす、ごめんね!おちびちゃんの ために その ばっちさんを ちょうだね!!
 なにも ころそうだなんて おもってないよ!
 もし、すなおに わたして くれたら、これいじょう なにも しないから、
 さっさと わたしてね!すぐで いいよ!」
「な、なにを いっているのっぉおおおおお!!??
 この きんばっちさんは ありすが いっしょうけんめい おべんきょうを して、てに いれたものよ!!
 のらの いなかものに あげる はずが ない じゃないぃいいいいいいい!!!」
バッチをよこせという れいむの要求は、ありすにとって飲むことができない要求である。

「ゆぅ……。わかったよ。とっても ざんねんさんだよ。
 でも、おちびちゃんの ために れいむは ばっちさんを あきらめるわけには いかないんだよ!
 っゆっおぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!
 おちびちゃんの ために じっねぇええええええええええええええええええええええ!!!」
れいむは ありすに向かって体当たりをする。

「っゆっべぇえええええ!!!
 い!!いじゃぁあああああああああああああああああああああ!!!
 やべ、やべなざ!!ごの いながぼのぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!
 やべでぇえええええええええええええええええええええええ!!!!」
ペットショップ育ちの ありすにとって、誰かから本気の攻撃を受けるというのは初めての経験である。
ケンカの経験がない、ありすは何もできずに泣き叫ぶだけである。

「うっるさいよぉおおおおおおおおおおおおお!!!
 おちびちゃんは ゆっくりした ゆっくりなんだぁああああああああああああ!!!
 ばっちさんさえ あれば!!ばっちさんさぇえええええええええええええええ!!!!」
れいむは ありすのカチューシャに噛り付き、金バッチをカチューシャごと奪い取る。

「ゆっばぁあああああああああああああああああああああああ!!!
 ああああ ありずの どがいばな かぢゅーじゃざんっがぁああああああああああ!!!!
 がえじでぇえええええええええええええええ!!!
 かぢゅーじゃざんど ばっじざんを がえじでぇえええええええええええええええええ!!!」
命よりも大事なお飾りを奪われたとあって、流石に ありすも抵抗を始める。
れいむに向かって大きく跳ね、体当たりをしようとする。
が、先程までの れいむの体当たりによる外傷によって、上手く跳ねることができず、ありすの攻撃は大きく外れた。

「っゆっべぇぇええええぇえええええええ!!!
 い!いっじゃぁああああああああああああああああああああああ!!!」
顔面から地面に落ちた ありすが痛みを訴える。
「ふん!さっさと ばっちさんを わたさないからだよ!ありすが わるいんだからね!」
れいむは泣叫ぶ ありすを一瞥し、カチューシャから金バッチを千切り取る。
「あ゛ぁああああああああああああああああああああああああああああ!!!
 っが!!がぢゅーじゃざんっがぁあああああああああああああああああああああ!!!」
金バッチを千切り取る際、カチューシャが破け、ありすが絶叫をあげる。
「こんな きたない おかざりなんて いらないよ!かえして あげるから かんしゃしてね!
 あと、この ちょこばっとさんは もらっていくよ!」
れいむは金バッチと、チョコバットを袋ごと持って、急いで ありすから離れていく。

「ようやく ばっちさんが てに はいったよ。それも、きんばっちさん。
 これで おちびちゃんが かいゆっくりに なれるよ。しあわせーに なれるよ。
 おちびちゃん、もうすこしだけ まっててね。
 おかーさんは おちびちゃんを ぜったいに かいゆっくりに してあげるよ。」
れいむは跳ねながら、自分の決意を口にする。
この奪った金バッチで子まりさを飼いゆっくりにすると。


「ば!ばっでぇえええええええええええええええ!!!
 きんばっじざんを がえじでぇえええええええええええええええええええ!!!」
ありすは破れたカチューシャを咥えながら叫び、れいむの後を追う。
が、温室育ちのため、長距離を速く跳ねることはできず、れいむを見失った。

