ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー
anko4632 しあわせなかぞく
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『しあわせなかぞく』 17KB
虐待 制裁 愛情 自業自得 家族崩壊 野良ゆ 虐待人間 独自設定 うんしー 幸せって何だろう?
虐待 制裁 愛情 自業自得 家族崩壊 野良ゆ 虐待人間 独自設定 うんしー 幸せって何だろう?
このお話は後記の過去作と関連があります。
ただし、読まなくても問題はありません。
ただし、読まなくても問題はありません。
市街地のオアシスとして整備されたとある自然公園。
丘や林に池まで備えた広大な敷地には自然とのふれあいを楽しむ人間と
生活の場とするゆっくりとが不安定な土台の上にも一応の共存関係を築いている。
丘や林に池まで備えた広大な敷地には自然とのふれあいを楽しむ人間と
生活の場とするゆっくりとが不安定な土台の上にも一応の共存関係を築いている。
しかし、図らずしもそこに落ち着いただけの関係を
不自然なもの、不当なものとして捉える存在もいる。
ゆっくりにも、また人間にも。
不自然なもの、不当なものとして捉える存在もいる。
ゆっくりにも、また人間にも。
「さあおちびちゃんたち!ごはんさんだよ!」
「「ゆわぁ~い!おいししょー(じゃよ!)(なのじぇ!)」」
「「ゆわぁ~い!おいししょー(じゃよ!)(なのじぇ!)」」
まりさとれいむの夫婦が、おちびちゃんたちと幸せそうにごはんを囲む。
ごくありふれた光景のようだが
野良の生活でそれを実現するのは難しい。
ごくありふれた光景のようだが
野良の生活でそれを実現するのは難しい。
騒がしくしていれば
些細な理由で人間に痛めつけられたり殺されたりしかねない。
そして野良が得られるようなもので
幸せを感じる食事にありつくなどという事も困難なのだ。
些細な理由で人間に痛めつけられたり殺されたりしかねない。
そして野良が得られるようなもので
幸せを感じる食事にありつくなどという事も困難なのだ。
そういった意味では
ありふれたように見える光景も
いくつもの幸運と努力がなければ成り立たない。
ありふれたように見える光景も
いくつもの幸運と努力がなければ成り立たない。
ここは自然公園内の広場や遊歩道から
池を隔てた場所にある森林地帯。
奥には手付かずの小高い丘が住宅街の端と繋がっており
人も滅多に近づかず、かつ外部へのアクセスの良い場所となっている。
池を隔てた場所にある森林地帯。
奥には手付かずの小高い丘が住宅街の端と繋がっており
人も滅多に近づかず、かつ外部へのアクセスの良い場所となっている。
「ゆゆ~ん!さすがはまりさだよ!きょうもおいしいごはんさんがたべられて、れいむしあわせだよ!」
「ゆふっ それほどでもあるんだぜ!さいっきょうの まりささまなら とうっぜんなのぜ~!」
「ゆふっ それほどでもあるんだぜ!さいっきょうの まりささまなら とうっぜんなのぜ~!」
まりさは全く謙遜していないが
事実その狩り()の腕前は非常に高い。
葉っぱに盛られたごはんには食べられるきのこやムクノキの実などの甘味に
人間のゴミから得られた野菜の切れ端や食べ残しが含まれている。
事実その狩り()の腕前は非常に高い。
葉っぱに盛られたごはんには食べられるきのこやムクノキの実などの甘味に
人間のゴミから得られた野菜の切れ端や食べ残しが含まれている。
「それにしても おちびちゃんたちはかわいいよぉ・・・かいゆっくりなんて"やめて"せいっかい!だったよ!」
「まったくなのぜ!くそにんげんは あたまのおかしいげすだったのぜ!」
「まったくなのぜ!くそにんげんは あたまのおかしいげすだったのぜ!」
くっちゃくっちゃと「しあわせー」を連呼するおちびちゃんを見ながら過去を振り返る。
このふたりは元々銀バッジの飼いゆっくりだった。
ゆっくりランでの劇的な出会いから、デートを重ねプロポーズ。
とても幸せな時間だった。
ゆっくりランでの劇的な出会いから、デートを重ねプロポーズ。
とても幸せな時間だった。
だが飼い主たちは言った。
勝手にけっこん!したりおちびちゃんを作ってはいけない。"飼いゆっくり"のルールだと。
それを破れば飼いゆっくりではいられなくなると。
勝手にけっこん!したりおちびちゃんを作ってはいけない。"飼いゆっくり"のルールだと。
それを破れば飼いゆっくりではいられなくなると。
ふたりにとって我慢の限界だった。
むーしゃむーしゃしあわせーも
おうたもぴょんぴょんもかりも
そのうえけっこん!やおちびちゃんをつくることも!
おうたもぴょんぴょんもかりも
そのうえけっこん!やおちびちゃんをつくることも!
全てがダメ!ダメ!ダメ!
そのくせ、人間たちはそれ以上にいいものを
提供しているつもりになっている。
そのくせ、人間たちはそれ以上にいいものを
提供しているつもりになっている。
自分たちのゆっくりを我慢して
一緒にゆっくりしているつもりになっている人間を喜ばせる。
その代償は安全なおうち?毎日のごはん?
ばかげている!
自分たちはお前らの玩具でも奴隷でもない!
一緒にゆっくりしているつもりになっている人間を喜ばせる。
その代償は安全なおうち?毎日のごはん?
ばかげている!
自分たちはお前らの玩具でも奴隷でもない!
だが逆らえば最悪その場で殺され、そうでなくとも加工所行き。
無傷で放り出されても死を待つか惨めに落ちぶれるしかない。
無傷で放り出されても死を待つか惨めに落ちぶれるしかない。
銀や銅バッジをつけた知り合いが何度もそうなった。
この公園でもそうした成れの果てを見かけることが何度かあった。
そしてその度飼い主に言い含められるのだ。
あいつらはゆっくりできないゲスなんだ、"お前たちもルールを破ればああなるんだ"と。
この公園でもそうした成れの果てを見かけることが何度かあった。
そしてその度飼い主に言い含められるのだ。
あいつらはゆっくりできないゲスなんだ、"お前たちもルールを破ればああなるんだ"と。
だが、そこから逃れるチャンスは意外と早く来た。
ゆっくりランを囲む植え込みに通り抜けられそうな穴を見つけたのだ。
このゆっくりの地獄から抜け出せる出口があったのだ!
ゆっくりランを囲む植え込みに通り抜けられそうな穴を見つけたのだ。
このゆっくりの地獄から抜け出せる出口があったのだ!
しかし、だからといって即座に逃げ出すほどまりさたちは短絡的ではなかった。
穴を見つけてからというもの、野良になっても生きられるよう
飼い主の目を盗んでは、体力を付けたり草花を食べるのに慣れる努力をした。
足りない知識は公園の広場に居る奴らにゆっくりフードを恵んで得た。
将来のおうちも商売をしているという連中に相当量のフードを渡して確保した。
そうしてもう十分だと判断し、穴から抜け出すと
「かいゆっくりなんてやめるよ!」
そう宣言してバッジを放り捨ててやった。
飼い主たちの怒りと悔しさの滲む顔はとてもゆっくりできた。
穴を見つけてからというもの、野良になっても生きられるよう
飼い主の目を盗んでは、体力を付けたり草花を食べるのに慣れる努力をした。
足りない知識は公園の広場に居る奴らにゆっくりフードを恵んで得た。
将来のおうちも商売をしているという連中に相当量のフードを渡して確保した。
そうしてもう十分だと判断し、穴から抜け出すと
「かいゆっくりなんてやめるよ!」
そう宣言してバッジを放り捨ててやった。
飼い主たちの怒りと悔しさの滲む顔はとてもゆっくりできた。
「ゆっぷふぃ~!まりちゃ、もうまんっぷく!なのじぇ!」
「れいみゅも!おかあしゃ、しょくごのおうちゃうちゃっちぇ~!」
「まりちゃはうんうんさんがしたくなっちゃのじぇ!おちょうしゃ、おしりをぺーろぺーろしてほしいのじぇ!」
「れいみゅも!おかあしゃ、しょくごのおうちゃうちゃっちぇ~!」
「まりちゃはうんうんさんがしたくなっちゃのじぇ!おちょうしゃ、おしりをぺーろぺーろしてほしいのじぇ!」
食べかすにまみれたわが子の顔をぺーろぺーろで綺麗にしてあげると
二つ返事で望みを叶えてあげる。
ここでは何に気兼ねすること無く大声で騒ぎ
存分におうたも歌えるのだ。
二つ返事で望みを叶えてあげる。
ここでは何に気兼ねすること無く大声で騒ぎ
存分におうたも歌えるのだ。
逃げた後は最初からここに来るつもりだった。
広場の連中はここを人間の機嫌を損ねる
ゆっくりできない奴らの溜まり場だと言っていた。
広場の連中はここを人間の機嫌を損ねる
ゆっくりできない奴らの溜まり場だと言っていた。
人間の機嫌を損ねるからゆっくりできない?