「あ゛あぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!
 どがいばな ありずの きんばっじざんっがぁああああああああああああああああ!!!
 なんで ありずが ごんな いながぼのの め゛に あうのぉおおおおおおおおおおおおおおお!!??
 ああぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!
 ありずは どっでぼ どがいばな ゆっぐりなのにぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」
ありすは叫ぶ。身に降りかかった不幸を嘆いて。
そして、その叫びが、更なる不幸を招くとも知らずに。

「う゛ーー。おいしそうな かすたーど まんじゅうが いるんだどーー。」
「っれ!!!れみりゃだぁあああああああああああああああああああああああ!!!!
 っだ!!だずげでぇえええええええええええええええええええ!!!
 おでぇえざぁああああああああああああああああああああああああああああん!!!!」
ありすは飼い主に助けを求めるがその声は届かない。
ありす自信は気が付いていないが、すでに捨てられた身である。
もはや ありすを助けてくれる存在はどこにもない。


------


翌日。
「おちびちゃん、ゆっくりおきてね。あさだよ。」
「ゆ?ゆぅ……あさ……?」
れいむに起こされ、子まりさが重たい瞼を開ける。

「おかーさん?どうしたの?なんだかねむそうだよ?」
子まりさの指摘の通り、れいむの目にはクマができていた。
「ゆ?しんぱい してくれて ありがとうだよ。
 ちょっと ねむれなかっただけ だから きに しなくていいよ。
 そんなことよりも、おちびちゃん。きょうの ごはんさんは ごちそうだよ。」
れいむは笑顔で昨晩ありすから奪い取ったチョコバットを見せる。
「ゆ!!ゆわぁーーー!!ちょこばっとさんなのぜ!
 ちょこばっとさんは あまあまで とっても とっても ゆっくりできるのぜ!!」
チョコバットなど見たことも食べたこともない子まりさだが、何故かチョコバットを甘い菓子と認識している。

「そうだよ。ちょこばっとさんだよ。
 とっても とっても しあわせーな あじのする ちょこばっとさんだよ。
 2ほんあるから、1ほんずつ なかよく いっしょに ゆっくり たべよーね。」
「ゆっくりりかいしたよ!」
れいむは笑顔でビニール袋からチョコバットを取り出す。

「ゆっくりいただきます。
 むーしゃむーしゃ……ごっくん……っしっあっわっせーーー!!」×2
2匹は初めて食べるチョコバットに感激の涙を流す。
「とっても おいしいね!おかーさん!ゆっくりできるよ!!」
「そうだね。とっても おいしーね!
 でも おちびちゃん、おかーさんは もう ぽんぽんが いっぱいだから、あとは おちびちゃんが たべてね。
 よくばって いいよ。」
れいむは一口だけチョコバットを食べた後、残りを子まりさに渡す。

「ほんとうに?ほんっとうに いいのかぜ??」
子まりさは驚きの表情で れいむに尋ねる。
「もっちろんだよ。たべものさんは だいじだからね。
 のこしたら もったいない おばけさんが でてくるよ。さ、おちびちゃん。いっぱい たべてね。」
「ゆっくりりかいしたのぜ!!
 むーしゃむーしゃ……ごっくん……っしっあっわっせーーー!!」
チョコバットを笑顔で食べる子まりさを、れいむは笑顔で見つめる。
子まりさの笑顔があれば、れいむは自分の空腹など忘れることができるのだ。


「ゆっくり ごちそうさまなのぜ。おかーさん、すっごく おいしかったのぜ!
 それに、ぽんぽんも いっぱいに なれて、まりさ すっごく しあわせーなのぜ!ゆっくりできるのぜ!」
「ゆぷぷ。それは よかったよ。さ、おちびちゃん。きょうは だいっじな ひ だから からだを きれーきれーしよーね。」
「ゆっくりりかいしたのぜ!でも だいじな ひって なんなのぜ?」
「それは あとで おしえて あげるよ。」
れいむは子まりさをつれて川に行く。そして、子まりさが川に落ちないようにお下げをしっかりと咥え、水浴びをさせる。