人間とその飼いゆっくりの一喜一憂にビクビクする
お前たちの方がゆっくりできないじゃないか。
人間とその飼いゆっくりの一喜一憂にビクビクする
お前たちの方がゆっくりできないじゃないか。
もはや飼いゆっくりでもないのに
それ以上に人間や同族の顔色までうかがう。
そんな連中が居るところはゴメンだ。
それ以上に人間や同族の顔色までうかがう。
そんな連中が居るところはゴメンだ。
他にも遊歩道や休憩所など"表"にいる連中は
多かれ少なかれ人間の顔色をうかがう生活をしている。
その上遊歩道の連中は人間の糞チビと慣れ合ってさえいる。
いつ心変わりして殺されるか分かったものじゃないというのに。
多かれ少なかれ人間の顔色をうかがう生活をしている。
その上遊歩道の連中は人間の糞チビと慣れ合ってさえいる。
いつ心変わりして殺されるか分かったものじゃないというのに。
最初にここに来たときは大変だった。
慣れない森や丘陵の悪路での狩り。
ダンボール箱やビニール袋の簡素なおうち。
何もかもが飼いゆっくりだった時と違う生活。
慣れない森や丘陵の悪路での狩り。
ダンボール箱やビニール袋の簡素なおうち。
何もかもが飼いゆっくりだった時と違う生活。
だが近くに住む同族が何かしらアドバイスや助けをくれた。
皆まりさと似たような境遇のものたちだった。
人間に愛想を尽かし、あるいは尽かされ、憎悪するようになったものたち。
ここでは厳しいルールは何もない。
そして守ることで与えられていたものも、何もない。
皆まりさと似たような境遇のものたちだった。
人間に愛想を尽かし、あるいは尽かされ、憎悪するようになったものたち。
ここでは厳しいルールは何もない。
そして守ることで与えられていたものも、何もない。
最初は彼女らから漂う生ゴミの腐臭に嫌悪感を覚えたが
交流するうち気にもならなくなった。
皆人間の勝手なルールで縛られる事を嫌う同志たちなのだ。
交流するうち気にもならなくなった。
皆人間の勝手なルールで縛られる事を嫌う同志たちなのだ。
もっとも、当ゆんたちは気づいていないが
既に同じ腐臭を漂わせる存在へと変化しつつある。
それは人間に嫌悪される存在から
害獣として、奇しくも自分たちがそう見ているように
憎悪される存在へと。
既に同じ腐臭を漂わせる存在へと変化しつつある。
それは人間に嫌悪される存在から
害獣として、奇しくも自分たちがそう見ているように
憎悪される存在へと。
「さあおちびちゃんたち!おひるごはんにしようね!」
「ゆっ!おそくなってごめんなのぜ!でもきょうはちょうっごうかっなのぜ!」
「ゆっ!おそくなってごめんなのぜ!でもきょうはちょうっごうかっなのぜ!」
既に15時前とお昼ごはんというには遅い時間。
空腹で萎びたようにうなだれるおちびちゃんに
罪悪感を感じながら、豪華なごちそうを目の前に差し出す。
今日のまりさは狩りの途中、誰かが落としたのであろう
破れた紙袋から、手付かずの大判焼き4個を手に入れていた。
空腹で萎びたようにうなだれるおちびちゃんに
罪悪感を感じながら、豪華なごちそうを目の前に差し出す。
今日のまりさは狩りの途中、誰かが落としたのであろう
破れた紙袋から、手付かずの大判焼き4個を手に入れていた。
人間にも、あまあまを狙う同族にも見つからぬよう
慎重に運んだため遅くなったが
おちびちゃんたちはその香りだけで
笑みと溢れ出る涎をお顔一杯に湛えて
のーびのーび くーねくーね するほどに喜んでいた。
慎重に運んだため遅くなったが
おちびちゃんたちはその香りだけで
笑みと溢れ出る涎をお顔一杯に湛えて
のーびのーび くーねくーね するほどに喜んでいた。
「あみゃ!あみゃあみゃぁあ!!れいみゅの!れいみゅのぉお!!」
「まりちゃはさいっこうにしあわせなのじぇ!かみしゃまにあいされてるのじぇ!」
「まりちゃはさいっこうにしあわせなのじぇ!かみしゃまにあいされてるのじぇ!」
飼いゆっくりのときは毎日それなりフード。
たとえおちびちゃんがつくれたとしても
家族で思う存分ゆっくりし
あまあまに舌鼓を打つことなどなかっただろう。
たとえおちびちゃんがつくれたとしても
家族で思う存分ゆっくりし
あまあまに舌鼓を打つことなどなかっただろう。
そして、こうした出来事のたび思うのだ。
飼いゆっくりの称号を捨ててよかったと。
飼いゆっくりの称号を捨ててよかったと。
「やあ幸せ家族のみんな!ゆっくりしてるかな?」
早速食事にしようとしたとき、不意に声がかかる。
同族たちの声とは異なる、この声は
同族たちの声とは異なる、この声は
「ゆっ!?く・・・に、にんげん!?」
場が一瞬で凍り付く。
人間を見たことがないおちびちゃんたちは
不思議なものを見るようにゆきゃゆきゃと騒いでいる。
人間を見たことがないおちびちゃんたちは
不思議なものを見るようにゆきゃゆきゃと騒いでいる。
だがこんな道もなく、何もない場所に寄り付く人間など
よほどの物好きか、そうでなければ・・・
一見にこにこと優しそうにも見えるコイツは、ただの物好きか?
よほどの物好きか、そうでなければ・・・
一見にこにこと優しそうにも見えるコイツは、ただの物好きか?
「にん・・・おにいさん、れ、れいむたちに、なにかごよう・・・?」
お互いに見つめ合うだけの
場の空気に耐えられなくなったれいむが声をかける。
場の空気に耐えられなくなったれいむが声をかける。
「んー?ちょっと協力して欲しいことがあってね!大丈夫、殺さないよ!」
れいむはホッとした表情を見せるが
夫のまりさは警戒を解かない。
人間はいつも勝手な理由でゆっくりのゆっくりや命を奪う。
たとえ優しそうに見えても、頭がイカレてるのかもしれない。
夫のまりさは警戒を解かない。
人間はいつも勝手な理由でゆっくりのゆっくりや命を奪う。
たとえ優しそうに見えても、頭がイカレてるのかもしれない。
「なにいってるのぜ!?まりさたちはにんげんに きょうりょくすることなんて・・・」
「じゃあ早速。ゆっくりしていってね!!!」
「「「「ゆっくりしていってね(ちぇね)!!!」」」」
「えいっ☆」 プシューッ
一瞬の事だった。
挨拶で行動できない間に
糞人間がおちびちゃんに何かを噴きかけた。
挨拶で行動できない間に
糞人間がおちびちゃんに何かを噴きかけた。
「ゆがぁああああ!!なにするのぜくそにんげん!!!」
「おちびちゃぁぁぁあああああん!!!!」
「おちびちゃぁぁぁあああああん!!!!」
相変わらずにこにこと不気味な笑みを浮かべる人間を無視しておちびちゃんに駆け寄る。
無事か!?あれは何だ!?おちびちゃんが酷い目に合わされたのではないか!?
無事か!?あれは何だ!?おちびちゃんが酷い目に合わされたのではないか!?
おちびちゃんたちはキリッと凛々しいお顔で平気そうにしている。
別に不調を訴える様子もない。
ではあれは一体何だったんだ?
別に不調を訴える様子もない。
ではあれは一体何だったんだ?
「お、いいねいいねー。でも自分の部屋には飾りたくないかな」
人間はおちびちゃんを足の爪先で突き始めた。
「な、なにするのぜっ!おちびちゃんがいやが・・・って?」
「お、おちびちゃん・・・?どうしたの?」
「お、おちびちゃん・・・?どうしたの?」
人間の足で何度も突かれているのに
おちびちゃんたちはゆっくりしたお顔のまま微動だにしない。
おちびちゃんたちはゆっくりしたお顔のまま微動だにしない。
「ああ、これさ、"ゆっくりオブジェになっていってね!"っていう加工所の新製品でさ」
呆然とする夫婦に人間が声をかける。
そのスプレーさんをかけると生きたまま固まる?
中枢餡を麻痺させる?元に戻らない?なんだ、それは!
そのスプレーさんをかけると生きたまま固まる?
中枢餡を麻痺させる?元に戻らない?なんだ、それは!
「どぼじでそんなことするのぜぇぇええええ!?」
「もどじでぇえ!おちびちゃんをもどにもどじでぇええええ!!」
「もどじでぇえ!おちびちゃんをもどにもどじでぇええええ!!」
「いやあ適当な野良で試してみたんだけど、顔見知りに披露するついでにすぐ潰しちゃってさぁ。
他のサンプル品もじっくり試したかったし、ここなら他の邪魔も入らないしね。
あと元には戻せないよ!ゆっくり理解してね!」
他のサンプル品もじっくり試したかったし、ここなら他の邪魔も入らないしね。
あと元には戻せないよ!ゆっくり理解してね!」
やっぱり虐待人間か!