綺麗になった子まりさに、れいむは金バッチを見せた。
「ゆわぁーー。すっごく きれーなのぜ。きんいろさんで ぴかぴかしてるのぜ。」
「おちびちゃん。これはね、きんばっちさんと いって かいゆっくりの あかし なんだよ。」
れいむが真剣な顔で言う。

「かいゆっくりの!?」
「そう、かいゆっくり。
 おちびちゃんも しっていると おもうけど、
 かいゆっくりはね、やさしい にんげんさんに まもられて、まいにち ふーどさんや
 あまあま、さっき たべた ちょこばっとさんよりも ずっと ずっと おいしいものを まいにち たべれるんだよ。
 とっても ゆっくり できるんだよ。」
「っゆ!?ちょこばっとさんよりも!?
 すっごいのぜ!!まりさも この きんばっちさんで かいゆっくりに なるのぜ!!」
「でもね、おちびちゃん。かいゆっくりはね、ぎょうぎよく いいゆっくりに してないと、すてられちゃうんだよ。
 すてられて のらに なっちゃうんだよ。でも おちびちゃんは だいっじょうぶだよ。
 だって おかーさんが ごはんさんの たべかたや、うんうんの しかたを おしえたからね。
 かなしいとこが あっても、すぐに おおごえで なかない とっても えらい ゆっくり だもんね。
 でも きを つけてね、かいゆっくりに なったら、ちゃんと にんげんさんの いうことを きいて いいゆっくりで いるんだよ。」
「ゆっくりりかいしたのぜ!まかせるのぜ!!」
「ゆーん。さっすが れいむの かわいい かわいい おちびちゃんだよ。いいゆっくりだね。
 すーりすーり……すーりすーり……」
れいむは笑顔で子まりさに すーりすーりをした後、再び真剣な顔になって言う。
「さ、おちびちゃん。かいゆっくりに なりにいくよ。
 かいゆっくりに なったら、あとで おかーさんを むかえにきてね。
 やくっそくだよ!ゆっくり たのむよ。」
「ゆっくりりかいしたよ!」


れいむは子まりさを連れて大通りの路地裏に来た。
そして、子まりさのお下げに金バッチを持たせる。
「いい、おちびちゃん。きんばっちさんは ほんっとうは おかざりに つける もの なんだよ。
 でもね、おかーさんじゃ、きんばっちんを おちびちゃんの おぼうしさんに つけて あげれないんだよ。
 だから、ぜったいに きんばっちさんを てばなしたら だめ だよ。
 にんげんさんに いわれるまで、ぜったいに てばなしたら だめ だよ。ゆっくりりかいしてね。」
「ゆっくりりかいしたのぜ!
 ゆ?おかあさん??どこか いたいのかぜ??」
子まりさは、れいむの目に涙が溜まっていることに気が付き、心配をする。
「だ、だいっじょうぶだよ。ぞ、ぞれより、おちびちゃん。
 ごご、ごれがら、がいゆっぐりどじで、ゆっぐりじでいっでね。
 ぺーろぺーろ……ぺーろぺーろ……」
れいむは子まりさの頬を目を閉じながら、泣きながら舐める。

そして、大きく目を見開き、子まりさが大通りに飛び出るように体当たりをした。
子まりさが大怪我をしない程度に手加減をして。
「っゆっがぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!」 
「っゆっべぇええええええええ!!??
 い、いじゃぁあああああああああああああああああああああああああ!!!??」
手加減をされているとはいえ、突然の れいむの凶行に理解が追いつかない子まりさが身体を襲う痛みに泣く。

「ごの ぐぞぢびがぁあああああああああああああああああ!!!
 よごぜぇええええええええええええええええええええええええええ!!!
 ぞの きんばっぢざんを よごぜぇええええええええええええええええええ!!!」
泣いている子まりさに対し、れいむは心配することもなく、更に体当たりをする。