また身勝手な人間共にゆっくりを奪われるのか!
また身勝手な人間共にゆっくりを奪われるのか!
「だったら、ひろばとか"おもて"のれんちゅうでやればいいだろぉおお!!」
「ん?だってあっちは人目もあるしさ。顔見知りの子も来るし、悪いこともしてないじゃん」
「れいぶたちだっで、わるいごとなんにもじでないぃいいい!!」
れいむが可哀想なわが子を揉み上げで抱きながら、憎しみを込めて叫ぶ。
人間が一瞬、れいむの言葉に怯んだように見えた。
だが次の瞬間、心底おかしそうに大笑いをはじめる。
人間が一瞬、れいむの言葉に怯んだように見えた。
だが次の瞬間、心底おかしそうに大笑いをはじめる。
「ハハハッ生ゴミ臭い屑饅頭が、迷惑をかけてないって?
キミらの、狩り()って言うの?惨めなゴミ漁りが一番迷惑なんだよっ」
キミらの、狩り()って言うの?惨めなゴミ漁りが一番迷惑なんだよっ」
「ゆぎぃ!かりはごみあさりなんかじゃないのぜ!」
一番考えたくなかったところを、さも嬉しそうに指摘される。
元々はそんな事をするつもりなどなかったが
人間の手を完全に離れて得られる食料など限りがある。
元々はそんな事をするつもりなどなかったが
人間の手を完全に離れて得られる食料など限りがある。
野良として世代を重ねた連中は草花で"しあわせー"と言えるが
元飼いにとっては食えるというだけで
"どくはいっちぇる"とならないだけマシ状態。
元飼いにとっては食えるというだけで
"どくはいっちぇる"とならないだけマシ状態。
このまりさは森の中できのこやあまあまな木の実を見つけたり
野生のゆっくりとして見ても優秀なレベルではあったが
おちびちゃんが出来てからは望まぬ"狩り"を増やさざるを得なかった。
全ては家族でゆっくりするために。
それが最良だと無理やり信じこんで。
野生のゆっくりとして見ても優秀なレベルではあったが
おちびちゃんが出来てからは望まぬ"狩り"を増やさざるを得なかった。
全ては家族でゆっくりするために。
それが最良だと無理やり信じこんで。
「でさ、どうでもいいんだけど、おちびちゃん変色してるよ?大丈夫?」
「ゆへっ?」
「ゆゆっ!?」
「ゆゆっ!?」
れいむがわが子へ視線を落とすと
先程から全く変わらずゆっくりした表情のわが子が
徐々に土気色に変わりつつあった。
先程から全く変わらずゆっくりした表情のわが子が
徐々に土気色に変わりつつあった。
「! れいむ、ごはんさんなのぜ!はやくごはんさんをたべさせるのぜ!!」
「わ、わかったよ!」
「わ、わかったよ!」
まりさは見てすぐに分かった。
これは栄養失調から来る衰弱症状だ。
草花しか集められない番のおちびちゃんが
これで死ぬのを何度も見てきた。
これは栄養失調から来る衰弱症状だ。
草花しか集められない番のおちびちゃんが
これで死ぬのを何度も見てきた。
そしてまりさたちのおちびちゃんは
今日は朝食以降何も口にしていない。
燃費の悪いおちびちゃんではもう限界だ。
今日は朝食以降何も口にしていない。
燃費の悪いおちびちゃんではもう限界だ。
「だ、だめだよまりさぁ!おちびちゃんがおくちをひらいてくれないよぉお!!」
全く表情の変わらないおちびちゃん。
キリリと引き締まったお口は何をしても開きそうにない。
キリリと引き締まったお口は何をしても開きそうにない。
「ゆがぁ!なんとかするのぜくそにんげん!まりさたちをころさないっていったはずなのぜ!!」
まりさは悔しさと惨めさで一杯になりながら
原因をつくりだした人間に事態の打開を要求する。
殺さないと言ったからといって約束を守るとは思えないが
今はそう言うしかない。
原因をつくりだした人間に事態の打開を要求する。
殺さないと言ったからといって約束を守るとは思えないが
今はそう言うしかない。
「なるほど、餌食べてなかったのね。
オレンジジュースを定期的にスプレーすれば
平均寿命よりは長生きするらしいんだけど。
でもやるなら固める前に栄養を取らせといた方がいいのかな。
あ、キミらにやるオレンジジュース無いから。ごめんね~」
オレンジジュースを定期的にスプレーすれば
平均寿命よりは長生きするらしいんだけど。
でもやるなら固める前に栄養を取らせといた方がいいのかな。
あ、キミらにやるオレンジジュース無いから。ごめんね~」
人間は手に持った板を指で忙しなく触りながら素っ気なく言う。
後ろから響くれいむの声が徐々に絶望に変わり始めている。
どうすれば、どうすれば・・・
後ろから響くれいむの声が徐々に絶望に変わり始めている。
どうすれば、どうすれば・・・
「おおっ!そうだ、僕にいい考えがある!」
「ゆっ!?なんなのぜ!?おちびちゃんをたすけるほうほうかぜ!!?」
「おちびちゃんにしーしーをかけるんだ!」
「・・・ゆへ?」
目に入れても痛くないくらい可愛いおちびちゃんに、しーしーを?