「や!!やべじぇぇええええええええええええ!!!
 だじゅげ!だ!!だじゅげ!!だじゅげじぇ、おぎゃぁじゃぁあああああああん!!」
子まりさは れいむに助けを求めるが、れいむはその声を無視して体当たりを繰り返す。
「れいぶは!!!がいゆっぐりになるんだあぁああああああああああああ!!!
 ごの げずぢびを ごろっじでぇえええええええええええ!!!
 ばいにぢ あばあばを たべるんだぁあああああああああああああああああああああ!!!」
れいむは涙を流しながら子まりさを押さえつけて叫ぶ。

「やべじぇぇえええええええええええええええええええ!!!!
 ぢゅ!!ぢゅびゅれびゅぅうううううううううううううううううう!!!
 っげっぼぉおおおおおお!!!
 おがあじぁ!!っゆっべぇえええええええええええええ!!!」
餡子を少し吐き出しながらも、
れいむに助けを求めようと【お母さん】と言いかけた子まりさを、れいむはもう片方の揉み上げで叩いた。

「っゆっがぁああああああああああああああ!!!!
 いいがらざっざど、ぞの おかざりざんを よごぜぇええええええええええ!!!」

-ッ ホ゛ ッ コ ー ン !!

叫ぶ れいむは突然の衝撃に襲われ、飛ばされた。
大通りを歩いていた青年が れいむを蹴り飛ばしたのだ。

「っゆっっべぇえええええ!!!!
 い!!いざいぃいいいいいいいいいいいいいいい!!!
 お、おぼに がんべんが いざいぃいいいいい!!
 っぎゅっべぇええええ!!!やべ、ちゅぶれ……やべでぇええええ!!!
 ぐりぐり じないでぇええええええええええええええええええええええ!!!」
れいむを蹴り飛ばした青年は れいむの頭をグリグリと踏みつける。
『汚い野良がなに飼いゆっくりからバッチを奪おうとしてるんだよ!
 ああ!!?このゲスが!!』
「ばなぜぇえええええええええええええええええええ!!!
 れいぶはぁあああああああ!!!
 れいぶは まいごの ちびがら ばっちざんを うばっで がいゆっぐりになるんだぁあああああああ!!!」
れいむは大きな声で、自分が他人(他ゆん?)の子まりさを襲っていたと叫ぶ。
嘘をつくことが苦手な ゆっくりなので、全身から汗をかいているが、
青年に踏まれ、痛がっていることから、誰も嘘だとは気がついていない。

「おかぁざ……おそら とんでるみたい!」
『大丈夫?まりさ。可哀想に、迷子になって野良に襲われたのね。
 金バッチも帽子から外れちゃって。ちょっとまっててね。すぐに保健所に連れて行ってあげるから。』
子まりさを優しく抱きかかえた女性が優しい口調で言う。

『あ、すいません。その まりさのこと、お願いします。
 このゲスは俺が責任をもって潰しておきますんで。』
れいむを踏みつけている青年が、子まりさを抱きかかえた女性に言う。
『はい。わかりました。そちらのことはお願いしますね。』
女性はそういうと、子まりさを抱きかかえたまま保健所に向かって歩き出す。

「おがぁじゃん!!おがぁあああじゃぁあああああああああああああ!!!」
子まりさは涙を流しながら叫ぶ。
『大丈夫よ、怖かったのね。もう少しでお母さんと飼い主さんに会えるから安心してね。』
子まりさの涙を勘違いした女性は、歩く速度を速め、保健所に向かった。


------


保健所に連れてこられた子まりさは、オレンジジュースによる治療を受け、傷を治す。
『やぁ、まりさ。災難だったね。悪いけど、ちょっとバッチを見せてね。』
職員に言われ、子まりさは元気なく、金バッチを渡す。
『はい、ありがとう。すぐに飼い主さんがくるから、フードさんでも食べて待っててね。』
金バッチのシリアルナンバーを携帯端末で読み込んだ職員は、まりさに金バッチを返しながら言う。
そして、まりさを残して、別室へと移動した。

返された金バッチと、フードを何粒か帽子の中に仕舞い、子まりさは涙を流す。
子まりさには理解できなかった。あの優しかった母が、何故自分を襲ったのかを。
どうしたら、再び優しい母親と会えるのかを泣きながら考える。

そして、強く心に誓う。なんとしても飼いゆっくりとなり、母を迎えにいくことを。
飼いゆっくりになれば、母親をゆっくりさせることができる。
そうすれば、きっとまた優しい母親に戻るに違いないと子まりさは考えた。
そのためには、良いゆっくりでいなければならないことを思い出す。
子まりさは大声で泣き叫びたいのを我慢し、静かに涙を流す。
自分は 良いゆっくりなのだから。飼いゆっくりになる 良いゆっくりなのだから。


静かに泣いていると、戻ってきた職員が子まりさに話しかける。
『やぁ、まりさ。どうやら そのバッチは君のものではないようだね。』
「っち、ちがうよ!これは まりさのなのぜ!!」
『嘘は関心できないな。
 確認をしたところ、この金バッチの持ち主はありす種のようだけど。
 ……このバッチ、いったい誰にもらったんだい?』
「お、おかーさんからもらったのぜ……だから、きんばっちさんは まりさの なのぜ!」
職員の質問に子まりさは素直に答える。
ゆっくりは基本的に嘘をつくことができない生物(なまもの)だ。
嘘をつくには強いストレスが発生するため、嘘をつくにはかなりの決意がいる。

『君のお母さんは れいむだね?』
「そうなのぜ。」
この職員は子まりさを保健所につれてきた女性から事情を聞いていたため、察しがついた。
母親であるれいむが、ありすから金バッチを奪い取り、
子まりさを飼いゆっくりにするために芝居をうったことを。




れいむは、バッチを持っているだけでは飼いゆっくりになれないことを知っていた。
街中で、バッチを揉み上げやお下げ、口に持った野良ゆっくりが自分は飼いゆっくりだと叫び、
人間に『嘘をつくな!!』と一喝され潰される光景を何度か見たことがあるからだ。

れいむは餡子脳で考えた。なぜ、バッチをもっているだけではダメなのかを。
そして気がついた。飼いゆっくりは、バッチをお飾りにつけていることに。
そして、実際に金バッチを手(揉み上げ?)にして、バッチを自分の力では、お飾りにつけることはできないことを知った。
ありすから金バッチを奪った夜、なんとかバッチを子まりさの帽子につけようとしたが、一晩かかっても無理だったのだ。



そこで、バッチがお飾りから外れてもおかしくない状況、野良に襲われている飼いゆっくりの状況を芝居でしたのだ。
実際に飼いゆっくりが野良ゆっくりに襲われ、バッチを奪われたところ、人間に飼いゆっくりが保護される状況を見たことがあるのだ。
そして、野良ゆっくりが人間に殺されるところも見た。
れいむは、自分の死を予想した。
それでも れいむは芝居をうった。
こうすることで、自分が死ぬことで、子まりさが人間に保護され、飼いゆっくりになれると信じたのだ。
子まりさには、安全で清潔な生活を送ってもらいたい。
野良のような常に餓えに襲われ、いつ死ぬかもわからない不安定な生活を送らせたくない。
飼いゆっくりになって、幸せになってもらいたい。
自分よりも他者を、子供の幸せを願う れいむは、真の母性ある ゆっくりであった。