あまりに突飛な話に一瞬頭の中が白くなる。
だが次の瞬間には怒りがこみ上げてきた。
あまりに突飛な話に一瞬頭の中が白くなる。
だが次の瞬間には怒りがこみ上げてきた。
「なにいってるのぜ!ばかにしてるのかぜ!!」
「そうだよぉおお!このひとでなしぃいいい!!」
「そうだよぉおお!このひとでなしぃいいい!!」
怒り狂う夫婦に人間は余裕の表情を崩さない。
「だって、キミらのしーしーって砂糖水だろ?オレンジジュース程では無いけど効くんじゃない?」
人間はそう言うと期待を込めた目線でこちらを見ている。
そんな事を実行すれば、コイツを喜ばせるだけ。
だが、他に方法を探す余裕など・・・
そんな事を実行すれば、コイツを喜ばせるだけ。
だが、他に方法を探す余裕など・・・
「ゆがぁああ!れいむはやるよ!おちびちゃんをたすけるよぉおお!!」
「れ、れいむ!?」
「れ、れいむ!?」
徐々に黒ずみを増すおちびちゃんの姿に
業を煮やしたれいむが意を決する。
業を煮やしたれいむが意を決する。
「ゆぐっゆぐううぅ!しーしー、するよっっっ!!」
れいむは自分似のおちびちゃんの前で仰向けになると
しーしー穴をわが子に突き出し、排泄物を浴びせかけ始めた。
両目を揉み上げで覆い、歯を食いしばり
羞恥と怒り、悲しみに震えながら。
しーしー穴をわが子に突き出し、排泄物を浴びせかけ始めた。
両目を揉み上げで覆い、歯を食いしばり
羞恥と怒り、悲しみに震えながら。
とても直視に耐えない光景を、まりさは俯いて視界の外へ追いやる。
毎日おちびちゃんを壊れものの宝石のように大事にしていたれいむ。
そのれいむが目の前で行っているであろう光景を、見たくはなかった。
毎日おちびちゃんを壊れものの宝石のように大事にしていたれいむ。
そのれいむが目の前で行っているであろう光景を、見たくはなかった。
「すげー、わが子でスカトロプレイか。この写真でアクセス数稼げるかな」
人間は何か独り言を言っているようだが、今のまりさにはどうでも・・・
「それに回復してんじゃん。僕のおかげだよね?ね?」
回復!?まさか!!
まりさがとっさに上を向くと、確かにおちびちゃんの顔色は元気な時と変わらない色だ。
とてもゆっくりしている。
その表情が全く変わらないことと、しーしー塗れになっていることを除いては。
まりさがとっさに上を向くと、確かにおちびちゃんの顔色は元気な時と変わらない色だ。
とてもゆっくりしている。
その表情が全く変わらないことと、しーしー塗れになっていることを除いては。
「ゆぐっひっくっぐすっ・・・ぐじゅっ・・・」
れいむは酷く憔悴している。
無理もない。わが子のためとはいえ、しーしーをかけるなんて。
無理もない。わが子のためとはいえ、しーしーをかけるなんて。
そのまままりさ似のおちびちゃんに治療を施そうとするれいむを止める。
れいむだけに辛い思いはさせたくない。
まりさもわが子の前で仰向けになると
あふれる涙をおさげで隠しながらしーしーを浴びせた。
れいむだけに辛い思いはさせたくない。
まりさもわが子の前で仰向けになると
あふれる涙をおさげで隠しながらしーしーを浴びせた。
そのあとはふたりで号泣しながらおちびちゃんに謝り続けた。
気づいた時にはそばに人間はおらず
森の遠いところで同族の悲鳴らしきものが聞こえるだけだった。
気づいた時にはそばに人間はおらず
森の遠いところで同族の悲鳴らしきものが聞こえるだけだった。
もう、あんな人間どうでもいい。
"あと元には戻せないよ!ゆっくり理解してね!"