『やれやれ。野良も生きるために巧妙になるのかな?
 それとも、れいむ種にしては珍しく本当の母性があったのかな?』
「に、にんげんさん。』
『ん?』
「ま、まりさは かいゆっくりだよ。
 だって、この きんばっちさんは まりさの だから。
 だから おねがいなのぜ。きんばっちさんを まりさの おぼうしに つけてほしいのぜ。」
子まりさは金ばっちをお下げで持ちながら言う。
『ああ、そうだな。その金バッチはお前のだよ。今つけてやるから、大事にしろ。』
子まりさを哀れに思った職員は まりさに金バッチをつける。
「にんげんさん。ゆっくり ありがとうなのぜ。おそら とんでるみたい!」
そして、子まりさを持ち上げながら、電話でのやり取りを思い出す。


  金バッチから得た情報から、職員は飼い主と登録された女性に電話をした。
  女性は飼いゆっくりを保護していることを聞くと、酷く驚いていたことから、
  職員は女性が ゆっくりを捨てたことを察した。
  『まりさを捨てられるのでしたら、廃棄料金をお支払いください。
   お支払いになるまでの間、ご希望でしたら、まりさをこちらで保護しますが、
   その場合、飼育料を頂きます。どうなさいますか?』
  職員の言葉に、女性がさらに驚く。

  『え?まりさ??あたしが飼ってたのって ありすよ?』
  職員が情報を確認すると、たしかに固体種族はありす種となっていた。
  『あ!ああ、そうだ!!
   家の ありすったら昨日からいなくなったのよ。
   きっと、野良まりさに襲われて金バッチを盗られたのね。可哀想に。
   きっともう、生きていないわ。というわけだから、その まりさの処分は保健所でしておいてね。
   ありすの処分代じゃないから、あたしは払わなくてもいいでしょ?』
  都合のよいことを言う女性だと職員は思ったが、女性がありすを捨てた証拠はないので、信じるしかない。
  『そのようですね。ありすのことは、ご愁傷様です。それでは、まりさはこちらで処分をしておきます。
   バッチの情報はそちら様で抹消しておいてください。
   今後、新しいゆっくりを飼われることがありましたが、
   行方不明になられても、野良に襲われる前に保護できるよう、
   GPS付きのバッチをご利用されることをお勧めします。』
  『ああ、もうゆっくりなんてかわないから安心して。それじゃぁね。』
  最後にそう言って、女性は電話を切った。


通常保健所に破棄された ゆっくりは次の月曜日までの保護期間設けられる。(最長1週間)
その期間に、飼い主が考えなおし、引取りに来たり、
ゆっくりが欲しい人間が保健所に訪れて再び飼いゆっくりになることができる。
しかし、子まりさは野良であるため、保護対象ではない。即処分されることが決定している。


「にんげんさん。ま、まりさは かいゆっくりなのぜ。
 だ、だから いたいことは しないよね?」
職員からの不穏な空気を感じた子まりさは汗を流しながら、作り笑顔で尋ねるが、職員は返事をせずに歩き出した。


------


路地裏で れいむは青年に暴行を受けている。
左眼は潰れ、左右の揉み上げは千切れ、歯は殆ど失われた。
「ゆ゛……ゆ゛ゆ゛……」
『ふぅ。すっきりした。さて、まだ生きているけど、まぁ、いいか。』
この青年、虐待派でもなければ、制裁派でもない。
偶々イラついている時に、芝居をうっていたれいむを見つけ、、
飼いゆっくりを苛める野良ゆっくりを制裁するという大義名分の元、ストレス解消に れいむに暴行を加えただけだ。
(とはいえ、人に見られると恥ずかしいので、路地裏で暴行をしていた。)

『このまま ここに放置しておいてもいいけど、さすがにゴミを捨てたままってのはな…』
そう呟いて、青年は れいむを持ち上げる。
消耗しきっている れいむは、お決まりのフレーズを言うこともなく、身体を震わすだけだ。

青年は近くの公園に設置されている ゆっくり専用のゴミ箱に れいむを捨てた。








「ぐ、ぐざぃ………ご、ごごはゆっぐりの しだいを ずでる ばじょ?
 ゆ゛……ゆぷぷ。れ、れいぶは ぼうずぐ じぬんだね……
 で、でぼ、でぼ よがっだよ。
 お、おちびぢゃんを がいゆっぐりに でぎだんだがら、まんっぞくだよ…………
 ……ばりざぁ………れぃぶ がんばっだよ……
 おぞらの ゆっぐりぶれいずで、いっばい いっばい ぼめでね………
 ぼがの おぢびじゃんだぢぼ まっででね。ぼうずぐ おがーざんぼ ぞっぢに いぐがら……
 おぞらの ゆっぐりぷれいずで、いっばい いっばい ゆっぐりじようね……
 ………おぢびじゃん。ごべんね、さいごに ひどいごどじで……
 でぼ、じがだが ながっだんだよ。ああじながっだら、がいゆっぐりに なれながっだんだよ……
 おぢびじゃんは いいご だがら、ゆっぐり わがっでぐれるよね……
 ごれがらは いっばい あまあまを たべで、いっばい いっばい ゆっぐりじでいっでね……
 ……………ありず・・・……ひどいごどじで ごべんね………
 でぼ、でぼ ありずの おがげで、おぢびじゃんが じあわぜに なれだんだよ………
 ありがどうだよ…………ゆっぐり ありがどうだよ………
 ………………おぢびじゃん……れいぶ…の がわい…い がわ……いいおぢびじゃん………
 ゆっぐ……りじで…い……でね……………もっどゆっぐり……じだがっだ……」
ゴミ箱の中で、れいむは息を引き取った。その顔は満足しきった笑顔である。

数時間後、れいむが入ったゴミ箱を加工所の収集車が回収していった。


------


保健所の職員によって、子まりさは ゆっくりが たくさん入ったゲージに入れられた。
ゲージの中では、お飾りにバッチがついていた ゆっくりたちが沢山いる。
彼女たちは捨てられ、廃棄処分が決定している飼いゆっくりである。

「ゆわぁ……かいゆっくりが いっぱいだよ……
 ねぇ、れいむ。ゆっくりしていってね!!!」
「………」
まりさが側にいた れいむに声をかけるが、れいむは返事をしない。

「まりさは まりさだよ。ありす、ゆっくりしていってね!!!」
「………」

「みんな なんで おへんじを してくれないんだろう?
 まりさなら わかる?」
「………」


子まりさはゲージの中にいる ゆっくりたちに声をかけるが返事はない。
どの ゆっくりも、目から生気が消えている。
彼女たちは自分達が捨てられたこと。そして、今日処分されることを知っている。
静かなのは、昨晩死にたくないと ひたすら叫んでいたため、もはや騒ぐ元気が失っているだけだ。

「むきゅ。まりさは げんきなのね。」
死んだ魚のような目をした、金バッチぱちゅりーが まりさに声をかける。
「ぱちゅりー!ゆっくりしていってね!!!!!」
声をかけられたのが嬉しい子まりさは、これまでで一番元気良く挨拶をする。
「………ゆっくりできないわ。だって、ぱちぇたちは すてられた かいゆっくりですもの。」
「ゆ?」
「はぁ……じょうきょうを りかいしてないみたね。いい?ぱちぇたちは すてられたの。
 そして、きょうは しょうきゃくしょぶんの ひ。つまり、ぱちぇたちは かこうじょで ころされるのよ。」
「っぞ!!ぞんなぁあああああああああああ!!!??
 っば!!ばりざは かいゆっくりだよぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!
 どぼじで ぞんな うぞを いうのぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!??」
「むきゅ。うそなら どれだけ よかったこと でしょうね。
 まぁ、あきらめなさい。もう ぱちぇたちは たすからないから。
 こんな ところで しょうがいを おえるぐらいなら、のらにでも なればよかったわ……」
「のら?」
「ええ、そうよ。のらの せいかつ はくるしいでしょうけど、いきのこる かのせいは あった でしょうから。」
ぱちゅりーの言葉から、子まりさは、自分が野良ではなく、飼いゆっくりになったと思い込んだ。