そのどうでもいい人間の言った言葉だけが、ふたりの頭に何度も響いていた。
それから、夫婦の生活は一変した。
元気なおちびちゃんのために狩りやお世話に精を出し
あとは楽しいおうたやおゆうぎで一日を過ごす。
家族で囲む食卓は、色とりどりの食材であふれ
しあわせー!の声が絶えない。
あとは楽しいおうたやおゆうぎで一日を過ごす。
家族で囲む食卓は、色とりどりの食材であふれ
しあわせー!の声が絶えない。
- そんな生活は二度と戻ってこない。
最初はおちびちゃんを治すために八方手を尽くした。
治療をしているぱちゅりーが居ると聞けば行って土下座し
病気に効くお薬があると聞けばあまあまを必死で集めて買い取った。
オレンジジュースさんを得るため、飼いゆっくりの"玩具"にだってなった。
だがどれもだめだった。
治療をしているぱちゅりーが居ると聞けば行って土下座し
病気に効くお薬があると聞けばあまあまを必死で集めて買い取った。
オレンジジュースさんを得るため、飼いゆっくりの"玩具"にだってなった。
だがどれもだめだった。
今では日がな一日、ゆっくりとしたおちびちゃんの顔を眺めるだけ。
お話もできなければおゆうぎもできない。
特に食事の時間は悪夢だった。
美味しい食事に舌鼓を打ち、しあわせを満喫していたおちびちゃん。
そのおちびちゃんが
しあわせーと叫んでいたとの同じ回数、しーしーをかけ続ける日々。
お話もできなければおゆうぎもできない。
特に食事の時間は悪夢だった。
美味しい食事に舌鼓を打ち、しあわせを満喫していたおちびちゃん。
そのおちびちゃんが
しあわせーと叫んでいたとの同じ回数、しーしーをかけ続ける日々。
生きるのに最低限の草花だけを食み
日々を送るふたりにとって
もはやおちびちゃんが"生きている"という事だけが
自分たちのゆっくりを繋ぎ止めておく唯一のものだった。
日々を送るふたりにとって
もはやおちびちゃんが"生きている"という事だけが
自分たちのゆっくりを繋ぎ止めておく唯一のものだった。
(ゆぴっゆぴぴっおかしゃ・・・やめ・・・ちぇ・・・)
(じぇっ!じぇっ!じぇっ!ゆげっぴぃ!?じぇっ!じぇっ!じぇっ!)
(じぇっ!じぇっ!じぇっ!ゆげっぴぃ!?じぇっ!じぇっ!じぇっ!)
そう、おちびちゃんは"生きて"いる。
生きるために、両親のゆっくりを守るために
ひたすらしーしーをかけ続けられる日々。
生きるために、両親のゆっくりを守るために
ひたすらしーしーをかけ続けられる日々。
愛していた両親からの突然の仕打ち。
健全な状態であれば、すぐに非ゆっくり症で発狂死できただろう。
だが人間のかけたスプレーはゆっくりの中枢餡を麻痺させて生体活動を抑制する。
それは非ゆっくり症による中枢餡の崩壊も遅らせてしまった。
健全な状態であれば、すぐに非ゆっくり症で発狂死できただろう。
だが人間のかけたスプレーはゆっくりの中枢餡を麻痺させて生体活動を抑制する。
それは非ゆっくり症による中枢餡の崩壊も遅らせてしまった。
両親の愛を一身に受けてきた子らは
その愛と、両親の自己満足によって
死に至る苦しみを通常の何倍もの期間味わい続けている。
その愛と、両親の自己満足によって
死に至る苦しみを通常の何倍もの期間味わい続けている。
「ゆふふ・・・おちびちゃん・・・ゆっくりしてるね・・・」
「まりさたちのこなのぜ・・・とうぜん・・・なのぜ・・・」
「まりさたちのこなのぜ・・・とうぜん・・・なのぜ・・・」
ふたりは頬をすり合わせながら幸せに浸って、いや、浸ろうとしている。
最初は気にかけてくれた近隣の同族たちも
次第にしーしーの強烈な悪臭を放ちだした一家に近づかなくなった。
最初は気にかけてくれた近隣の同族たちも
次第にしーしーの強烈な悪臭を放ちだした一家に近づかなくなった。
今では日に何度もしーしーをかけ続けたおちびちゃんに
まりさたちですら近づけばゆっくりできなくなっていた。
まりさたちですら近づけばゆっくりできなくなっていた。
どうしてこうなったんだろう?
妄想に浸って現実逃避できた日々はもう既に通り過ぎた。
日がな一日おちびちゃんを見ているだけの毎日で
その考えが浮かばない日は無くなっていた。
妄想に浸って現実逃避できた日々はもう既に通り過ぎた。
日がな一日おちびちゃんを見ているだけの毎日で
その考えが浮かばない日は無くなっていた。
どうしてこんな目にあったの。
ゴミ漁りをした悪いゆっくりだから?
でもおちびちゃんは草なんて食べられないよ、しょうがなかったんだよ。
でもおちびちゃんは草なんて食べられないよ、しょうがなかったんだよ。
じゃあおちびちゃんを作らなければよかったの。
まりさとれいむのかわいいおちびちゃん。
飼いゆっくりの称号なんてゴミのように感じたあの感動は本物だった。
まりさに似て元気一杯で、れいむに似てやさしい、最愛のおちびちゃん・・・
作らなければよかったなんて、思いたくない。
飼いゆっくりの称号なんてゴミのように感じたあの感動は本物だった。
まりさに似て元気一杯で、れいむに似てやさしい、最愛のおちびちゃん・・・
作らなければよかったなんて、思いたくない。
結婚したいって、子供が欲しいって、飼い主さんにお願いすればよかったの。
無理だよ。
"飼いゆっくりのルール"に違反したら、殺されちゃうよ。
おちびちゃんも、生まれてすぐじゃルールを守れないよ。
飼いゆっくりじゃ、ごはんさんもおうちも自分たちじゃ用意できないよ。
飼い主さんが用意しなきゃ、飼いゆっくりは何もできないよ。
そんなの、無理だよ。
"飼いゆっくりのルール"に違反したら、殺されちゃうよ。
おちびちゃんも、生まれてすぐじゃルールを守れないよ。
飼いゆっくりじゃ、ごはんさんもおうちも自分たちじゃ用意できないよ。
飼い主さんが用意しなきゃ、飼いゆっくりは何もできないよ。
そんなの、無理だよ。
なら、最初から飼いゆっくりでなければ。
まりさたちは、生まれた時から飼いゆっくりとして育てられたよ。
野良にも、野生にも生まれられなかったよ。
飼いゆっくりに生まれた、まりさたちが悪かったの?
だから、おちびちゃんもまりさたちも
こんな目にあってるの?
野良にも、野生にも生まれられなかったよ。
飼いゆっくりに生まれた、まりさたちが悪かったの?
だから、おちびちゃんもまりさたちも
こんな目にあってるの?
なんだ、それならどうしようもないじゃないか。
飼いゆっくりに生まれたら、ゆっくりのゆっくりなんて絶対に得られないんだ。
まりさたち、最初から"詰んでた"んだね!
あははっあははははははっ!
飼いゆっくりに生まれたら、ゆっくりのゆっくりなんて絶対に得られないんだ。
まりさたち、最初から"詰んでた"んだね!
あははっあははははははっ!
「ゆひっゆひひっ。ゆっくりぃいのひぃいぃ~すっぎりぃのひぃい~ゆひっ」
「いひっいひひひひっま、ままままりざっっさいっさいっぎょぉおおお!!」
「いひっいひひひひっま、ままままりざっっさいっさいっぎょぉおおお!!」
森の中で、幸せそうな表情の一家が一日を過ごしている。
狂気と絶望の果てで。
最後の一ゆんが死に絶えるその時まで、皆ずっと笑顔のままだった。
狂気と絶望の果てで。
最後の一ゆんが死に絶えるその時まで、皆ずっと笑顔のままだった。
あとがき
即効魔法、デウス・エクス・マキナ! 作者は悶える!
ホントはご都合主義アイテム"ゆっくりオブジェになっていってね!"を
野良の皆様にプレゼントして差し上げたかっただけなんですけどね・・・。
野良の皆様にプレゼントして差し上げたかっただけなんですけどね・・・。
過去作
anko4604 ミニゆっくりと遊ぼう!
anko4606 ミニゆっくりと遊ぼう!2
anko4608 ミニゆっくりと遊ぼう!3
anko4614 さぽーとするよ!
anko4615 ミニゆっくりと遊ぼう!4
anko4617 しあわせなけっこん
anko4618 理解できない
anko4606 ミニゆっくりと遊ぼう!2
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