子まりさが自分が飼いゆっくりだと自覚した瞬間、ゲージが大きく揺れた。
ゲージを運び出す時間がきたのだ。
「っやっじゃあぁあああああああああああああ!!じにだぐないぃいいいい!!」×たくさん
どこに元気があったのか、ゆっくりたいは死にたくないと騒ぎ出す。
自分は良い ゆっくりだ。ご飯の文句は言わない。トイレもちゃんとできる。人間をゆっくりさせれる。
どのゆっくりも、自分が優秀だと叫ぶ。だが、その声は人間には届いていない。
また、届いた所で、もはや彼女達が助かることはない。


やがて、ゲージが加工所につき、廃棄処分決定の飼いゆっくりたちは焼却炉に入れられた。

「っゆっべぇえええ!!??
 っゆ?ぐ!!ぐざいぃいいいいいいいいいいいい!!!??」×たくさん
焼却炉の中は、街のゆっくり専用ゴミ箱から回収された ゆっくりの死骸で埋まっていた。
子まりさと、生気のない ゆっくりたちは、悲鳴をあげる。


悲鳴をあげながら、子まりさは自分の足元にある死骸を見て叫ぶ。
「ゆ?おおおおおおおかあざん!!??
 ど!どぼじでぇええええええええええええええええ!!
 どぼじで おがぁざんぎゃ じんでるのぉおおおおおおおおおおお!!!??」

そして、焼却が始まった。
「っあっぢゅいぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」×たくさん
上昇する温度にまだ生きている ゆっくりたちが騒ぐ。
「まだ じにだぐ ないぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」×たくさん
「のらでぼ いいがら だずげで ぐだざいぃいいいいいいいいいいい!!!」×たくさん
「ごんな いながぼの びだいな じにざまは いやぁああああああああ!!!」×たくさん


ゆっくりの悲鳴を聞きながら、まりさは笑顔になる。
自分が死ぬことを理解しているが、まりさは満足なのだ。
飼いゆっくりになれたのだから。
母の願いどおり、飼いゆっくりになれたのだから。

「おがぁじゃん………
 ま、まりざね、がいゆっぐりになっだんだよ。
 びで、きんばっちざんだよ。ちゃんど おぼうじに づいでるよ。」
まりさは れいむのに金バッチがついている帽子を自慢気に見せる。
れいむは笑顔だ。

「ぼら、ふーどざんだって、にんげんざんがら ぼらえだんだよ。」
子まりさは、帽子から ゆっくりフードを取り出し、れいむの口内に押し込む。
れいむは笑顔だ。

「どう?おいじいのかぜ?
 ば、ばりざぼ たべるのぜ。むーじゃむーじゃ……じあわっぜー!!
 どっでぼ どっでぼ ゆっぐりできるのぜ。ぞうだよね?おがーじゃん?」
子まりさが笑顔で言う。
れいむは笑顔だ。

「おがあざん。ばりざはね、がいゆっぐりになっだ ばりざは、おがあざんを むがえに きだんだぜ。
 やぐぞぐざん だがら、おがあざんを ぶがえに ぎだんだぜ。
 やっばり、やっばり ばりざは おがぁざんど いっじょなのが いっぢばん ゆっぐりでぎるのぜ。
 だがら、だがら、いっじょに いっじょに ゆっぐりじようね……すーりすーり……すーりすーり……」
燃え盛る炎の中、飼いゆっくりとなった まりさは、大好きな母親と一緒に その短い生涯を終える。

焼却炉の中で生きている ゆっくり達が苦しみながら死んでいく中、
母の願いを叶え、約束を果たした子まりさだけは満足した顔で逝くことができた。


あとがき
母性あふれる れいむは好きです。


過去作品
http://www26.atwiki.jp/ankoss/pages/3986.html

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かすがあき
「anko4383 飼いゆっくりになった子まりさ」をウィキ内検索
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